ホワイトペーパーは見込み客の創出に効果的な施策ですが、わかりやすく伝わりやすい資料を作成するには相応の工数がかかることが難点です。ホワイトペーパーをどのように作成していくべきか悩んでいる事業者様も多いのではないでしょうか。
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今回は、テンプレートを活用してホワイトペーパーを効率よく作成する方法を紹介します。ホワイトペーパーの用途別テンプレートのほか、テンプレートの効果的な活用のコツも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
テンプレートを活用してホワイトペーパーを作成するメリット
はじめに、ホワイトペーパーの作成にテンプレートを活用するメリットについて解説します。テンプレートを活用する目的や具体的な効果を把握しておくことが大切です。
基本構成を押さえたホワイトペーパーを効率よく作成できる
一つ目のメリットは、基本構成を押さえたホワイトペーパーを効率よく作成できる点です。完成例を参考に作成していくことにより、資料としての基本的な流れや骨組みを構築する際の参考になります。全体の構成を一から考えていく場合と比べて、わかりやすい資料をより短時間で作成できる点が大きなメリットです。
複数のパターンでホワイトペーパーを作成しやすくなる
二つ目のメリットは、制作時間が短縮されることによって複数パターンのホワイトペーパーを作成できる点です。制作の工程が効率化されることで、同じテーマのホワイトペーパーを複数のアプローチで作成しやすくなります。
たとえば、見込み客の検討段階に応じたホワイトペーパーを複数用意しておくことも可能です。結果として見込み客の取りこぼしを抑え、機会損失のリスクを低減する効果を得られるでしょう。
用途別ホワイトペーパーのテンプレート6パターン
ここからは、用途別にホワイトペーパーのテンプレートを6パターン紹介していきます。自社が想定しているホワイトペーパーの方向性に合ったものを選び、効率的な制作にぜひ役立ててください。
パターン1:入門ガイド・用語集
特定の専門領域に関する理解を深めるための入門ガイドや用語集をホワイトペーパーとして提供するパターンです。
主な用途
これから専門領域に関する知識を身につけようとしている初期段階のユーザーがターゲットとして想定されます。潜在層の開拓を強化したい企業に適した施策です。
想定される効果
特定の領域に興味や関心を示し、情報を集め始めている層へのアプローチに効果的です。専門用語の使用はできるだけ控え、説明上必要な用語は丁寧に解説するなど、ユーザーの視点に立って資料を構成するとホワイトペーパーの効果を引き出しやすいでしょう。
<型を用いたホワイトペーパーの例>
テンプレートの特徴
コンテンツマーケティングの基本から実践方法までをわかりやすく解説しています。はじめてコンテンツマーケティングに取り組む企業はもちろんのこと、期待していた成果が得られていない企業にもおすすめです。
パターン2:最新トレンド型
業界のトレンドや製品・サービスの最新情報をまとめ、ホワイトペーパーとして提供するパターンです。
主な用途
カスタマージャーニーの初期段階に位置する見込み客に対してアプローチしたい場合に有効です。トレンド情報と絡めて自社製品・サービスを紹介することにより、導入効果の訴求も同時に行えます。
想定される効果
信頼性の高い資料やデータを提供することにより、説得力のあるホワイトペーパーに仕上げられます。結果として、見込み客との関係構築・強化に寄与するでしょう。
<型を用いたホワイトペーパーの例>
テンプレート②「Instagramエンゲージメントレポート」
テンプレートの特徴
当社ハブスポットがMentionの専門チームと協力して作成したホワイトペーパーです。1億1,000万件以上のInstagramの投稿データと100万以上のユーザーデータを分析し、Instagramを使ったマーケティング戦略に必要なポイントを総合的にまとめています。
パターン3:ノウハウ型
見込み客の課題に対して具体的なノウハウを提供し、解決につながるヒントを示すホワイトペーパーです。
主な用途
自社の製品・サービスの認知拡大を図りたい場合に適しています。課題解決のノウハウを紹介する流れの1つとして商材をアピールできるため、自然な形で自社商材を知ってもらえる点が大きなメリットです。
想定される効果
「実際に製品やサービスを導入した際にうまく活用できるかどうか」といった観点から比較検討できるため、購入の判断材料となります。成約確度の高い見込み客の創出に効果的です。
<型を用いたホワイトペーパーの例>
テンプレート③「新しい営業の形!インサイドセールス活用法ガイドBOOK」
テンプレートの特徴
従来の営業方法との比較や、購買プロセスの変化に焦点を当て、インサイドセールスの導入メリットを紹介しています。インサイドセールスに必須のツールやHubSpotの活用事例など、自然な流れで自社サービスの訴求も入れています。
パターン4:調査レポート型
自社で独自に調査した、業界や市場に関するデータをレポートにまとめてホワイトペーパーとして提供するパターンです。
主な用途
資料性の高いホワイトペーパーのため、幅広い層とのタッチポイントとなる可能性があります。すでに他社の製品・サービスを利用している層を含めて、多くの見込み客と関係を構築するきっかけづくりをしたい企業におすすめです。
想定される効果
業界の情報を横断的にまとめることにより、特定の領域における専門家として信頼を得られる効果が期待できます。価値の高い情報を提供できれば、プレスリリースの発信も可能です。情報が拡散されて流入が増えれば、さらなるアクセス増加も見込めるでしょう。
<型を用いたホワイトペーパーの例>
テンプレート④「日本の営業に関する意識・実態調査2023データ集」
テンプレートの特徴
2019年よりハブスポットが定期的に実施している独自調査をまとめた資料です。過去のデータと比較しつつ、リモート営業やテレワーク、CRM導入率といった組織体制の変化に加え、好ましいと感じる営業スタイル・企業の信頼につながる要素などについて意識調査を行っています。
各種データをグラフでわかりやすく提示しているほか、営業スタイルに関する意識調査を売り手・買い手に分けて実施した結果を示している点が特徴です。
パターン5:製品比較型
自社製品だけでなく、他社製品もあわせて比較した情報を提供するタイプのホワイトペーパーです。
主な用途
比較検討段階にある見込み客に対して、選定をサポートする役割を果たします。導入すべき製品・サービスを選定する段階に入っている見込み客にアプローチしたい企業におすすめです。
想定される効果
比較しておきたいポイントを端的に示すことにより、見込み客が製品・サービスの選定に要する手間や時間を節減できます。結果として選定に必要な期間が短縮されることに加え、有用な資料を提供している企業として信頼を得られる可能性も十分にあるでしょう。
<型を用いたホワイトペーパーの例>
テンプレート⑤「顧客体験を向上させるマーケティングツール比較・一覧表」
テンプレートの特徴
各ツールの利用難易度や特徴、料金、無料トライアルの有無などを簡単に比較できる資料です。自社・他社商品どちらも掲載していますが、できる限り客観的な視点に立ち、事実のみを紹介しています。
自社製品の長所を誇張して伝えたり、他社製品を誹謗中傷したりせず、中立な立場を念頭に解説しており、これを読んだ方が公平にツール選定できるような内容を心がけています。
パターン6:事例紹介型
製品の導入事例をまとめた形式のホワイトペーパーです。自社の製品・サービスを実際に利用している顧客を取材し、資料としてまとめます。
主な用途
導入する製品を絞り込む段階の見込み客や、選定段階で実際の運用イメージを具体的につかみたいと考えている見込み客向けのホワイトペーパーです。ニーズが明確になっており、選定の最終局面にある見込み客の背中を押したい場合に適しています。
想定される効果
導入前後でどのような変化が見られたのかを端的に示すことにより、製品・サービスの絞り込みを後押しする効果が期待できます。一般的に他社の事例は入手しにくい情報のため、貴重な情報源としてダウンロードされるケースが少なくありません。
<型を用いたホワイトペーパーの例>
テンプレートの特徴
ハブスポットの成功事例とあわせて、関連性の高いSFA導入に関する資料を提供しています。SEA導入から運用までのチェックリストを掲載しており、見込み客は事例を読んだあとに具体的なアクションを起こしやすい仕組みとなっている点が特徴です。
テンプレートを効果的に活用するコツ
テンプレートの活用は効率的なホワイトペーパー作成に役立つ一方で、テンプレートを真似るだけでは独自性のある資料にはなりません。テンプレートを効果的に活用するコツを押さえておきましょう。
ホワイトペーパーの基本構成と意図を理解する
まずはホワイトペーパーの基本構成に対する理解を深め、構成の意図を把握できるようにしておくことが大切です。ホワイトペーパーは下記の6つの要素から構成されています。
<ホワイトペーパーの基本構成>
- 表紙:ダウンロードしたくなるタイトルやキャッチコピー、ビジュアル要素
- 目的:ホワイトペーパーを読むことで解決できる課題や対象となる読者
- 目次:ホワイトペーパーの全体像
- 内容:後述する「5パラグラフの法則」に沿って構成されたメインコンテンツ
- 会社情報:提供元の会社名、事業内容、連絡先などの基本情報
- 問い合わせ先:メールアドレスやサイトURLなど、次のアクションを促す情報
内容(メインコンテンツ)は「5パラグラフの法則」に沿って構成します。5パラグラフの法則はエッセイや論文に用いられる文章構成の基本で、ホワイトペーパーの構成においても有効です。
<5パラグラフの法則>
- イントロダクション:どのような情報を提供し、どのような課題を解決できる資料か
- 問題提起:読者が抱える問題を掘り下げ、共感をもたらし、解決策の必要性を高める
- 解決策:問題提起に対する解決策を提示する
- 製品情報:解決策の1つとして自社の製品・サービスを紹介する
- 結論:ホワイトペーパー全体のまとめ
読み手の視点に立って作成する
ホワイトペーパーは読み手の視点に立って作成する必要があります。具体的なポイントとして押さえておきたいのは下記の3点です。
- 魅力的なタイトル:ターゲットの課題やニーズを的確に突いたタイトル
- 視覚的な要素を入れる:図・表・インフォグラフィックを活用した見やすい構成
- 専門用語はなるべく使わない:誰が読んでも容易に理解できる記述と注釈の提示
たとえば、ホワイトペーパー作成に携わっていない別部門の従業員に目を通してもらうことにより、読み手に十分配慮されているかチェックするのも1つの方法です。
CTA(行動喚起)を盛り込む
ホワイトペーパーの巻末や自社製品・サービスの紹介につながる部分には、読者に期待する行動をCTAとして記載しましょう。ホワイトペーパーを読んだ見込み客の課題解決に自社製品・サービスが役立つことをわかりやすく伝えることにより、コンバージョン率の向上が期待できます。
CTAに用いる文言は流用せず、ホワイトペーパーごとに内容に即したものを設置することが大切です。
テンプレートを効果的に活用して魅力的なホワイトペーパーを作成しよう
効果的なホワイトペーパーを作成するには、テンプレートをそのまま活用するのではなく、テンプレートの意図を把握した上で、自社ならではの独自性を打ち出していくことが重要です。今回紹介した6パターンのテンプレートを参考に、ぜひターゲットに響く有益なホワイトペーパーを作成してください。