Webサイトを作るにあたって、とくに押さえておきたいポイントは下記の5点です。


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- ポイント1:Webサイト構築方法は主に3通り
- ポイント2:スマホ対応は必須と捉える
- ポイント3:ユーザビリティを重視したデザイン
- ポイント4:アクセスを増やすための手法
- ポイント5:Webサイトの分析・改善方法
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ポイント1:Webサイト構築方法は主に3通り
Webサイトを作る主な方法として、「HTML/CSSによるコーディング」「CMSの活用」「ホームページ作成サービスの活用」の3通りが挙げられます。それぞれの構築方法について、メリット・デメリットを押さえておくことが大切です。
HTML/CSSによるコーディング
WebサイトはHTMLというページ記述言語と、CSSというスタイルシート言語によって構成されています。これらを自社でコーディングすれば、Webサイトを一から作成することが可能です。
自社でコーディングを行うメリットとして、カスタマイズが自由にできる点が挙げられます。Webサイトのデザインはもちろんのこと、搭載したい機能に関しても制限がありません。デザインや機能にこだわり抜きたい場合に適した制作方法です。
一方で、自社でコーディングするには相応の知識やスキルが欠かせません。Webサイトを構築後の運用やメンテナンスにも専門知識が求められることから、社内にWeb制作に関する知識・スキルを備えた人材が在籍していることが条件となるでしょう。
CMSの活用
CMS(Contents Management System)とは、Webサイトの作成や運用をより手軽にできるよう提供されているプラットフォームのことです。CMSの一例としてWordPressが挙げられます。
CMSはテーマ(テンプレート)が提供されているため、Webサイトを短期間で手軽に作成できる点が大きなメリットです。また、コンテンツの更新をしやすくすることがCMSの本来の目的のため、運用に関しても工数を削減できます。
ただし、自社ですべてコーディングする場合と比べると、提供されているテーマやプラグインの範囲内でWebサイトを構築せざるを得ない点がデメリットです。HTML/CSSを駆使すればより自由度の高いカスタマイズも可能ですが、自社でカスタマイズする範囲が広がるほどCMSを活用するメリットが薄れてしまいかねない点に注意する必要があります。
HubSpotが提供している「Content Hub」は、コンテンツの作成や管理を効率的に行えるCMSです。マーケティングツールや営業支援ツールともスムーズに連携できるため、将来的にWebサイトをマーケティング施策や営業施策に活用したい事業者様におすすめです。
ホームページ作成サービスの活用
ホームページ作成サービスとは、誰でも手軽にWebサイトを作成できるように提供されているサービスのことです。あらかじめ用意されているテンプレートを使って作成するため、Webサイト制作に関する専門知識がなくても簡単に作成できます。
注意点として、ホームページ作成サービスを活用した場合、サービス事業者が提供している機能やデザインの範囲内でWebサイトを構築することになります。カスタマイズはほとんどできないか、できたとしてもごく一部と考えるのが無難です。
また、サービスによってはドメイン(URLに表示される文字列)を独自に設定できないものもあります。企業として信頼性の高いWebサイトを作りたい場合には、前述のCMSを活用する方法を検討しておくほうがよいでしょう。
ポイント2:スマホ対応は必須と捉える
これからWebサイトを作るのであれば、スマホ対応は必須と捉えてください。情報通信白書(令和5年版)によれば、スマホの世帯保有率は90.1%にのぼります。これはパソコンの世帯保有率69.0%を大きく上回る数値です。
こうした背景から、昨今のWebサイト作成においては「レスポンシブデザイン」のほか、「モバイルフレンドリー」といった考え方が浸透しつつあります。
レスポンシブデザインとは
レスポンシブデザインとは、デバイスの画面サイズに合わせてWebサイトのデザインが自動で調整されるようにする手法のことです。パソコンだけでなく、スマホやタブレットといった多彩なデバイスが利用されている昨今においては、Webサイト作成の主流となっています。
たとえば、スマホといってもデバイスによって画面サイズはさまざまです。本来であれば、画面サイズごとにデザインを手動で設定しなくてはなりません。レスポンシブデザインを採用することによって画面サイズごとにデザインが自動調整されるため、こうした手間を省ける点が大きなメリットです。
モバイルフレンドリーとは
モバイルフレンドリーとは、スマホをはじめとするモバイル端末に最適化されたデザインのことです。前述の通り、近年ではパソコンよりもモバイル端末でWebサイトを閲覧するユーザーが多くなっています。よって、はじめからモバイル端末での閲覧を想定してWebサイトを構築することの重要性が高まっているのです。
実際には、Webサイトの趣旨や目的によっては依然としてパソコンで閲覧されるケースが多いこともあります。とくにBtoBにおいては、企業担当者向けのサイトはパソコンでの表示を想定して作成するケースが少なくありません。
一方で、一般消費者向けのWebサイトであれば、モバイルフレンドリーは必ず意識しておきたいポイントといえます。Webサイトを新規作成またはリニューアルするなら、重視しておきたい考え方といえるでしょう。
スマホ対応を実現する方法3選
Webサイトをスマホ対応させる方法として、主に下記の3点が挙げられます。
- 自動変換サービス:パソコン向けサイトをスマホ表示に変換するサービス
- CMSのプラグイン:スマホ向けページを作成可能な拡張機能
- レスポンシブデザイン:1種類のデザインで複数のデバイスに対応できるよう設計
いずれの方法でもスマホ対応は可能ですが、これからWebサイトを新たに構築するなら「レスポンシブデザイン」「モバイルフレンドリー」を軸に作成していくことをおすすめします。
ポイント3:ユーザビリティを重視したデザイン
Webサイトのデザインを検討する際には、ユーザビリティを重視することが非常に重要です。ユーザビリティとは、ユーザーにとっての利便性や視認性を優先する考え方のことです。
デザインと聞くと、「おしゃれな外観」や「かっこいいデザイン」を連想しがちです。しかし、こうした条件をクリアしていればアクセスが伸びるサイトになるとは限りません。
Webサイトの外観に凝るというよりは、ユーザーにとって見やすく扱いやすいサイトを目指すことを優先する必要があります。他社サイトのデザインも参考にしつつ、ユーザビリティを重視したWebサイトを構築しましょう。
ポイント4:アクセスを増やすための手法
Webサイトの制作が完了したら、多くの人に閲覧してもらえるようにWebサイトの集客・運営を行いましょう。
1. SEO対策
Google 検索やYahoo!検索などの検索エンジンを用いて知りたいことを検索します。検索時のキーワードに近いビジネスを行っている場合、できるだけ最初のページに表示されるような施策を行うことが大切です。
SEO対策には大きく分けると3つの対策があります。
- コンテンツSEO
- 内部対策
- 外部対策
コンテンツSEO
SEO向けのコンテンツを作成する上で重要なのは、検索ユーザーの意図に沿った高品質なコンテンツに仕上げること。
Google では、コンテンツの品質を評価する基準としてEAT(Expertise:専門性、Authoritativeness :権威性、TrustWorthiness:信頼性)を重視する傾向にあります。
EATを担保しつつ、検索ユーザーにとって理解しやすい内容を意識して取り組みましょう。
内部対策
Webサイトの構造を、訪問ユーザーや検索エンジンにとってわかりやすく整理することを内部対策と呼びます。
見出しタグ、キーワード、画像タグ、内部リンク構造などさまざまな要素があり、SEO対策を行うのであれば必ず理解しておきたい部分です。
外部対策
信頼できる他のサイトからリンク(被リンク)を貼られたWebサイトは、閲覧者にとって良質なコンテンツと判断され、検索エンジンで上位に表示されやすくなります。
被リンクを増やすためには、コンテンツを充実させることが大切です。
他ユーザーから「自分のサイト内で紹介したい」と思ってもらえるような有益なコンテンツを作成しましょう。
SEO対策の詳細を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
2. SNSの活用
Facebook、X、InstagramなどのSNSプラットフォームも、ユーザーと接点を築くチャネルとしては無視できません。
一口にSNSといっても、それぞれ独自の発展を遂げており、ユーザー層や求められるコンテンツは大きく異なります。各SNSの特性を理解した上で、自社のターゲットユーザーと親和性の高いSNSを選定し、それぞれに合った運用を行いましょう。
3. Web広告
リスティング広告、SNS広告、アドネットワークなど、Web広告を利用して集客するのも有効な手段です。
高いターゲティング精度を強みとする媒体が多く、うまく活用すれば高い費用対効果を生み出します。Web広告も媒体によって特性が異なるため、しっかり理解しておきましょう。
Webサイトの集客方法について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ポイント5:Webサイトの分析・改善方法
Webサイトを作成して集客の施策を行ったら、Webサイトのアクセス状況、さらにはWebサイトの作成目的が達成されているかどうかを把握する必要があります。
達成、未達成のどちらの場合でも理由を分析することがWebサイトの改善に大切です。Webサイトの分析を行うには、専用の解析ツールを利用します。数多くの解析ツールがありますが、まずは下記のツールを使ってみましょう。
- Google Search
- ConsoleGoogle Marketing Platform
Web解析を行ってくれる業者もありますが、依頼するにしても基本的な知識は理解しておくことをおすすめします。
Google Search Console
Google 検索画面からWebサイトへの流入状況を分析するツールです。
自社のWebサイトに関して「どのようなキーワードで検索・流入されたのか」「どのWebページが閲覧されたのか」を分析できます。Webサイトの閲覧者が関心のあるキーワードを把握できるため、アクセスの集めやすいキーワードを知り、施策に活かせます。
また秋から冬にかけて「スノーボード」のキーワードが増えるように、季節によるキーワードの変動も把握できます。そのため、アクセスを集めるコンテンツの作成時期の調査に利用できます。
Google Marketing Platform
広告と分析ができる統合型のプラットフォームであり、マーケティング効果を高めるためのさまざまなツールを使用できます。
たとえば、ユーザー分析に役立つ「Google Analytics」や、収集したデータをレポートにまとめる「Google Data Studio」などがあります。分析やレポート作業にかかる時間を削減できるため、コア業務に注力しながらWebサイト運用・管理を行えます。
状況に応じてWebサイトのリニューアルも検討する
Webサイトを運用し続けていると、目的やターゲットユーザーが変わったり、デザインが時代に合わなくなってきたりします。その際は、Webサイト全体のリニューアルを検討しましょう。
リニューアルする際は、どのような改善が見込めるのかをしっかり検証した上で実施するのがベターです。Webサイトの規模によりますが、リニューアル時はそれなりの時間と費用を費やさなければいけません。
チャットボットやポップアップなどの新機能を追加してみたい、デザインを今風に変えたいなどの漠然とした理由ではなく、アクセス解析データの分析や競合調査、ユーザーヒアリングを実施して自社の課題を明確にし、その解決策としてリニューアルが妥当なのかしっかり確認しましょう。
Webサイトのリニューアルについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
Webサイトを作る際には改善を前提とした構築・運用を
Webサイトは一度作成すれば放置してよいものではなく、運用していく中で課題を洗い出し、改善を図っていくことが重要です。今回紹介したポイント1〜3はWebサイトを作る際に重要となる点ですが、構築後を見据えてポイント4・5も意識しておく必要があります。
はじめから完璧を目指そうとするのではなく、リリース後の改善を前提とした構築・運用を想定しておくことが重要です。この記事で取り上げた5つのポイントを参考に、ぜひ自社のビジネスに貢献するWebサイトの作成を実現してください。