昨今は各国でさまざまなSNSが当たり前のように利用されています。
Facebookもそのひとつで、最新の情報によると、2020年9月時点でデイリーアクティブ利用者数(DAU)は18億2,000万人(前年比12%増)、月間アクティブ利用者数(MAU)は7億4,000万人(前年比12%増)と、2004年のリリースから16年が経過した今も世界中で使用されているSNSです。
企業がFacebookで見込み客にとって価値のある質の高い情報を発信しようと思ったなら、まず活用したいのがFacebookページです。
Facebookページは個人アカウントとは異なり複数ページ作成できるため、企業名のページはもちろん、商品やサービス、メディア名などでのページを作成することができます。
また、Facebookページへの投稿は、Googleなどの検索エンジンで検索結果として表示されることもあります。
そこで今回は、Facebookページを運用するにあたり参考にしたい、日本・海外それぞれの素晴らしいFacebookページ事例を紹介します。
見込み客にとって価値があり、かつ自社で発信したい情報をFacebookページで投稿するには、どの企業のFacebookページが参考になるか考えながら本記事を読んでみてください。
ソーシャルメディア最新動向レポート2022
HubSpotとTalkwalkerは共同でソーシャルメディア最新動向レポートを作成しました。「消費者主導の世界」で成功をつかむためのヒントをお伝えします。
- リーダーが語る、ソーシャルメディア戦略
- ブランド構築に不可欠なインクルージョン
- 次なる消費者との接点「メタバース」
- ソーシャルメディアに関するトピック
今すぐダウンロードする
全てのフィールドが必須です。
Facebookページとは?
まずは、そもそもFacebookページとは何かについて説明します。
Facebookページは、個人アカウントとは別で誰でも無料で作成できるFacebook上のページです。
企業や団体がプロモーションなどに利用することが多く、いくつものFacebookページを作成できるので、企業のFacebookページのほか商品やブランド、サービスのFacebookページを同時に運用することもできます。
Facebookページと個人ページの違い
個人ページは1人だけのアカウントですが、Facebookページでは複数人で1つのページを管理することもできます。
そのため、複数の担当者を用意したり、管理権限のレベルを変えたりしてチームでの運用が可能です。
そのほか、Facebookページではビジネスで役に立つさまざまな機能が利用でき、見込み客へアプローチするためのさまざまな手段を駆使できます。次の項目にて、代表的な機能を紹介しています。
FacebookはInstagramアカウントと連携できる点も特徴です。
両アカウントを連携すれば、同じ内容の投稿を自動でシェアすることができ、運用のコストを下げることができます。
Facebookページでできることは?
Facebookページには、ビジネスで活用できるさまざまな機能があります。
ここでは、いくつかの機能について紹介します。
- Facebookショップ
日本では2020年6月に提供開始となった、Facebook上に無料でオンラインショップを開設できる機能です。
すでにFacebook上で利用できるページショップや、Instagramで利用できるショッピング機能がありますが、こちらに統合されます。
Facebookショップでは商品を追加してコレクションを作成したり、色を変更してブランドイメージに近いページに調整したりできます。
ユーザーはFacebookページ、Instagramのプロフィール、ストーリーズ、広告などからFacebookショップにアクセスすることが可能です。
- インサイト
Facebookページを訪れたユーザーの数などを確認できる機能です。
投稿がユーザーのページに表示された回数を示すリーチ、いいねなどの反応を示すエンゲージメント、動画の再生時間、広告のリーチなどさまざまな情報を閲覧できます。
インサイトから得られるさまざまな情報を分析することで、どんな投稿が受け入れられているのかを知り、今後のページ運用に活かすことが可能です。
- Facebook広告
Facebookでは、広告マネージャという機能を使って広告を出稿することが可能です。
2020年9月時点で月間アクティブ利用者数(MAU)が7億4,000万人もいる巨大なSNSであるFacebookには、膨大な数の見込み客がいます。
Facebook広告ではターゲティングの設定により年齢や性別、地域などでターゲットを絞り、予算をカスタマイズして効率よく広告を出稿できるので、見込み客をFacebookページに誘導するのに大きく役立ちます。
Facebook広告はユーザーのタイムラインにほかの投稿と混ざって表示され、見た目も似ていますが、広告だと分かるようになっています。
Facebook広告について詳しいことは、以下のページをご覧ください。
Facebook広告 完全ガイド リード獲得広告の活用法
- Facebookライブ
Facebookライブは、リアルタイムなライブ配信を可能とする機能です。YouTubeライブやInstagramライブなどのライブ配信プラットフォームと同じようにスマートフォンやPCから手軽にライブ配信ができます。
Facebookでは35歳以上の利用層が多いとされており、Facebookライブはビジネス層へのアプローチに向いているという特徴があります。
また、昨今のテレワークの拡大を受けてFacebookライブの人気は増してきており、Facebookライブを活用してライブ感のある配信をすることで、多くの見込み客を獲得できる可能性があります。
Facebookライブについて詳しいことは、以下のページをご覧ください。
【2020年最新版】Facebookライブの配信手順や成功するためのコツを解説
- メッセンジャーボット
メッセンジャーボットは、Facebookが提供しているチャットツールであるメッセンジャー上で使用できるチャットボット機能です。
チャットボットは、ユーザーの問い合わせに対してコンピュータが自動で返答するなど、コンピュータによるコミュニケーションを実現する技術。メッセンジャーボットはそれをメッセンジャー上で実現するサービスで、外部のチャットボットツールと連携することで簡単な問い合わせに対応できます。
回答はすぐに返ってくるため、ユーザーからの問い合わせのハードルが下がるなどのメリットがあります。
一方で、複雑な問い合わせには対応できない、導入や運用にはある程度の手間とコストがかかることがデメリットとなります。
メッセンジャーボットについて詳しいことは、以下の2つのページをご覧ください。
Facebookメッセンジャーのチャットボットとは?仕組みや導入事例を紹介
Facebook Messengerボットを作成する前に知っておきたい15のポイント
【国内版】チェックしておきたい企業Facebookページ10選
ここからは、Facebookページの運用の参考にできる素晴らしいFacebookページを紹介していきます。まずは日本の10のアカウントを紹介します。
1. Uniqlo
高い知名度を誇るファッションブランド、「ユニクロ」のFacebookページです。
ファッションブランドらしく投稿内容の多くは商品の紹介で、魅力的な写真やイラスト、簡潔でわかりやすい商品のPR文によりひと目で商品の特徴や魅力がわかるようにしています。
タレントやアーティストなど幅広いタイプの方をモデルに起用しており、モデルを務めたタレントやアーティストなどのファンにユニクロを好きになってもらう工夫がなされています。
ユニクロのFacebookページは更新頻度が高く、1日に1回や2回投稿がほとんど。タイムラインで目につきやすく、商品やキャンペーンなどの認知向上につなげています。
また、ユーザーからの意見や質問に対して積極的に返信をしている点もポイントです。
ユーザーとのコミュニケーションはブランド価値を高めるために有効であり、多くのユーザーにファンになってもらいやすくなります。
2. ポカリスエット
スムーズな水分補給ができる清涼飲料水「ポカリスエット」のFacebookページです。
新商品を頻繁に紹介するようなページではありませんが、◯◯の日や世間のイベントに合わせてお役立ち情報を発信しており、その端々にポカリスエットを織り交ぜることでさりげなくよさをアピールしています。
写真も話題に合った内容にポカリスエットの姿が添えられているイメージで、広告色の強くないコンテンツを配信しています。
ポカリスエットのFacebookページは毎日更新ではありませんが、更新頻度は高く、ユーザーのアンテナに引っかかりやすいイベントを切り口にさまざまな話題を提供しています。
また、ポカリスエットのFacebookページではキャンペーンもたびたび開催しています。
季節や世間のイベントに合わせたさまざまな切り口でコメントを募集するなど、ユーザーが楽しく参加できるキャンペーンを提供。Facebook限定のキャンペーンが多いですが、Twitter連動のキャンペーンもあります。
複数のSNSを横断することで、認知の拡大やいいね、フォロワーの増加を期待できます。
コンスタントにコンテンツを発信していくことで、商品やブランドは人々の記憶にだんだんと定着してきます。
Facebookを始めとしたSNSはそういったコンテンツの発信に適したプラットフォームであり、TwitterやInstagramもふくめていろいろなメディアで認知してもらえれば、「何かのアプリを開けばその企業・ブランドの情報が目に入る」というコアなファンを醸成することも可能です。
ポカリスエットのFacebookページではユーザーを飽きさせないさまざまなコンテンツを投稿しており、見込み客との接触回数を増やしつつ、内容でファンを獲得していく工夫がなされています。
3. キルフェボン
洋菓子を販売している「キルフェボン」のFacebookページです。新作を中心にケーキやタルトなどを紹介しており、鮮やかで美味しそうな写真が目に留まります。
キルフェボンのFacebookページでは、更新頻度は月に10回未満と少なめですが、その分ケーキやタルトの紹介に力を入れている点が特徴。
味わいや見た目だけでなく、素材やそのケーキのバックボーンなどについても丁寧に紹介しており、キルフェボンの商品を美味しいと思ったファンがよりキルフェボンを好きになるような内容となっています。
クリスマスケーキなど、予約販売の情報を事前に出しているところもポイントです。このFacebookページを見ておけばキルフェボンの情報を見逃すことがない、とファンに思ってもらえます。
キルフェボンのFacebookページでは「いいね」してくれるファンに向けてタイムラインで投稿が埋もれないための設定を案内しており、ファンに情報をキャッチしてもらうようにしています。
このような案内をするだけでも、Facebookに詳しくない人にも情報がしっかり届けられるようになります。
4. いいだし、いい鰹節。ヤマキ - yamaki Co.,Ltd.
出汁やかつおぶしなどを販売している「ヤマキ」のFacebookページです。
ヤマキのFacebookページでは、ヤマキの商品を活用した料理のレシピを主に紹介しています。
おおよそ2日に1回という高い頻度で投稿しているので、さかのぼれば大量のレシピがあり、ユーザーはページにいいねすることで「このページを訪れれば献立を考えるのに役立つ」というメリットを得られます。
紹介しているレシピの写真のクオリティが高く、シズル感があって食べたくなる点も魅力です。
紹介文はカジュアルかつ簡潔で、見るだけでも楽しく、詳しいレシピを知りたくなったらリンクをタップすることでわかりやすいレシピを閲覧できます。
ただ料理を紹介するだけでなく、「【食べたいのはどっち?】」など、ときにはファンに語りかけるような投稿をしてファンと密接な関係を作るよう努めている点も特徴です。
5. 東京ディズニーリゾート
人気のテーマパーク、「東京ディズニーリゾート」のFacebookページです。
パークの新施設やキャラクターの誕生日、アトラクションをかわいく切り取った写真、ホテルのディナー、ハロウィンなど時事に沿ったコンテンツなど、バラエティに富んだ内容が投稿されています。
キャラクターたちがかわいく動く撮り下ろしの動画や、グッズ開発者・レストランオーナー・アトラクションキャストなどのスタッフインタビュー、アトラクションにまつわるストーリーなど、ほかでは見ることができないコンテンツを紹介している点も特徴です。
このようなコンテンツはディズニーリゾートをより深く楽しむことにつながり、コアなファンを増やしていくことにつながります。
6. ユニバーサル・スタジオ・ジャパン / Universal Studios Japan (USJ)
人気のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」のFacebookページです。パークのアトラクションやレストランの情報、グッズの紹介、イベントの告知などが多く、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを楽しむための情報が満載のページとなっています。
さらには、パーク内のおしゃれなスポットの写真や、ジェットコースターに乗っているかのような気分を味わえる動画など、見て楽しめるコンテンツも多く投稿しています。
7. ガイアックス ソーシャルメディア ラボ
SNSに関するメディア「ソーシャルメディア ラボ」を運営するガイアックスによるFacebookページです。
企業がSNSを運用する際のTIPSを動画で紹介しており、文章はその概要をまとめています。動画コンテンツを活用することで難しい内容もわかりやすく整理しながら見られるところがポイントです。
動画では各SNSの機能の話やマーケティングの話まで幅広く取り扱っており、1本1本は短いため気軽に見られます。また、アメリカの大統領選挙など時事問題も絡め、話題性を高めています。
動画が多いですが、「ソーシャルメディア ラボ」で掲載している記事へ誘導する投稿や開催予定のウェビナーの告知などもあり、自社のコンテンツを利用してもらうための導線もしっかり作っています。
「ソーシャルメディア ラボ」のFacebookページでは、コミュニティ機能を活用している点も特徴です。ページにいいねしている人はコミュニティページを閲覧でき、またそこに投稿することもできます。
「ソーシャルメディア ラボ」のコミュニティページでは、SNS運用に役立つ記事や各SNSの最新情報などが多くシェアされており、このページを中心にSNSについて知見を深めるためのコミュニティが作られています。
8. キッズリー
保育士の業務を支援するアプリ「キッズリー」のFacebookページです。キッズリーは子どもたちの登園記録や日誌作成などを支援するアプリで、Facebookページのターゲットはこのアプリの導入の決定権を持っている保育園・保育所の運営者に設定されています。
キッズリーのFacebookページでは、保育園・保育所の運営者へ向けてキッズリーのメディア露出情報や研修の告知などを主に紹介。
ターゲットを誰に設定して情報を発信しているのかがよくわかるFacebookページだと言えます。
9. RIZAP (ライザップ)
パーソナルトレーニングジム「ライザップ」のFacebookページです。
トレーニングのビフォーアフターを印象的に見せるテレビCMは初期から大きな話題になっていましたが、FacebookページでもCMを閲覧できるようになっています。
いろいろな芸能人が体型や健康を劇的に改善する様子は「自分も挑戦してみたい」と思わせるきっかけになっており、このスタイルをコンスタントに続けている点も特徴です。
ライザップのFacebookページはいろいろな芸能人を起用してその成果を紹介するという特徴から、トップカバーを定期的に変更しているという特徴もあります。
また、料理のレシピやトレーニングに関する情報などユーザーが得するコンテンツ、イベント情報などファンに向けたコンテンツも投稿しており、「ページにいいねして情報をゲットしたい」と思わせる工夫をしています。
10. 花王(Kao Corporation)
暮らしにまつわるさまざまな商品を販売している「花王」のFacebookページです。
ヘルスケアや洗濯、フードロスを減らすためのレシピなど、生活に役立つさまざまな情報を発信している点が特徴です。
商品の担当者が動画で使い方を説明するコンテンツは「自分も使ってみたい」と思ってもらうために有効で、このような情報をコンスタントに発信することでページに「いいね」してもらいやすくしています。
更新頻度は多く、タイムラインにも埋もれにくくなっています。
またコンテンツは優しい文章で書かれており、読んでいて心地よく、次もまた読みたいと思わせる魅力があります。
【海外版】チェックしておきたい企業Facebookページ14選
続いて、海外事例14選をご紹介します。
国内事例とは見せ方は違えど、見込み客や顧客に向けて価値ある情報、または体験を提供している点は同じです。ぜひ参考にしてください。
1. L.L. Bean
L.L.BeanのFacebookページは、消費者目線で上手に作られています。
具体的には、魅力的な写真、動画、アウトドア派に役立つ情報など、ターゲットオーディエンスに関連が高く興味深いコンテンツを投稿し続けています。
また、開催するイベントや採用情報、新店舗に関する最新情報などに対して専用のタブを表示している点も特徴です。
2. Intrepid Travel
旅行会社であるIntrepid TravelのFacebookページでは、ユーザーは旅行を愛するほかのユーザーと出会い、つながることができます。
旅行やツアーのレビューを見ることができるタブ、旅行を検索して予約できるタブなど、Intrepid TravelのFacebookページ内でこれらがすべて利用可能です。ユーザーからの評価の高さは注目に値します。
また、Intrepid Travelは旅に出たくてうずうずしてしまうほど魅力的な動画を定期的に投稿しています。たとえば、中国へのフードツアーを紹介した動画を見れば、中国行きを決心できずにいた人も、旅行の予約をせずにはいられないはずです。
3. Threadless
Threadlessのページには、数えきれないほどたくさんの素晴らしい写真が詰まっています。
カバー画像は定期的に入れ替えながらさまざまなTシャツのデザインを使用しています。
また、Tシャツのデザインに投票したり、デザインコンテストへの参加を申し込んだりと、Webサイトのページで見るような重要な機能をFacebookページで利用している点もユニークです。
ThreadlessのFacebookページは、ユーザーがFacebookから離れることなくThreadlessの良さを存分に楽しめるよう上手く工夫されています。
加えて、「基本データ」のページには、カスタマーからの問い合わせに素早く応答すると書かれており、ファンやフォロワーとの対話に積極的な姿勢がみられます。
4. Nutella
Nutellaの商品は1種類しかありません。同社はこれをソーシャルメディアのコンテンツで常に面白く斬新な方法で紹介するために、さまざまなアイデアを考案し続けています。
それだけに、Nutella社のビジュアルコンテンツは見ていて飽きません。
2015年の4月から11月のあいだに、Facebookでの1日の動画再生回数は40億回から80億回へと2倍にまで増加しましたが、Nutellaはその動画機能を非常に効果的に活用しています。
その多くは、ヘーゼルナッツ・チョコ・スプレッドを使用したクリエイティブで美味しそうなお菓子のレシピを、たとえば下のパンケーキを重ねたカップケーキの動画のように紹介するというものです。
また、Nutellaは下の(絵文字を想起させる)例のような、優れた画像をいくつも投稿し、莫大な数のエンゲージメントを獲得しています。
5. Zappos.com
Zapposはカスタマーサービスの素晴らしさで有名ですが、Facebookページにおいても期待を裏切りません。たとえば、「基本データ」のセクションには「通常10分以内に返信」と書かれていますが、これは特別に速いスピードです。
また、訪問者がコメントを投稿するための専用のセクションもページに設けられており、カスタマーがZapposの(Facebookページ上に限らず)素晴らしいサービスについて称賛するコメントが紹介されています。
もちろん、Zapposはこれらのコメントに積極的に応答し、しかもそれを自ら楽しんでいるように見えます。
カスタマーサービスに加えて、ZapposはFacebookのCall-To-Action(CTA)ボタンの機能をフルに活用し、Facebookページの上部に「Shop Now」ボタンを設置しています。
6. National Hockey League
NHLにはFacebookを揺り動かすほどのパワーを感じます。
NHLのFacebookページは、ユーザーが最初に見たいと思うようなコンテンツ、つまり試合の写真や動画、ライブストリームが優先してアップされています(オフの期間中を除いてシーズン中のみ表示されます)。
また、試合のチケットを手に入れられるコンテストもタイムリーに表示されます。
さらに、関連ニュースや印象的なビジュアルコンテンツを定期的に掲載し、ファンの心をがっちりと掴んでいます。
たとえば、2015年以降NHLとGoPro(アクションカメラメーカー)はパートナーシップを結んでおり、ホッケーファンにユニークな視点でゲームを楽しんでもらうとともに、それらの動画をNHLのFacebookページの「Video」タブにアップしています。
7. Tough Mudder
Tough Mudderは米国アメリカのさまざまなロケーションで障害物コースを走るイベントを、チームワークや友情をテーマに開催している団体です。
Tough MudderはFacebookなどのソーシャルページを利用して、これらのイベントへの参加者を募集したり盛り上げたりしています。
また、Tough MudderはFacebookページを日々更新し、最新のコンテンツをユーザーに提供し続けていますが、これはイベント会社では非常に重要なことです。
たとえば、同社が開催するランニングイベントを、新しいFacebookイベントとして「近日予定」のフィードで毎回紹介しています。
また、参加者が互いにコンタクトしたり、問い合わせをしたり、イベントの写真をコミュニティでシェアしたりできるようにしています。
コミュニティに関連してもう1つ、同社のFacebookページでは「#HeadbandMonday」のような楽しいハッシュタグを使用して、Tough Mudderの関係者たちがいつでも互いにメッセージを送ったりエンゲージしたりする便利な方法を提供しています。
8. Starbucks
Starbucksはソーシャルメディアを早い段階で取り入れた企業の1つです。
Facebookページの洗練された内容やさまざまな特長から、そのことがよく伝わってきます。
「International」タブを利用すれば表示に従って簡単に操作できるため、英語を使用しないファンも自分の国のページにすぐにたどり着くことができます。
このほかにも贅沢なビジュアルコンテンツが表示され、季節商品に関連したコンテストや求人情報などさまざまな内容が展開されています。
また、下の画像のようなクイズを投稿してフォロワーと対話することもあります。
さらに、店舗を検索するためのアプリも用意しています。
9. Adobe
Adobeはコンピュータソフトウェア会社ですので、ソフトウェアやテクノロジーに関するコンテンツばかりを投稿していてもおかしくありません。
しかし同社は楽しいコンテンツや動画を見たい、あるいはニュースを読みたいと考えているFacebookユーザーを対象に、非常に優れたコンテンツを投稿しています。
10. Easy Lunch Boxes
隅から隅までカラフルなカバー画像は、Easy Lunch Boxesが主張する価値観をよく表しています。
ユーザーはEasy Lunch BoxesのFacebookページを開いた途端に、このページが紹介する製品、つまりヘルシーで楽しくて便利なランチボックスのイメージを体験します。
楽しい画像、動画、そしてお弁当作りのヒントが詰まったタブに加えて、特別なアプリも提供されており、ユーザーはここから質問したり、ニュースレター購読の登録をしたり、ブログをフォローしたり、レシピやおかずのアイデアを見つけることさえできます。
簡潔に言うと、このページは上手にブランディングされ、Easy Lunch Boxes製品が非常に役立つ製品であることを明確に示しています。
11. Gold's Gym
50年近い歴史を持つGold's Gymは、時代に乗り遅れることなく成長し続けて行けるということを、自らのFacebookページで証明しています。
また、簡単にジムの場所を見つけられるアプリがあり、これを使用して同社ウェブサイトの「Locate a Gym」ページに直接移動できるためGold's Gymへの入会を考えているユーザーは、近くのGold's Gymをすぐに見つけることができます。
さらに、ジムの会員が初めてGold's Gymの扉を開いたときから現在に至るまでの、やる気を刺激するような数々の体験談を紹介しており、エンゲージメントを常に高く維持しています。
12. Stella & Dot
女性の起業機会を柔軟に作り出すことを大切にしている企業として、Stella & DotはFacebookなどのプラットフォームを活用し、口コミを利用したマーケティングをビジネスの成長に役立てています。
Stella & DotはFacebook上で上手にコミュニティを作り上げた企業の代表例です。
たとえば、Stella & Dotはソーシャルコミュニティでスタイリングのヒントを共有したり、同社のジュエリーがどのようにデザインされ、作られているかを説明したり、また、どのように身に着けるかを動画で紹介したりしています。
すべてのビジュアルコンテンツが躍動感あふれる色彩に彩られ、ページを美しく飾っています。
また、Facebook Liveを利用してトランクショーのライブ動画を投稿しており、見込み客はこの動画を見て、トランクショーを実施する方法について学ぶことができ、あるいはただ単に楽しんだりもしています。
13. Mabel's Labels
Mabel's Labelsは、小さな子供が持ち物に付ける可愛らしい名札のクリエーターです。
コンテンツの質も高く、ターゲットオーディエンス(つまり母親たち)が関心を持つ内容について十分に理解したうえで、動画、写真、GIFなどを完璧に組み合わせてコンテンツを作成し投稿しています。
たとえば、下の画像にあるeカードをご覧ください。すべての母親の苦労が実に上手く表現されています。
また、Mabel's LabelsはFacebook Liveを活用し、多くの人に長いあいだ見てもらえるよう、Facebookページに投稿しています。
14. UNICEF
UNICEFはこのページでUNICEFの活動についてFacebookユーザーに詳しく紹介し、参加の方法も説明しています。
たとえば、ユーザーは募金キャンペーンを閲覧して寄付したいキャンペーンを選択したり、「ガイド」からユニセフの活動を閲覧したりできます。
UNICEFはパワフルなコンテンツを作成することで知られており、開催中のイベントに関する動画などを作成し、多くの人に情報を伝えたり、気持ちの入ったメッセージを送ったりしています。
優れたFacebookページを参考に、自社なりの運用方法を探そう
自社の運営しているFacebookページに「いいね」をしてもらえると、そのユーザーのタイムラインに、その人の友達の投稿などに混じってFacebookページの投稿を流すことになります。タイムラインに流れてくる投稿は自然と目に入りやすく、繰り返し目にしていると好意を持ちやすくなる「単純接触効果」も期待できます。
今回紹介した素晴らしいFacebookページの企業事例を参考に、自社でのFacebookページ運用について検討してみてください。
見込み客にとって価値のある質の高い情報を発信することで、繰り返しFacebookページを見にきてくれるコアなファンの獲得につながるでしょう。
編集メモ:この記事は、2015年1月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。HubSpotのCMO(最高マーケティング責任者)であるKipp Bodnarによる元の記事はこちらからご覧いただけます。