「銀行へのCRM導入ってどんな感じだろう」
「CRMを導入するだけで、銀行が抱える課題を解決してくれるって本当」


【9社の導入事例付き】初心者向けCRM導入ガイド
HubSpotが提供するお役立ち資料が無料で今すぐダウンロードいただけます。
- ウェビナー動画と資料
- CRMを利用する意義
- ExcelからCRMへの顧客情報の移行
- CRMの導入時に考慮すべきポイント
今すぐダウンロードする
全てのフィールドが必須です。

一般企業でのCRM(顧客関係管理)ツールの導入は良く聞くかと思います。
しかし、顧客情報や機密情報の管理が厳しく求められる銀行へのCRM導入について、どのようなものなのか、いまいち想像ができないという方もいるかと思います。
銀行へのCRM導入は、以下の理由で必要だとされています。
業務効率改善と営業基盤拡大に活用できるツールが、さまざまな機能を搭載して顧客情報の管理・分析・活用できるCRMです。
銀行業務にCRMを導入することで、以下のような効果が期待できるでしょう。
CRM導入の効果
- 個人・法人どちらの顧客情報も詳細に一元管理できる
- 顧客情報を蓄積するほど、精度の高い営業戦略が立てられる
- アナログなやり取りから脱却で業務効率改善を実現できる
大きなメリットのあるCRM導入ですが、銀行業界においてはセキュリティ面や導入への現場の理解など、導入が実現するまでに注意しなければいけない点もあります。
事前に注意しておかなければいけない点を疎かにしてしまうと、導入後でも運用が定着しなかったり、情報漏洩リスクがあったりと失敗してしまうかもしれません。
そこでこの記事では、銀行においてCRM導入で失敗しないために、事前に理解しておきたい知識についてご紹介していきます。
この記事でわかること
- 銀行においてCRM導入が注目されている背景
- 銀行へのCRM導入で解決できる課題
- 銀行に向いているCRMの選び方
銀行の業務において、業務効率改善や収益アップを狙うからこそ、CRM導入でつまずきたくないですよね。
ぜひ、この記事を最後まで読んで、銀行が抱える悩みを解決してくれるCRM導入を前向きに検討していってくださいね。
1. 「今」銀行でCRM導入が注目される背景
膨大な個人情報や機密度の高い情報を取り扱う銀行では、どうしてもデジタル化が進みづらいという一面がありました。
しかし近年では、銀行のデジタル化の第一歩として、CRM導入に注目が集まっているのです。
CRM導入が注目されている背景には、以下のような理由があります。
CRM導入が注目される背景
- 「2025年の壁」など、国がデジタル化を促進している
- 金融商品取引法の施行により、個人情報管理のシステム整備が必要になった
- 顧客とより密な接点を持つことが必要になってきた
- 支援分野が多様化したことで、業務過多になることが増えた
どうしても、一般企業よりもCRM導入のハードルが高くなってしまいがちですが、しっかりと納得したうえで導入を検討していけば、失敗することはほぼありません。
まずは、CRM導入が銀行において必要だといわれている背景を理解しておくことで、CRM導入を前向きに検討していけるでしょう。
1-1. 「2025年の壁」など、国がデジタル化を促進している
まず、大きな理由として挙げられるのが、そもそも国が企業の業務デジタル化を推進しているという点でしょう。
経済産業省が2018年に発表したDXレポートでは、以下のように言及されていました。
【2025年の壁とは】
多くの企業が、デジタル化の必要性について理解しているが、すでに構築された複雑な既存システムや現場サイドの抵抗が多いことから、デジタル化に踏み切れていないことが課題である
この課題を克服できない場合、デジタル化できないだけでなく2025年以降最大12兆円の経済損失が生じる可能性がある
参考:経済産業省「DXサポート(サマリー)」
国により、企業はデジタル化するべきだと言及されてから、多くの企業が業務のデジタル化に取り組んできました。
しかし、現実問題は約7割の企業が既存システムを使っていることが、デジタル化の足かせになっていると感じていました。
出典:経済産業省「DXサポート(サマリー)」
もちろん、これは銀行でも同様で、既存システムがデジタル化の足かせになっているのです。
銀行は業務上、顧客の資産を取り扱ったり、機密性の高い情報を取り扱ったりするため、安全面を重視して、未だにアナログな既存システムを使って情報管理がおこなっているケースが多く残っています。
2025年を皮切りに、国は多いに企業のデジタル化促進に力を入れていくと想定できるからこそ、銀行でも既存システムから離れ、CRM等を導入し業務全体のデジタル化をしていかなければいけないのです。
1-2. 金融商品取引法の施行により、情報管理のシステム整備が必要になった
2007年9月末に施行された、金融商品取引法(以下、金商法とする)により、銀行のような金融商品取引業者はさまざまな規制を厳守しなければいけなくなりました。
金商法に基づいて、顧客の最善の利益を確保するためにも、さまざまな施策が必要となったのです。
- 顧客の経験や財産状況、意向などをしっかりと理解したうえで取引をすすめる「適合性の原則」
- 取引の契約前・契約時などに交付する「書面交付義務」
他にもさまざまな規制があります。
とくに外貨預金やデリバティブ預金なども、商品として取り扱っている場合は注意しなければいけません。
これらを厳守して取引をおこなうためには、今までのアナログな方法では以下のように難しいケースが増えてくるでしょう。
- 顧客情報の取り扱いで漏れがおきてしまう
- 過去の取引状況などの分析に時間がかかってしまう
- 客観的な観点で顧客の分析ができない
だからこそ、高いセキュリティ対策をしながら運用しているCRM等を活用して、顧客の一元管理・取引状況の把握・客観的なデータ分析などを活用しながら、金商法に対応していく必要があるのです。
1-3. 収益性を高めるために顧客満足度向上の必要性が増した
「いかに収益性を高められるのか」は、銀行業界においても永遠の課題ともいえます。
銀行の主な収益源である「貸出金利による収益」を上げるためには、個人顧客と法人顧客どちらに対してもよりパーソナライズされた顧客対応が欠かせません。
CRM導入によって、顧客それぞれのニーズをくみ取り、最適なタイミングでパーソナライズされた顧客対応や営業提案ができれば、より信頼関係を構築できるでしょう。
顧客満足度が向上し、信頼関係が構築できると
「いつも親身に相談に乗ってくれて信頼している。次の借入れも同じ銀行でしよう」
というように、新たな顧客獲得・リピーター獲得につながります。
とくに、地域企業などを顧客とする法人部門においては、個人顧客よりもはるかに多い情報を共有しながらすすめていかなければいけません。
少しでも多くの貸出金利による収益を出すためにも、まずはCRM導入で顧客満足度を向上して、信頼関係を築いていく必要性が高まっているのです。
1-4. 支援業務が多様化したことで、業務過多・人員不足に陥りやすい
先ほどお伝えしたように、銀行の収益性を高めるためには、それぞれの顧客にあった支援を提供しなければいけません。
銀行でおこなう業務にも、預金業務だけではなく、個人や企業に対する融資業務や為替業務なども含まれます。
お客様が変われば、求められる商品・サービスやニーズも変わるため、銀行の対応方法もさまざまです。
だからこそ、行員の業務も多種多様になり、業務過多に陥りやすいと考えられています。
たとえば、以下のようなイメージです。
- 店頭窓口での顧客対応業務
- 問い合わせに対する電話対応
- 融資や補助金等の提案
- ローンの相談対応
- データ分析 など
とくに法人部門では、企業や業界によって支援できる内容も変わってくる場合があります。
さらに、その企業の支援タイミングによって、創業期の支援・成長期の支援・事業再生に関する支援など、支援内容も多様化しているのです。
さまざまな支援を、常に同じ担当者でおこなっていくわけではありません。
たとえ、このように複数の担当者に業務を割り振ったとしても、顧客数が増えるにつれてその業務量は増えていきます。
業務過多が続いていくと、最終的には担当する人員が不足してしまうことにもなりかねないのです。
銀行業務における、業務過多や人員不足の課題を解決することで、自然と収益増加も期待できるからこそ業務効率改善ができるCRM導入が必要となるのです。
2. 銀行が抱える課題をCRMが解決できる3つの理由
2025年の段階で、業務のデジタル化や業務効率改善、アナログな管理業務などでお悩みの方こそ、CRM導入で大きな改善を実感できます。
銀行が現在抱えている課題が、CRM導入によって解決できる理由は、主に以下の3つです。
CRMが解決できる3つの理由
- 個人・法人どちらの顧客情報も詳細に一元管理できる
- 顧客情報を蓄積するほど、精度の高い営業戦略が立てられる
- アナログなやり取りから脱却で業務効率改善を実現できる
それぞれについて、具体的に解説していきます。
2-1. 個人・法人どちらの顧客情報も詳細に一元管理できる
銀行にCRMを導入することで、銀行が抱える課題を解決できる理由として最初にあげられるのが、膨大な量の顧客情報を事細かに記入し、一元管理できるという点です。
取引をおこなう上で、必要となる情報は個人顧客と法人顧客で違いますが、CRM上ではどちらも自由に情報を記録していけます。
たとえば以下のようなイメージです。
CRMで管理できる顧客情報の一例 |
|
---|---|
個人顧客 |
・名前や住所、連絡先などの基本情報 |
法人顧客 |
・会社名や住所、連絡先などの基本情報 |
※上記はあくまでも一例です。
個人顧客の場合は、一般的な顧客情報と口座情報などを管理するのが一般的でしょう。
しかし、法人顧客の場合は取り扱う情報が大きく変わってきます。
会社情報はもちろんですが、銀行内で「誰が」「いつ」「どのような対応をしたのか」などの情報も履歴として入力できるのです。
たとえば以下のように、ひとつの画面内で、顧客に関するあらゆる情報を確認できるようになります。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
ひとつの管理画面内で、顧客のあらゆる情報を一元管理できることで、業務効率はもちろんデータ分析などもしやすくなるでしょう。
2-2. 顧客情報を蓄積するほど、精度の高い営業戦略が立てられる
CRMを日々使うことで、あらゆる顧客情報を蓄積していけます。
その結果、蓄積されたデータをもとに精度の高い営業戦略を立てられるのです。
とくに顧客情報を最大限に活用できるのが、さまざまな営業アプローチが必要になる、対法人顧客の営業でしょう。
たとえば、蓄積されていく法人顧客のデータを分析することで、地域企業全体での借入れ状況や利用している補助金などの知識を仕入れられます。
- 地域企業全体の借入れ状況を把握して、今後のビジネスの動きを予測する
- 企業が利用している補助金や融資の統計をとり、別の企業への営業資料に入れ込む
分析結果を参考に、地域企業それぞれに最適な営業アプローチや提案がおこなえます。
企業にとっても、日本全国の平均データなどの漠然とした情報よりも、地域の顧客情報をもとにした参考資料や参考データをもとに提案してもらう方が信頼できますよね。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
このように、CRMに蓄積されていくデータを根拠として、分析することで、より顧客に最適な支援を提案できるようになります。
2-3. アナログなやり取りから脱却で業務効率改善を実現できる
CRMを導入することで、業務のデジタル化を大きく推進していけます。
今までのアナログな管理や既存システムから脱却することで、銀行内全体での大きな業務効率改善を実現できるでしょう。
たとえば以下のように、従来はやり取りに時間がかかっていたり、工数が多かったケースが、CRM導入によって改善されることが期待できます。
BEFORE |
AFTER |
---|---|
同じ顧客でも、部署ごとに管理している情報が違い、確認に手間と時間がかかる |
他部署の情報もすべて同じCRMで管理するので、他部署に確認する手間と時間を抑えられる |
過去のやり取りの内容や、お問い合わせ内容を記録していない、もしくは履歴を遡るのに手間がかかる |
過去のやり取り履歴・問い合わせ履歴も、すべて管理画面に記録していけるので、すぐに履歴を遡って調べられる |
電話での問い合わせ対応の記録がアナログで、情報伝達不備が起こりやすい |
電話での問い合わせ内容を管理画面に直接入力できる、もしくは自動録音・記録ができる |
企業に対して最適な支援をするために、毎回自らデータ分析をおこなわなければいけない |
企業に対して最適な支援をするために、顧客情報をデータ分析し、根拠となる資料を手軽に作れる |
※導入するCRMの機能によって、期待できる業務効率の効果は変わります。
CRM導入を検討する際には、ぜひ従来の管理方法でどれだけの工数・時間がかかっているのか、改めて考えて比較してみましょう。
- タスク完了までに、何名の行員を介さなければいけないのか
- 情報共有するために、どのような方法をとってきたのか
- 従来の情報共有の方法で、不備やミスコミュニケーションはなかったか
- 情報入力・共有に時間をかけすぎて、本来の業務が疎かになっていないか
改めて考えてみると、従来の管理方法のままでは、顧客が増えるにつれて業務効率も悪くなっていく可能性が高いことにお気づきではないでしょうか。
しかし、CRMを導入して、顧客情報を一元管理して部署間で共有できるような環境にすることで、圧倒的に業務効率を改善できます。
銀行内全体のシステムを大きく変えようとすると、ある程度の混乱や慣れるまでに時間がかかってしまう可能性もあるでしょう。
そのような点が不安な場合は、より顧客情報管理・活用が活かせる、法人部署などからCRM導入を試していくのも、選択肢のひとつです。
3. 実際にCRM導入をしている銀行3選
銀行におけるCRM導入のメリットは理解したけれど、本当に他の銀行も導入しているのだろうかと気になってしまいますよね。
ここでは、実際にCRMを導入しており、成果を感じられている事例を紹介します。
- 北日本銀行
- 新生銀行
- 福井銀行
実際に、CRM導入前に抱えていたそれぞれの課題と、CRM導入後の成果について具体的にご紹介していきましょう。
3-1. 北日本銀行
地域密着型の営業が中心となっている「北日本銀行」では、顧客ニーズの多様化に合わせていくためにも顧客理解と管理に力を入れていくためにCRM導入を検討されていました。
CRM導入前から、自社で顧客管理システムを開発されていましたが、運用負担が大きすぎた点も課題として抱えられていました。
CRM導入以降は、営業店で登録した情報が営業推進本部がリアルタイムで確認できるようになったことで、以下のような成果を感じられています。
- リアルタイムな問題状況把握と提案ができるようになり、営業基盤を拡大できた
- 交渉履歴や案件管理ができるので、行員の引き継ぎにかかるコストを抑えられた
- CRMの運用負担を大幅に軽減できた
このように、実際に営業面と業務効率面において、大きな成果を感じられています。
参考:株式会社インテック「事例紹介:株式会社北日本銀行」
3-2. 新生銀行
実店舗とオンラインバンクで膨大なユーザーを抱えている「新生銀行」は、より顧客に寄り添ったサービスを提供していくために、顧客のデジタルデータを有効活用するCRMの導入を検討されていました。
具体的な課題としては、既存の管理方法では、チャネルごとに顧客データが分断されてしまい、顧客に対して最適な顧客対応が取れていない点が挙げられていました。
たとえば、ウェブサイトで特定のサービスページを頻繁にご覧になっているお客様に対して、店舗に訪れた際にその情報が伝わっておらず、検討違いのサービスをご提案してしまったことが例として挙げられます。
このような課題も、CRMを導入したことによって解決できたのです。
- 分散していた顧客情報が統合され、各部門で共有できるので対応の質が上がった
- 行動履歴や案件状況を他部門でも把握できるので、行員全体の営業マインドが醸成された
- 蓄積された顧客情報をもとに、顧客に対して最適な提案ができるようになった
業務効率が大幅に改善されたことで、顧客満足度向上が期待できるのはもちろんのこと、行員全体のマインド育成にも成果を感じられています。
参考:Salesforce「事例:新生銀行」
3-3. 福井銀行
「福井銀行」では、行内でさまざまな管理ツールを併用して顧客情報を管理していました。
そのため、情報把握に時間がかかる・そもそも把握できていないという点を改善するために、CRM等の新たなツール導入を検討されていました。
福井銀行では、顧客情報の一元管理にくわえて、より営業力を強化するためにSFA(営業支援)機能も兼ね備えたCRMを導入されています。
導入後に感じられている成果は、以下のとおりです。
- バラバラに管理されていた情報の一元管理で、営業効率や作業効率が向上した
- リアルタイムに情報確認できるので、本部から適切なタイミングで指示ができる
- 蓄積されたデータを分析することで、新しい営業スタイルの確率につながった
導入時からSFAなどの特化機能を持ったCRMを選ぶことで、営業基盤拡大のスピードをあげることができたのも、大きな成果といえるでしょう。
参考:日本システム技術株式会社「BankNeo導入事例:福井銀行」
4. ただし銀行がCRMを導入する際の注意点も必ず理解しておくべき
ここまで読み進めてきたことで、よりCRM導入が現実的になってきたのではないでしょうか。
しかし、膨大な顧客情報を取り扱う銀行だからこそ、より慎重にCRMを導入しなければいけないのも事実です。
CRM導入の際には、必ず以下の注意点を念頭においておきましょう。
CRM導入の際の注意点3つ
- 高度なセキュリティ対策が必須になる
- 既存システムからの切り替えには、現場の理解・納得に時間をかける
- 混乱を避けるためにも、まずはスモールスタートで試してみる
事前に注意点を把握したうえで、導入するCRMを選ぶことで大きな失敗も回避できるでしょう。
早速それぞれの注意点について、ご紹介していきます。
4-1. 高度なセキュリティ対策が必須になる
顧客情報を一元管理できるのが特徴のCRMですが、安心して運用していくためには高度なセキュリティ対策が非常に重要になってきます。
万が一、大切な顧客情報・機密情報・取引履歴などが外部に漏れてしまうと、お客様に迷惑をかけるのはもちろんのこと、銀行全体の信用問題にも発展してしまうでしょう。
お客様を守るためにも、より高度なセキュリティ対策をしながらCRM運用をしていかなければいけません。
CRM運用で欠かせないセキュリティ対策は、導入するCRMツールに備わっている場合もあれば、行内のパソコンやネットワーク上でセキュリティを組まなければいけないケースもあります。
そのため、導入するCRM探しと並行して、どのようなセキュリティ対策をとるべきなのか考えていきましょう。
セキュリティがしっかりしているCRMを選ぶコツについては、6-3. 安心して運用できるセキュリティ対策機能は搭載されているかで解説していきます。
4-2. 既存システムからの切り替えには、現場の理解・納得に時間をかける
今まで「アナログな顧客管理の方が、情報漏洩リスクなどもなく安心できる」というような理由で、既存システムを使い続けてきた銀行も少なくないかと思います。
とくに、実際に毎日CRMを活用していく現場には、CRM導入のメリットや必要性をしっかりと理解・納得したうえで導入していかなければいけません。
なぜなら、少しでも疑問や不満を抱えたままシステムを導入してしまうと、CRMの活用が定着していかないからです。
せっかくCRMを導入したにも関わらず、現場が情報を登録してくれないので、顧客情報も一向に集まらず活用できないと後悔している企業もいらっしゃいます。
CRM導入で後悔しないためにも、導入前にしっかりと現場に対して、必要性・メリット・運用方法などを伝えて説得できるようにしておく必要があるのです。
4-3. 混乱を避けるためにも、まずはスモールスタートで試してみる
CRMを導入する際に、行内のすべての部署で一斉に運用開始すると、大きな混乱を生んでしまう可能性が非常に高いので注意しなければいけません。
とくに店頭窓口で毎日のように顧客対応が必要になる部署で、運用直後に混乱がおきてしまうと、お客様にも迷惑がかかってしまいます。
銀行とひとことで言っても、規模や対応範囲などによって、さまざまな部署があるからこそ、まずはスモールスタートで運用方法などを確認してみるのも方法のひとつです。
たとえば、
- カスタマーサポート部門
- 法人部門
- 営業支援部門
などのように、CRMの成果を体感しやすい部門から導入・運用してみるのもおすすめです。
実際にCRM導入によって大きな成果が出たタイミングで、他の部門への導入拡大を検討してみるのも良いでしょう。
5. 業務効率を向上させて、収益増加を目指すなら銀行もCRMを導入するべき
銀行におけるCRM導入について、注目されている背景とメリット、そして導入時に気をつけるべき点について具体的に解説してきました。
CRMを導入することで、今までアナログだった既存システムから脱却することができます。
もちろん、情報共有や管理もスムーズにおこなえるようになり、行内全体の業務効率改善が期待できるでしょう。
業務効率が向上すると、自然と顧客対応の質も向上していきます。
「どこの銀行よりも親身になって、提案・サポートしてくれる」と顧客が感じてくれるように、時間を割いて対応できるようになるでしょう。
あなたが導入について悩んでいる間にも、収益を増加できるチャンスはどんどん逃げていってしまいます。
チャンスを逃さないためにも、CRM導入についてしっかりと理解したうえで、CRM導入をすすめていくべきです。
6. 銀行の課題を解決してくれるCRMを選ぶポイント
銀行に最適なCRMを導入したい場合は、以下の選ぶポイントを参考にしながら、複数のCRMツールを比較検討したうえで選べるようにしていきましょう。
CRMを選ぶポイント
- 求めている機能が搭載されているか
- 誰でも直感的に使える操作性か
- 安心して運用できるセキュリティ対策機能は搭載されているか
CRM導入で失敗しないためにも、それぞれの選ぶポイントについて具体的に解説していきます。
6-1. 求めている機能が搭載されているか
近年、さまざまなCRMツールが登場していますが、搭載されている機能も多種多様です。
CRMによっては、最低限の基本機能しか搭載していないものもあれば、営業支援やマーケティング支援の機能も兼ね備えている統合型のCRMもあります。
そのため、銀行業務にとって本当に必要な機能が搭載されているCRMを選べるようにしておかなければいけません。
たとえば、同じCRMでも以下のように機能はさまざまなのです。
- 顧客情報管理
- データ分析
- 営業支援機能
- マーケティング支援機能(メールマーケティングなど)
- カスタマーサポート機能
- コンテンツ作成機能(ウェブページやお問い合わせフォームなど)
- ワークフロー機能(スケジュール管理・自動録音など)
- 生成AI機能(AIによるアドバイスやチャットボットなど)
※あくまでも一例です。
たとえば、収益を増やすための営業基盤拡大が主な課題の場合は、データ分析や営業支援機能などが必要になってくるでしょう。
収益を増やす前に、行内の業務効率改善を課題としている場合は、スムーズに情報共有できる機能やワークフロー機能が必要になってくるかもしれません。
カスタマーサポートなどに課題がある場合は、カスタマーサポート機能や電話対応の自動録音・文字起こし機能や、生成AIによる記録機能などを活用してみることもできます。
CRMによって、利用できる機能はさまざまなので、より銀行業務で抱えている課題を解決するために欠かせない機能を搭載したCRMを選びましょう。
CRMの機能については、「CRMの基本9機能と特化6機能を徹底解説|選ぶべき機能とは?」の記事で具体的に解説しているので、参考にご覧ください。
6-2. 誰でも直感的に使える操作性か
CRMへのデータ入力を定着しやすくするためにも、誰でも直感的に操作できるCRMを選びましょう。
4-2. 既存システムからの切り替えには、現場の理解・納得に時間をかけるでもお伝えしたとおり、CRMを導入しても、日々運用できていなければ意味がないためです。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
- どこにどの情報があるのか分かりやすい
- 情報入力がしやすい
- 登録した情報の検索が分かりやすい
- マニュアルを見ずとも操作できる
- 管理画面がシンプルで、どの年齢層でも見やすい文字サイズと色合いになっている
上記のように、誰でも使いやすい管理画面のCRMの方が、より定着率が高くなります。
「入力画面が複雑。今までのシステムの方が使いやすかった」となってしまわないためにも、操作性も判断基準にするべきです。
多くのCRMでは、無料プランや無料デモなどが用意されているので、導入を決める前に各部署の現場担当者に試してもらい操作性を確認しておきましょう。
6-3. 安心して運用できるセキュリティ対策機能は搭載されているか
ここまで繰り返しお伝えしてきたように、銀行においてCRM導入する際には、より高度なセキュリティ対策をしていかなければいけません。
CRMのセキュリティ機能について比較する場合は、以下のような機能が搭載されているのかを確認してみましょう。
アクセスできる担当者を制限 |
|
---|---|
不正アクセスを防止 |
|
データの暗号化や保護 |
|
このように、CRMツールに搭載されているセキュリティ対策機能だけでも複数あります。
またそれ以外にも、提供会社のウェブサイト等で「〇〇のセキュリティ基準に準拠しています」などというような文章が入っているケースがあります。
その会社が、どのような基準でセキュリティ対策を行っているのかも、CRMのセキュリティ対策を判断する際の材料になるので調べておきましょう。
CRM導入・運用後も、顧客情報をしっかりと守っていくためにも、安心して運用していけるセキュリティ対策ができるCRMを選ぶことが何よりも重要です。
7. 銀行の業務効率と営業支援の両方をサポートできるCRM|HubSpot
新たにCRMを導入して、銀行業務効率の改善や収益の増加を目指したいと考えている方には、そのどちらもサポートできるHubSpotにお任せください。
HubSpotをおすすめする理由は、主に以下の2つです。
HubSpotが銀行におすすめな理由2つ
- 業務効率改善に活用できる生成AI機能
- 収益成長を促進できる営業支援特化「Sales Hub」も利用できる
この記事で紹介してきた、顧客情報の管理・使いやすい操作性・高いセキュリティ対策機能などを兼ね備えたHubSpotですが、さらにおすすめできる理由があります。
まずは、生成AI機能を活用した、業務効率の改善です。
生成AIと聞くと、画像生成やチャットボットをイメージする場合がほとんどですが、データ分析や要約などにも活用できます。
実際に、弊社のCRMを導入されている銀行では、電話対応の文字起こしや過去取引内容の要約などを生成AIに任せたことで、作業が簡略化でき大幅なコストカットを実現できたのです。
さらにHubSpotを利用と合わせて、営業支援に特化したSales Hubの利用で、営業基盤を拡大できた実績もあります。
HubSpotを導入するだけで、Sales Hubを含む他のツールも手軽に利用できるようになるため、銀行全体の業務効率改善や収益増加のための施策につながるでしょう。
HubSpotを試してみたい方は、ぜひ以下のリンクより申し込める無料プランで、CRMを試してみてください。
8. 銀行にCRMの導入は必須だが、事前に知識を身につけて導入失敗を回避することが大事
この記事では、銀行におけるCRM導入の背景やメリット、注意点などについて解説してきました。
今までのように、既存システムに頼りながらアナログな管理方法をとっていでは、業務効率も良くならないですし、収益増加も期待できません。
これからの時代は、業務をデジタル化して業務効率改善することで、収益の増加も期待できるとされています。
少しでも、今それぞれの銀行が抱えている課題を解消するためにも、この記事を参考にして銀行へのCRM導入を検討してみてくださいね。