Facebook広告は精度の高いターゲティング機能を備えながらも小さな予算で配信できます。配信するだけなら数百円でも配信可能です。Facebook広告に興味はあるけどなかなか踏み出せないという方は、まずは仕組みを把握するために小さく始めてみてもいいかもしれません。

今回は、Facebook広告の課金方式と広告配信における予算コントロールなどの仕組みを説明します。記事後半では、実際に300円でFacebook広告を配信してみた結果もご紹介します。Facebook広告の出稿に躊躇されている方はぜひ参考にしてみてください。

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Facebook広告はいくらから出稿できる?

Facebookは実名制のため、居住地域や職業、家族構成などユーザーの詳細なデータを保有しています。さらに投稿やアクションから興味・関心に関する情報も蓄積されます。これらのデータを利用することにより、Facebook広告では精度の高いターゲティングが可能です。

Facebook広告は、実は小額の予算でも広告を配信できます。設定できる最小予算は広告の種類によります。

【例】

  • 広告を表示(インプレッション)させる場合: 1ドル/日
  • 広告のクリック「いいね!」の獲得、動画再生などの場合:5ドル/日
  • 割引クーポンの利用、アプリのインストールなどの場合:40ドル/日

機能や使い方を理解したいのであれば、300円/日でも良いので広告を配信してみましょう。

また、Facebook広告は精度を高めるための学習機能があり、過去の広告配信履歴を分析してより効率の良い広告配信を実行します。逆に、予算を絞りすぎて母数となる情報が少ないままだと分析が進まず、Facebook広告のメリットを最大限活かせないとも言えます。

とは言え、まずは費用対効果が見合うのかを判断するのが大事です。Facebook広告の課金方式を理解し、自社商材の金額とのバランスを考慮しましょう。
 

Facebook広告の課金方式

Facebook広告の課金方式は、大きくは「クリック課金」と「インプレッション課金」に分けられます。
 

クリック課金(CPC)

広告がクリックされた時点で課金される方式です。CPC(Cost per Click)とも呼ばれます。オークション形式となっているので、1クリックの料金は常に変動します。
 

インプレッション課金(CPM)

広告が表示された時に課金される方式です。CPMは「Cost Per Mille(Milleはフランス語で1,000の意味)」の略です。クリック課金と同様に、料金は広告表示毎にオークション形式で決定されます。

その他にも、動画広告の場合はThruPay(最後まで再生されたか、もしくは15秒以上再生された場合のみ課金される)、アプリ広告だとアプリがインストールされた時点で課金される形式もあります。
 

広告オークションで広告配信毎の料金が決まる

オークションとは、どの広告主の広告を、誰に、いくらで入札するかを決める仕組みのことです。ユーザーがFacebook広告にアクセスし、広告枠のあるページを開いた瞬間に、どの広告が入札されるのかオークションが始まり、選ばれたものが表示されます。

入札の際に考慮されているポイントは以下の3つです。

  • 入札価格
    広告主が設定した入札価格
  • 推定アクション率
    ユーザーに広告が表示された際、アクション(いいね!やクリックなど)やコンバージョンに繋がるかを推定
  • 広告品質
    ユーザーからのフィードバックや、低品質な広告(扇情的な表現、文字だらけで見にくいクリエイティブなど)になっていないかを判断

これら3つをもとに判断されるため、単に高額な単価を設定すればいいというわけではありません。推定アクション率と広告品質が高い=ユーザー体験を損ねない、興味関心に沿った広告クリティブを意識しましょう。

逆に言えば、推定アクション率と広告品質が競合を上回っていれば、単価が低くても表示される可能性があるということです。

この3つのバランスを測るには、複数のクリエイティブを用意して広告配信し、A/Bテストを繰り返してユーザーの反応を見ていくのがいいでしょう。
 

広告の種類によって選択できる課金方式は違う

Facebook広告には目的別に広告メニューが用意されているため、広告を配信する際には事前に目的を明確にしなければいけません。Facebook広告に限った話ではありませんが、認知拡大したいのか、リードを獲得したいのか、アプリインストール数を伸ばしたいのかで選ぶべきメニューは変わってきます。

広告の目的 課金対象
ブランドの認知度アップ インプレッション
リーチ  インプレッション
トラフィック インプレッション、クリック
エンゲージメント インプレッション、クリック
アプリのインストール  インプレッション、クリック、アプリインストール
動画の再生数アップ インプレッション、TruPlay
リード獲得 インプレッション
メッセージ インプレッション
コンバージョン インプレッション

Facebook広告のそれぞれ種類についての詳しい説明は「Facebook広告の種類12選:目的に合わせた選び方も解説」をご覧ください。
 

300円でFacebook広告を配信してみた

ここから、Facebook広告の配信設定を具体的に見ていきましょう。

今回、試しに300円を投下して「ある温泉旅館の広告をFacebookユーザーに配信し、自社サイトへ誘導する」という目的を設定して運用してみました。

まず、Facebook広告の構造を確認しておきましょう。「キャンペーン」「広告セット」「広告」の3層で成り立っており、キャンペーン単位、広告セット単位で予算を設定できます。

設定は全て「広告マネージャ」と呼ばれるツールで行います。
 

キャンペーンでの予算設定

(1) 広告マネージャ - 作成 Facebook

キャンペーンでは「1日の予算」「通算予算」のどちらかを設定します。

  • 1日の予算
     広告セットかキャンペーンで支払う意思がある1日の平均予算額です。
  • 通算予算
     広告セットかキャンペーンで支払う意思がある掲載期間全体の予算額です。
     

広告セットでの予算設定

(1) 広告マネージャ - 作成 Facebook

広告セットでは、最大消化予算を設定できます。この予算を超えることはありません。前述のキャンペーンでの予算と組み合わせて予算管理を行います。

まず、広告マネージャの「キャンペーン」タブを開き、左上に表示される緑色の「+作成する」ボタンをクリックします。

広告マネージャ - 広告を管理 - キャンペーン Facebook

そこから、下記のようなターゲットを設定しました。

(1) 広告マネージャ - 作成 Facebook

  • マーケティングの目的は? ⇒ トラフィック
  • 1日の予算 ⇒ 300円
  • 地域 ⇒ 京都市、大阪市
  • 年齢 ⇒ 20~50歳
  • 性別 ⇒ すべて

ターゲットを設定するとリンクのクリック数などの推定値が確認できます。

(1) 広告マネージャ - 作成 Facebook

次は広告セットの設定です。掲載期間は1日間、配置は「自動配置」にしました。

Facebook広告は表示先は複数あり、FacebookだけでなくInstagramやmessenger、Audience Network(Facebookが提携している外部サイト)があります。どこに表示するべきか選定が難しいので、今回は「自動配置」を選択。Facebook側が最適と判断した枠に表示されるよう設定しました。

(1) 広告マネージャ - 作成 Facebook

課金方式は「インプレッション」にしました。初めてFacebook広告を利用する場合は、クリック課金を選択できないためです。

(1) 広告マネージャ - 作成 Facebook

次に広告に使用する画像やテキスト、リンク先のURLを設定します。プレビュー機能を使い、モバイル環境やパソコンでの見栄えを確認ながら調整します。

あとは支払い方法(クレジットカードかPayPal)を設定し、Facebook広告側の審議を受けます。通常24時間以内に審査が完了します。

(1) 広告マネージャ Facebook

審議通過後、広告マネージャの「支払い設定」→「アカウントの条件予算を設定」より上限予算を設定しておきます。ここで設定された金額に達したら広告配信が停止します。

実際に広告配信を行った後、広告マネージャで効果確認が行えます。

本事例の場合、リンクのクリック:9、リーチした人:634人でした。広告としての効果はほとんどありませんが、Facebook広告配信の流れを把握できました。

実際やってみると設定自体は簡単だということがわかります。このように、まずは小さくトライしてみると、Facebook広告運用のハードルが下げられるかもしれません。

広告配信中は、1日1回は広告マネージャで成果の状況を確認しましょう。成果が想定より悪い場合、終了日よりも前に配信の停止や、クリエイティブやターゲット変更などを判断する必要があります。
 

Facebook広告の入札戦略はどう設計すればいい?

では、Facebook広告で成果を上げるためにはどのような戦略でいくべきなのでしょうか。広告の成果を見るために重要な指標の1つが「CPA」です。

CPA(Cost per Acquisition)とは、新規顧客を獲得するのに発生した費用を新規顧客数で割った値(=1人あたりの費用)のことです。

CPAを小さくするためには、広告の単価を抑えるか、利益を大きくするしかありません。Facebook広告では、広告の設定を行う際に入札戦略の欄で「最小単価」を選択できるので、とにかく単価を抑えたい場合は有効でしょう。

よりCPAを意識し、効果の高い広告配信を実施するために細かく入札単価をコントロールできる機能もあります。

最小単価だけを設定している場合、単価の上限は特に設けられていないので、状況によっては予想以上に高くなってしまう場合も。予算感を把握したい場合は有効ですが、より成果を出したい場合はコストコントロールを行うのがベターです。
 

入札のコストはどうコントロールする?

平均目標達成単価上限入札でキャンペーン成果を最大化 | Facebook for Business

こちらの図にあるように、Facebook広告設定画面でコントロールしたい部分を設定できます。コントロールできるポイントは「平均目標達成単価上限」「入札価格上限」「ターゲット単価」の3つ。
 

平均目標達成単価上限

入札の平均単価の上限を設定します。入札価格そのものには制限をかけず、最終的に設定した平均単価になるようFacebookが自動配信してくれます。
 

入札価格上限

入札単価に制限をかけて、設定した金額より高い単価のイベントには入札しないようにできます。1つ1つの入札金額が設定金額を超えることはないということは、平均入札単価は設定金額を下回ることになります。
 

ターゲット単価

設定した単価の+−10%程度で推移するように運用してくれます。ただ、単価が設定したものより低くなる見込みがあっても、ターゲット単価に出来るだけ近づけるよう調整されます(ターゲット単価2,000円に設定した場合、入札単価が1,000円であっても2,000円に近づけるよう調整される)。

広告効果を最適化するのではなく、単価を一定に保つための機能なので、検証に使うのが良いでしょう。
 

まとめ

Facebook広告はFacebook、Instagram、提携アプリに配信できるため、アプローチできる年齢層が広く、多くのビジネスで有効な宣伝メディアです。

アプローチ先が広いだけにターゲットユーザーを明確に理解しておく必要があります。Facebookの場合、自力でターゲット層を見つけるよりも、自動最適化の機能を活用しながら見つけていくのが良さそうです。

運用初期はターゲット選定や単価感の把握に集中し、ある程度見えてきたら入札戦略を設計し、効果検証を繰り返していきましょう。

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Facebook広告完全ガイド 2020年版

元記事発行日: 2020年4月21日、最終更新日: 2020年4月22日

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