Instagramのサービスが開始されたのは2010年10月です。App Storeに登場してわずか1日でダウンロード数2万5,000件の超人気アプリとなりました。
エンゲージメント率を理解して
フォロワー数増加を目指しましょう
その2年後、InstagramはFacebookによって10億ドルで買収されますが、その後も予想を上回る成長を遂げ、2020年には1日のアクティブユーザー数は5億人にものぼりました。さらに、毎日2億人以上のユーザーがビジネスアカウントを閲覧しており、Instagramは世界中の多くのコンテンツクリエイターやブランドの収入源となっています。
Instagramには収益を生み出し、オーディエンスとつながり、そしてブランドの評判を高める大きな可能性を持っています。Instagramを個人や企業のマーケティング活動に活用する方法は多岐にわたりますが、その力を最大限に引き出すには、まずエンゲージメント率について理解する必要があります。
Instagramエンゲージメントレポート
HubSpotはMentionと共同で、1億1,000万件以上のInstagramの投稿データを分析し、2022年以降のInstagramのビジネス活用に役立つ情報をまとめたレポートを作成しました。
- エンゲージメントの傾向
- タグ付けに関するベストプラクティス
- インフルエンサーとの提携戦略
- マーケティング担当者の要チェックポイント
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全てのフィールドが必須です。
Instagramのエンゲージメントとは?
エンゲージメントとは投稿に対するユーザーの反応のことで、Instagramにおけるエンゲージメントは、「いいね」「コメント」「保存」の3種類のアクションです。
エンゲージメントはInstagramのプロモーションを行う際の重要な指標で、エンゲージメントを割合で示した「エンゲージメント率」が高いほど、ユーザーが投稿に関心を持っていることがわかります。
Instagramのエンゲージメント率を重視するべき理由
Instagramのエンゲージメント率は非常に重要な指標です。なぜなら、オーディエンスの関心度、ブランドの有益性、権威性が反映されるからです。
オーディエンスの関心度
皆さんのコンテンツがターゲットオーディエンスに対して訴求力あるものになっていれば、エンゲージメント率は高くなります。
時間のあるときに、パフォーマンスの高いコンテンツ、つまり「いいね」やシェア、保存、コメントの数が特に多い投稿を中心に確認すると、ユーザーの求めるコンテンツ像が浮かび上がるはずです。
インプレッション数が多い場合、コンテンツがたくさんの人に見られている可能性は高いと言えますが、エンゲージメントとは一般に、投稿に対するオーディエンスからの明確な反応であるという点に注意が必要です。
有益性
エンゲージメント率が高い場合、オーディエンスが皆さんのコンテンツを有益な情報源と考えている可能性は高いと言えます。競合とは一線を画したコンテンツを提供することで、オーディエンスからの支持が集まっていると考えられます。
とは言え、たとえ今のエンゲージメント率が高くても、その状態が3か月後も続いているとは限りません。
前年より低下する可能性もあります。もしエンゲージメント率をモニタリングせず、有益性を測るベンチマークとして使用していなければ、スコアは下降線をたどりかねません。
オーソリティー
頭の中で既にInstagramでターゲットとするオーディエンス像が固まっているという方も多いかと思いますが、新たなフォロワーやファンを増やしていくのも悪いことではありません。新しく皆さんのアカウントに出会うユーザーは、エンゲージメント(フォロワー数、「いいね」の数、コメント数など)を見て、フォローするかどうかを決めます。
十分なエンゲージメントを集められていない、つまりオーソリティーが低いアカウントだとわかると、ユーザーは競合するアカウントへと流れてしまう可能性があります。
Instagramのエンゲージメント率を計算する方法
Instagramのエンゲージメント率を的確に計算する方法をめぐっては、マーケティング担当者たちの間でも意見が分かれています。業界ごとに成功の定義は異なるからです。
選択すべき計算方法は、皆さんが描くブランド像やインフルエンサー像によって異なります。
エンゲージメント率の計算方法(企業向け)
企業としてInstagramアカウントを運用している場合のエンゲージメント率の計算には、以下の計算式が適しています。フォロワーの合計数ではなく、コンテンツを見た人の数(インプレッション数)が考慮されている点がポイントです。
アカウントの運用を始めると、初めのうちはフォロワー数よりリード数の方が増える傾向にあります。エンゲージメント率は、広告が閲覧されれば上昇していきます。特に、広告を閲覧したユーザーがその広告からアカウントのプロフィールへ飛んでフォロワーとなれば、さらに上昇しやすくなります。インプレッション数を確認するには、公開用のビジネスプロフィールを使用しておく必要があります。
エンゲージメント率の計算方法(インフルエンサー向け)
スポンサー企業がインフルエンサーをスカウトする場合は、「いいね」やフォロワーの数を見て判断することが多いので、エンゲージメント率の計算にもこの2つの要素を含めます。
この測定指標の算出には個人情報は一切必要ないため、ライバルアカウントとの間でエンゲージメント率を比較することも可能です。
現在のエンゲージメント率がどうであれ、適切な手順を踏めば数値は向上します。
Instagramのエンゲージメント率の目安は?
エンゲージメント率の目安は業界や戦略目標によって異なるため、一概には言えません。また、エンゲージメント率を計算する際の分母となるフォロワー数が増えるほど、エンゲージメント率は下がる傾向にあります。
とはいえ、Instagramは他のソーシャルメディアと比べてエンゲージメント率が高いことで知られています
HubSpotのInstagramエンゲージメントレポートによると、Instagramでの投稿のエンゲージメントはFacebookを23%上回っています。Facebookの月間ユーザー数が、Instagramの2倍であるにもかかわらずです。
エンゲージメント率を具体的な数値で比較するには、Rival IQによる産業ごとのベンチマークレポート(2023年8月参照)(英語)が参考になります。これによれば、Instagramでのエンゲージメント率は全業界の中央値で0.47%です。一部の業界のエンゲージメント率はこれよりも高い値になっており、たとえば高等教育関連は2.58%、スポーツチームは1.49%です。また、インフルエンサーのアカウントは0.81%となっています。
こうした点を考慮すると、エンゲージメント率が1%もあれば、良好と考えてよいでしょう。
自社アカウントのエンゲージメント率をチェックして平均を大きく下回っていても、悩むことはありません。確かに改善の余地はありますが、前向きに考えてください。時間の経過に応じてエンゲージメント率がどう推移するかを見定め、数値を引き上げる戦略を練り始めましょう。
Instagramのエンゲージメント率を上げる方法
企業がInstagramアカウントを運営するうえで、エンゲージメント率は欠かせない指標です。エンゲージメント率を分析しながら投稿を改善していくことで、フォロワーに喜ばれるコンテンツを増やすことができます。Instagramのエンゲージメントを上げるには次のような方法があります。
- フォロワーの情報からペルソナを設定する
- コンテンツの一貫性を維持する
- 定期的に投稿する
- 適切なキャプションを追加する
- フォロワーと交流する
- 競合他社の分析を行う
- さまざまな形式のコンテンツを作成する
- CTAを活用する
- インサイトのデータを継続的に管理する
1. フォロワーの情報からペルソナを設定する
ターゲットオーディエンスがあやふやなまま、コンテンツを作り始めることはできません。エンゲージメント率を高めるには、Instagramのペルソナを用意しておくと便利です。
フォロワーの人物像がわかれば、その好みに合うコンテンツを作成して、エンゲージメント率を高めやすくなります。自社のオーディエンスに関する統計情報をモニタリングし、状況に応じてペルソナを更新しましょう。
Instagramインサイトを使用すると、フォロワーのデモグラフィック(人口統計学的)情報が取得できます。Instagramのビジネスアカウントを持っている場合は、[インサイト]メニューにアクセスしてみましょう。
「合計フォロワー」をタップすると、フォロワーが多く住んでいる場所のほか、フォロワーの年齢層や性別なども確認できます。こうした情報を見れば、自社のフォロワーについて理解を深めることができます。
HubSpotをお使いであれば、ソーシャルレポートのデータを活用して同様の分析情報を入手できます。
2. コンテンツの一貫性を維持する
投稿するコンテンツの一貫性を維持することはきわめて重要であり、そのためにはさまざまな対策が考えられます。
まず、Instagramのユーザー名を他のソーシャルメディアのユーザー名と同じか、あるいは似たような名前にしましょう。仮にTwitterのハンドル名が@greenbookwormだとすれば、Instagramのハンドル名もできるだけ同じ(またはごく似通ったもの)にした方がよいでしょう。
また、コンテンツの見た目に一貫性を持たせることも大切です。フォーマットを用意してすべての投稿に利用することをお勧めします。たとえば、Nike(ナイキ)のプロフィールを見てみましょう。
文字を含むすべての投稿に、同じ背景と同じフォントが使われていることがわかります。また、写真を投稿する場合は必ず、同じフィルターによる高精細な写真が使われています。
コンテンツに統一感があると、プロフィール全体の見た目が良くなります。さらに、写真を見たユーザーに、一貫したブランドイメージが伝わります。その結果、Instagramのフォロワーが別のソーシャルメディアで皆さんのコンテンツを目にしたとき、同じブランドであることがはっきりとわかり、そこでまたフォローされる確率が高まります。
この傾向を裏付ける調査結果があります。WebDamの調査(英語)によれば、Instagramで特に高い成果を上げているブランドの60%は、すべての投稿に同じフィルターを使用しています。
3. 定期的に投稿する
ターゲットオーディエンスが定まったら、魅力的なコンテンツを定期的に投稿しましょう。2018年の調査では、Instagramユーザーの60%が毎日サイトを訪問している(英語)と答え、そのうち38%は1日に複数回アクセスしています。
投稿の頻度はマーケティング戦略によっても違いますが、WebDamの調査(英語)によれば1日に1~2回の投稿がよいとされています。
すべてのブランドに最適なわけではありませんが、フィードを埋め尽くすほど頻繁にコンテンツを投稿すれば、フォロワーはうんざりして、すぐさまフォローを解除してしまいます。
自社のフォロワーに向けて投稿するベストなタイミングを知っておくことも重要です。投稿に最適な曜日と時間帯はインサイト機能を使うことで知ることができます。
4. 適切なキャプションを追加する
卵の写真を「キャプションなしで」投稿し、1,200万件以上もの「いいね」をもらえた@world_record_eggは例外として、コンテンツのキャプションには気配りが大切です。確立したブランドのトーンで一貫したイメージを演出したうえで、絶えずターゲットオーディエンスのことを念頭に置くようにします。真面目なものでも軽いタッチのものでもよいので、短いキャプションを考えてみましょう。
あえてキャプションを長くして、見た人の想像力をかき立てるようなストーリー展開にするのも一つの方法です。具体例として、@humansofnyというアカウントの投稿を見てみましょう。このアカウントでは、世界中から毎回1人を取り上げ、その人の人生譚を紹介しています。
エンゲージメント指標には、ユーザーが投稿を閲覧する時間の長さも影響するので、長いキャプションと短いキャプションを使い分けるのもよいでしょう。
5. フォロワーと交流する
コンテンツを投稿した後は、フォロワーとの交流を図ります。新規アカウントの場合、フォロワーの投稿にいいねをしたり、自らフォローするなど、エンゲージメントを高めるための動きをすることが大切です。
Instagramにはコメントをオフにする機能がありますが、コメント機能はオンのままにしておき、フォロワーからのコメントに返信しましょう。フォロワーからの質問や、製品を賞賛する書き込みがあるかもしれません。スキンケアブランドのPaula's Choiceのアカウントはまさにその好例です。
同社はInstagramで定期的に質問を募集し、ユーザーからの質問にInstagramストーリーズの中で回答しています。
オーディエンスが自社のInstagramコンテンツに反応を返したくなる仕組みを理解して最適な戦略を取り、エンゲージメント率を高めている点が印象的です。
フォロワーと交流する中で、フォロワーが自身のコンテンツをアカウント上で共有するケースもあります。こうしたコンテンツをユーザー生成コンテンツ(UGC)と呼びます。自社のブランドについてユーザーが投稿したコンテンツは、ブランド固有のハッシュタグで検索すれば見つけやすくなります。UGCが見つかったら、そのコンテンツのスクリーンショットを撮ってストーリーズ投稿で共有するほか、自身のフィードに投稿してもよいでしょう。
エンゲージメントは、ブランドとの個人的な関係性の表れでもあるので、ブランドとユーザーのやり取りを見るとフォロワーは強く反応します。次のスクリーンショットは、Paula's Choiceが投稿したUGCの一例です。
6. 競合他社の分析を行う
競合他社がInstagramアカウントを持っている場合は、フォロワー数・いいね・コメント数などを分析し、自社アカウントと比較してみましょう。運用方法を改善するヒントが見つかるかもしれません。
競合他社のアカウントの投稿を参考にする際は、自社アカウントのフォロワーの特性を考えたうえでアイデアを取り入れると効果的です。
7. さまざまな形式のコンテンツを作成する
Instagramがリリースされた当初、投稿できるのは写真だけでした。今では、写真・リール・ストーリーズ・ライブの4つのコンテンツを投稿できます。
動画(リール)
Instagramでは動画コンテンツとして「リール」が用意されています。かつてはIGTV動画と別扱いされていましたが、今はリールタブに投稿される動画、フィードに投稿される動画もすべてリール扱いとなります。他の動画コンテンツとしては、ストーリーズにアップする動画、ライブ配信があります。
どのコンテンツが最適かはブランドごとに異なりますが、全方位型のInstagram戦略を目指すなら、そのすべてに対応しましょう。投稿した動画コンテンツがユーザーの目に留まれば、アカウント上での滞在時間が長くなり、インプレッション数も伸びます。
たとえば、スポーツブランドの場合なら、有名アスリートの心躍らせる動画を投稿し、自社のスポーツ用品をトレーニングに使用している風景を見てもらうのもよいでしょう。
ストーリーズ
HubSpotのInstagramエンゲージメントレポートによれば、ユーザーの22%は企業や組織、ブランドが配信するストーリーズ投稿を週に2回以上見ており、36%がブランドのストーリーズ投稿に対して「いいね」やコメント、シェアをしています。
この点を踏まえると、ストーリーズは、新しい投稿にユーザーの注目を集めるのにぴったりだと言えます。新しいコンテンツをストーリーズで告知するほか、単純にストーリーズ専用のコンテンツを投稿してもよいでしょう。
また、自社アカウントのオーディエンスと交流する際にも役立ちます。クイズや質問を投稿して、他のユーザーとシェアできるようにするのも一案です。ストーリーズ経由で顧客からフィードバックを得ることもできます。製品やサービスに関するユーザーの体験談を送ってもらうこともできます。
先ほど紹介したインフルエンサーとの協力関係に話を戻すと、インフルエンサーを皆さんのアカウントに招待し、Instagramライブを経由してコンテンツを生配信するのも素晴らしい戦略です。Instagramライブの映像は自身のアカウントに保存できるので、たとえそれが3か月前の録画であっても、新たなユーザーを引き寄せるコンテンツになります。
8. CTAを活用する
CTA(Call-To-Action)とは、画像やテキスト、ハッシュタグ、スワイプアップ先のリンクなど、オーディエンスを特定のアクションへ誘導するための行動喚起を指します。
具体的にどのようなアクションを求めるかは、皆さんのブランド、サービス、インフルエンサーが思い描く目標次第です。たとえば、セール情報を告知するためにInstagramストーリーズ投稿の中にスワイプアップのリンクを差し込んだり、コメントセクションで友人のタグ付けを求めたり、パートナーが投稿したコンテンツに遷移するリンクをシェアしたりする場合などが挙げられます。
他サイトへリンクしてもInstagramのエンゲージメント率には直接的な効果はありません。しかし、自身のプロフィール上でユーザーが滞在する時間を延ばすほか、他のプラットフォーム上でユーザーをリードとして創出できる可能性があります。
参考までに、以下Adobe Creative Cloudの例では、ストーリーズ投稿内でスワイプアップするCTAを採用しています。
9.インサイトのデータを継続的に管理する
Instagramの運用がうまくいっているのかどうかをモニタリングしていなければ、時間を取ってエンゲージメント率の改善を図ろうという気にもならないでしょう。パフォーマンスの追跡は非常に重要なため、力を入れて取り組む必要があります。
試行錯誤は前提としたうえで、きちんと結果を把握して現在や将来の戦略に反映することが大切です。現在ご利用されているCRMで、特に効果のあった投稿やコンテンツを確認し、それと同じ戦略を次にコンテンツを投稿するときにも採用しましょう。
最初のエンゲージメント率の計算が済んだら、次回の計算はいつにするのかを決めておくことをお勧めします。たとえば、1年間で数値を0.1%アップさせることを目標にするなら、3か月ごとなど定期的に再計算して状況を確認する計画を立てます。この方法は有効な施策の見極めにも役に立ちます。
もしも数値がまったく変化していなければ、何かしらの対策が必要だということがわかります。
Instagramでは「リーチ」も重要
本記事ではエンゲージメントの重要性や上げる方法について解説してきましたが、Instagramでは投稿が閲覧されたアカウント数を示す「リーチ」も重要です。リーチが増えれば多くのユーザーにアプローチすることにつながり、フォロワーの増加にもつながっていきます。
Instagramのリーチは、以下の方法によって伸ばしていきましょう。
1. 適切なハッシュタグをつける
的確なキャプションの作成と同じくらい大切なのが、適切なハッシュタグの設定です。なぜなら、ユーザーがハッシュタグでブランドや製品を検索するケースが多いからです。ハッシュタグについてあまりご存じない方は、ハッシュタグの完全ガイドを参考にしてください。
キャプション内には、投稿1件あたりにハッシュタグを30個付けられますが、バランスも重要です。ハッシュタグの入れすぎは、ウェブページへのキーワードスタッフィングと同様に、エンゲージメント目当てのスパム行為と判断されかねません。その場合、アルゴリズムによってシャドウバン(アカウント凍結に近い状態にする措置)を受ける可能性があります。さじ加減を見極め、その範囲を逸脱しないよう常に気配りすることが肝心です。
ハッシュタグには、人気のあるキーワードと、具体的なロングテールキーワードを織り交ぜましょう。たとえば、ホテルのInstagramアカウントを運用するのなら、「#ホテル」や「#旅行」といった一般的なハッシュタグを使いたくなるもの。しかし、こうしたハッシュタグは非常に多くの投稿で使用されており、「#ホテル」で検索すると投稿数は145万件にものぼります。
自社のニーズに応じて、具体的に的を絞ったタグを使用しましょう。「#ホテル」、「#旅行」のほかに、ホテル名やホテルがある都市名を組み合わせて、「#ホテルプリンス東京」といったタグを使用するのもお勧めです。
最適なハッシュタグを見つけるには、キーワード調査を行い、自社やそのブランドにぴったりはまるキーワードを分類しておくとよいでしょう。ユーザーがブランドをすぐに認識できるような、独自のハッシュタグを創作するのも効果的です。
2. リールやストーリーズも駆使する
エンゲージメントを上げるための方法でもご紹介しましたが、リーチを増やすためにもリールやストーリーズの活用は必須です。
特にリールは、リールタブから動画を次々とスワイプして閲覧していく特徴から、フォロワー外からのリーチを集めやすい傾向にあります。動画を気に入ってもらえたら、その他の投稿やプロフィールにも興味を持ってもらえるかもしれません。
3. インフルエンサーと協力する
せっかくInstagramを使用するのなら、他のアカウントをフォローして交流するべきでしょう。
SNSプラットフォームでは、共通点のあるアカウントとの交流が非常に重要です。ブランドのアカウントを運用する場合、同じ業界のインフルエンサーと協力すると効果的です。たとえば、自社ブランドの洋服を提供して、インフルエンサーにそれ着た姿の写真を投稿してもらうのもよいでしょう。インフルエンサーに自社のアカウントをタグ付けしてもらえば、相手のフォロワーが自社のアカウントを見るきっかけになり、フォロワー数が大幅に増えるチャンスが到来します。こうした数値の伸びはすべて、エンゲージメント率の向上につながります。
Emma Chamberlain氏は弱冠20歳にして、Instagram上で1,500万人以上のフォロワーを抱える人気のインフルエンサーです。Chamberlain氏は定期的にスポンサー付きのコンテンツを投稿しており、スポンサーもまた、彼女の写真を投稿しています。彼女が自分のフォロワーにスポンサーのコンテンツへアクセスするよう促す一方で、スポンサー側も彼女のコンテンツへのアクセスを促しています。
この方法を採用すれば、ブランド、インフルエンサー、インフルエンサーのフォロワーという三者の間に信頼関係が育まれます。その結果、Instagramユーザーとの「強力な接点」が生まれ、ブランドのフォロワー数が増える構図が出来上がります。
インフルエンサーに加えて、同じ業界の他ブランドと交流することも大変効果的です。業界の定番ブランドが運営するアカウントにコメントを書き込むと、コメント欄を読むユーザーの目に留まり、その一部が皆さんのプロフィールをクリックして、新たなフォロワーとなる可能性があります。
Instagramのリーチを伸ばすには、以下のコラムもあわせてご覧ください。
熱心なファンを増やすために
Instagramのエンゲージメント率とは要するに、皆さんのコンテンツに対してオーディエンスがどう反応したかを示す尺度だと言えます。この値は、Instagramの各プロフィールに対するオーソリティー、有益性、オーディエンスの関心度の表れです。
コンテンツの質が高く、熱心なフォロワーがついていれば、そのままエンゲージメント率に反映されます。エンゲージメント率の改善に注力すれば、示唆に富むデータが集まり、Instagramにおけるマーケティング戦略全体が洗練されます。
エンゲージメント率は、顧客のロイヤルティーと満足度を図るベンチマークと考えてよいでしょう。ユーザーに好感を持たれていれば、この値もおのずと向上するのです。