Facebookの月間アクティブユーザー数は全世界で29億人を超えています。Facebook広告は、実名制を活かした精度の高いターゲティングで狙ったユーザーに適切なアプローチができ、高い効果を期待できる広告媒体として注目されています。
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Facebook広告の基礎と事例がわかる完全ガイド!
無料ガイド
・Facebook広告の目的とメリット
・広告の種類や料金体系
・わかりやすい出稿方法
・Facebook広告の活用事例
・広告の使いこなしによる差別化
本記事ではFacebook広告の運用がはじめての方に向けて、Facebook広告の最低出稿金額や費用体系、費用の目安、費用の設定方法を解説します。
基礎と事例を解説!Facebook広告完全ガイド
Facebook広告の最低出稿金額は?
Facebook広告は最低100円から出稿することができますが、成果につなげるためには適切な予算を設定する必要があります。
料金設定の目安は、売上目標から逆算することがおすすめです。例えば、単価1万円の商品の月間販売目標額を100万円とします。販売目標に到達するには、100万円(月間販売目標額)÷1万円(販売単価)=100個販売する必要があります。
原価や人件費などの費用を引いて、商品1個あたりの広告費が1000円だとした場合、1000円(1個あたりの広告費)×100個(販売目標数)=10万円の予算が必要になります。
Facebook広告の費用体系
Facebook広告の費用体系は以下の2種類です。
- インプレッション課金(CPM)
- クリック課金(CPC)
費用体系はキャンペーンの種類によって変わります。目的別の費用体系は以下の通りです。
カテゴリ |
キャンペーン |
インプレッション課金(CPM) |
クリック課金(CPC) |
---|---|---|---|
認知 |
ブランドの認知度アップ |
○ |
× |
リーチ |
○ |
× |
|
検討 |
トラフィック |
○ |
○ |
エンゲージメント |
○ |
× |
|
アプリのインストール |
○ |
○ |
|
動画の再生数アップ |
○ |
○ |
|
リード創出 |
○ |
× |
|
メッセージ |
○ |
× |
|
コンバージョン |
コンバージョン |
○ |
× |
カタログ販売 |
○ |
○ |
|
来店数の増加 |
○ |
× |
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金(CPM)は「Cost Per Mille」の略で、広告が1000回表示されるごとに発生する費用のことを指します。CPMの算出方法は以下のとおりです。
例えば、10万円の広告費で20万回の表示があった場合、CPMは500円となります。
CPMは広告を多くのユーザーに見てもらいたい場合に向いていて、商品やサービスの認知向上、企業のブランディングを目的とした広告配信におすすめです。
CPMでは広告のクリック数ではなくインプレッション(表示)数に対して課金されるため、広告の内容やクリエイティブがユーザーによってクリックされなかったとしても費用が発生します。
広告内容や掲載ジャンルによって異なりますが、Facebook広告のCPMの費用平均は100円∼500円となっています。
クリック課金(CPC)
クリック課金(CPC)は「Cost Per Click」の略で、ユーザーが広告をクリックするたびに料金が発生する費用体系です。CPCは以下のように算出します。
例えば、10万円の広告費で1000回のクリックがあった場合、CPCは100円となります。
CPCの場合は実際にクリックされた回数が課金対象となるため、商品やサービスの販売、資料請求を目的とした広告配信など、コンバージョンを重視する場合に向いています。ただし、人気のキーワードで出稿する場合は料金が高くなる傾向があります。
Facebook広告のCPCの費用平均は100円前後で、ジャンルによっては300円になることもあります。
Facebook広告の費用相場目安
Facebook広告を始める際は、少なくとも月間3万円の予算を用意しましょう。予算が少なすぎると費用対効果を測るのが難しくなり、オークションで競合に負けてしまいます。
最初は月間3~10万円程度から
最初は1日1000円、月間3万円から様子を見るのがおすすめです。3万円の予算で運用した場合、CPMが200円であれば1日に5000回表示できるため、ユーザーの傾向や効果を分析するのに十分なデータを得ることができます。2つの広告の効果を比較するA/Bテストで、成果が出やすい広告の比較も可能です。
月間3万円で効果が見込めることがわかれば、より多くのユーザーへ広告を配信するために予算のアップを検討するのもよいでしょう。ただし、予算を増やせば成果も比例して高まるというわけではない点に注意が必要です。
広告は常に検証と改善が必要です。費用対効果を算出して成果を確認することで、利益の上がらない広告に予算を費やすリスクを回避できます。
また、広告費用のみをアップするのが正解とも限りません。例えば、10万円の予算のうち3万円を広告費用にまわし、余った費用をデザインやバナーなどのビジュアル面やキャッチコピーに使うなど、成果が上がる方法を具体的に検討しましょう。
10万円以上運用する場合
月間10万円以上の予算で広告運用する場合、高単価のジャンルや商材の広告掲載にも取り組めます。また、代理店に広告運用を依頼する場合も最低でも月10万円の費用が必要です。
10万円以上の予算運用を検討している場合、適切な広告費を事前に予測することが重要です。ここではその方法を解説します。
広告費をシミュレーションする
Facebookでは、広告マネージャで広告をセットする際にターゲットを設定すると、1日あたりのコンバージョン数などの推定値をシミュ レーションできます。シミュレーション可能な指標は以下のとおりです。
指標 |
内容 |
---|---|
オーディエンスサイズ |
広告を見る可能性があるユーザーの総数 |
リーチ |
1日に広告を見る可能性のあるユーザー数 |
リンクのクリック |
1日にユーザーが広告をクリックする数 |
コンバージョン |
1日に予想されるコンバージョン数 |
シミュレーションを行うと、運用実績がなくても事前にパフォーマンスを予測でき、社内の意思決定の参考にもなります。Facebook広告のシミュレーションは時間をかけるほど精度が上がるため、効果の高い広告運用に役立つデータを入手するためにも時間をかけてじっくりと取り組むことをおすすめします。
広告ライブラリで競合の具体的事例を調査する
Facebookが提供する「広告ライブラリ」機能では、Facebookに掲載されているすべての広告を閲覧できます。掲載中の広告は誰でも検索が可能で、競合他社がFacebook広告に費やした金額などの情報を調査できます。広告ライブラリでは以下の情報が確認可能です。
- 掲載開始日
- インプレッション数
- Facebook広告にあてた費用
- 広告を見たユーザーの年齢と性別の構成比
- 広告が表示された場所
広告代理店に依頼する
広告費が高額になる場合、広告代理店に任せることも検討しましょう。
広告運用の経験が豊富な広告代理店に依頼すれば、ノウハウを持たない自社で運用するよりも高い成果を見込めます。また、運用のためのリソースを確保する必要がないので人件費も削減できます。代理店を通じて広告に関する最新情報を得られるのも大きな魅力です。
広告代理店に依頼した場合の手数料は、広告費の20%もしくは1か月あたり3∼5万円程度が相場となっています。
Facebook広告の予算を設定する方法
Facebook広告の予算は以下4つの方法で設定することができ、掛け合わせも自由です。
- アカウントの上限予算
- キャンペーンの上限予算
- 広告セットの上限予算
- 入札単価
予算を設定しないと、広告の配信を続ける限り費用が増え続けるので注意しましょう。
アカウントの上限予算
アカウントの上限予算を設定して、広告アカウントごとに調整可能な予算を設定できます。
アカウントの上限予算を設定すると、広告費用を誤って設定してしまった場合など、想定外の事態が起きても、設定した予算以上の費用はかかりません。
広告費が上限に達すると配信中の広告はすべて停止し、費用は発生しなくなります。アカウントの上限予算の金額を引き上げるか、上限金額をリセットすれば、広告の掲載が再開可能です。
キャンペーンの上限予算
キャンペーンごとに上限予算を設定できます。
キャンペーンの上限予算は「1日の予算」と「通算予算」の2種類の設定から選べ、どちらを選んでもFacebook側でキャンペーンの目的を最適化するように調整してくれます。
配信の目的を決めるキャンペーンごとに予算が設定できるので、目的に応じた予算の配分が可能です。
広告セットの上限予算
広告セットごとに上限予算を設定することもできます。
「広告セット」とは、自社のFacebook広告をどのように配信するかを指定するもので、広告を配信するユーザーの指定や掲載期間の設定、広告レイアウトの選択などが行えます。
先ほど解説した「キャンペーン」では、「最終的に広告でどんな成果を得たいか」という広告の土台を設定し、広告セットでは「広告をどのように配信するか」を設定します。広告を配信するユーザーの指定や掲載スケジュールの設定、予算、広告レイアウトの選択など、キャンペーンよりも具体的に配信に関する設定ができるため、費用対効果を算出しやすくなります。
入札単価
Facebook広告の入札単価は自動で最適化されますが、自分で設定したい場合は入札単価の上限を決めることができます。
入札単価の上限を設定しない場合、予算内で入札単価が際限なく上がる可能性があるため、CPCやCPA(コンバージョン1件あたりの単価)が高くなってしまいます。費用対効果も悪くなるので、広告運用に慣れてきたら入札単価の設定を検討しましょう。
Facebook広告の費用対効果を高めよう
Facebook広告の最低出稿金額や費用体系、費用の目安、費用の設定方法を解説しました。
Facebook広告の費用は、広告作成で設定した費用体系によって決まります。配信の目的をきちんと定め、適切な費用体系を選択することで、予算が限られていても高い費用対効果を期待できます。
まずは月3万円の予算からはじめて、Facebook広告の効果を測定しましょう。本格的な広告運用を行う場合は、広告代理店への外注も検討するとよいでしょう。
業界や商材によって適切な予算は異なるため、時間をかけて試行錯誤してみてください。