バンドワゴン効果とは?マーケティングでの活用例をわかりやすく解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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バンドワゴン効果とは、他者の購買行動に影響を受けて購買の欲求が生まれる現象です。「人気の商品が欲しくなる」、「行列に並びたくなる」といった現象は、バンドワゴン効果の代表的な例といえるでしょう。広告やSNSなどのマーケティング施策に活用すれば、ニーズが高まり、自社の商品やサービスの需要を高められます。

バンドワゴン効果とは?マーケティングでの活用例をわかりやすく解説

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    本記事では、バンドワゴン効果が生じる具体例やマーケティングに活用する際のポイントを解説します。ぜひ参考にしてください。

    バンドワゴン効果とは

    バンドワゴン効果とは、多くの人が支持している対象に対して、さらに支持が集まる現象のことです。例えば、飲食店に行列ができているのを見て、「ここの料理を食べてみたい」という気持ちになるのは、バンドワゴン効果の一例です。

    アメリカの経済学者であるハーヴェイ・ライベンシュタインが提唱した概念で、バンドワゴンとは、パレードの先頭を行く楽隊車のことです。パレードでは楽器隊を載せる車(バンドワゴン)の後ろに行列が続くため、その様子から名付けられました。
     

    バンドワゴン効果と関連する心理学用語

    ここでは、バンドワゴン効果と対比されやすい、2つの心理学用語を解説します。
     

    スノッブ効果との違い

    スノッブ効果との違い

    スノッブ効果は、他人があまり持っていない希少性のある物を求める思考です。独自性を出したいという個人の欲求が現れています。

    バンドワゴン効果とスノッブ効果は、他者の影響を受けて心情に変化が生まれるという共通点がありますが、影響の受け方が異なります。バンドワゴン効果は大衆に従う傾向を示すのに対して、スノッブ効果は逆に他者から差異化しようとする傾向を示すのが特徴です。
     

    アンダードッグ効果との違い

    アンダードッグ効果との違い

    アンダードッグ効果とは、少数派や弱者の立場を支持しようとする傾向を指し、「判官びいき」と同じ意味で使われます。例えば、スポーツで負けているチームを応援したくなる現象は、アンダードッグ効果が働いているといえるでしょう。

    アンダードッグ効果が劣勢の立場を応援したくなるのに対して、バンドワゴン効果は反対に優勢の立場をとりたくなるという違いがあります。

     

    バンドワゴン効果の具体例

    ここでは、日常生活の身近な場面でバンドワゴン効果が生じる具体例を2つ紹介します。
     

    商品の広告・レビュー

    商品レビューサイトやSNSなどで多数のユーザーが高評価をつけた商品は、他の消費者にも購入されやすくなります

    また、広告や商品のPOPなどでよく見られる「人気No.1」、「利用者満足度98%」といったキャッチフレーズは、バンドワゴン効果を狙った手法です。このようなフレーズは「多くの人が使っているなら使ってみよう」という心理を活用したものといえます。
     

    通販番組

    通販番組で商品を販売する際、その商品を多くの人が購入しているという情報が流れると、他の視聴者もその商品に興味を持ちやすくなります。番組内で「大変電話が混み合っています」と伝えるのは、多くの人が購入していることをアピールするためです。

    また、「お求めやすい価格で大人気!」や「残りわずか!」などのキャッチフレーズがつくと、バンドワゴン効果が強まります。
     

    バンドワゴン効果をマーケティングに活用するためのポイント

    ここでは、バンドワゴン効果をマーケティングに活用するためのポイントを3つ紹介します。

    • 売れていることを伝える
    • 口コミを載せる
    • 具体的な数字を示す

    順番に見ていきましょう。
     

    売れていることを伝える

    バンドワゴン効果を生じさせるためには、まず、その商品やサービスが売れていることを伝えなくてはなりません。例えば、「大人気」、「残りわずか」などの文言を使って、アピールすると良いでしょう。

    直接的にメッセージを伝えるだけでなく、間接的なアピールも可能です。例えば、店舗で売れている商品をすぐ補充せずに棚を空けておくことで、消費者は「よく売れている商品なんだ」と思ってくれます

    自然な形で商品の売れ行きをアピールすることで、消費者の購入意欲が増します。ただし、わざと棚から商品を撤去するなどの行為は禁物です。
     

    口コミを載せる

    実際に商品やサービスを使った人の評価をチラシや広告に載せることも、バンドワゴン効果の活用方法です

    他者の購買が影響してさらなる購買を生むため、ユーザーからの口コミを載せられるようにしているECサイトも多くあります。
     

    具体的な数字を示す

    数字で示せるデータがある場合は、それを具体的に示すとバンドワゴン効果が起きやすくなります。例えば、飲食店で「当店人気No.1」と書かれているメニューがあれば、注文してみたくなる人は多いでしょう。

    「大人気」と書かれているよりも、数字で示されている方が具体的に伝わり、効果が得やすくなります
     

    バンドワゴン効果を活用する際の注意点

    バンドワゴン効果を活用して過剰に表現してしまうと、問題になる場合があります。

    実際の商品よりも品質が良いことをアピールしたり、客観的なデータがないにも関わらず「効果がある」と主張したりすると、景品表示法に抵触するおそれがあるので注意しましょう。

    法律に抵触しなくても、実態・実物と広告の内容があまりにも乖離していると、消費者の信用をなくしてしまいます。例えば、「業界シェアNo.1」、「購入者数累計〇〇万人」といった広告は、虚偽の記載にならないように、調査やデータによる裏付けが必要です。

    広告やPOPなどに記載する際は、事実に基づいた記載をしましょう。
     

    バンドワゴン効果をマーケティングに活用しよう

    バンドワゴン効果は、消費者に与える影響が大きい心理効果です。自社の商品やサービスの人気をわかりやすく伝えることで、興味を持ってもらえる可能性が高まります。

    ただし、消費者への影響が大きいため、誇大広告にならないよう注意が必要です。バンドワゴン効果を、適切な形でマーケティング戦略に取り入れましょう。

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