CRM(顧客関係管理)ツールは、顧客の属性データや行動履歴などの情報を一元管理するためのものです。ダッシュボードやコミュニケーション機能によって部門横断で情報共有ができるだけでなく、蓄積されたデータを、営業・マーケティング・カスタマーサポートなどの活動に役立てることも可能です。
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HubSpotのCRMプラットフォームを使用すると、複雑な設定をしなくても自社のCRMがHubSpotのマーケティング、営業、カスタマーサービス、オペレーションの各ツールと自動的に統合されます。CRMデータを活用することで、キャンペーンやプロセスを簡単に最適化、パーソナライズして、さらに効果的な取り組みを実施できるようになり、顧客体験も大幅に向上します。
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CRMツールには数多くの種類が存在するため、自社に合うものを選択できずに悩んでいる担当者もいらっしゃるでしょう。ツール選択を成功させるには、ツールを活用して実現したいことを明確にすることが重要です。
本記事では、20種類の代表的なCRMツールの特徴を解説します。対応範囲や操作性、カスタマイズ性といった選び方のコツや、導入前に確認しておくべきことも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
CRM・MA導入の事前準備チェックリスト
CRMやMAを導入する際にマーケティング施策別に準備するべきことをチェックリストにしてまとめました。
- CRM導入の事前準備チェックリスト
- MA導入の事前準備チェックリスト
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CRMツールとは
CRM(顧客関係管理)ツールとは、顧客や見込み客と良好な関係を築けるよう、顧客情報を一元管理するためのものです。基幹システムや業務システムとの連携により、一か所に顧客情報を集約できます。BIツールとも相性が良く、蓄積された顧客情報を分析することでニーズを的確に捉え、戦略策定や意思決定に活かすことも可能です。
従来の日本は、海外に比べてCRMツールが浸透しているとはいえない状態でしたが、DX推進やICTの重要性の高まりとともに、国内企業でも導入が進みつつあります。
IDC Japan 株式会社が調査を行った、「国内顧客エクスペリエンス関連ソフトウェア市場および国内CRMアプリケーション市場予測」によると、CRMツールの市場規模は2021~2026年において年間平均成長率10%で推移し、2026年には約2,917億円に達すると予測されています。
CRMツールの選び方のポイント
CRMツールは中長期的に使用することになるため、慎重に選びましょう。ここでは、CRMツールの選び方を7つの要素に分けて解説します。
すでに選び方のポイントを押さえている方は、次章「【特徴別】代表的なCRMツール20選」をご覧ください。
1. 対応範囲・連携できるツール
CRMツールにはベンダーの思想が現れやすく、営業組織や顧客、カスタマーサポートといった開発思想の起点によって、ツールの対応範囲に大きな違いがあります。
顧客データベースの作成・管理に重点を置くツールもあれば、SFA(営業支援システム)やMA(マーケティングオートメーション)まで幅広くカバーするものもあります。そのため、各ツールの対応範囲から、自社の目的に合うものを選択することが大切です。
CRMツールに搭載されているのは主に顧客情報の管理機能ですが、SFAやMAなどの役割が付与された製品であれば、次のように統合的な機能を活用できます。
- 顧客情報の一元管理機能:
顧客の属性情報や行動履歴データを一元管理するための機能。システム内へ直接データを入力できるほか、さまざまな外部システムと連携することで、組織全体でのデータ統合が実現可能。 - SFA機能:
営業案件情報や進捗状況の一元管理を実現するための機能。チーム別の売上データや時系列の予実推移などをレポートに出力し、ダッシュボード上に複数のレポートを表示できる。営業チームの状態を可視化することで、リアルタイムでの配置転換や担当者へのフォローが可能。 - MA機能:
リード創出・見込み客との関係構築・ホットリードの特定に至る、一連のマーケティングプロセスを効率化するための機能。Webサイト構築やメール配信、リード情報管理、スコアリングなどの機能が含まれている。 - カスタマーサポート機能:
顧客情報と問い合わせ情報を紐づけ、カスタマーサポートの最適化を図るための機能。チケット管理によって複数のチャネルを統合管理できるほか、チャットボットの導入や電話の受発信などの機能を備えたツールもある。
また、外部システムとの連携によって機能を拡張できるツールもあります。
例えば、CMS(コンテンツ管理システム)との連携で、Webサイトのアクセス解析データをCRMツール上に蓄積できます。BIツールと連携することで、高度なデータ分析が可能になるCRMツールもあります。
CRMツールを選ぶ際は、対応範囲と連携可能なツールを確認すると良いでしょう。
2. インターフェースの操作性
CRMツールを導入する前に、必ずユーザーインターフェース(UI)の操作性を確認しましょう。操作性が悪いと利用率が低下してしまう可能性があります。コストと手間の観点から、導入後に他社のCRMツールに乗り換えるのはハードルが高いため、事前の確認が欠かせません。
操作性を確認する際は、決裁権を持っている人だけでなく、実際に操作する従業員が直接ユーザーインターフェースに触れるようにしましょう。無料でシステムを試用できるトライアル期間中に、複数人で操作性を確認するのが理想です。
3. カスタマイズ性
CRMツールのユーザーインターフェースや搭載機能は、あくまで標準的な仕様であり、必ずしも自社の業務スタイルに合うとは限りません。カスタマイズ性の高いCRMツールなら、自社の業務スタイルに合わせた操作方法の変更や業務に必要な機能の拡充にも対応できるため、さらなる利便性の向上につながります。
データの項目数や名称、画面のレイアウトなどを自由に変更できるCRMツールはカスタマイズ性に優れています。ドラッグアンドドロップなどの直感的な操作でカスタマイズできるかという観点も重要です。
また、既存システムとの連携可否もチェックしましょう。幅広い外部システムと連携できるCRMツールは、柔軟に機能を拡張できます。導入するCRMツールがクラウドの場合は、オンプレミスのサーバーや基幹システムとスムーズに連携できるかどうかも確認が必要です。
ただし、カスタマイズ性に優れたCRMツールは利用料が高くなるケースもあるため、費用対効果のバランスを見極めましょう。
4. セキュリティレベル
顧客情報を取り扱うCRMツールにとって、セキュリティレベルは特に重要な比較要素といえます。セキュリティの不備によって外部に情報が流出した場合、自社の信用に大きな影響を与えることになるからです。
一般的にCRMツールのセキュリティ内容は、公式サイトで確認可能です。少なくとも次のような機能を持つCRMツールを選ぶと良いでしょう。
- データの暗号化・定期的な自動バックアップ
- 操作ログやアクセス履歴の記録
- IPアドレスによるアクセス制限
- 利用範囲の制限
- 多要素認証
自社でサーバーやソフトウェアを用意するオンプレミスの場合、独自のセキュリティポリシーにもとづいて柔軟にシステムを構築できます。
一方で、ベンダーがサーバーを運用・管理するクラウドの場合は、ベンダーのセキュリティ体制やデータセンターの堅牢度にセキュリティレベルが依拠してしまうため注意が必要です。クラウドのCRMツールを選ぶ際は、オンプレミス以上にベンダーの選定が重要といえます。
5. サポート体制・情報コンテンツの豊富さ
さまざまな機能が搭載されているCRMツールは、組織に定着するまでに時間がかかることがあります。そのため、ベンダーのサポート体制も確認しておきましょう。
導入前の段階であれば、電話による相談窓口の対応時間や、メールの問い合わせに対する返信速度を確認します。また、操作マニュアルやFAQの充実度をもとに判断することも大切です。実際のサポート品質を確認する際は、レビューサイトの評価を参考にするのも良いでしょう。
CRMツールのなかでも特に利用者数が多いものは、検索エンジンで情報を調べた際にヒットするコンテンツの数が多くなります。ツール利用中に不明点があれば、ユーザーが自分で検索して問題を解決できる可能性があるため、利用者数が多いツールを選ぶことは教育コストの削減にもつながります。
6. 費用対効果のバランス
CRMツールの価格は、対応範囲や搭載機能によって異なり、SFAやMAまでカバーしているツールのほうが高額になる傾向にあります。
CRMツールによっては、SFAやMAの機能を外部システム連携によって拡張できることもあるため、すでにSFAやMAのシステムを導入している場合は連携を検討してみましょう。
まずは複数のツールの料金体系と機能を比較し、費用対効果を検証すると良いでしょう。
7. 無料トライアルの有無
CRMツールを導入したあとに乗り換えを行うと、コストがかさむだけでなく、顧客情報の移行に手間がかかります。CRMツールは乗り換えを行わないことを前提に、自社にとって必要な機能が実際に搭載されているか、社内で問題なく運用できるかを、導入前の無料トライアル期間中に確認しましょう。
無料トライアル期間は製品によって異なりますが、14~30日程度に設定されているのが一般的です。無料トライアルを開始してから運用体制などを決めていては、すぐに期限が迫ってしまい、ツールの操作性や機能性を正確に検証できない可能性があります。
無料トライアルに申し込む前に、期間中にチェックすべき項目やユーザーなどを決めておきましょう。あらかじめベンダーのマニュアルやWebの情報を参考に、最低限の操作方法を理解しておくことも重要です。
【特徴別】代表的なCRMツール20選
CRMツールは、製品によって特徴や強みが異なります。ここでは、次の特徴に分けて20種類のCRMツールをご紹介します。
1. Sales Cloud
【特徴】
- 「カスタムオブジェクト機能」で、デフォルトの設定にない顧客情報を追加できる
- CRMの成果を出す方法を学べる「Trailhead」という独自コンテンツが充実している
Sales Cloud(セールスクラウド)は、業界トップシェアを誇るCRMツールです。自社のビジネス形態や業務スタイルに合わせて、ツールを柔軟にカスタマイズできるのが特長です。
例えば、「カスタムオブジェクト機能」を使うことで、顧客の氏名やメールアドレス、取引履歴などの情報に加え、自由な項目を追加して管理を行えます。不動産であれば「物件」、広告代理店であれば「媒体」に関する情報を管理するイメージです。
さらに、SFA機能が搭載されており、パイプライン管理や営業パフォーマンスのダッシュボード表示などが可能です。顧客情報と営業案件情報を紐づけることで、顧客ニーズに沿った営業提案を行えるようになり、売上高や利益率の向上に直結します。
同社が提供するMAツール「Marketing Cloud」でマーケティング機能を、コールセンターシステム「Service Cloud」で問い合わせ管理機能を拡張できます。マーケティング・営業・カスタマーサポートといった部門の垣根を超え、顧客情報を最大限に活用できるのが強みです。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
Essentials:3,000円/ユーザー
Professional:9,000円/ユーザー
Enterprise:18,000円/ユーザー
Unlimited:36,000円/ユーザー
※年間契約時の料金 - 主な機能:
顧客情報の管理
商談管理
ワークフローの自動化
ファイルの同期と共有
レポーティング - トライアルの有無:30日間
- 外部ツールとの連携:
メールソフト
請求書発行システム
名刺管理ソフト
BIツール - 公式サイト:Sales Cloud
2. HubSpot CRM
【特徴】
- CRM機能は無料で利用可能
- 見込み客のトラッキングから、顧客のアフターフォローまで網羅
- マーケティング、営業、カスタマーサービスの各部門の課題に応じて機能を拡張できる有料プランを提供
当社HubSpot(ハブスポット)は、「顧客に対して先に価値提供し、自社と良好な関係を構築していく」という「インバウンド」の思想を提唱しています。
インバウンドの思想を実現できるよう設計された統合型CRMプラットフォーム「HubSpot CRM」には、顧客を理解し、適切な情報提供やアプローチ、サポートを実行するための機能が備わっています。
HubSpot製品には、CRMツールのほかに、SFA・MAツール・コールセンターシステム・BPA(ビジネスプロセス自動化)ツールの4種類があります。無料で利用できるCRMツールと組み合わせる形で、必要に応じて別のシステムを連携できます。
HubSpot製品に蓄積された情報は、管理システムである「HubSpot」に統合されます。複数のシステムを連携した場合でも、HubSpotにアクセスするだけで情報が参照でき、マーケティング・営業・カスタマーサポートの最適化につながります。
料金プランによっては、カスタマージャーニーアナリティクス機能が利用できます。カスタマージャーニーの一連の流れに沿って、コンバージョン率やタッチポイント間の所要時間を分析できるため、各接点における見込み客の貢献度がわかります。接点ごとに施策の内容を見直したい場合に大きな効果を発揮するでしょう。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):無料
※Sales Hubなどが含まれるCRM Suiteは3,600円~ - 主な機能:
顧客情報の管理
メールマーケティング
ランディングページ作成
チャットボット Web広告管理
SNS配信管理
商談履歴の記録
サポートチケット管理 - トライアルの有無:14日間
- 外部ツールとの連携:
メールソフト
会計ソフト
グループウェア
コールセンターシステム
カレンダー - 公式サイト:HubSpot CRM
3. Zoho CRM
【特徴】
- 導入費用が一切かからず、月額料金が安価
- 同社の他ツールと連携することで、ソーシャルメディア上での顧客とのコミュニケーション内容も、顧客情報として一元管理できる
Zoho CRMは、月額料金の安さにもかかわらず基本機能が充実しており、費用対効果の高いCRMツールです。Zoho CRMは、CRMツールという位置づけですが、リード管理・顧客情報管理・営業案件管理・問い合わせ管理など、最初から幅広い機能が搭載されている点に特徴があります。
機能を拡充することなく、CRMツールやSFA、MAツール、コールセンターシステムが使えるのは大きなメリットです。過去に他のツールの導入経験があり、より専門的な機能を求める方に向いています。
また、同社が提供する別のツールとの連携によって、さらに機能を拡張できます。
例えば、無料で利用できる「Zoho SalesIQ」との連携により、Webサイト上にチャット機能を実装できます。Webサイトのアクセス解析を行いたい場合は、「Zoho Marketing Automation」との連携が便利です。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
スタンダード:1,680円/ユーザー
プロフェッショナル:2,760円/ユーザー
エンタープライズ:4,800円/ユーザー
アルティメット:6,240円/ユーザー
※年間契約時の料金 - 主な機能:
顧客情報の管理
商談管理
メール配信
ワークフローの自動化
レポーティング - トライアルの有無:15日間
- 外部ツールとの連携:
メールソフト
表計算ソフト
連絡先管理ツール
カレンダー - 公式サイト:Zoho CRM
4. Zendesk Sell
【特徴】
- 通話の記録・録音・メモを残す機能など、電話営業機能が充実している
- APIが豊富で、社内で利用している外部システムと連携しやすい
Zendesk(ゼンデスク)とは、デンマーク発祥のカスタマーサポート機能に優れたコミュニケーションツールで、AirbnbやUberなどBtoC業界で広く導入されています。「Zendesk sell」は、数あるZendeskのツール群のひとつです。
営業支援機能に加えて、メールや電話での応対履歴といったコミュニケーション履歴を記録する機能もあります。顧客情報と応対履歴を組み合わせて分析することで、ニーズに合う商品開発やカスタマーサポートの品質改善につながります。
また、メールテンプレートを無制限に作成・保存できるため、効率的に顧客とコミュニケーションを取ることができます。
MAツールとの連携にも対応しており、マーケティング機能を実装することも可能です。Zendesk sellはAPIが豊富なため連携できる範囲が広く、メールソフトやコールセンターシステムなどとデータを紐づけられます。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
Team:19ドル/ユーザー
Growth:55ドル/ユーザー
Professional:115ドル/ユーザー
※年間契約時の料金 - 主な機能:
顧客情報の管理
売上予測
メールテンプレート・一斉送信
カレンダー統合
コールトラッキング・通話録音 - トライアルの有無:14日間
- 外部ツールとの連携:
MA
メールソフト
ビジネスチャット
コールセンターシステム - 公式サイト:Zendesk Sell
5. Synergy!
【特徴】
- ツール画面に専門用語が用いられておらず、シンプルなデザインで使いやすい
- アンケート配信機能を利用できる
Synergy!(シナジー)は、顧客管理に必要な機能を厳選したCRMツールです。顧客情報のデータベース作成とフォーム作成が基本機能に含まれ、必要に応じてメールやLINE配信機能、アンケート作成機能を追加できます。
ツール画面には必要な機能のメニューのみが並び、専門的なマーケティング用語がほとんど用いられていません。マーケティングに関する知識が少ない担当者でも使いやすい仕様です。
サポート体制も整っており、操作方法や設定方法がわからない場合は無料で相談できます。初めてCRMツールを導入する方でも安心して導入できるでしょう。
- 導入価格(税抜):118,000円
- 料金プラン/月(税抜):
基本機能:15,000円~
※メール配信やアンケート機能の利用には、別途有料プランの契約が必要 - 主な機能:
顧客情報の管理
入力フォーム作成
アンケート作成
メール配信
広告連携 - トライアルの有無:14日間
- 外部ツールとの連携:
メールソフト
ビジネスチャット
表計算ソフト - 公式サイト:Synergy!
6. FastHelp5
【特徴】
- コールセンター向けの機能が充実
- ユーザーの業務内容に合わせて画面レイアウトを自由にカスタマイズできる
FastHelp5は、コールセンター向けのCRMツールです。顧客情報管理に加え、コールセンターのインバウンド・アウトバウンド業務に役立つ機能が搭載されています。
なかでもチケット管理システムは、FastHelp5の代表的な機能の一つです。電話やメール、SNS、チャットなどから寄せられた問い合わせを、画面上で一元管理できます。
個別の問い合わせが「チケット」と呼ばれる単位で管理され、そのなかに問い合わせ内容や発信者の情報が集約されます。現在の問い合わせ状況が一目でわかるため、重複対応や対応漏れを防げるのが利点です。
また、電話とコンピュータを統合できるCTIと連携することで、システム内に蓄積された顧客情報を、電話の受信と同時にパソコンの画面上に表示できます。オペレーターは、顧客の属性情報やコミュニケーション履歴を参照しながら顧客応対ができるため、カスタマーサポートの品質向上につながります。
- 導入価格:要問い合わせ
- 料金プラン/月:要問い合わせ
- 主な機能:
顧客情報の管理
応対履歴情報の管理
チケット管理システム
コールトラッキング
トークスクリプト - トライアルの有無:なし
- 外部ツールとの連携:
CTI
通話録音システム
FAX - 公式サイト:FastHelp5
7. eセールスマネージャーRemix cloud
【特徴】
- 担当アドバイザーによる個別アドバイスや研修サービスなど、導入から運用までのフォロー体制が充実している
- 「地図機能」「人脈管理機能」といった便利な営業支援機能が充実
- クラウド型とオンプレミス型を選べる
eセールスマネージャーRemix cloudは、営業を効率化するための便利な機能が充実しているCRMツールです。
具体的には、マップ上で訪問先の情報を登録できる「地図機能」や、各取引先の決裁者や担当者との関係性を可視化できる「人脈管理機能」などが備わっています。オプションを契約すれば、データをリアルタイムでクロス集計・グラフ化する作業が可能になります。
また、サポート体制が充実しており、導入サポートや、約3か月の短期間で運用を定着させる稼働サポート、活用レベルに応じた定着サポートなど、自社の状況にあったサポートプランが利用可能です。
無料トライアルの期間は30日間あるので、操作性や機能性をじっくりと検討しながら選べるメリットがあります。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
スケジュールシェア:3,000円/ユーザー
ナレッジシェア:6,000円/ユーザー
スタンダード:11,000円/ユーザー - 主な機能:
顧客情報の管理 商談管理
スケジュール管理
日報・週報作成 - トライアルの有無:30日間
- 外部ツールとの連携:
MA ビジネスチャット
Web会議システム
オンラインストレージ
CTI - 公式サイト:eセールスマネージャーRemix cloud
8. Mazrica Sales
【特徴】
- 案件ボード上に案件情報をカンバン形式で表示・管理できる
- 運用定着を支援するプランやツールから問い合わせができるチャット機能があり、サポートが充実している
Mazrica Sales(マツリカセールス/旧 Senses)は、営業案件の進捗を視認しやすく共有機能にも優れているため、営業現場での使いやすさに定評があるCRMツールです。
案件情報をカンバン形式で管理できる案件ボードでは、進捗状況によってカンバンの色を変えたり、アラートを出したりすることで、全案件の進捗状況をリアルタイムに把握できます。そのため、進捗が滞っている案件を把握しやすく、タスクの抜け漏れ防止に役立ちます。
また、Googleカレンダーとの連携により、ツールを導入していない部署間とのスケジュール共有も可能です。OCR(光学文字認識)機能を利用することで、名刺や議事録のスキャンに加え、自動文字起こしが可能になり、現場担当者の負担を軽減できます。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
Starter:27,500円/5ユーザー
Growth:110,000円/10ユーザー
Enterprise:330,000円/20ユーザー - 主な機能:
顧客情報の管理
案件管理
スケジュール管理
名刺管理
レポーティング - トライアルの有無:14日間
- 外部ツールとの連携:
MA
ビジネスチャット
請求書発行システム
グループウェア
名刺管理ソフト - 公式サイト:Mazrica Sales
9. UPWARD
【特徴】
- 地図アプリに顧客情報や訪問頻度などのCRMデータを表示できる
- 営業訪問先での滞在時間や活動記録が自動で入力される
- 現在地付近の顧客の検索や自動抽出により、空き時間を効率的に使える
UPWARD(アップワード)は、地図アプリやGPS機能が搭載されており、営業活動に役立つツールです。東証プライム市場に上場する企業を中心に約300社の導入実績があります。
UPWARDに顧客情報を登録しておくと、訪問履歴や頻度、取引先の属性などの情報を地図上に表示でき、タップ操作だけで容易に営業ルートを構築できる機能を搭載しています。
また、訪問時の滞在先を位置情報から検知し、商談にかかった時間や活動記録が自動で入力されるので、担当者は商談前後の負荷を最小限に抑えられます。その結果、コア業務に集中できるようになるでしょう。
- 導入価格(税抜):100,000円
- 料金プラン/月(税抜):
ESSENTIAL:3,800円/ユーザー
STANDARD:7,800円/ユーザー
ENTERPRISE:12,800円/ユーザー
※CRMツール未導入時の価格 - 主な機能:
顧客情報の管理
地図表示・周辺検索
電話内容の記録
担当者アサイン - トライアルの有無:なし
- 外部ツールとの連携:
地図アプリ
ビジネスチャット
BIツール - 公式サイト:UPWARD
10. GENIEE SFA/CRM
【特徴】
- CRMやSFAとして必要最低限の機能を低価格で利用できる
- 使い方のレクチャーや課題のヒアリングといったサポートが充実
GENIEE SFA/CRM(ジーニー エスエフエー シーアールエム/旧 ちきゅう)は、「多機能で高額なCRMツールを導入しても使いこなせないのでは?」という不安を抱えている方におすすめのCRMツールです。同製品は、1ユーザーあたり月額2,980円~と、他社のCRMツールに比べて手頃な価格帯に設定されているからです。
顧客情報の管理機能のほか、SFAに搭載されている代表的な機能の多くが備わっています。
導入に際しては、初期設定のサポートや自社の課題についてのヒアリングを無料で受けられ、運用中もチャットやメールによる問い合わせのほか、ヘルプサイトを利用できます。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
スタンダードプラン:29,800円/10ユーザー
プロプラン:49,800円/10ユーザー
エンタープライズプラン:98,000円/10ユーザー - 主な機能:
顧客情報の管理
商談管理
タスク管理
名刺管理
分析レポート - トライアルの有無:15日間
- 外部ツールとの連携:
MA
ビジネスチャット
Webフォーム
カレンダー - 公式サイト:GENIEE SFA/CRM
11. Sansan
【特徴】
- 名刺スキャンや自動名寄せといった名刺管理機能が充実
- CRMのなかに電話やメールなどの接触履歴を蓄積できる
- 100万件超の最新の企業情報を標準搭載
名刺管理ソフトのSansan(サンサン)にはCRM機能が搭載されており、顧客情報を一元的に管理できます。
名刺をスキャンして取得した顧客情報以外にも、メールやWebフォームなどのタッチポイントから情報を収集したり、「Sansan Data Hub」によって既存のシステムからデータを集約したりと、高度な顧客管理機能が搭載されています。
また、システム内には、100万件を超える企業情報がデフォルトで含まれています。拠点情報や人事異動情報のほか、20万件以上の役職者データが搭載されているため、データの入力やインポートの手間を削減できるのがメリットです。
- 導入価格:要問い合わせ
- 料金プラン/月:要問い合わせ
- 主な機能:
顧客情報の管理
名刺管理
企業情報データベース
メール配信 - トライアルの有無:14日間
- 外部ツールとの連携:
MA
ERP
電子契約システム
経費精算システム - 公式サイト:Sansan
12. Oracle Sales Cloud
【特徴】
- ホワイトスペースを把握することで、提案すべき商品やサービスの傾向をつかめる
- CRMの顧客情報とSFAの売上目標を関連づけて高精度なレポートを出力できる
Oracle Sales Cloud(オラクル セールスクラウド)は、データ分析と売上予測に強みを持つCRMツールです。
同ツールに搭載されているホワイトスペース分析機能を活用すると、顧客・製品の2つの軸をもとに、売上の傾向を画面上に表示できます。営業活動においてホワイトスペース(市場の空白箇所)を把握し、そのなかでどのような商品やサービスを提案すべきかがわかります。顧客情報と売上目標を関連づけることで、精度の高い売上予測レポートを作成できるのも特徴です。
同社のMAツール「Oracle Marketing Cloud」との連携により、リード管理機能を拡張できます。CRMに蓄積された顧客の購買履歴をもとに、購入パターンや購入確率などを分析すると、MAのスコアリング機能によって的確にホットリードの特定が可能です。
- 導入価格:要問い合わせ
- 料金プラン/月:要問い合わせ
- 主な機能:
顧客情報の管理
売上目標管理
営業分析
スコアリング - トライアルの有無:なし
- 外部ツールとの連携:MA
- 公式サイト:Oracle Sales Cloud
13. ホットプロファイル
【特徴】
- 独自データベース「お客さまカルテ」に見込み客のあらゆる情報を蓄積できる
- 「ホットアプローチ」との連携で、企業リストの取得やフォーム営業を効率化
- 経済産業省のクラウドセキュリティガイドラインに準拠
ホットプロファイルは、名刺管理を起点にワンストップで営業プロセスのデジタル化を実現できるCRMツールです。システムに集約した顧客情報は、「お客さまカルテ」というデータベースに保存されます。
お客さまカルテ上には、見込み客の属性情報以外にも、人事異動情報や行動履歴、営業活動履歴などのデータを蓄積できます。企業ニュースや組織ツリーなど、CRMツールとしては珍しい項目も用意されています。
なかでも組織ツリーは、名刺を取り込むだけで自動生成されるのが特徴です。単なる組織図ではなく、取引先の接点や人脈まで可視化できるため、効率的な営業活動につながります。
- 導入価格:要問い合わせ
- 料金プラン/月:要問い合わせ
- 主な機能:
顧客情報の管理
名刺管理
営業案件管理
スコアリング
営業分析 - トライアルの有無:30日間
- 外部ツールとの連携:
グループウェア
ビジネスチャット
BIツール
CTI
地図アプリ・GPS(有料オプション契約が必要) - 公式サイト:ホットプロファイル
14. b→dash
【特徴】
- プログラミングスキルがなくてもデータを扱える
- データ分析方法の種類が豊富
- メールやLINEで顧客にメッセージ配信ができる
b→dash(ビーダッシュ)は、CRM機能を搭載したMAツールです。
操作性、機能性に優れているため、データを扱うための専門的な知識がなくても、顧客データの取り込みから分析、活用までの業務を行えます。分析できるデータには、プロモーション媒体ごとのコンバージョンへの貢献度(アトリビューション)から、顧客1人あたりの購入金額まで、さまざまな種類があります。
また、LINEやメール、SMSと連携することで、顧客とのコミュニケーションツールとして活用できます。27種類の業種に合わせて多数のテンプレートが用意されているため、より効率的な顧客コミュニケーションを実現したい企業におすすめです。
- 導入価格(税抜):500,000円
- 料金プラン/月(税抜):要問い合わせ
- 主な機能:
顧客情報の管理
データ分析
シナリオテンプレート
SNS連携 - トライアルの有無:なし(デモは可能)
- 外部ツールとの連携:
ECサイト構築ツール
グループウェア
名刺管理ソフト - 公式サイト:b→dash
15. SATORI
【特徴】
- 問い合わせ前の見込み客も匿名でトラッキングできる
- 複数サイトのドメインをまたいで顧客情報を管理できる
- 条件に合わせて顧客をセグメントできる
SATORI(サトリ)は、Webサイトでのトラッキング機能に定評があるCRMツールです。
最大の特長は、情報を得ていない見込み客でも匿名でトラッキングできる点です。複数のドメインをまたいで顧客情報を管理できるので、Webサイト上での見込み客の行動を可視化し、アプローチの改善に活かせます。
また、データベースを設計する手間がかからないのもメリットです。最短即日でツールを導入できるため、なるべく早めに運用をスタートしたい方に向いています。
マーケティング機能に特化しているため、営業支援機能も使いたい方は、外部のSFAツールとの連携もあわせて検討すると良いでしょう。
- 導入価格(税抜):300,000円
- 料金プラン/月(税抜):148,000円
※年間契約時の料金 - 主な機能:
顧客情報の管理
Webページ作成
入力フォーム作成
メール配信
プッシュ通知 - トライアルの有無:30日間
- 外部ツールとの連携:
CRM
SFA
グループウェア - 公式サイト:SATORI
16. Kairos3 Marketing
【特徴】
- オプション設定のみでSFA機能を組み合わせられる
- ヘルプページや専任スタッフによるサポートが充実している
Kairos3 Marketing(カイロススリー・マーケティング)は、豊富なcrm機能を搭載したMAツールです。顧客情報の管理はもちろん、フォームやランディングページの作成、メール配信、スコアリングといったマーケティング活動に必要な一通りの機能が揃っています。
同社が提供するSFAツール「Kairos3 SFA」と連携させれば、CRMとMAに加え、商談管理やスケジュール管理などの機能を実装できます。選択次第でオールインワンのCRMツールに変化するのが特長です。
- 導入価格(税抜):10,000円
- 料金プラン/月(税抜):15,000円~(従量課金制)
- 主な機能:
顧客情報の管理
ランディングページ作成
入力フォーム作成
メール配信
スコアリング - トライアルの有無:なし
- 外部ツールとの連携:
CRM
SFA
Web会議システム - 公式サイト:Kairos3 Marketing
17. MOTENASU
【特徴】
- LINEの友達登録や電話番号登録など、フォームの形式を自由に選べる
- レイアウトを柔軟にカスタマイズできるアンケート機能つき
- CRMに蓄積された見込み客の情報をもとに、コンテンツ配信のシナリオをパーソナライズ可能
MOTENASU(モテナス)は、顧客情報管理とMA機能が統合されたCRMツールです。
幅広いMA機能を搭載していますが、なかでも特にフォーム作成機能に強みを持ちます。MOTENASUには「おもてなしフォーム」と呼ばれる独自のフォームがあり、ユーザーがストレスなく情報を入力できるよう、ユーザーインターフェースの随所に工夫が施されています。フォームから取得したリード情報は、即座にCRM上に保存されるのが利点です。
蓄積されたリード情報をもとに見込み客を自動でセグメントに分け、ニーズに応じた最適なコンテンツ配信を行えます。メール以外にDMやSMS、LINEなどの多彩な配信チャネルに対応しているため、見込み客との接点を拡充したい方におすすめです。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):29,800円~(従量課金制)
- 主な機能:
顧客情報の管理
入力フォーム作成
コンテンツ配信
スコアリング
アンケート収集 - トライアルの有無:なし
- 外部ツールとの連携:基幹システム
- 公式サイト:MOTENASU
18. Kintone
【特徴】
- 社員間でチャットを通じてコミュニケーションを取り、情報を共有できる
- さまざまな業務を容易にシステム化できる
Kintone(キントーン)は本来、社内の情報共有や業務の効率化を行うためのグループウェアとして提供されています。一方で、さまざまな業務も容易にシステム化でき、案件などの社外情報も管理できることから、CRMツールやSFAツールとしても活用されています。
顧客情報を入力する際は、各業界に合わせて用意されたテンプレートが役立ちます。テンプレートの項目に沿って入力でき、複雑な設定は不要なのがメリットです。
Kintoneにはメール配信機能が備わっていないので注意が必要です。ツールを経由してメール配信を行いたい場合は、同社が提供するサービス「メールワイズ」との連携がおすすめです。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
ライトコース:780円/ユーザー(年額9,170円)
スタンダードコース:1,500円/ユーザー(年額17,640円)
※5ユーザーから契約可能 - 主な機能:
顧客情報の管理
コメント機能
案件管理
日報作成
問い合わせ管理 - トライアルの有無:30日間(スタンダードコースのみ)
- 外部ツールとの連携:
SFA
MA
表計算ソフト
会計ソフト
請求書発行システム
電子契約サービス - 公式サイト:Kintone
19. Knowledge Suite
【特徴】
- ユーザー数無制限で利用できる
- シンプルなグループウェアの機能で社内情報も管理できる
Knowledge Suite(ナレッジスイート)は、CRMとSFAの機能が備わったグループウェアです。ユーザー数にかかわらず一定の月額料金で利用できるため、事業規模が大きく、多数の従業員が在籍する企業におすすめです。
プランによっては容易にSFA機能を実装可能です。
SFA機能が不要な場合は、最もシンプルなグループウェアプランを選ぶと良いでしょう。CRMやグループウェアの機能に加え、名刺管理やスケジュール管理などの機能を実装させたいなら、SFAスタンダードプランが向いています。
SFAスタンダードプランとSFAプロフェッショナルプランは、搭載機能は同じですが、プロフェッショナルプランのほうが、管理できる名刺の枚数やデータ容量が多くなっています。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
グループウェア:10,000円
SFAスタンダード:50,000円
SFAプロフェッショナル:80,000円 - 主な機能:
顧客情報の管理
入力フォーム作成
メール配信
スケジュール管理
名刺管理 - トライアルの有無:30日間
- 外部ツールとの連携:
グループウェア
名刺管理ソフト - 公式サイト:Knowledge Suite
20. Microsoft Dynamics 365 Sales
【特徴】
- Microsoft Office製品と互換性があり、連携がスムーズ
- 財務や人事など、顧客情報以外の経営資源を管理できるプランも提供
- クラウド型とオンプレミス型を選べる
Microsoft Dynamics 365 Sales(マイクロソフト ダイナミクス)には、「人・モノ・金」などの経営資源を管理できる「ERP(企業資産管理)」機能が搭載されています。そのため、顧客情報に加えて財務状況や人的リソースを一元管理したい方におすすめです。
Microsoftが提供しているため、Office製品との連携もスムーズです。普段からOutlookのメールを使っている場合も、メーラーと連携して顧客とのやり取りの内容をツール内に蓄積できます。
メールマーケティングの自動化やフォーム作成など、MAツールとして使いたい方には、Dynamics 365 for Marketingが向いています。
- 導入価格(税抜):無料
- 料金プラン/月(税抜):
Sales Professional:8,130円/ユーザー
Sales Enterprise:11,880円/ユーザー
Sales Premium:16,880円/ユーザー
Microsoft Viva Sales:5,000円/ユーザー
Microsoft Relationship Sales:17,576円/ユーザー - 主な機能:
顧客情報の管理
売上予測
分析レポート
フォーム作成
メール配信 - トライアルの有無:30日間
- 外部ツールとの連携:
メールソフト
表計算ソフト
Web会議システム
スケジュール管理ツール - 公式サイト:Microsoft Dynamics 365 Sales
CRMツールを導入する前に確認しておくべきこと
CRMツールの導入を自社の課題解決につなげるためには、導入前に次の3つのポイントを意識することが重要です。
1. 自社の課題・導入の目的を明確化する
CRMツールを導入する目的を明確にしておくと必要な機能がわかり、自社に合うツールを選択しやすくなります。目的が不明確なままでは、単なる顧客リストになりかねません。
導入目的を明確にするためには、課題を明らかにすることが重要です。
例えば、会社の規模が大きくなり、エクセルの顧客管理によって情報共有の効率性が低下しているなら、スムーズに情報共有できるCRMツールが必要です。その場合は、ダッシュボードの操作性や視認性の高さ、コミュニケーション機能の充実度などを重視すると良いでしょう。
課題や目的を決めると同時にKPI(数値目標)を設定し、費用対効果を検証することも大切です。商品のリピート率や離反率、LTV(顧客生涯価値)といったKPIを定め、ツール導入前と導入後にどのような変化があったかを記録・検証しましょう。
2. 現状の業務フローを見直す
SFA機能が搭載されたCRMツールを導入すると、既存の営業プロセスをフローチャートとして可視化できます。CRMツールの導入を機に、まずは現状の業務フローを見直してみましょう。
業務の流れをフローチャートに書き出すことで、SFA機能やMA機能を活用する際に、よりスムーズにフローチャートが作成できるでしょう。ツールを導入する前段階で現状のフローの問題点を発見することも可能です。
同時に、既存のシステムネットワークもフローチャートに組み込んでおきます。基幹システムや業務システムなど、既存システム同士のつながりを図式化すれば、連携が取れていない部分や、新たに連携することで業務効率化につながる箇所が明確になります。CRMツールによってシステム連携の穴をどのように埋めるのかを、事前に想定しておくイメージです。
MA機能が搭載されたCRMツールであれば、マーケティングの定型業務を自動化することもできるため、マーケティングの業務フローについてもあわせて確認しておきます。
3. 導入後の運用イメージを長期的に描く
CRMツールの導入は、顧客と長期的に良い関係を構築することが大きな目的になるため、短期的な費用対効果が見えにくい傾向があります。そのため、少なくとも半年から1年程度の期間を見据え、長期的な運用イメージを描くことが大切です。
また、CRMツールを無理なく継続して利用するための工夫も必要です。
入力項目を自由にカスタマイズできるCRMツールの場合、項目を増やせば増やすほど利用者の負担が大きくなります。管理者と利用者との間で十分に話し合ったうえで、本当に必要な項目のみに絞りましょう。
ベンダーによる導入サポートを活用したり、推進者であるリーダーが現場を積極的にフォローしたりと、サポート体制を整えておくことも大切です。現場担当者が抱える疑問や悩みを解消することで、CRMツールの定着につながります。
4. 関係部署からのヒアリングを行う
CRMツールを導入する際には、あらかじめ関係部署からヒアリングを行い、ボトムアップ形式で意見を吸い上げることが大切です。
上層部がトップダウン形式で、現場に無理やりツールの利用を促しても、定着化は進みません。システムの仕様と現場が求めている要件に齟齬が生まれると、ツールの形骸化に陥る一因となります。
上層部と現場で意見を擦り合わせる際は、それぞれの視点で押さえるべき要素を明確にしましょう。例えば、上層部視点では、ビジネスプロセスを踏まえたシステムの全体像や目的、導入の対象範囲などを把握しておく必要があります。一方の現場視点では、ユーザーニーズや機能要件、テストから本番までのスケジュールなどを明らかにします。
明確な目的を定めて自社に合うCRMツールを導入しよう
CRMツールには、さまざまな種類があり、各ツールによって特徴や強みが異なります。まずは自社が抱える課題をもとに導入目的を明確にしましょう。目的が明らかになると、必要な機能がわかり、候補となるツールを絞り込めます。
本記事で紹介したように、CRMツールは営業やマーケティングに必要な機能が網羅的に搭載されたタイプや、SFAの機能に強みを持つタイプなどに分類できるため、必要な機能を明確にすることで、自社に合うツールにたどり着きやすくなります。本記事を参考に、適切なCRMツールを導入してより質の高い顧客管理を実践してください。