ドメインパワーとは、検索エンジン側からみたWebサイトの信頼性を表す指標です。ドメインパワーはGoogle の公式用語ではありません。しかし、検索順位を決める要因のひとつであり、SEO対策でも重要な役割を果たします。
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ドメインパワーとはどのようなものかを理解し、適切な施策を実施できれば、Webサイトの成長が期待できるでしょう。本記事では、ドメインパワーの概要に加えて、計測ツールを使った調べ方、高め方から施策実施の注意点までを詳しく解説します。
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ドメインパワーとは?
ドメインパワーとは、検索エンジンからみたWebサイトの信頼性を表す指標のことです。海外では「Domain Authority(DA)」と呼ばれています。
ドメインパワーは、一般的に数値で表されます。ただし、あくまでも各ツールによる自己指標であり、Google が数値化できると明言しているものではありません。
ドメインパワーの評価要因はコンテンツの品質や被リンクなどさまざまです。それぞれの要因が絡んで指標として示されるため、Webサイト全体の成績表のような意味を持っています。
検索エンジンを代表するGoogle では、「Google が掲げる10の事実」を経営理念に掲げており、この10の事実に該当するWebサイトこそが評価につながります。例えば、ユーザーを第一に考えた有益なコンテンツは「1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」に該当し、高い評価を受けるでしょう。
また、Google は、被リンクについても同様に「4. ウェブ上の民主主義は機能する」として、「どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としている」旨を明言しています。良質な被リンクを多く獲得できれば、重要なサイトと評価されるため、ドメインパワーも上がります。
URLにおいて、「https://www.」の後ろから「.com」や「.co.jp」などの部分までの文字列がドメインとなります。例えば「https://www.hubspot.jp/」の場合「hubspot.jp」がドメインです。
ウェブサイトの各ページはドメインまでのURLを共有しており、ドメインの後ろはそれぞれのページの部屋番号のような役割となっています。
ドメインパワーとSEO対策の関連性
検索エンジンからの評価指数であるドメインパワーは、SEOとも関連します。
検索順位が上がりやすくなる
新規コンテンツの評価には、Webサイト全体の評価が大きく影響します。ドメインパワーが強いサイトは信頼できるサイトだと評価されているため、新規コンテンツも信頼できると判断される傾向にあり、検索順位も上がりやすくなるからです。
ドメインパワーだけで検索順位が決まるわけではありませんが、ドメインパワーの強い方がSEO対策にとって有利にはたらくでしょう。
インデックスされるまでの時間が早くなる
Google は他サイトと比較して、クロールまでの時間を決定しており、ドメインパワーが強いサイトほどクローラーの巡回がされやすく頻度も高まります。そのため、インデックスまでの時間短縮が期待できるのです。
サイトの比較要素の1つに人気度があり、実際にGoogle は次のように述べています。
人気度: インターネット上で人気の高い URL ほど、Google のインデックスで情報の新しさが保たれるよう頻繁にクロールされる傾向があります。
人気度は、被リンク数や目標キーワードでの順位獲得などが影響します。なぜなら、被リンク数が多ければ、クローラーが他サイトのリンクを辿って自サイトに巡回しやすくなるからです。また、目標キーワードで上位表示されるページはキーワードとの関連性が高く、高品質で人気があると評価されるため、クロールされやすくなります。
ドメインパワーの調べ方
ドメインパワーは、計測ツールを使って調べられます。ツールによって、容易にドメインパワーの計測ができるものから、Webサイトの分析ができるものまでさまざまです。ここでは、ドメインパワーを計測できる9つのツールを無料版、有料版に分けてご紹介します。
無料で使える計測ツール
気軽にドメインパワーを調べてみたい場合、まずは無料の計測ツールを使ってみましょう。
パワーランクチェックツール
https://www.ispr.net/tools/power-rank-check
容易な操作でドメインパワーを計測できるツールです。URLを入力してボタンを押すだけで、すぐに計測できます。ゲストユーザーは、1日3回まで無料利用が可能です。無料のアカウント登録をすれば、1日10回まで利用できるようになります。日本語に対応しているため使いやすいのが特長です。
UberSuggest
https://neilpatel.com/jp/ubersuggest/
無料版と有料版があるドメインパワー計測ツールです。アカウントを作成しなくてもパブリック版として1回だけ無料でドメインパワーを調べられます。無料アカウントを登録すれば、1日3回まで無料で調べられるようになります。月間トラフィックや被リンク数なども調べられるため、細かく分析したい人におすすめです。
THEHOTH
https://www.thehoth.com/domain-authority-checker/
完全無料で利用でき、アカウント登録をせずにドメインパワーを計測できるツールです。ドメインパワーを調べる以外の機能はなく、シンプルで使いやすいのが特長です。日本語対応はしていませんが、ドメインパワーだけを知りたいという人には使いやすいでしょう。
Free Domain Authority Checker
https://moz.com/domain-analysis
後述する有料の計測ツールMOZ(モズ)が計算しているドメインパワーを、1日3回まで計測できる無料ツールです。検索窓にURLを入力するだけなので使い方もシンプルです。日本語には対応していませんが、ドメインパワーの計測だけなら容易に行えます。Webページの信頼性を示すページオーソリティなども表示されます。
Website Authority Checker
https://ahrefs.com/ja/website-authority-checker
後でご紹介する有料SEO分析ツールの提供元である、Ahrefs(エイチレフス)の無料SEOツールです。アカウント登録をしなくてもドメインパワーを計測できます。計測結果の[Domain Rating]がドメインパワーにあたります。ドメインパワー以外にも被リンク数やリンク先サイト数も計測できるため、本格的に取り組みたい人は、無料ツールから始めて有料プランを検討しても良いでしょう。
Majestic
ドメインパワーの計測だけではなく、被リンクの解析にも優れたSEOツールです。独自指標でWebサイトを診断します。トラストフローという指標がドメインパワーに該当します。日本語に対応していて、操作や解析結果がわかりやすい点が特長です。LITE、PRO、APIという機能が充実した3つの有料プランもあります。
みんなのブログランキング
独自に算出したスコアに沿って、登録サイトをランキングで決定するツールで、利用にはユーザー登録が必要です。ランキングは、ドメインパワー以外にドメイン取得日などの指標を組み合わせたアルゴリズムで算出されます。「みんなのブログランキング」のサイト内でランキングが表示されるため、上位サイトに自社サイトと似たコンテンツを提供しているサイトがあれば、ドメインパワーを高めるための参考にできるでしょう。ブログランキングとなっていますが、ブログ以外のWebサイトも登録できます。
有料の計測ツール
MOZ
ドメインパワーの計測だけでなく、自社Webサイトや競合他社のWebサイト分析もできる多機能なSEOツールです。海外のツールのため日本語には対応していませんが、信頼性・認知度の高いツールとして国際的な支持を得ています。アカウント登録をすれば、30日間の無料トライアルが利用可能です。Google 拡張機能のMozBarを入れると、PAやDA、被リンク数などを無料で簡易的にチェックできます。
Ahrefs
Ahrefs(エイチレフス)は、世界で60万人の導入実績を持つSEO分析ツールです。Site Explorerという機能を使うと、ドメインパワーや被リンク数、キーワードごとの順位を調べられます。ライト、スタンダード、アドバンスド、エンタープライズと4つの有料プランがあり、自サイトに合ったプランを選べます。
ドメインパワーを高める方法
ドメインパワーを高めるには、次のような方法があります。
- ユーザーにとって良質なコンテンツを作る
- コンテンツを増やしていく
- 質の高い被リンクを獲得する
- 長期視点でWebサイトを運営する
ユーザーにとって良質なコンテンツを作る
ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供し続けることで、Webサイトへのアクセス数が増え、結果としてドメインパワーが高まっていきます。検索エンジンはユーザーファーストを目指しているため、ユーザーにとって役に立つコンテンツを高評価し、検索上位に表示させます。
ドメインパワーは大切な要素ですが、あくまでもWebサイトの評価指標です。ドメインパワーを高めることを目的にするのではなく、ユーザーへの価値提供を目的に良質なコンテンツ作りに注力しましょう。
コンテンツを増やしていく
ドメインパワーを高めるには、コンテンツの量も大切です。自サイトのテーマに関連するコンテンツが充実しているサイトの方が評価される傾向にあります。ただし、中身のないコンテンツを闇雲に増やしても評価されないため注意しましょう。
ユーザーが知りたい情報を網羅することでサイト全体が評価され、結果的にドメインパワーも高まります。また、コンテンツは、一度に大量に増やして放置するよりも、定期的に増やしていくほうが高評価される傾向にあります。
質の高い被リンクを獲得する
関連性の高いWebサイトや、ドメインパワーの高いWebサイトから被リンクを獲得できると、ドメインパワーが高まります。被リンク数が多いと他のWebサイトからも役に立つWebサイトであると検索エンジン側で判断され、高評価につながるからです。
ただし、関連性が低いWebサイトや質の悪いサイトからの被リンクは、ペナルティの対象となる可能性もあるため注意が必要です。被リンクの数も大切ですが、質も意識していきましょう。
被リンクの増やし方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
長期視点でWebサイトを運営する
ドメインパワーは、Webサイトの運用期間にも影響を受けるといわれています。検索エンジンは、運用期間が長いWebサイトの方を信頼性が高いと判断し、高評価をします。
もちろん、ただドメインを取得して放置していてもドメインパワーは上がりません。定期的に良質なコンテンツを追加してドメインパワーを高めることが重要です。
ドメインパワーを高めるときの注意点
ドメインパワーを高めるには、事前に注意点を把握しておくことが大切です。ドメインパワーを高めるための施策を行っても効果が出ない場合や最悪の場合はマイナス評価を受けることがあるからです。
ドメインパワーはツールによって結果が異なる
計測ツールは独自のアルゴリズムを用いているため、使用するツールによって計測結果が異なる可能性があります。
最初はいくつかの計測ツールを使ってみて、使いやすさや合う合わないを試しましょう。計測ツールを絞り込めたら、同じ計測ツールを使って定期的に測定し、数値を見ていくのが良いでしょう。たとえ現時点でのドメインパワーが高くても、長期的に計測してスコアを高めていくことが重要です。
中古ドメインの購入
運営期間の長いドメインはドメインパワーの高い可能性があるため、運営歴のある中古ドメインの購入を検討される方もいるでしょう。中古ドメインは新規ドメインよりも信頼されやすい可能性はありますが、マイナスの評価も引き継がれるため注意が必要です。ただ古いだけで更新されていないドメインは評価されません。
どうしてもそのドメインを使いたい場合や、メリットとデメリットを比較したうえでメリットのほうが大きいと判断できた場合以外は、中古ドメインの購入は避けたほうが無難です。
ユーザーへの提供価値を高めるために、ドメインパワーを把握しておこう
ドメインパワーは、検索エンジンからみたWebサイトの信頼性を数値化した指標です。適切に活用すればWebサイトの成長を把握するための指標として役に立ちます。インデックスのされやすさやサイトの評価にも関係しているため、サイト運用時にはドメインパワーを把握し、スコアを高めるように心がけましょう。
ただし、ドメインパワーを高めることのみを目的にしてはいけません。Webサイトの目的はユーザーへの価値提供です。ユーザーに喜ばれることが、結果としてドメインパワーを高めることにつながります。長期視点でWebサイトを運営し、ユーザーにとって質の高いコンテンツを定期的に作成していきましょう。