「CRMの導入を検討しているが、機能が多すぎてなんだかよくわからない」
「とりあえず多機能なCRMを選べば、失敗しないかな?」
初めてのCRM導入ポイント解説
顧客管理の課題を解決したいBtoB事業者様向けCRM導入のポイント※こちらの資料内容はHubSpotが2023年1月19日に開催したウェビナーの動画とeBookです。
- ウェビナー動画と資料
- CRMを利用する意義
- ExcelからCRMへの顧客情報の移行
- CRMの導入時に考慮すべきポイント
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あなたは今、CRM(顧客関係管理)の導入を検討し始めて、その機能の多さに驚き、戸惑っているのではないでしょうか。
基本的なCRMの機能は「顧客情報管理」ですが、最近では特化機能や外部ツールと組み合わせた多機能なCRMも数多く登場しています。
CRMの主な機能は、大きく分けると以下のようにわけられます。
9つの基本機能 |
・顧客情報管理 |
6つの特化機能 |
・営業活動支援(SFA) |
上記はあくまでも一例ですが、さまざまな機能を組み合わせたCRMツールが登場しています。
- 基本機能だけを搭載した「最低限のシンプルなCRM」
- 基本機能+データ分析機能や営業活動支援機能を搭載した「営業部門に強いCRM」
- 基本機能+マーケティング支援機能を搭載した「見込み客獲得に強いCRM」
- 基本機能+さまざまな特化機能を搭載した「ビジネスを全方位からサポートするCRM」
機能が豊富すぎるから、とりあえず多機能なCRMを選べば問題ないと考えがちですが、それは間違いです。
多機能なCRMはとても魅力的ですが、多機能=どの企業にも向いているというわけではありません。
「多機能すぎて、使い勝手が悪くなり現場担当者が使わなくなった」
「多機能なCRMを導入したことで、毎月のコストが上がり、維持が難しくなった」
「機能は豊富だが、結局のところ顧客情報管理・検索しか使っていない」
というように、導入後に後悔してしまう可能性もあるのです。
CRM導入後に後悔しないためには、自社にとって最適な機能を搭載したCRM導入を考えなければいけません。
そこでこの記事では、CRMの機能について、より導入後をイメージしやすいように、当社HubSpotのダッシュボードを参考画像として一緒に紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
この記事でわかること
- CRMの基本機能9つがわかる
- CRMの特化機能6つがわかる
- 自社にとって最適なCRM機能を選ぶべき理由を理解できる
せっかくCRMを導入してビジネス全体の業務効率をあげたいと思っているなら、機能選びで失敗したくないですよね。
ぜひこの記事を最後まで読んで、機能選びで悩まずにCRM導入をすすめて行けるようにしていきましょう。
1. CRMの基本機能9つ
ほとんどのCRMに標準搭載されている基本機能は、主に以下の9つです。
※表内の内部リンクより、機能詳細ページへ移動してご覧いただけます。
CRMは、ビジネスにおいて土台となる顧客情報を収集し一元管理できるCRMです。 そのため、ほとんどのCRMに顧客情報の一元管理に必要な機能が標準搭載されています。
それぞれの機能について、具体的にみていきましょう。
1-1. 顧客情報管理
CRMの土台となる機能といえるのが、顧客情報管理です。
顧客情報管理では、一般的に以下のような情報をCRMに入力することで、プラットフォーム上で一元管理することができます。
顧客情報管理の例
- 会社名
- 顧客の指名
- 住所
- 年齢
- 性別
- 電話番号
- メールアドレス
- 金融情報(銀行口座など)
- 家族構成
- 対応可能曜日や時間帯
- 営業担当者情報 など
上記の顧客情報以外にも、名刺データを直接CRMに読み込むことができるCRMもあります。
たとえば今までは、名刺や顧客情報を紙資料としてファイリングしておき、必要に応じて書類棚から取り出す手間も、CRMひとつで簡単に管理できるようになるのです。
パソコンの画面上で、手軽に顧客情報を確認できるので、ビジネス全体の効率化につながります。
参考までに、私たちHubSpotのダッシュボードをみてみましょう。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
もちろん、営業だけでなく他部署でも顧客情報を収集できるシーンは多くあるかと思います。
それぞれの部署で集めた、顧客に関するあらゆる情報を入力しておけば、ビジネス全体に活用できる土台が広がっていくでしょう。
1-2. 取引情報管理
顧客の基本情報に加えて、実際にどのような取引をしてきたのかを確認できる、取引情報管理もCRMツールの重要な機能のひとつです。
たとえば、以下のような情報を顧客情報と関連づけて入力することができます。
取引情報管理の例
- 購入履歴(取引内容や取引額など)
- 過去の商談内容や履歴
- 過去の問い合わせ情報
- リアルタイムの問い合わせ対応状況
- 見積書や請求書などの作成状況 など
顧客との取引状況や取引結果などを入力していくことで、よりパーソナライズされた顧客ニーズを洗い出すために必要な情報を蓄積していけます。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
また、営業だけでなくマーケティングや、カスタマーサポート担当部署など、さまざまな部署間で取引情報の共有も簡単におこなえるのです。
また、詳細情報や取引状況を入力しておくことで
「お客様から問い合わせがあったが、担当者不在なのでCRMで対応状況を確認する」
というように、臨機応変な対応が可能です。
たとえ社内での担当者が不在の場合でも、お客様を待たせることなく対応ができるので、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
1-3. 行動情報管理
顧客の基本的な情報や取引履歴に加えて、行動情報管理までも基本機能に搭載されているCRMもあります。
CRMにおける行動情報管理とは、顧客が実際にどのような「行動」をおこなっているのかを記録していくことです。
そのデータを、マーケティングや営業等に活用できる機能を指します。
行動情報管理の例
- 商談会への参加履歴
- セミナーの参加履歴
- キャンペーンへの応募状況
- 顧客に関するさまざまな行動履歴 など
たとえば、まだ取引実績がない見込み客の場合でも、行動情報を集めておけば最適なタイミングで営業活動やマーケティングのアプローチを行えます。
【参考例】
- 商談会への参加履歴から、求めている商品やニーズの検討をつける
- セミナーなどの学びの場への参加履歴から、改善したい課題を探し、アプローチ方法を工夫する
- キャンペーンへの応募状況などから、相手に響くアプローチ方法を洗い出す
このように、顧客がどのような行動をとっているのかのデータを入力しておけば、他部署でも最大限に活用していけるでしょう。
1-4. 顧客分析
CRMで一元管理している顧客情報を最大限に活用するためには、顧客分析が欠かせません。
最近では、分析機能が標準搭載されているCRMも増えています。
一般的な例でいうと、CRMで一元管理されている顧客情報・取引情報・行動情報などをもとに、下記のような分析をおこなうことで、より効果的なアプローチが可能になるのです。
RFM分析 |
自社にとっての優良顧客を把握するために、Recency(最新購入日)・Frequency(購入頻度)・Monetary(購入金額)の3つの指標で顧客を分析・評価する。 |
デシル分析 |
購入比率や売上構成を分析するために、購入金額が多い順に顧客をグループ分けする。 |
CTB分析 |
顧客目線のマーケティングをするために、Category(カテゴリ)・Taste(テイスト)・Brand(ブランド)の3つの指標をもとに、顧客の趣味嗜好を分析する。 |
※上記の具体的な機能は、あくまでも一般的な参考例であり、サービスによって利用できる分析機能は変わります。
CRMの顧客分析機能を使うことで、顧客評価やマーケティング指標などを導きだすことができます。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
たとえば、分析により以下のような施策を考えることができます。
【参考例】
- 購入頻度のデータをもとに、新商品や提案をアプローチするタイミングを測れる
- 商品Aを購入後、商品Bを購入する顧客が多いデータをもとに、新商品を提案できる
- 過去の商談実績や問い合わせ内容をもとい、顧客ニーズを満たす最適な商品を提案できる
CRM導入していない場合だと、顧客に対して「何が最適なアプローチなのか?」や「顧客が求めているニーズは何か?」を導きだすためには、さまざまな施策を行わなければいけませんでした。
従来のアナログな顧客管理では、データ分析に必要な情報収集に大幅な時間をかける必要がありました。
しかし、CRMを導入することで工数削減と、より最適化された情報をもとにデータ分析・アプローチ施策が可能になるのです。
1-5. 検索
あらゆる顧客情報を一元管理できるCRMでは、詳細な検索機能を搭載している場合が多くあります。
たとえば、下記のように絞り込んで検索をすることもできるでしょう。
- 顧客名で検索
- 購入商品別で顧客を絞り込み検索
- 取引の対応状況で顧客を絞り込み検索
- 書類の発行状況で顧客を絞り込み検索
- セールスEメールが開封された など
どのような検索機能があるのかは、導入するCRMによって変わってきます。
たとえば、当社HubSpotの場合は、独自のフィルターを設定することで検索条件を指定し、オリジナルの検索機能をつけることも可能です。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
アナログの顧客管理や、営業担当ごとに個々に顧客管理をしていると、探している顧客情報に辿り着くのに時間がかかってしまいます。
しかし、CRMで顧客情報を一元管理しつつ、検索機能を使えば、ピンポイントで瞬時に求めている顧客情報を探し出すことができます。
1-6. メール配信
CRMでは、一元管理している顧客情報から直接顧客へメール送信することもできます。
一元管理されている情報のなかに、すでに顧客それぞれのメールアドレスが登録できるので、CRM経由でメール送信ができるのです。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
メール配信機能では、以下のような使い方ができます。
- 各顧客情報のページからメールクライアントを起動して送信できる
- 顧客情報一覧からメールの一斉送信ができる
- 事前に作っておいたメールテンプレートを使ってメール送信できる など
また、メール配信機能だけではなく、配信後のメール開封率などを記録できるCRMもあります。
従来の、メールクライアントを開き、宛先に入力するメールアドレスを探して、メール配信をするという手間を大幅に削減できるでしょう。
1-7. 問い合わせ管理
CRMでは、顧客情報管理のひとつとして、問い合わせ対応などの機能も含まれています。
顧客からの問い合わせ内容を保存して、その情報を蓄積していくので、過去にどのような問い合わせをしたのか履歴から調べられるのです。
問い合わせ管理の方法は、CRMによってさまざまですが
- 問い合わせ内容
- 問い合わせの返答内容や方法
- 問い合わせをしてきた顧客情報
- 対応日時や時間
- 返答日時や時間
などが履歴として記録されるのが一般的です。
たとえばHubSpotでは、顧客の悩みを最速で解決するために、以下のように、顧客情報のページで同時に問い合わせ履歴を確認できるようにしています。
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
これにより、CRMを見るだけで「いつ」「誰が」「どのような」問い合わせをしてきて、社内でどのような対応をしたのかが一目瞭然になります。
その結果、社内の誰が対応したとしても二重対応・二重回答、回答漏れなどを回避できるようになるでしょう。
1-8. ファイル出力・共有
CRMに蓄積された顧客情報や分析情報などは、プラットフォーム以外でも活用するために、さまざまなファイル形式に出力・共有できます。
具体的には、以下のようなイメージです。
- 顧客一覧をCSVファイルに出力
- 分析データやグラフをPDFに出力
- 顧客の個別情報をCSVに出力して、基幹システムに情報を入力
CSVやPDFなどのデータに変換・出力することができれば、さまざまなシステムに入力する手間も省けます。
また、汎用性の高いファイル形式でデータ出力できれば、社内でのファイル共有もしやすくなるため情報共有にかかる時間も抑えられるでしょう。
1-9. 外部サービス連携
一般的なCRMは、顧客情報を一元管理するのが主な機能になります。 そのため、それ以外の特化機能は追加オプション、もしくは外部サービスとの連携で利用する場合がほとんどです。
そのため、多くのCRMが豊富な外部サービスと連携できるようになっています。
たとえば以下のような外部サービスと連携することで、CRMをビジネス全体で最大限に活用できるようになるでしょう。
連携できる外部サービスの例
- 基幹システム
- 名刺管理ソフト
- ZoomやTeamsなどの会議システム
- アナリティクス
- SlackやChatworkなどのチャットシステム
- Google グループウェア
- 経理や会計ソフト
- SNSツール
※上記は、あくまでも一般的な参考例であり、サービスによって利用できる外部サービス連携は変わります。
たとえば、社内で導入している基幹システムとCRMを連携できれば、顧客情報管理と経理業務などを一括で管理できるようになります。
会議システムやチャットシステムと連携することで、顧客情報管理だけではなく、社内での情報共有ツールのひとつとして活躍してくれるでしょう。
もちろん、連携できる外部サービスは開発会社によって大きく変わってくるため、CRMツール選びの際には「利用したい外部サービスと連携できるのか」も比較基準に入れておきましょう。
2. CRMの特化機能6選
CRMの基本機能に加えて、開発会社によって搭載している特化機能は違います。
ここでは、国内企業が導入できる代表的なCRMに搭載されている、さまざまな特化機能についてみていきましょう。
6つの特化機能
- 営業活動支援(SFA)
- マーケティング支援(MA)
- データ分析・レポート作成
- 業務ワークフロー
- コンテンツ制作
- AI機能
先ほど解説した基本機能を搭載しているCRMを選ぶのはもちろんですが、特化機能に関しては企業それぞれのニーズにあったものを選ぶべきです。
本当に自社にとって最適な特化機能を見極めるためにも、特化機能についてわかりやすく解説していきます。
2-1. 営業活動支援(SFA)
営業活動支援の機能は、別名SFA(Sales Force Automation)とも呼ばれており、営業活動をよりスムーズかつ効率よく進めるために活用できます。
主に営業担当者に必要となる機能で、新規顧客の獲得や既存顧客との関係性構築などに力を発揮してくるでしょう。
具体的には、下記のような機能があります。
【機能の一例】
- 営業案件管理
- 進行中の商談管理
- プロジェクトの進捗状況管理
- 契約、成約、受注管理
- 案件ごとのデータ分析
- 見積もり作成
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
CRMに蓄積された顧客情報と、営業活動支援の機能を組み合わせることで、より効率的に営業活動をサポートできます。
顧客情報の管理だけではなく、営業部門の業務効率改善などに力を入れたい場合は、営業支援に関する機能を搭載したCRMを選ぶべきです。
2-2. マーケティング支援(MA)
マーケティング支援の機能は、別名MA(Marketing Automation)とも呼ばれています。
さまざまな方向から集めて蓄積した顧客情報をもとに、より精度が高く効果的なマーケティングをおこなえるのです。
マーケティング支援の機能には、以下のような機能も含まれます。
【機能の一例】
- メルマガの配信
- メールの開封率やURLクリック率の集計
- ステップメール配信
- クーポンや優待券の配布
- Web上での顧客の行動履歴把握
- リード情報の管理
- 広告連携
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
マーケティング支援の機能を活用することで、CRMの基本機能で一元管理していた顧客情報をもとに、新たな見込み客への最適なアプローチをおこなえます。
2-3. データ分析・レポート作成
CRMの基本機能でも解説した「分析機能」ですが、顧客分析だけではなく、より具体的で精密なデータ分析とレポート作成ができる特化機能もあります。
たとえば、以下のような分析やレポート作成が可能です。
【参考例】
- 予実管理(予算と実績の比較と分析)
- 実際の販売パフォーマンスの分析
- マーケティング成果の分析
- 過去データをもとにした販売予測分析
- 分析結果のグラフ化やレポート作成
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
このように、目的にあわせて詳細なデータ分析とレポート作成をができるようになると、営業やマーケティングだけではなく経営方針を決める際にも役立ちます。
2-4. 業務ワークフロー
CRMの特化機能のなかには、顧客に関する機能以外にも、社内の業務全体の効率化に活用できる機能もあります。
たとえば、以下のような機能を使うことで、今よりも効率よく業務を回していけるでしょう。
【機能の一例】
- 社内のスケジュール管理と連携
- 顧客との日程調整
- 社内SNSやチャットツール
- 日報管理
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
CRMを顧客情報管理のツールとしてだけではなく、ビジネス全体の業務効率化に活用したい場合は、このような特化機能を持ったCRMも選択肢のひとつです。
2-5. コンテンツ制作
多機能なCRMのなかには、CRMツール上でのコンテンツ作成機能まで兼ね備えているツールもあります。
ウェブサイトの作成からお問い合わせフォームの作成まで、幅広いコンテンツ作成がCRM上でおこなえるのです。
【参考例】
- 各種フォームの作成(アンケート・資料請求・セミナー申し込みなど)
- ウェブサイトやランディングページの作成
- ブログの作成
- ポッドキャストの作成
- 埋め込みコンテンツの作成
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
ウェブサイトやブログは、企業が顧客に価値あるコンテンツを提供して、顧客を育てられるツールのひとつです。
そして、各種フォームは顧客から生の声を集められる最適な方法でもあります。
このような各種コンテンツをしっかりと作ることができれば、必然と顧客満足度も業務効率や成果も、上がってくるでしょう。
CRMと各種コンテンツを連携させておけば、ウェブサイト等を訪れた顧客のウェブサイト上での行動履歴も集められるので便利です。
2-6. AI機能
AIの発達が進み、最近ではCRMにもAI機能が搭載されるようになってきました。
たとえば、以下のようなAI機能を使うことで、より効率化を実現できる可能性があります。
【参考例】
- より多角的なデータ分析
- 膨大なデータを元に売上を予測
- 業務改善のためのAIによる提案
- 業務フローの自動化
- チャットボットなどによる顧客対応
※HubSpotのダッシュボードを参考として紹介
AI機能が搭載されているCRMでは、データ分析やマニュアル化された顧客対応などを自動化できます。
一般的なCRMでは、担当者が時間をかけてデータを分析したり、メール返信をしたりする必要がありましたが、AI機能を使えばその時間を短縮できるでしょう。
その結果、業務効率が上がり、より営業活動などに時間をかけられるようになり、成果に繋がりやすくなるのです。
3. 多機能なCRM=必ず導入すべきというわけではない
ここまで、CRMの基本機能と特化機能についてお伝えしてきましたが、豊富な機能に目移りしていないでしょうか。
近年、多機能なCRMが増えていますが、必ずしもすべての企業に向いているわけではありません。
「とりあえず、機能が多いCRMを選ぶ」では、後に後悔してしまう可能性が非常に高いのです。
多機能すぎるCRMを選んだことによるデメリットには、以下のようなものがあります。
多機能すぎるが故のデメリット
- 高い費用で多機能すぎるCRMを選んだが、正直なところ機能を使いきれていない
- やりたいことが多くて多機能CRMを選んだが、複雑で活用できていない
- アナログ管理から急に多機能なCRMに移行したので、現場スタッフへの指導が行き届いていない。
このように後悔しはじめると、最終的にコスト面で釣り合いが取れなかったり、別のCRMに乗り換えることを考えるようになってしまいます。
その結果、CRMを導入したにもかかわらず触らなくなってしまったり、別のCRMに切り替える必要がでたりしてしまうかもしれません。
「多機能」だけに重点をおくのではなく、「自社にとって最適な機能」を見極めたうえでCRMを導入するのが成功への近道です。
4. 自社にとって最適なCRM機能を洗い出す3つのSTEP
単に多機能なCRMを選ぶべきではないとわかったけれど、自社に最適な機能ってどうやって探すべきなのかと悩んでいる方もいるかと思います。
最適な機能を洗い出す際には、以下の3つのSTEPで考えてみるのがおすすめです。
最適なCRM機能を洗い出す3つのSTEP
STEP1:導入目的を明確にする
STEP2:目的や業界にあった機能を選ぶ
STEP3:導入前に無料でもなどで機能面を触って再確認する
それぞれのSTEPについて、具体的にみていきましょう。
4-1. STEP1:導入目的を明確にする
最初に重要になってくるのが、CRMを導入する目的を明確にしておくという点です。
なぜなら、なんとなくでCRMを導入してしまうと
「やっぱり、この機能が欲しかった!」
「多機能すぎて8割以上の機能が使えきれていない」
というように後悔してしまう可能性が高いからです。
会社としてどのような課題を解決するために、CRM導入が必要になるのかを改めて考えてみましょう。
たとえば以下のようなイメージです。
【参考例】
- 膨大になった既存顧客の情報を管理、整理して活用したい
- 営業効率をあげるために、顧客情報管理がしたい
- マーケティング施策の一環として、顧客情報を集めて管理もしたい
- すでに社内で複数の基幹システムを採用しているので、顧客情報だけを管理・連携したい
このように、CRM導入の目的は企業によってさまざまだからこそ、自社の目的を事前に明確にしておきましょう。
4-2. STEP2:目的や業界にあった機能を選ぶ
CRM導入の目的が明確になったら、次はその目的を達成するために必要となる機能を選んでいきます。また、同時に業界に特化した機能も選んでおくのがおすすめです。
たとえば、以下のように目的によって必要となる機能は変わります。
営業成績UP |
CRM基本機能+営業支援機能(SFA) |
マーケティング強化 |
CRM基本機能+マーケティング支援(MA) |
業務全体の効率化 |
CRM基本機能+業務ワークフロー+AI機能 |
スモールスタート |
CRM基本機能(カスタマイズ性の高いもの) |
社内のさまざまなシステムと連携必須 |
CRM基本機能(外部サービス連携が豊富なもの) |
また、業界によっても求められるCRM機能が変わるのでチェックしておきましょう。
たとえば業界特化機能には、以下のようなものがあります。
コンタクトセンター |
・類似コール検索機能 |
宿泊業界・飲食業界 |
・予約台帳 |
転職業界 |
・求人・求職者管理 |
訪問営業 |
・滞在記録の自動検知 |
このように、目的や業界が明確になっていれば、必然と必要となるCRM機能を洗い出せます。
とくに特化機能は、この記事で紹介しきれていないほど豊富に展開されているので、会社が抱えている課題を根本から改善してくれるような、最適なCRM機能を選ぶことが重要です。
4-3. STEP3:導入前に無料デモなどで機能面を触って再確認する
自社にとって必要な機能を洗い出すことができたら、本導入の前に無料デモなどで実際に機能に触れて、使い勝手を確認することも忘れてはいけません。
なぜなら、導入前に「必要だ」と思っていた機能でも、使い勝手が悪いと最終的に現場担当者も利用しなくなってしまうケースが多いからです。
せっかく必要な機能を搭載したCRMを導入したにもかかわらず、現場担当者が使わなくなってしまっては元も子もありません。
多くのCRMには、無料デモや無料プランが用意されているので、実際の使い勝手をしっかりと確認しておくことが大切になってきます。
すぐにでも、さまざまなCRMの機能を比較して導入を検討したいという方は、下記の記事をご覧ください。
5. 豊富な機能を成長フェーズに合わせてカスタマイズするならHubSpotがおすすめ
豊富な機能を企業成長フェーズにあわせてカスタマイズしながらCRMを導入したい方は、世界中135カ国以上で導入実績のあるHubSpotにおまかせください。
HubSpotを多くの企業におすすめする理由は、以下のとおりです。
HubSpotをおすすめする理由
- 必要に応じで豊富な機能をカスタマイズしたCRM導入ができる
- 1,700種類以上の外部ツールと連携できる
- 無料プランでも豊富な機能の一部を利用できる
ビジネスが成長するにつれて、必要になる機能も変わってくるからこそ、HubSpotでは豊富な機能を柔軟にカスタマイズできるような仕組みを採用しています。
それぞれについて、具体的にみていきましょう。
5-1. 必要に応じで豊富な機能をカスタマイズしたCRM導入ができる
HubSpotでは、必要に応じて豊富な機能をカスタマイズし、ビジネス全体の業務効率改善をサポートするCRMを導入できます。
CRMツールとは別で提供されている、以下のソフトウェアの機能を組み合わせることで、企業それぞれのニーズに合わせてカスタマイズできるのです。
Marketing Hub |
マーケティング支援(MA)に特化したソフトウェア |
Sales Hub |
営業支援(SFA)に特化したソフトウェア |
Service Hub |
カスタマーサービスに特化したソフトウェア |
Content Hub |
コンテンツ制作に特化したソフトウェア |
Operations Hub |
オペレーション支援に特化したソフトウェア |
Commerce Hub |
BtoBのECコマースに特化したソフトウェア |
もちろん、それぞれの特化機能を単独で利用することもできます。
もしくは最初はHubSpotのみを利用しながら、「そろそろこういう機能が欲しい」というタイミングで、必要な機能の追加も可能です。
機能を追加する場合も、システム構築などに時間をかけずに手軽に追加できるのでご安心ください。
最初から費用をかけて多機能なCRMを導入するのではなく、まずは費用を抑えたスモールスタートをして、追って必要な機能だけを追加したいという方にこそ、向いているといえるでしょう。
5-2. 1,700種類以上の外部ツールと連携できる
HubSpotでは、1,700種類以上の外部ツールと連携させたCRM運用が可能です。
プラットフォーム上で閲覧できる「HubSpotアプリマーケットプレイス」より、手軽にシステム連携できるので新たにシステム構築する必要もありません。
利用できる外部ツールの種類もさまざまで、
- マーケティング
- セールス
- カスタマーサービス
- 生産性
- 財務・会計
- コマース
などのカテゴリーから選ぶことができます。
連携できるサービスが豊富なので、すでに社内で利用しているシステムとの連携や、業務効率改善のために新たに導入するシステムなども選べるでしょう。
5-3. 無料プランでも豊富な機能の一部を利用できる
豊富な機能や外部ツール連携があると、毎月の費用も高くなると考えがちですが、HubSpotでは無料プランでも豊富な機能の一部を利用できます。
たとえば、以下のような機能は無料プランのままでも使えるのです。
Marketing Hubの機能である「広告管理」は、HubSpotの無料プランでも搭載されているので、無料で利用できます。
また、Contents Hubの主な機能である、「ウェブサイト作成」「ブログ作成」「フォーム作成」なども、無料プランの範囲で活用できるのです。
その他にも、HubSpotの無料プラン範囲で利用できる機能や外部ツールは豊富にあるのでご安心ください。
ぜひ、HubSpotの無料プランもしくは無料デモを体験していただき、自社にとって最適な機能を体験しながらCRM導入について考えていきましょう。
6. 最適な機能を搭載したCRMの導入こそ、ビジネス成長スピードをあげる
この記事では、CRMの機能について「基本機能」と「特化機能」にわけて、それぞれの機能について具体的にお伝えしてきました。
基本機能と特化機能が豊富すぎて、「CRMツールによって、機能が違いすぎて選ぶのが大変」と悩んでしまう方も少なくありません。
基本的には、CRMの主軸となる機能は顧客情報管理であり、それ以外は企業ごとにカスタマイズできる特化機能だと理解しておくのが良いでしょう。
ここまで繰り返しお伝えしてきたように、とりあえず多機能なCRMを導入するだけでは、ビジネス全体の業務効率改善にはつながりません。
しっかりと自社がCRMを導入する目的を明確にしたうえで、目的を達成するために最適な機能を搭載したCRMを導入するべきです。
とくにこれから事業拡大していく企業こそ、ビジネス成長スピードをあげるために、自社にぴったりの機能を搭載しているCRMを導入できるようにしていきましょう。