シンプルで情報がわかりやすくまとまったホワイトペーパーを作成するには、テンプレートの使用が効果的です。

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eBook・ホワイトペーパーの基礎知識と作成手順をわかりやすく解説。参考事例も掲載されているので初心者でも作成に取り組めます!

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ホワイトペーパーの役割

ホワイトペーパーとは、独自の調査結果や参照価値の高い事例、専門性の高い情報などをまとめた資料を指します。

ユーザーからは、通常のウェブコンテンツからは得られない有用な情報が得られるというメリットがあり、メールアドレスや企業情報などをフォームに入力することで読むことができる形になっていることが一般的です。

ホワイトペーパーを用意する側としては、ホワイトペーパーをきっかけに潜在客との接点を生み出すリードジェネレーションの役割があります。有益なコンテンツを提供することで企業の信頼向上にもつながるため、自社にノウハウや事例、統計データがあれば積極的に作成してみるのがいいでしょう。

ホワイトペーパーの概要についてさらに知りたい場合は、以下コラムをご参照ください。

 

【テンプレート付き】ホワイトペーパーの6つの型

ホワイトペーパーには、ターゲットや目的ごとに適した「型」があります。ここでは、HubSpotで実際に利用しているホワイトペーパーの6つの型と、型を用いたホワイトペーパー作成のポイントをご紹介します。

なお、HubSpotではホワイトペーパーのテンプレートを無料で公開していますので、ぜひダウンロードしてお使いください。
 

1. 入門ガイド・用語集

特定の専門領域の理解を深めるために、入門ガイドや用語集を作成するホワイトペーパーの型です。

業界に関する基礎知識や、よく使われる用語がまとめてあります。特定の領域に興味や関心を示し、情報を集め始めている層にアプローチするのに効果的です。

この場合、ターゲットはこれから知識をつけようとしている初期段階のユーザーが想定できます。専門用語はなるべく避け、使う場合は丁寧に解説するなど、ユーザーへの配慮を行いましょう。

<型を用いたホワイトペーパーの例>

1. 入門ガイド・用語集

HubSpotの「コンテンツマーケティング入門ガイド」では、コンテンツマーケティングの基本から実践方法までをわかりやすく解説しています。はじめてコンテンツマーケティングに取り組む企業だけでなく、期待していた成果が得られていない企業にもおすすめです。

コンテンツマーケティングで有益な情報発信を適切に実践できれば、見込み客との関係が深まり、自社との信頼関係が構築できます。さらに、口コミが広まることで、既存の顧客が新たな顧客を創り出す好循環も期待できます。
 

2. 最新トレンド型

業界のトレンドや製品・サービスの最新情報をまとめたホワイトペーパーの型です。

トレンド情報と絡めながら自社製品やサービスを紹介すれば、導入効果の訴求も同時に行えます。カスタマージャーニーの初期段階にいる見込み客に対してアプローチが可能です。

情報は、信頼性の高い資料やデータを用いるのがおすすめです。説得力のあるホワイトペーパーは、見込み客との関係構築・強化に有効です。

<型を用いたホワイトペーパーの例>

2. 最新トレンド型

HubSpotでは、Mentionの専門チームと協力して「Instagramエンゲージメントレポート」を作成しました。
1億1千万件以上のInstagramの投稿データと100万以上のユーザーのデータを分析し、Instagramを使ったマーケティング戦略に必要なポイントを総合的にまとめています。

このレポートでは、投稿方法とエンゲージメントの関連性など一般的なデータから、エンゲージメントが高いアカウントなど企業単位でのデータまで、幅広い情報を網羅しています。

データを活用したアプローチ方法、マーケティング担当者のチェックポイントも解説しており、何度も見返す価値のあるレポートとなっています。
 

3. ノウハウ型

見込み客の課題に対して具体的なノウハウを提供し、解決に導くホワイトペーパーの型です。

「実際に製品やサービスを導入したときにうまく活用できるかどうか」という観点から比較検討できるため、購入の判断材料にできます。

課題解決のノウハウを紹介しつつ商材をアピールできるため、自社の製品やサービスの認知拡大にも適したホワイトペーパーです。

<型を用いたホワイトペーパーの例>

3. ノウハウ型

HubSpotでは、「新しい営業の形! インサイドセールス活用法ガイドBOOK」で、インサイドセールスの基礎知識や営業フローを解説しています。

従来の営業方法との比較、購買プロセスの変化に焦点を当て、インサイドセールス導入のメリットを紹介しています。また、インサイドセールスに必須のツールやHubSpotの営業事例を紹介することで、自社サービスの訴求も行っています。
 

4. 調査レポート型

自社で独自に調査した、業界や市場に関するデータをレポートにまとめたホワイトペーパーの型です。

消費者の動向や研究レポートなど、自社の顧客だけではなく業界を横断した情報をまとめます。価値の高い情報を発信できれば、プレスリリースの発信も可能です。情報が拡散して流入元が増えれば、さらなるアクセス増加が期待できます。

最新情報を収集したいと考えるユーザーがターゲットであるため、定期的に調査を行い、中身をアップデートし続けることが重要です。

<型を用いたホワイトペーパーの例>

4. 調査レポート型

HubSpotでは、「日本の営業に関する意識・実態調査2023 データ集」という年次調査レポートを発表しています。

2019年からHubSpotで定期的に実施している独自調査で、今回の調査では、過去のデータと比較しつつ、リモート営業・テレワーク・CRM導入率といった組織体制の変化に加え、好ましいと感じる営業スタイル・企業の信頼に繋がる要素などの意識調査を行っています。

世界情勢の大きな変化に応じた営業スタイルを定着させるには、現場の調査データから営業活動のヒントを得ることが重要です。この調査では、リモート営業やテレワーク、CRMなどの導入率をグラフでわかりやすく解説しているほか、営業スタイルに関する意識調査を売り手・買い手に分けて行っています。
 

5. 製品比較型

自社製品だけでなく、他社製品もあわせて比較した情報を提供するホワイトペーパーの型です。

比較検討段階の見込み客が、さまざまな情報から課題の解決につながる製品やサービスの情報を探し出すのは困難です。そこで、見込み客が比較検討しやすいように、製品やサービスの情報をまとめてホワイトペーパーとして提供し、選定をサポートします。

<型を用いたホワイトペーパーの例>

5. 製品比較型

HubSpotでは、「顧客体験を向上させるマーケティングツール比較 ・ 一覧表」を提供しています。利用難易度や特徴、料金、無料トライアルの有無などを簡単に比較検討できる資料になっています。

比較検討段階の見込み客に効果的にアプローチするには、比較資料を作成する際には客観的な事実のみに言及しなければなりません。自社の製品を誇張した内容や、他社製品を誹謗中傷するような内容では、見込み客が受ける印象を悪くしてしまうため、注意が必要です。
 

6. 事例紹介型

製品の導入事例をまとめた形式です。製品を絞り込む段階の見込み客や、選定段階で実際の運用イメージを具体的につかみたい見込み客向けのホワイトペーパーの型です。

自社の製品やサービスを実際に利用している顧客に取材して、記事にするのが一般的です。導入前後でどのような変化があったのかをまとめることで、選定や絞り込みをする段階の見込み客にとって有益な情報になります。

<型を用いたホワイトペーパーの例>

6. 事例紹介型

HubSpotでは「事例PDF&お役立ち資料セット」として、HubSpotの成功事例とあわせて関連性の高いSFA導入の資料を提供しています。

スムーズな社内導入を実現するためのチェックポイントを取り上げ、SFA導入から運用までのチェックリストを用意しているので、事例を読んだあとに見込み客が具体的なアクションを起こしやすくなっています。

ホワイトペーパーのテンプレートをダウンロードする際は、個人情報を入力するのが一般的です。しかし、マイクロソフト社が提供するホワイトペーパーのテンプレートは、個人情報の入力不要で無料ダウンロードできます。

Word形式のため、パワーポイントが操作できない人でも新たにソフトを導入することなく簡単にホワイトペーパーを作成できます。デザイン性を重視するのであればパワーポイントがおすすめですが、Word形式でもタイトルや目次、内容などホワイトペーパーに必須の項目を網羅できるので、簡易的に作りたい場合に便利です。
 

テンプレートを活用してホワイトペーパーを作成するポイント

ここでは、ホワイトペーパーを作成するポイントを解説します。誰でも簡単に実践できる内容なので、ぜひ参考にしてください。
 

1. 基本の6構成を理解する

ホワイトペーパーは、次の6つの要素で構成されています。

  • 表紙
    ホワイトペーパーは無料で提供するものの、ユーザーにとっては個人情報の入力の手間が発生するため、それでも見たいと思ってもらうことが重要です。ターゲットやメリットを明確に提示する、具体的な数字を入れるなど、ユーザーが見た瞬間にダウンロードしたくなるような表紙タイトルやキャッチコピーを意識します。
    表紙のデザインも、タイトルやコピーがはっきり見えるよう控えめなデザインにして、背景はテーマに合った画像にしましょう。
  • 目的
    ホワイトペーパーを作成した目的を伝えます。ホワイトペーパーを読むことで解決できる課題、ターゲット、作成の意図を伝えると、ユーザーの興味・関心を引きやすくなります。
  • 目次
    ホワイトペーパーの中身を簡潔に伝え、全体像を把握する役割があります。表紙・目的・目次は、ユーザーがホワイトペーパーをダウンロードするかどうか決めるポイントになるため、特に重要です。
  • 内容
    ホワイトペーパーのメインコンテンツは、このあとご紹介する「5パラグラフの法則」に沿った構成で組み立てます。各ページにはページ番号と章番号を記載し、ページの内容がすぐに伝わるような見出しをつけます。
    また、文章量は多くなりすぎないよう注意が必要です。簡潔な文章を心がけ、図やイメージ写真、インフォグラフィックスなども用いながらわかりやすく仕上げていきます。
    自社商品やサービスを押し出しすぎないことも重要です。あくまでノウハウ・情報を提供する中で、読者の悩みの解決に役立つものとして紹介する流れを意識しましょう。
    最後に、自社商品・サービスページへのリンク、メールアドレス、電話番号、問い合わせフォームなどのCTAを設置し、行動喚起を行います。
  • 会社情報
    興味を持ったユーザーが、自社の情報を調べられるように会社情報を記載します。また、ホワイトペーパーの信頼性を上げるためにも会社情報は必須といえます。会社名や住所、電話・FAX番号、代表者名、創立年月日、事業内容などを掲載しましょう。
  • 問い合わせ先
    ホワイトペーパーを読んだユーザーが次のアクションを起こしやすいように、電話番号やメールアドレス、サイトURLなどの問い合わせ先を記載します。

ホワイトペーパーの構成については、以下コラムもあわせてご覧ください。

 

2. 5パラグラフの法則に沿った構成にする

パラグラフとは、ひとつの文章のまとまりを表します。5パラグラフの法則はエッセイや論文に用いられる文章の基本構成です。意図をわかりやすく伝えられるため、ホワイトペーパーにおすすめの構成です。

  1. イントロダクション
    ホワイトペーパーの冒頭部分にあたり、読者を引きつけるための重要な部分です。イントロダクションでは、ホワイトペーパーでどのような情報を提供できるのか、どのような悩みを解決できるのかを読者に示すことが大切です。
  2. 問題提起
    問題提起では、読者の抱える問題を掘り下げていきます。読者へ新たな問題への気づきを与え、共感を引き起こし、これから紹介する解決策への納得感を高めます。
  3. 解決策
    問題提起に対する解決策を提示します。論理的な展開が必要ですが、淡々と事実を述べるだけでは、読者の共感は得られません。次の製品情報や結論へと読者を引き込むためには、ストーリー仕立てで解決策を紹介するなどのアイデアも必要です。
  4. 製品情報
    解決策のパラグラフで示したアイデアを実現する手段として、自社の製品・サービスを紹介します。潜在顧客や見込み客が製品やサービスを比較検討している場合には、製品の詳細なスペックや他社製品との比較情報を提供すると良いでしょう。
  5. 結論
    なぜ、提示してきた解決策が最良の方法であるかを読者が理解できるように、結論を紹介します。イントロダクションと結論の部分を読んだだけでも、読者がホワイトペーパーの内容を理解できるように簡潔に記述しましょう。

 

3. 魅力的なタイトルをつける

タイトルは、はじめに読者が触れる内容です。タイトルを見て読みたいと思ってもらえなければ、どれだけ素晴らしい内容のホワイトペーパーを作成してもダウンロードにつながりません

魅力的なタイトルを付けるには、まずペルソナ設定をしっかり行います。詳細なペルソナを設定することで、ターゲットに刺さるタイトルを思いつきやすくなるでしょう。

また、タイトルからベネフィットを容易に想像できることが重要です。このホワイトペーパーを読んだらどんないいことがあるかを端的に表します。具体的な数値を入れることも、テクニックのひとつです。

以下ブログ記事では、タイトル考案のさらなるコツについてご紹介しています。

ダウンロード数を伸ばすには、ホワイトペーパーの内容を、ダウンロードページで適切に伝える必要があります。こちらの記事では、ホワイトペーパーのダウンロード数を改善するためのポイントを解説しています。

 

4. 図・表・インフォグラフィックを活用する

読者が理解しやすい魅力的なホワイトペーパーを作成するには、ビジュアルとテキストのバランスに気をつける必要があります。インフォグラフィックや図、表、グラフなどを積極的に利用すると、読みやすく、充実したホワイトペーパーになります。

色の配分によっても、ユーザーに与える印象が変わります。3~4色程度に抑えると、統一感のある見た目になります。自社のメインカラーを使うとブランディングにもつながるでしょう。

また、「近接・反復・整列・コントラスト」のデザインの4大原則や、余白を利用すると、さらにわかりやすいホワイトペーパーを作ることができます。
 

5. 専門用語はなるべく使わない

幅広いユーザーにリーチする際は、専門用語をなるべく使わず、誰が読んでもわかるような内容にすることが大切です。

専門用語を使う必要がある場合は、注釈を入れるなどの工夫をしましょう。
 

6. CTA(行動喚起)を盛り込む

ホワイトペーパーの巻末や自社製品・サービスの紹介につながる部分には、読者に取って欲しい行動をCTAとして記載しておきましょう。ホワイトペーパーを読んだ見込み客の課題を解決するのに自社製品・サービスが役立つことをわかりやすく伝えることで、コンバージョン率の向上が期待できます。

共通のCTAボタンや文言を流用せず、ホワイトペーパーごとに適したCTAを設置すると、より効果が高まるでしょう。
 

ホワイトペーパー作成基本の8ステップ

ホワイトペーパー作成に入る際には、以下にご紹介する8ステップを基本に進めてみてください。
 

1. 目的を明確に

まずは、ホワイトペーパーを作成・配布することで何を達成したいのかを明確にします。
目的をはっきりさせれば、達成のために迷うことが少なくなり、作成するべきホワイトペーパーの型も明らかになります。
 

2. ペルソナを設定

どんなマーケティング施策においてもペルソナ設定は重要であり、ホワイトペーパーも例外ではありません。
ターゲットとしている人物像をできるだけ具体的に設定することで、ホワイトペーパーを届けるべき相手を想像しやすくなり、役立つ資料作成につながります。
 

3. 課題を特定

次に、ペルソナはどんな課題を抱えているかを特定します。
ホワイトペーパーはただ情報を羅列するのではなく、ペルソナの課題を解決するものでなければなりません。課題の特定方法には、例えば自社サイトへ流入しているキーワードから分析するものがあります。
 

4. トピックを選定

ペルソナの課題を解決しつつ、見込み客を創出できるトピックを選定しましょう。社内リソースの都合でトピックが限られている場合は、その内容を課題解決のためにカスタマイズするといいでしょう。
 

5. 執筆内容をリサーチ

ホワイトペーパーでは簡単には手に入らない役立つ情報を記載しなければならないため、入念な準備が肝要です。
社内のデータを使う場合はデータの収集・加工を行い、新たに定量的なデータを集める場合は研究やアンケートなどを行います。
 

6. アウトライン(構成)作成

コンテンツの執筆は通常、すぐに書き始めるのではなく、全体のアウトライン(構成)を作ってから臨みます。
コンテンツの一貫性を保ちやすくなるほか、この時点で第三者にチェックを依頼することでアドバイスをもらえます。
 

7. 執筆

実際に執筆を行っていきます。以下コラムでは、執筆に便利なツールをいくつかご紹介しているので、あわせてご覧ください。

 

8. デザイン

最後に、表紙・本文のフォント・目次・ページ番号・レイアウトなど、ホワイトペーパーの体裁を整えるデザインを行います。
 

テンプレートを使えばホワイトペーパーは簡単に作れる

ホワイトペーパーのマーケティング効果を高めるコツは、ユーザーのニーズに合わせてさまざまな種類のホワイトペーパーを作成することです。

また、ホワイトペーパーごとにターゲットを絞って作成した方が、付加価値の高い情報を盛り込みやすくなります。結果として、潜在客や見込み客にとって有益なホワイトペーパーの作成につながるでしょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

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元記事発行日: 2019年11月26日、最終更新日: 2023年10月31日

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