開封率は、メルマガの施策を考えるうえで欠かせない指標です。メルマガの開封率に着目し、継続的に検証・改善を繰り返すことで、相手の興味・関心を引きつけるメルマガ配信が可能になります。
本記事では、メルマガ開封率の基礎知識と確認方法、業種ごとの平均開封率について解説します。開封率を向上させるポイントも解説していますので、Webマーケティングの担当者の方はぜひご覧ください。
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メルマガの開封率とは
メルマガの開封率とは、配信したメルマガがどれくらいの読者に開封されたかを示す指標のことです。開封率は、読者の興味や関心の度合いに基づいてメルマガの効果を評価する際に用いられます。
メルマガの有効配信数を増やしても開封率が低ければ、成果につながりにくくなるでしょう。定期的に開封率を確認して意識的に高めることで、より大勢の興味・関心を引くメルマガ配信が可能になります。
開封率が測定される仕組み
開封率はメール配信サービスなどを通じたトラッキング技術によって測定されます。その仕組みは次の通りです。まず、HTMLメール内にトラッキングピクセルと呼ばれる画像を埋め込みます。メールが開封されるとトラッキングピクセルが自動的に読み込まれ、メールが開封されたと判断されます。
開封率を測定できるのは、HTMLメールのみであり、画像を埋め込むことのできないテキストメールでは測定できません。テキストメールでは本文にアンケートURLやWebページなどへ誘導するURLを挿入し、クリック数を計測する方法で代替されます。
開封率の確認方法
開封率は、アクセス解析ツールやメルマガ配信ツールを利用すると容易に確認できます。
アクセス解析ツール(Google Analytics)を使った確認方法
アクセス解析ツールの代表的なものに、「Google Analytics(アナリティクス)」が挙げられます。
Google AnalyticsのメリットはWebサイトのあらゆるデータ分析を無料で使えることです。ただし、Google Analyticsには開封率の指標がないため開封率を確認するには、まず、メール本文に測定用のパラメーターを記載した画像ソースを埋め込む必要があります。さらに、「イベント」機能を使用し、メールが開封されて画像ソースが読み込まれた件数を開封数と読み替えて確認します。
開封率は、次の計算式で算出します。
- 開封率=(開封数÷配信数)×100(%)
メルマガ配信ツールを使った確認方法
メルマガ配信ツール(システム)は、メルマガ作成・配信・効果測定といったメルマガ施策を一元管理できるツールで、HTMLやデザイン知識がなくてもプロが作ったようなデザイン性の高いメールを作成できます。テンプレートが豊富に備わっているメルマガ配信ツールであれば、簡単な操作であらゆるメルマガフォーマットを作成できます。
メルマガ配信に特化したツールなので、開封率やクリック率などのメールマーケティングに必要な指標を容易に確認できることが大きな特徴です。メルマガ配信ツールに関してさらに詳しく知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。
メルマガ開封率の平均は?
Benchmark社によるBenchmark Emailユーザーを対象とした調査「平均メール開封率・クリック率レポート (2022年度版) 業種別・地域別(国別)の最新情報」では、メールの平均開封率は、23.44%となりました。なかでも、日本は31.75%と、世界の平均値よりも高い数値が出ています。ただし、業種によって開封率に差があるため注意が必要です。
次の表は、上記調査における全対象国の業種別の平均開封率です。
- 広告/マーケティング/PR/メディア/デザイン:26.41%
- 建築・建設:16.86%
- 観光/エンターテイメント/ホスピタリティ:27.59%
- 教育(大学、社会人):12.77%
- コンサルタント/HR/人材:20.33%
- ファイナンス:17.94%
- 医療:28.14%
- 保険:17.92%
- 製造/物流/エンジニアリング:17.03%
- NPO/行政サービス:32.65%
- 不動産:26.65%
- 小売/消費サービス:24.28%
- 教育(小中高):16.73%
- テクノロジー/通信:20.33%
- フィットネス:24.46%
- 業種不明:21.44%
このように、メルマガは業種によって開封率に差があるため、自社の業種の平均開封率をあらかじめ把握しておくと良いでしょう。
メルマガ開封率向上のポイント
ここでは、メルマガの開封率を向上させるために意識したい2つのポイントをご紹介します。
4Uの原則を満たした件名をつける
件名は、読者がメルマガを開封するかどうかを決める重要な要素です。そのため、メルマガを開封するメリットが瞬時に理解できる件名にすることが大切です。
件名の作成には、「4Uの原則」が有効です。4Uの原則とは、Useful(有益性)、Urgent(緊急性)、Ultra specific(超具体性)、Unique(独自性)の頭文字を取ったもので、特に有益性と緊急性を意識することが重要です。
例えば、セールの案内では読者にとっての有益性や緊急性を示した「最大80%オフ」や「期間限定」などの表現を使って、読者の興味を引くと良いでしょう。また、読者の抱える課題の解決を目的とする場合は、読者の悩みや問題点、その解決策を言語化して、明示すると効果的です。
適切な配信タイミングを見極める
GetResponseの調査「2023 Email Marketing Benchmarks by GetResponse(英語)」によれば、早朝4時~6時と17時~19時に開封率が上がりやすいとされています。
この結果から、読者は起床直後や終業後にメールを開封する傾向が高いとわかります。ただし、配信するターゲットのライフスタイルによって開封するタイミングは異なります。読者の行動パターンや開封率の分析結果を基に、開封するであろう時間を想定して送信することで、開封率の向上につなげられるでしょう。
メルマガ開封率を計測して成果につなげよう
本記事では、メルマガ開封率の基礎知識や業界別の平均値、開封率向上のためのポイントについて解説しました。
メルマガ配信は、読者の悩みや興味にあった情報の提供が大切であり、開封率はその興味関心の度合いを示す指標です。配信したメルマガが相手にとって魅力的であれば、開封して中身を読んでくれるはずです。
ただし、開封率を高めることばかりを意識すると肝心なコンテンツの質がともなわない可能性があるため注意が必要です。測定結果からPDCAを回して良質なコンテンツへと改善し、成果につなげましょう。
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