「CRMって大手が使っているイメージだけど、中小企業でも導入すべき?」
「中小企業がCRMを導入しても、コストに見合った効果は出るの?」


初めてのCRM導入ポイント解説
顧客管理の課題を解決したいBtoB事業者様向けCRM導入のポイント※こちらの資料内容はHubSpotが2023年1月19日に開催したウェビナーの動画とeBookです。
- ウェビナー動画と資料
- CRMを利用する意義
- ExcelからCRMへの顧客情報の移行
- CRMの導入時に考慮すべきポイント
今すぐダウンロードする
全てのフィールドが必須です。

CRMが有益なツールだと認識しながらも、中小企業である自分の会社への導入に迷いを感じている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、規模の小さい中小企業であっても、複数の社員や顧客を抱えている組織であれば、CRMは導入すべきです。
なぜなら、CRMを活用することで、中小企業が抱えている以下のような課題を解決することができるからです。
CRMの導入によって解決できる中小企業の課題
・慢性的な人手不足により、業務の負担が大きい
・営業力やマーケティングが十分でない
・競争優位性や独自性が不足している
中小企業の売上増減と従業員の不足感には、密接なかかわりがあります。
以下の図は、中小企業の売上高と従業員過不足における業況・景況感を表す指標の推移です。
(出典:中小企業庁「2024年版中小企業白書」)
このグラフからは、売上の好調さを実感する局面には「人手不足」が、売上が不調な局面では「人手が過剰」になっていることがお分かりいただけます。
それにうまく対応することが中小企業の売上をスムーズに伸ばすポイントともいえるでしょう。
そして、中小企業の持続的な会社の成長には、「顧客との信頼関係」や「顧客ニーズを満たすサービス提供」が欠かせません。顧客との良好な関係性を築くためのアプローチや顧客分析を、効率的かつ効果的に行うための機能がCRMには揃っています。
CRMの導入は、中小企業にとって非常に意義が大きいといえるのです。
一方で、拡大傾向にあるCRM市場には、数多くの製品・サービスが出回っており、そのなかから自社に効果をもたらすツールを選ぶのは簡単ではありません。
中小企業であるあなたの会社に最適なCRMを選ぶためには、中小企業ならではの課題や悩みを理解し、どのような機能を持つCRMが必要なのかを整理することが大切です。
そこで本記事では、中小企業に向いているCRMについて以下の内容をまとめました。
本記事でわかること
・中小企業がCRMを導入すべき理由
・中小企業におけるCRMの選び方
・中小企業におすすめのCRM13選の徹底紹介(おすすめする企業の特徴や機能の比較表)
最後までお読みいただくことで、中小企業こそCRMの導入によってさまざまな効果が期待できることを理解でき、CRMを選定するための判断材料を集められます。
自社に最適なCRMを合理的に判断でき、導入に向かう道筋が見えてくるでしょう。
あなたの会社のCRM導入を成功させるために、ぜひ本記事を活用してください。
1. 中小企業がCRMを導入すべき|3つの理由
CRMは、顧客数が膨大な大企業はもちろん、中小企業であってもさまざまな効果を享受できるツールです。中小企業がCRMを導入すべき理由は以下の3つです。
中小企業がCRMを導入すべき3つの理由
1. 業務効率化により、慢性的な人手不足による業務負担の削減ができるから
2. 営業力の底上げやマーケティングの強化により、売上アップが目指せるから
3. 蓄積されたデータにより、競争優位性を高めるための独自性や差別化を図れるから
CRMに備わった「顧客情報の一元管理」や「業務効率化機能」は、人材やコスト面でのリソースが限られている中小企業だからこそ、活用することで大きな効果をもたらします。
中小企業がCRMを導入すべき3つの理由を、順に詳しくみていきましょう。
1-1. 業務効率化により、慢性的な人手不足による業務負担の削減ができるから
中小企業がCRMを導入すべき大きな理由となるのは、「CRMの活用によって人手不足がもたらす業務負担の削減ができるから」という点です。
中小企業がCRMを導入すると、具体的には以下のようなさまざまな業務を効率化できます。
【CRMによって業務が効率化する例】
CRMによってできること |
業務が効率化する例 |
---|---|
顧客の基本情報ややり取り、商談の履歴などがシステム上で一元管理できる |
・顧客にかかわる引き継ぎが簡単に行える ・商談や顧客対応の進捗がシステム上で把握できるため報告が不要になる |
顧客の情報や行動を自動的に集約できる |
・新規顧客の情報をExcelに入力する作業が不要になる |
顧客情報を活用したフォロー施策を支援できる |
・資料の申し込みをした見込み顧客に対して、お礼メールを自動返信できる ・事前に送信予約をしておくことで、繁忙期でも手間をかけずに漏れのないメルマガ配信ができる |
日本・東京商工会議所によって2024年に行われた調査によると、中小企業の63%が「人手が不足している」と回答した結果が出ています。そのうちの6割以上の企業が、「事業運営に影響があり、今後の事業継承に支障が出る恐れがある」と答え、人手不足の深刻さは明白です。
一方で、省力化投資を実施した企業では、人手不足の緩和だけでなく売上高増加の効果も現われていることもデータから見て取れます。
(出典:中小企業庁「2024年版中小企業白書・小規模企業白書概要」P12より引用)
CRMのような「省力化」を図れるツールへの投資によって、少ないリソースで的確に業務を回せるようになり、「人手が足りないせいで売上を伸ばせない」といった事態を避けられます。
顧客情報の管理や顧客との効果的なコミュニケーションにおいて効率化が図れるCRMは、人手不足に悩む中小企業にピッタリな省力化ツールなのです。
リソース不足に悩む中小企業にこそ、恩恵が大きいツールといえるでしょう。
1-2. 営業力の底上げやマーケティングの強化により、売上アップが目指せるから
多くの中小企業が課題と感じている「営業力の底上げ」や「マーケティングの強化」に効果的な点も、中小企業がCRMを導入すべき理由の1つです。
CRMには、新規顧客と既存顧客の両者に対するアプローチを、効率的かつ効果的に行える支援が揃っています。
目的 |
CRMを活用したアプローチ・施策の例 |
---|---|
新規顧客を効率よく獲得する |
・データをもとにターゲットを明確化して、的を絞ったアプローチにつなげる ・獲得した見込み顧客に適切なタイミングでフォローを続け、顧客の購買意欲を高める ・顧客分析から適切な提案を導き出し、商談の確度を高める |
既存顧客との関係性を強化する |
・顧客をセグメント分けし、興味・関心に合わせたコンテンツやキャンペーンを提供する ・パーソナライズされたメルマガ配信を実施し、顧客満足度を高める ・施策の効果を測定し次の施策へと反映させて、より精度の高い施策へと改善する |
中小企業庁が発表した「2024年版小規模企業白書」の資料によると、小企業・中小企業が抱える経営上の問題点のトップは「売上不振」であり、全体の約3割を占めています。
(出典:中小企業庁「2024年版「小規模企業白書」第2部 経営課題に立ち向かう 小規模事業者」P2より引用)
さらに、小規模事業者が特に重要と考える経営課題のトップは、約25.6%の企業が「販路開拓・マーケティング」でした。この調査からは、「人手不足」以上に重要な課題として捉えている企業が多いことがわかります。
(出典:中小企業庁「2024年版「小規模企業白書」第2部 経営課題に立ち向かう 小規模事業者」P3より引用)
売上不振を解消するための手段として、販路開拓やマーケティングの必要性を強く感じている中小企業が多いといえるでしょう。
CRMを活用することで、データをもとに適切なアプローチを導き出せ、そのアプローチを効率的に実行できるようになります。営業活動やマーケティングを、個人の「経験や勘」に任せている中小企業はとくに、CRMの導入によって属人化の解消やスキルの均質化に期待ができるでしょう。
チーム全体の営業力・マーケティング力が、データにもとづいたより確かなものとなり、多数の顧客と強固な関係性を構築し、結果的に組織全体のパフォーマンス向上に繋がるのです。
1-3. 蓄積されたデータにより、競争優位性を高めるための独自性や差別化を図れるから
CRMのデータを活用することで、中小企業にとって重要となる競争優位性を高めるための、魅力的な商品づくりにもつながります。
中小企業がスケールメリットの大きい大企業と渡り歩くには、独自の強みをもつ製品や、ニッチなニーズを満たすサービスなどが欠かせません。自社の独自性や競合との差別化を打ち出すために活躍するのが、CRMによって集約された「顧客の声」です。
実際に商品力に課題を感じている中小企業は多いものです。
中小企業庁「2020年小規模企業白書」によると、非製造業の約4割が「商品・サービスの開発・改善」を重要な経営課題として考えています。
(参考:中小企業庁「2020年版 小規模企業白書 第3部中小企業・小規模事業者と支援機関・小規模事業者と支援機関」P47より引用)
CRMでは以下のようなデータを集約し、さまざまな分析や洞察へと活用できます。
CRMで集約できるデータの一例
・顧客の基本情報(氏名、連絡先、属性など)
・顧客の購買履歴や取引履歴、商談履歴
・顧客とのコミュニケーション
・顧客の行動履歴(アクセス履歴、メールの開封、フォームの利用、問い合わせの履歴など)
・アンケートの回答 など
※CRMツールによって集約できるデータに違いがあります
CRMのデータから、
「自社商品のどのような部分が、どのような顧客のニーズを満たしているのか」
「自社サービスに対して、どのような改善が求められているのか」
といったように、顧客の姿やニーズを深掘りできます。
中小企業が競争優位性を高めるには、自社ならではの商品や差別化されたサービスを打ち出す必要があります。顧客の声をデータから読み取れるCRMは、競争力を高めたい中小企業には欠かせないツールといえるでしょう。
2. 中小企業がCRMを導入する際の選び方
中小企業がCRMの導入を成功させるには、「どのCRMを選定するのか」が重要となります。
ここでは、中小企業がCRMを導入する際の選び方を以下の6つにまとめました。
中小企業がCRMを導入する際の選び方
・自社の導入目的や課題に合っているか
・操作が簡単で直感的に使えるツールか
・シンプルな機能をリーズナブルな料金から始められるか
・ランニングコストは予算に合っているか
・求めるサポートが受けられるか
・外部システムとの連携や機能の拡張は可能か
数多くのCRMが出回るなかから、自社のCRM導入を成功させるツールを選ぶには、自社の課題の解決につながり、現場に定着して活用できるツールを見極めなければなりません。
中小企業ならではのCRMの選び方をしっかり押さえて、自社に最適なツールを判断していきましょう。
すぐに、おすすめのCRMについて読み進めていきたい方は、下記リンクより各CRMの詳細情報をご覧ください。 3. 中小企業におすすめのCRM13選
2-1. 自社の導入目的や課題に合っているか
中小企業のCRM導入を成功させるためには、自社の導入目的や課題に合ったツールを選ぶことが最も大切です。
「効率化したい業務」や「業務上における問題点の改善」をサポートできるCRMでなければ、コストをかけて導入したにもかかわらず、期待していた効果は得られないでしょう。
導入するCRMを選定する際には、まずはCRMを導入する目的を明確にする必要があります。そして、目的を達成するために、CRMのどのような機能が必要なのかを整理して、ツール選定の判断材料にしましょう。
CRMの基本機能は「顧客情報の集約・一元管理」や「顧客分析」などが挙げられますが、それにくわえて、ツールによってはさまざまな特化機能を併せ持っています。
たとえば、CRMの導入目的が「顧客情報を管理して営業活動に活用したい」であれば、営業の案件進捗や売上の管理・支援ができる「SFA(営業支援)」を併せ持つCRMがよいでしょう。
「Webサイトからの見込み顧客にアプローチして売上につなげたい」のであれば、「MA(マーケティング支援)」や「Webサイト制作」機能を備えたCRMが便利です。
このように、自社のニーズや問題点を踏まえて、それにあった機能を備えるCRMをピックアップしていきましょう。
CRMの機能についてさらに詳しく知りたい方は、「CRMの基本9機能と特化6機能を徹底解説|選ぶべき機能とは?」をチェックしてください。
2-2. 操作が簡単で直感的に使えるツールか
中小企業がCRMを選定するにあたって確認すべきなのが、「知識がない人でも直感的に使えるツールかどうか」という点です。
人手不足に悩まされる中小企業では、システムやITに詳しい人材が不足していたり、CRMの導入・運用における専任担当者を設置できなかったりするケースも多いでしょう。リソースが限られているため、導入後の社員へのフォローが十分にできない恐れもあります。
そのため、中小企業がCRMの導入・運用をスムーズに進めていくには、現場の社員がトレーニングなしでもすぐに使いこなせる簡単なツールを選定することが非常に重要です。
簡単に使いこなせるツールかを判断するためのチェックポイント
・マニュアルを見なくても操作方法が直感的に理解できるか
・画面のレイアウトがわかりやすく見やすいか
・情報の入力が楽になる工夫があるか(プルダウン、名刺スキャンなど)
たとえばHubSpotのコンタクト管理画面は、視認性の優れたシンプルなレイアウトの画面から、顧客のさまざまな情報確認やコミュニケーションを行うことが可能です。
【HubSpotのコンタクト管理ツール】
出典:HubSpot
また、「選択肢から選べるプルダウン方式での入力」や「名刺スキャナーアプリ」を備え、入力作業の負担を軽減しています。
【プルダウン方式の入力】
出典:HubSpot
ただし、自社の社員が簡単に使いこなせるツールかどうかは、実際にツールを導入してみないと判断しにくいものでもあります。
不安を感じる方は、「無料トライアル」を提供しているCRMを選んで、実際の運用を一定期間試してから導入の最終決定を判断するとよいでしょう。HubSpotのように、無料プランを提供しているCRMであれば、期間の上限を気にすることなくCRMの使い心地をじっくり試せます。
無料トライアルがないCRMでも、実際の運用画面を確認できるデモを提供しているため、導入を決める前に申し込んでおきましょう。
2-3. シンプルな機能をリーズナブルな料金から始められるか
初めてCRMを導入する中小企業であれば、「充実した機能を搭載した高機能ツール」よりも、「必要最低限の機能でリーズナブルなツール」からスタートさせるのがおすすめです。
なんでもできる高機能・多機能なCRMを導入しても、デジタルツールに不慣れな現場の場合、最初からさまざまな機能を使いこなして有効活用するのは難しいでしょう。
多機能であるがゆえに画面や操作が複雑になると、現場への定着が進まず「かかったコストのわりに効果が出ていない」という結果になりかねません。
たとえ世間で高評価を得ている高機能なCRMであっても、現場のITリテラシーや企業文化などによってはミスマッチとなってしまう恐れがあります。
初めてのCRMに高機能ツールがミスマッチとなった具体例
- 「どうせ導入するなら充実機能を備えたものを」と、多彩な機能を備えたCRMを導入したが、結局は一部の限られた機能しか使用していない
- 高額なコストをかけて導入したが、操作やカスタマイズが複雑で現場からの反発が起き、従来のアナログな方法に戻してしまった
- 「せっかくの多機能CRMだから、あれもこれも入力して活用しよう」と経営陣が導入直後から意気込んでしまい、現場への負担が大きくなり定着が進まなかった
自社が必要な最低限の機能を備え、安価なコストで導入・利用できるツールを選ぶには、以下のような点を確認しましょう。
チェックすべきポイント |
理由 |
---|---|
シンプルな機能の安価なプランから、グレードアップできる複数の料金プランがあるか |
・最低限の機能から試してみて、必要を感じたときに機能が充実したプランへ移行できるほうが、コストを抑えられるから ・シンプルな機能のほうが現場へ定着しやすい |
利用人数に応じた料金体系か |
・最少人数から導入し、うまく運用できそうと確信してから利用人数を増やしていけると、無駄なコストを抑えられるから |
オンプレミス型ではなくクラウド型か |
・クラウド型なら導入コストが少なく済み、万が一ツールが合わなかったときにも乗り換えしやすいから |
初期費用が無料もしくはリーズナブルか |
・クラウド型のなかでも初期費用には幅があり、初期費用が安いほど導入時のコスト負担を減らせるから |
HubSpotでは、無料プランからスモールスタートできる料金体系を提供しています。
HubSpotの料金プランの一例
まず試してみたい方は
無料ツール(SFA、MAなどを備えた基本のCRM):2ユーザーまで無料
ユーザー数を増やす場合は
Starter Customer Platform(無料CRMより機能拡充):月額1,980円(税込)/1ユーザー
※年間一括払いの場合
さらに高機能を求めるなら
マーケティングや営業、カスタマーサービスなど分野ごとのグレードアップなど、さまざまなニーズに対応可能
クラウド型での提供で初期費用は無料
導入コストを無駄にしないためには、初めはシンプルな機能からスタートさせ、運用に慣れて必要を感じたときに、機能を追加・拡張できるツールがベストといえるでしょう。
2-4. ランニングコストは予算に合っているか
中小企業がCRMを導入して成果を上げるためには、CRMのランニングコストが、自社にとって無理のない予算に収まるものでなければなりません。
予算に合わない月額料金のものを選んでしまうと、長期間使い続けられなくなり、成果を出せないまま解約する事態に陥ってしまうかもしれません。
CRMは、導入してすぐに効果が表れるものではありません。ある程度の期間、情報を蓄積し施策の効果を分析し続けることで、データの価値や分析の精度が高まります。
使い続けることでその真価を発揮するため、短期間しか支払えないような利用料金のものを導入しても、意味がないといえるでしょう。
CRMのランニングコストの相場として、今回紹介するCRMの月額料金の目安を以下にまとめました。
|
上位プランを含めたときの月額料金の目安 |
スターターにおすすめされているプランの月額料金の目安 |
---|---|---|
1人当たりの月額利用料金 |
無料~約15,000円 |
無料~4,000円ほど |
30人利用した場合の月額利用料金 |
約40,000円~約500,000円 |
40,000円~120,000円ほど |
中小企業は、大企業にくらべて資金繰りに苦戦しているケースも多いものです。中小企業がCRMの成果を正しく享受するためには、自社にとって無理のない予算を設定し、長期継続を目指すことが大切です。
2-5. 求めるサポートが受けられるか
CRMベンダーが提供する「サポート体制」も、中小企業がCRMを導入する際に重要視すべきポイントです。
とくに「ITに強い人材がいない」「デジタルツールの導入が初めて」といった中小企業であれば、CRMの導入・運用を成功させるカギはサポート体制にあるともいえるでしょう。
CRMの導入・設定はもちろん、導入後の運用を軌道に乗せるのにも、専門知識をもつプロのサポートがあるほうがよりスムーズに進みます。
導入後に発生する疑問やつまずきを解消できる環境がなければ、「わからないから使わない」という悪循環を生み、ツールの定着を阻害してしまいます。
CRMベンダーが提供するサポート体制には、以下のような例が挙げられます。
サポート体制の一例
- 導入支援:現状確認のヒアリングや最適なプランの提案、構築支援など
- カスタマーサクセス:CRMを使って成果を出すための支援
- 電話やオンライン上でのサポートデスク:利用中の問い合わせ対応
- ウェブセミナー:検討段階から運用中において役立つ知識や活用方法の講義
- 研修サービス:CRMの操作や活用方法のトレーニング
- ユーザーコミュニティ:ユーザー同士の交流やノウハウ共有
- オンラインヘルプ:ツールの設定や利用、連携などについてオンライン上で解説
たとえばカスタマーサクセスは、「導入や設定だけでなく、自分たちでうまく活用できるようになるまで手伝ってほしい」という声に応えるサポートです。「疑問点をすぐに聞ける窓口がほしい」という場合は、サポートデスクによる問い合わせ対応の内容に着目するとよいでしょう。
またCRMのなかには、ベンダーから直接の導入・サポートを受ける以外に、認定パートナーによる導入支援を設けているツールもあります。
認定パートナーは、顧客ごとのニーズに対応するきめ細やかなサポートを提供します。導入から稼働までの期間を短縮できたり、自社に合った活用方法のアドバイスをもらえたりといったメリットや効果に期待ができます。
たとえば、HubSpotでは以下のようなサポート体制を提供しています。
HubSpotのサポート体制
HubSpot社による導入支援
- 導入初期は10日前後に1回ほどの頻度でミーティング
- 導入をサポートする仕組みが充実(設定チェックリスト、セルフサポートポータル)
- 疑問に対する迅速な回答(チャット:数分以内、電話:5分以内、メール:1営業日以内)
HubSpotパートナーによる導入支援サービス
- 目指す成果へと導くための戦略策定から運用設計までをプロが支援
中小企業の多くは、CRMの導入に専任者を設置するだけの余裕がなく、専門人材も揃っていないかもしれません。リソース不足による失敗を避けるためには、自社に必要なサポートが受けられるCRMを選ぶことが大切です。
2-6. 外部システムとの連携や機能の拡張は可能か
中小企業が導入するCRMは、外部システムとの連携や機能の拡張にも対応できるツールであるほうがよいでしょう。
中小企業のなかには、業務の基盤となるシステムや業務に欠かせないツールがある会社も多いかもしれません。そのようなシステム・ツールと連携可能なCRMであれば、さらに業務の効率化が進みます。
また、機能の追加や拡張が柔軟にできるCRMであるほうが、成長・拡大の可能性が高い中小企業にとっては使い勝手がよいでしょう。
会社の成長とともに業務内容や従業員数も変化し、CRMに対して求めることも変わってきます。
そのときに必要な機能を追加できるツールであるほうが、CRMをより有効活用できるでしょう。
HubSpotの場合、さまざまなシステム・ツールとの連携を実現する1,800以上のアプリを提供する「HubSpotアプリマーケットプレイス」があります。(※アプリ数は2025年3月現在の情報です)
また、マーケティングや営業、カスタマーサポートといったさまざまな分野を支援するシステムをシームレスに接続できるため、会社の成長に対して柔軟な対応が可能です。
HubSpotはさまざまなツールやシステムと連携・接続が可能
【HubSpotのアプリマーケットプレイスによる連携ツールの一例】
【HubSpotのCRMとシームレスに接続できるシステム】
さまざまなシステム・ツールとの連携や機能の追加が可能なCRMは、そのときどきの会社の状況に合わせてカスタマイズできる点が魅力です。
ツールの乗り換えをすることなく柔軟に機能を追加できる拡張性の高さは、成長や変化が予測される中小企業にとって備えておきたいポイントといえるでしょう。
3. 中小企業におすすめのCRM13選
CRMの選び方を押さえたうえで、ここからは中小企業におすすめのCRM13選を紹介します。
ここでは、CRMごとの違いをわかりやすくするために、13選のCRMを3つの特徴に分類しました。
- 営業支援プラス多彩な機能で幅広く対応できるCRM4つ
- 営業支援に強いCRM5つ
- 業界やSNSマーケティングに特化したCRM4つ
まずは、それぞれのツールがどのような企業に向いているのかをまとめた一覧表をご覧ください。
(ツール名をクリックすると、各ツールの解説部分にジャンプできます)
【中小企業におすすめのCRM13選】
分類 |
CRM名 |
このような企業におすすめ |
---|---|---|
営業支援プラス多彩な機能 |
・スモールスタートで導入し、事業の成長に合わせて機能を柔軟に拡張したい企業 ・コストを抑えながらもWebマーケティングに取り組みたい企業 |
|
・新規メンバーが加入することが多く、知名度があり利用経験者が多いツールを採用したい企業 ・システムに知見のある人材を活用して、自社主導で柔軟に導入・カスタマイズを進めたい企業 |
||
・現状は目の前の顧客への対応に手が一杯だが、既存顧客からの需要の先細りを懸念している企業 ・少数精鋭で効率よく見込み顧客を成約へとつなげていきたい企業 |
||
・まだデジタルツールを導入しておらず、幅広い業務をDX化できるツールに魅力を感じる企業 ・展示会やイベントで多くの名刺を獲得するものの、個人でアナログ管理するだけで有効活用できていない企業 |
||
営業支援に強い |
・スマホアプリを活用して外回り営業の効率化を図りたい企業 ・基幹システムとの連携など、複雑な開発要件にも対応できるCRMを求める企業 |
|
・営業現場と密にコミュニケーションを取り、「チーム営業」で成果の最大化を目指したい企業 ・国内老舗メーカーによる導入から定着・運用までのきめ細やかなサポートを受けたい企業 |
||
・人材確保に課題があり、新人の育成に人手や時間を割くのが難しい企業 ・特定の営業パーソンだけが営業の勝ちパターンやスキルを身に付けており、後進にうまく継承できていない企業 |
||
・使い慣れたExcelのように、シンプルで見やすいレイアウトと簡単に操作・編集できるデータベースを求める企業 ・顧客情報や進捗状況をさまざまな軸で検索し、営業の予定を組み立てたい企業 |
||
・自社業務にフィットしたシステム構築をエンジニアにサポートしてもらいたい企業 ・画像も添付できる活動報告をもとに、的確なアドバイスや指示出しを行いたい企業 |
||
業界やSNSマーケティングに特化 |
・カスタマーサポートの支援もできるCRMを低コストで導入したい企業 ・使い勝手や機能性を長期間試してから導入を判断したい企業 |
|
・工事や点検といった現場作業が業務のメインとなる企業 ・事務所に戻らないと見積書や請求書が作成できず、機会損失やタイムロスが発生している企業 |
||
・必要な機能を選択できるシンプルなCRMを求める企業 ・メールやLINE、Webサイトを活用したアプローチに力を入れたい企業 |
||
・顧客とのコミュニケーションに、InstagramやLINEをメインに活用している企業 ・共感や拡散を得られるSNSで、消費者との接点を増やして集客したいBtoC企業 |
さらに、それぞれのCRMごとに特徴や強みが異なるため、ツールによって差が出やすい主な機能や項目をピックアップして比較表にまとめました。自社におけるCRMの導入目的や課題を整理し、必要な機能や求めるサービスを提供するCRMを選んでいきましょう。
【中小企業におすすめのCRM13選比較表】
CRM名 |
SFA |
MA |
スマホ対応 |
導入サポート |
拡張性 |
コスト |
特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
HubSpot |
○ |
○ |
○ |
○ |
◎ |
◎ |
CMS機能、充実の連携アプリ |
Starter Suite |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
知名度◎シェアNo1の信頼 |
Zoho CRM |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
◎ |
多機能でリーズナブル |
Knowledge Suite |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
幅広い社内業務に対応 |
GENIEE SFA/CRM |
○ |
△ |
○ |
◎ |
○ |
○ |
スマホアプリと開発力に強み |
esm(eセールスマネージャー) |
○ |
△ |
○ |
○ |
○ |
○ |
日本の営業現場にマッチ |
Mazrica Sales |
○ |
△ |
○ |
○ |
○ |
○ |
取るべき営業アクションを可視化 |
Translead CRM |
○ |
× |
○ |
○ |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
中小企業に適したシンプルさ |
戦略箱ADVANCED |
○ |
× |
○ |
◎ |
○ |
○ |
顧客に合わせてカスタマイズ可能 |
FlexCRM |
○ |
△ |
○ |
○ |
○ |
◎ |
カスタマーサービス支援 |
プロワン |
○ |
× |
○ |
○ |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
現場仕事の業界に特化 |
Synergy! |
× |
○ |
要問い合わせ |
○ |
○ |
○ |
メールマーケティングの機能豊富 |
sikiapi |
× |
○ |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
○ |
Instagram・LINE運用の効率化 |
※2025年3月現在の情報をもとに作成
顧客情報や行動・取引履歴の集約や管理といったCRMの基本的な機能は、ツールによって集約できるデータに違いはあるものの、紹介するすべてのCRMに備わっています。
次章から、それぞれのツールごとに中小企業にとくにおすすめできる強みや特徴を詳しく解説していきます。
4. 営業支援プラス多彩な機能で幅広く対応できるCRM4つ
まずは、CRMと営業支援(SFA)を併せ持ち、さらにマーケティング支援やカスタマーサービス支援、コンテンツ制作などを幅広く備えた多機能CRMを紹介します。
CRM名 |
このような企業におすすめ |
---|---|
・スモールスタートで導入し、事業の成長に合わせて機能を柔軟に拡張したい企業 ・コストを抑えながらもWebマーケティングに取り組みたい企業 |
|
・新規メンバーが加入することが多く、知名度があり利用経験者が多いツールを採用したい企業 ・システムに知見のある人材を活用して、自社主導で柔軟に導入・カスタマイズを進めたい企業 |
|
・現状は目の前の顧客への対応に手が一杯だが、既存顧客からの需要の先細りを懸念している企業 ・少数精鋭で効率よく見込み顧客を成約へとつなげていきたい企業 |
|
・まだデジタルツールを導入しておらず、幅広い業務をDX化できるツールに魅力を感じる企業 ・展示会やイベントで多くの名刺を獲得するものの、個人でアナログ管理するだけで有効活用できていない企業 |
幅広い分野で活躍する機能を備えながらも、厳選された機能に絞って使いやすさを高めていたり、シンプルな機能からグレードアップしていける料金プランを用意していたりと工夫が施されています。
4-1. HubSpot|Webサイトからの集客支援もできるCRMを無料プランから試せる
出典:HubSpot
HubSpotは、無料で使える基本のCRMを中心に、営業やマーケティング、カスタマーサービス、コンテンツ作成など、中小企業に役立つ幅広いサポートを1つのプラットフォームで提供するツールです。
それぞれの分野におけるサービスが、中核となるCRMによってシームレスに接続されるため、顧客接点強化やスムーズで効果的な施策の展開へと有効活用できます。
2ユーザーまでなら期間の上限なく無料プランが使えるため、まずはCRMを実際に触って試してみたい方にも最適です。
サービス名 |
HubSpot |
---|---|
料金 |
初期費用:無料 |
月額料金: 無料プラン:上限2ユーザーまで0円 Starter Customer Platform:1シートあたり1,980円(税込) ※年間契約時の1か月あたりの料金(月払いの場合2,640円(税込)) |
|
無料トライアル |
なし(無料プランの利用期間の制限なし) |
中小企業に役立つ主要機能 |
・営業パイプライン管理 ・営業活動の集計・分析、レポート作成 ・マーケティングツール ・ミーティングのスケジュール設定 ・AIによるEメールや広告文の自動作成 ・ウェブチャット・チャットボット機能 ・ウェブサイト・LP作成機能 ・問い合わせ一元管理(進捗管理や自動割り当て) など |
連携可能なシステム・ツール |
自社製品 ・Marketing Hub(マーケティング) ・Sales Hub(営業活動のサポート) ・Service Hub(カスタマーサービスの支援) ・Content Hub(コンテンツ作成) ・Operations Hub(業務自動化) ・Commerce Hub(決済) 外部ツール ・Gmail/Outlook/Google Calendar ・WordPress/Shopify ・Zoom など1,800以上の公式連携アプリを用意 |
※2025年3月現在の価格です。
Webサイトからの集客も強化できるコスパ◎のCRM
HubSpotでは、無料プランであってもSFAやMA、カスタマーサービス支援などさまざまな機能を備えています。なかでも、Webマーケティングに不安を抱く中小企業に活用してもらいたいのが、「コンテンツ作成機能」です。
「Webからの集客と管理」やそのための「Webサイトの改善」は、多くの中小企業が課題を感じながらも手をつけられていないことが多いでしょう。
HubSpotには、Webサイトの構築や管理を行うコンテンツ管理システム(CMS)の機能が搭載されており、専門知識が無くても簡単にWebサイトの作成や更新が行えます。
Webサイトへの訪問者の行動(閲覧ページ、流入経路など)や、フォームに入力した顧客情報をCRMに集約し、見込み顧客のニーズに合わせたアプローチを展開することも可能です。
HubSpotのCMS機能でできること
- テーマライブラリー、ドラッグ&ドロップエディターなどを備え、手軽にWebサイトやLPを作成
- フォームやポップアップ、ウェブチャットの作成・設置し、顧客情報を自動で集約
- Webサイトのパフォーマンスを分析
- 訪問者のカスタマージャーニーの段階に合わせた広告キャンペーンを作成、効果測定
※無料プランで作成したWebサイトやLPには、HubSpotロゴが表示されます(有料プランはロゴ表示なし)
CRMとCMSを併せ持つHubSpotなら、Webサイトから得たデータ(訪問者の属性や行動)をもとに、以下のような施策を実現できます。
- 訪問者の興味関心、属性をもとに、おすすめ商品やキャンペーン情報などそれぞれに応じたコンテンツをWebサイトに表示させる
- 顧客の検討段階を分析し、購買意欲に合わせたメールマーケティングや営業アプローチへと展開する
また、「すでにWordPressで運用しているWebサイトを集客・管理したい」という場合には、HubSpotの連携機能が便利です。WordPressをはじめ、さまざまなCMSとアプリを使って手軽に連携できるため、「Webサイトで得た情報をCRMに集約して活用する」といった仕組みを簡単に作れます。
2ユーザーまで無料で使えるHubSpotですが、2ユーザーを超える場合にも、1人当たり月額1,980円(税込)のリーズナブルな中小企業向けプランStarter Customer Platformを提供しています。(※年間契約時の1か月あたりの料金です)
幅広い機能を搭載しながらも、シンプルな視認性や入力のしやすさを重視した「直感的に使えるUI」のおかげで、現場への定着もスムーズです。
コストを抑えながらWebマーケティングに取り組みたい企業や、CRMをスモールスタートから取り入れたい企業は、ぜひ無料プランでその使い勝手の良さを実感してください。
4-2. Starter Suite|世界中で選ばれるSalesforceからよく使われる機能だけを厳選
Starter Suiteは、CRM市場の世界シェアNo.1を誇るSalesforceが提供する、中堅・中小企業向けのオールインワンCRMです。
Salesforceのベストセラー製品である
- Sales Cloud(CRM・営業支援)
- Service Cloud(顧客サポート)
- Marketing Cloud(マーケティング)
のなかからよく使われる機能を厳選して1つに集約し、中小企業にとっての使いやすさを重視しています。
サービス名 |
Starter Suite |
---|---|
料金 |
初期費用:無料 |
月額料金: ・Starter Suite:3,300円(税込) ・Pro Suite:13,200円(税込) ※年間契約時の料金です |
|
無料トライアル |
30日間 |
中小企業に役立つ主要機能 |
・顧客管理 ・商談管理 ・セールスインサイト ・メールマーケティングに活用できるテンプレート ・メールのパフォーマンスや送信時刻を最適化できる分析機能 ・顧客のセグメント化 など |
連携可能なシステム・ツール |
・Salesforce製の他製品へ移行可能 ・Pro Suiteであれば、AppExchangeを活用した外部システムとの連携が可能 |
※2025年3月現在の価格です。
知名度No1.ツールの厳選機能をリーズナブルな料金で
Starter Suiteは、世界中で選ばれているSalesforceから、よく使われる機能だけを集めたシンプルでリーズナブルなCRMです。
CRMにくわえて「営業支援」「顧客サポート」「マーケティング」から、幅広い機能を厳選して備えています。
Salesforce製品は導入企業が多く、その分使い慣れている人材も多いツールです。新たな仲間でもシステムをスムーズに使いこなせる可能性が高いため、他社から新しい人材が加入することが多い企業にとってメリットとなるでしょう。
ユーザーの追加はWeb上だけでリアルタイムに行え、「5分でライセンスを追加して対応できた」という顧客の声もあがっています。社員数が急増している成長期の中小企業には、とくに嬉しいポイントです。
Pro Suiteプランであれば、Salesforceに機能拡張や連携を提供するAppExchangeを活用して、外部システムとの連携も行えます。カスタマイズや自動化フローの作成も行えるため、自分で業務に合った仕組みを作れます。
ただし、ITに不慣れな会社の場合、カスタマイズには難しさを感じるかもしれません。
Starter Suiteでは30日間の無料トライアルを提供しています。多くの企業で導入されているツールにメリットを感じる方や、柔軟なカスタマイズで自社に合う仕組みを作りたい方は、ぜひトライアルをお試しください。
4-3. Zoho CRM|見込み顧客の獲得から育成までをサポートする機能が充実
出典:Zoho CRM
Zoho CRMは、CRMにくわえてSFAとMAを併せもちながらも、利用料金はリーズナブルな点が魅力のCRM/SFAツールです。
3ユーザーまでは無料で使える無料プランも提供しているため、少人数で基本機能からスタートさせたい中小企業にも最適です。
サービス名 |
Zoho CRM |
---|---|
料金 |
初期費用:無料 |
月額料金: スタンダード:1,848円(税込) プロフェッショナル:3,036円(税込) エンタープライズ:5,280円(税込) アルティメット:6,864円(税込) ※年間契約時の1ユーザーあたりの月額料金 無料プラン:3ユーザーまで 0円 ※機能やデータ容量に制限あり |
|
無料トライアル |
15日間 |
中小企業に役立つ主要機能 |
・パイプライン管理 ・営業分析レポート・ダッシュボート ・AIによる案件の確度予測 ・業務の自動化や標準化に役立つワークフロー・営業プロセス管理 ・見積書・請求書発行 ・リード情報の収集、スコアリング ・UIを簡単にカスタマイズできるキャンバス機能 など ※プランによって搭載機能の範囲が異なります |
連携可能なシステム・ツール |
・Zoho Analytics(分析プラットフォーム) ・Zoho Social(SNS管理) ・Zoho Desk(カスタマーサポート) ・Zoho CRM Plus(人気12製品のパッケージ) など55種類以上のZoho製品と連携可能 |
※2025年3月現在の価格です。
見込み顧客の獲得から育成をサポート
SFAやMA機能を備えたZoho CRMは、見込み顧客(リード)を効率的に成約につなげるためのサポートが充実しています。
見込み顧客に対するフォローは、リソースが限られた中小企業にとっては優先順位が下がりがちですが、将来の売上を先細りさせないためには欠かせないアプローチです。
Zoho CRMのリード管理にまつわるさまざまな機能を活用することで、たとえば以下のような流れでリードを効率よく管理・育成し、売上拡大を図ります。
Zoho CRMのリード管理による効率的なアプローチの例
- Webサイトにフォームを設置して顧客情報を自動集約(Webフォーム作成機能)
- 獲得したリードの行動に点数を付け、確度の高いリードを可視化して優先的にアプローチ(リードスコアリング)
- リードの興味・関心や検討段階に応じてフォロー
- 顧客のアクションに応じて案内メールの自動配信(ワークフロー)
- 獲得経路や購入履歴などでターゲットを抽出し、キャンペーンメールを配信
- さまざまなソーシャルメディアのやり取りを一元管理
- 見込み度合いの高まったホットリードを営業担当に取り次ぎ商談化
このように、Zoho CRMはリードの管理や育成を、自動化やスコアリングによって効率化し、マーケティングや営業の生産性を向上させます。人材の確保が困難な中小企業にとって、大きな助けとなるでしょう。
Zoho CRMは、「将来の売上を作るための見込み顧客へのアプローチに力を入れたい」「少数精鋭の社員をフル活用して成約へとつなげたい」といったニーズをもつ企業におすすめです。
限られたリソースで効率よくリードを商談化し、売上へとつなげたい方は、まずは無料プランやトライアルを活用してみてください。
4-4. Knowledge Suite|高精度な名刺デジタル化が可能なCRMとオールインワンの営業支援
Knowledge Suiteは、CRMとSFAにくわえて、情報共有やコミュニケーションをサポートするグループウェアを備えたオールインワンの営業支援を提供するツールです。
Knowledge Suiteのグループウェアには、スケジュール管理や文書の共有管理、タイムカード機能など幅広い社内業務に役立つ機能が揃っています。はじめてのDXに取り組みたい中小企業にとって、さまざまな活用シーンで活躍するツールとなります。
サービス名 |
Knowledge Suite |
---|---|
料金 |
初期費用:無料 |
月額料金: |
|
無料トライアル |
あり(期間は要問い合わせ) |
中小企業に役立つ主要機能 |
・名刺の管理、スキャン、デジタル化 |
連携可能なシステム・ツール |
・Knowledge Suite APIにより外部システムと連携可能 |
※2025年3月現在の価格です。
幅広い機能を簡単・シンプルに使える工夫
多彩な機能を搭載したKnowledge Suiteですが、多機能・高性能ツールにありがちな「複雑さ」が出ないように、簡単・シンプルに使える工夫が施されています。
「入力のしやすさ」や「画面のわかりやすさ」を重視しているため、ITに不慣れな方でもツールに苦手意識を感じることなく活用していけるでしょう。
簡単・シンプルに使えるKnowledge Suite
【入力が簡単】
顧客登録は名刺をスキャンするだけで、顧客データに自動反映されます。
デジタル化の精度の高さが特徴で、独自の名刺辞書+オペレーター補正により、ほぼ100%の精度でのデジタル化を実現します。
営業報告も、簡単なプルダウン選択がメインとなる報告書の作成だけで済ませられます。
直感的に操作できるスマホアプリで、手軽に営業報告することも可能です。
【画面がシンプル】
グループウェアの「減らすカスタマイズ」では、表示させる機能を最小限に絞れます。自社に不要な機能を取り除くことで、よりシンプルでわかりやすいレイアウトを実現し、ユーザーが迷わず作業できるようになります。
あらゆる社内業務に活用できるグループウェアと、ほぼ100%の精度を誇る名刺読み取りが特色のKnowledge Suiteは、中小企業のDX化を推進します。
社内で発生するさまざまな業務のDX化を検討しながらも、まだデジタルツールを導入できていない企業や、展示会やイベントで獲得する多数の名刺を有効活用できていない企業にとって、Knowledge Suiteは有力な選択肢となるでしょう。
5. 営業支援に強いCRM5つ
つづいて、SFAを併せ持つ「営業支援に強いCRM」を5つ紹介します。
案件の進捗管理や売上データの管理、営業報告、営業プロセスの可視化など、営業活動の効率化や営業力の底上げに役立つサポートを備えています。
CRM名 |
このような企業におすすめ |
---|---|
GENIEE SFA/CRM |
・スマホアプリを活用して外回り営業の効率化を図りたい企業 |
esm(eセールスマネージャー) |
・営業現場と密にコミュニケーションを取り、「チーム営業」で成果の最大化を目指したい企業 |
Mazrica Sales |
・人材確保に課題があり、新人の育成に人手や時間を割くのが難しい企業 |
Translead CRM |
・使い慣れたExcelのように、シンプルで見やすいレイアウトと簡単に操作・編集できるデータベースを求める企業 |
戦略箱ADVANCED |
・自社業務にフィットしたシステム構築をエンジニアにサポートしてもらいたい企業 |
営業支援に強いCRMのなかでも、チーム内のコミュニケーションが活性化しやすいものや、人材育成に役立つものなど、特徴はさまざまです。それぞれを詳しく紹介していきます。
5-1. GENIEE SFA/CRM|リアルタイムで活動報告できるスマホアプリで営業現場を効率化
顧客管理と営業支援を併せ持つGENIEE SFA/CRMは、直感的に使える機能と、各社の状況に応じた柔軟なサポートで定着率99%を実現しています。
顧客情報や営業活動にかかわるデータを集約し、グラフなどに可視化する分析機能も充実。国産SFA/CRMとして初めて(※)GPT-4の機能を連携したオプションプランを提供し、入力作業の自動化を実現します。(※株式会社ジーニー調べ)
利用料金は10ユーザー分を含んだ月額費用が設定されているため、10人以下での利用を考えている企業は注意が必要です。
サービス名 |
GENIEE SFA/CRM |
---|---|
料金 |
初期費用:要問い合わせ |
月額料金: |
|
無料トライアル |
あり(14日間) |
中小企業に役立つ主要機能 |
・商談プロセス管理・タスク管理 |
連携可能なシステム・ツール |
自社製品 |
※2025年3月現在の価格です。
AIやスマホアプリによる効率化と個別の開発要件に対応できる技術力
GENIEE SFA/CRMは、営業現場の効率化に役立つ機能が充実したツールです。
名刺読み取りやチェックイン機能、AI議事録にも対応できるスマホアプリを活用することで、営業パーソンの負担を大きく軽減できます。
【営業活動が効率化するスマホアプリ】
・地図連携によりスケジュールにそった最適な訪問ルートが表示
・訪問先へ到着すると会社や上司へ自動通知(チェックイン機能)
・名刺をスマホカメラで撮影するだけで、自動的にデータ登録
・音声入力も使える簡単報告
・CRMの顧客データと紐づき、着信の際に顧客名が画面上に表示
※マップ機能と名刺読み取り機能はプロプラン以上~
【AIとの連携で営業報告が自動化】
・スマホとAIアシスタントの連携で、商談をするだけで状況整理・日報作成が自動化
⇒情報入力文化のない組織でもツールが着実に定着、データ活用による効果を実感できる
※「AIアシスタントプラン powered by GPT-4」はオプションでのお申込みが必要です
このように、GENIEE SFA/CRMによって「営業活動の効率化」や「報告・事務作業の負担軽減」を図ることで、限られた営業パーソンの生産性を高められます。
また、GENIEE SFA/CRMは、個別の複雑な要件にも柔軟に対応できる技術力を持ち合わせている点も強みです。
「営業活動の効率を高めて生産性をアップさせたい」「独自の基幹システムと連携させたい」といったニーズがある企業は、ぜひGENIEE SFA/CRMを検討してください。
5-2. esm(eセールスマネージャー)|日本の商習慣を反映したシステムで営業現場をサポート
esm(eセールスマネージャー)は、より高品質で効率的な顧客接点活動へと導くためのCRM/SFAです。「シングルインプットマルチアウトプット」をコンセプトに、営業現場での使いやすさを重視した設計になっています。
サービス名 |
esm(eセールスマネージャー) |
---|---|
料金 |
初期費用:要問い合わせ |
月額料金: |
|
無料トライアル |
あり(30日間)※「Starter」「Basic」プランのみ |
中小企業に役立つ主要機能 |
・人脈管理 |
連携可能なシステム・ツール |
自社製品 |
※2025年3月現在の価格です。
国産CRMならではの機能と安心感
esm(eセールスマネージャー)の魅力は、「日本の商習慣にマッチした機能」と「国産ツールならではの安心感」にあります。
esm(eセールスマネージャー)は、国内初のCRM/SFAとして1999年に販売が開始された老舗ツールです。開発から営業、アフターサポートまでを一気通貫で行い、日本の営業現場の声を取り入れて改善を続けています。
たとえば、営業パーソンが1度入力するだけでさまざまな情報へと自動反映される仕組みは、顧客の声から生まれたものです。
活動報告の入力が行われると、上司や関係者は即時通知されるタイムライン上で内容が確認でき、コメント機能でのやり取りも可能です。
営業パーソンが社内に戻ってから報告をしたり、営業の合間に上司に電話で相談したりといった手間が省け、顧客対応のスピードが大幅にアップします。
また、導入から定着まで、国産ツールならではの手厚いサポート体制にも強みをもつ点もesm(eセールスマネージャー)の特徴です。
老舗国産ツールの安心感に魅力を感じる方や、営業現場の現状を把握して密にやり取りしたいチームにとって、esm(eセールスマネージャー)はピッタリのツールといえるでしょう。
5-3. Mazrica Sales|視覚的な進捗管理と営業アクションのレコメンド機能で営業力を底上げ
Mazrica Salesは、現場の入力負担を軽減し、データ活用によって営業現場全体のパフォーマンスを高めるためのSFA/CRMです。
「次世代型営業DXプラットフォーム」として、蓄積されたデータからAIによる解析をとおして、適切な提案や支援を提供しています。
サービス名 |
Mazrica Sales |
---|---|
料金 |
初期費用:無料 |
月額料金: |
|
無料トライアル |
あり(期間は要問い合わせ) |
中小企業に役立つ主要機能 |
・企業データベースから情報を自動取得 |
連携可能なシステム・ツール |
自社製品 |
※2025年3月現在の価格です。
データをフル活用して人材育成を促進
Mazrica Salesの特徴のなかでも、人材育成に課題を抱える中小企業にとくにおすすめなのが、次に取るべきアクションを提案してもらえるレコメンド機能です。
Mazrica Salesでは、蓄積されたデータをもとに、過去の成功事例や失敗事例をAIが分析し、次に取るべき効果的な行動を「おすすめアクション」として表示してくれます。
営業活動を入力すると、「この案件」の「今の提案段階」に最適なアクションとして、参考にすべき商談内容や資料、メール文面などが表示されます。
新人の営業パーソンにとっては、先輩やマニュアルを確認せずとも、これから進むべき道筋や成功に近づく勝ちパターンを学んでいけます。指導する立場のメンバーにとっても、自らの営業活動をMazrica Salesに記録しておくことで人材育成の責任を果たせるため、負担が大幅に軽減されるでしょう。
そのほか、Mazrica Salesには視認性に優れた案件ボードやダッシュボードが備えられています。営業活動の状況やチームメンバーのパフォーマンスを一目で把握できるため、マネジメントの効率化も図れます。
「人手不足に悩んでいるものの育成にリソースを割くのも難しい」「特定の人物のスキルや経験に頼った営業チームになっている」といった企業は、Mazrica Salesで営業力の底上げを目指しましょう。
5-4. Translead CRM|数100社の営業現場の声をもとにシンプルで使いやすいUIを実現
Translead CRMは、営業のプロが監修し、現場の使いやすさと生産性の向上を重視して作られたCRMです。
Translead CRMには、多数のスタートアップを立ち上げ収益化する株式会社 BLUEPRINT Foundersが確立した「仕組み化された営業組織」のノウハウが活用されています。
サービスを効率よく販売する仕組みや、生産性の高い組織づくりを、日本の中小企業に還元することを目指しています。
サービス名 |
Translead CRM |
---|---|
料金 |
初期費用:要問い合わせ |
月額料金:要問い合わせ |
|
無料トライアル |
デモのみ |
中小企業に役立つ主要機能 |
・取引先/担当者/案件管理 |
連携可能なシステム・ツール |
要問い合わせ |
※2025年3月現在の価格です。
シンプルなレイアウトと使いやすいさが「初めてのCRM」に最適
Translead CRMは、使いやすさにこだわった画面設計で、現場にとって本当に必要な機能を厳選して提供するCRMです。
Translead CRMを提供する株式会社Transleadは、さまざまなCRMを試しても満足できるツールが見つからなかった株式会社BLUEPRINT Foundersが、「それなら自社で作ってしまおう」という思いで設立しています。
たとえば、使い慣れたExcelのように一覧されたデータ画面は、専門知識がなくても簡単に編集やカスタマイズが可能です。
数100社の営業現場をヒアリングした営業のプロがプロダクトデザインを監修し、現場での使いやすさにこだわったUIを提供しています。
実際に導入した中小企業からは、使いやすさを高く評価する声が上がっています。
Translead CRMの導入事例より
"Translead CRMは、とにかくシンプルで直感的に使いやすく、営業としてやるべきことがツールに集約されているので、「初めてのCRM」にはうってつけだと思います。"
出典:Translead CRM「導入事例|シンセメック株式会社」より一部引用
"世にどんなCRMがあるかはある程度把握していたつもりではあったので、はじめてTranslead CRMの画面を見た時は「こんな見やすいものがあったのか!」と驚きました。"
出典:Translead CRM「導入事例|株式会社キョウドウ」より一部引用
そのほか、さまざまな軸で顧客や案件を探し出せる検索のしやすさや、名刺の読み取りもできるスマホアプリも好評です。他社ツールの導入時には「かえって営業効率が低下した」と感じた企業も、Translead CRMなら使い続けられているという事例も紹介されています。
Translead CRMは、とにかくシンプルで使いやすいCRMを求める企業や、他社ツールではうまく定着しなかった企業にぜひ試していただきたいCRMです。
5-5. 戦略箱ADVANCED|導入から活用支援まで専任エンジニアが担当しオンリーワンのシステムに
出典:戦略箱ADVANCED
戦略箱ADVANCEDは、顧客管理や営業支援のほか、サポート・クレーム管理や社内コミュニケーションなど、さまざまな機能で社内DXを推進するSFA/CRMです。
国産SFA/CRMとして25年の販売実績を誇り、10年以上にわたり利用し続ける長期ユーザーも多いのが特徴です。さまざまな業界・業種にマッチさせるカスタマイズ性や開発力を備えています。
サービス名 |
戦略箱ADVANCED |
---|---|
料金 |
初期費用:別途見積もり |
月額料金: |
|
無料トライアル |
60日間 |
中小企業に役立つ主要機能 |
・顧客情報管理 |
連携可能なシステム・ツール |
・Office365 |
※2025年3月現在の価格です。
専任エンジニアによるサポートで事業に応じて最適化
戦略箱ADVANCEDは、ただ単にSFA/CRMパッケージを販売するのではなく、ツールを存分に活用できるようにきめ細やかな導入支援を提供しています。
CRMは、導入しただけでは成果や改善が望めません。長期間活用してこそ力を発揮するため、戦略箱ADVANCEDはツールの定着や有効活用するための支援に注力しています。
具体的には、以下のように導入検討時から定着までを専任のエンジニアと議論を重ねながら進めていきます。
戦略箱ADVANCEDの手厚いサポート体制
【導入までの流れ】
STEP1:お問い合わせ時から課題や導入目的をヒアリングしたうえで運用を提案
STEP2:ユーザーに応じた専用環境を用意し、実際の運用イメージを確認
STEP3:導入支援検討会を開催し、社内ルールやシステム設定方法などを打ち合わせ
STEP4:本番環境を構築し、初期データの取り込みまでを代行
STEP5:操作説明会を実施し運用開始
【特徴】
・導入支援の打ち合わせは、1,2週間に1回のペースで、1回3時間ほど合計2~8回(平均3、4回)実施
・実際に使用する現場にとっての使いやすさを重視し、現場担当者も打ち合わせに参加
・議論を重ねて課題や改善点を洗い出し、初期設定に反映
・導入後にもシステム評価会を実施して、定着を支援
・コールセンターを設置せず、導入支援をしたエンジニアがそのままサポートを担当
顧客とともに1つのプロジェクトチームとして、より使いやすく・より成果の出るものを目指して併走するサポートは、CRMの活用に自信がもてない企業でも安心して任せられるでしょう。
戦略箱ADVANCEDは柔軟なカスタマイズ性を備えており、事業や業務内容に応じたシステム構築が可能です。過去の導入経験をもとに、以下のような業種に特化したテンプレートも用意しています。
・ガス・エネルギー事業者向け
・店舗巡回向け
・製造業向け
・医療・介護事業所運営向け など
また、日本企業において重視されるコミュニケーションを、システム上で効率化できる点も戦略箱ADVANCEDの魅力です。
【きめ細やかな報告や共有をシステム上で効率化】
・報告や案件、スケジュールに対してコメントでのやり取りが可能
・現場の状況をスマホで撮影し、活動報告でリアルタイムで共有
・クレーム情報を管理、関係者に共有できるサービスリクエスト機能
自社の業務内容にマッチした使い勝手の良いシステムを導入したい企業や、専任エンジニアによる一貫サポートが受けたい企業は、ぜひ60日間の長期トライアルからお試しください。
6. 業界やSNSマーケティングに特化したCRM4つ
中小企業に適したCRMのなかには、特定の業界や業務にマッチしたCRMや、メールやSNSを活用したコミュニケーションに強いCRMも存在します。
CRM名 |
このような企業におすすめ |
---|---|
FlexCRM |
・カスタマーサポートの支援もできるCRMを低コストで導入したい企業 |
プロワン |
・工事や点検といった現場作業が業務のメインとなる企業 |
Synergy! |
・必要な機能を選択できるシンプルなCRMを求める企業 |
sikiapi |
・顧客とのコミュニケーションに、InstagramやLINEをメインに活用している企業 |
特定の分野に特化したCRMは、ツールや使い方によっては、多機能なCRMよりも利用料金をリーズナブルに抑えられる可能性もあります。自社が求めるサポートや機能を満たすものがないか確認してみましょう。
6-1. FlexCRM|お客様サポートの支援も備えたCRMを90日間無料で試用可能
出典:FlexCRM
FlexCRMは、CRM・SFAにくわえて、お客様サポートの機能やグループウェアも備えた業務改善クラウドサービスです。
専門知識がなくても、顧客管理の項目や業務のフォーマットを自由にカスタマイズでき、独自のアプリケーションも自由に作成が可能です。自社の業務内容にマッチさせた運用でCRMを活用できます。
サービス名 |
FlexCRM |
---|---|
料金 |
初期費用:無料(エンタープライズは別途お見積り) |
月額料金: |
|
無料トライアル |
90日間 |
中小企業に役立つ主要機能 |
・独自の項目を設定できる顧客管理 |
連携可能なシステム・ツール |
外部ツール |
※2025年3月現在の価格です。
カスタマーサポートの支援を備えたリーズナブルなCRM
FlexCRMは、リーズナブルな利用料金であるにもかかわらず、カスタマーサポートにも活用できるさまざまな機能を備えています。
FlexCRMのカスタマーサポート機能
・対応内容を記録・共有できるインシデント管理
・メールでのやり取りを顧客情報と紐づけて管理
・対応ステータスの管理
・FAQの作成・管理
・申し込みから契約、サービス提供までの期日管理
・架電・受電とも1画面で行える電話対応管理
(コンタクトセンターでの利用については【FlexCRM コンタクトセンタ】のライセンスが必要)
さまざまなCTIとの連携も可能なため、「コンタクトセンター向けのリーズナブルなCRMを探していた」という企業から選ばれている事例も見られます。
また、Webフォームの作成機能を活用すれば、Webサイトやランディングページに設置したフォームからのデータを自動でCRMへ取り込めます。集客した見込み顧客のデータから、条件を絞ってメルマガを配信したり、宛名ラベルを印刷したりとマーケティング施策の展開も可能です。
FlexCRMでは、無料のトライアル期間がなんと90日間も設定されています。一般的なCRMでは、無料トライアルがあっても2週間~1か月程度のことが多いですが、3か月のトライアルなら導入後の運用を十分に検証できます。
FlexCRMは、とくに多くの顧客を抱えるBtoCビジネスや、顧客からの問い合わせやサポート対応が多く発生する企業のCRMとして有力候補になるでしょう。
90日間の無料トライアルは、CRMをじっくり試してから決めたい方にも嬉しいポイントですね。
6-2. プロワン|現場仕事が多い業界特有の非効率を解決し、データ活用によって経営もサポート
出典:プロワン
プロワンは、電気工事やリフォームなど短期の現場仕事が多い業界向けのCRM/SFAです。
プロワンを提供する株式会社ミツモアは、プロと顧客をつなぐプラットフォーム「ミツモア」の運用経験から、工事系業界の生産性向上を目指してプロワンを開発しました。
現場仕事ならではの「非効率な働き方」を解消するための機能を豊富に揃えています。
サービス名 |
プロワン |
---|---|
料金 |
初期費用:要問い合わせ |
月額料金:要問い合わせ |
|
無料トライアル |
デモあり |
中小企業に役立つ主要機能 |
・案件・やり取りの履歴や対応状況を確認できる顧客管理 |
連携可能なシステム・ツール |
要問い合わせ |
※2025年3月現在の価格です。
業界特有の課題をサポートする納得の機能
プロワンは、工事や点検、作業といった短期的な現場仕事における課題を解決するために、さまざまな機能を備えています。
【業界特有の課題例】
・日中は現場での作業が続き、事務所に戻ってからのデスクワークが負担になっている
・顧客情報や取引内容、見積もり、やり取りのデータが集約されていないため、適切な顧客対応ができず機会損失が発生している
・売上データがまとまっていないため、会社の経営状況が把握できていない
とくによく使われているのが、スマホの現場アプリによる「見積書作成機能」です。
プロワンの見積書作成でできること
・顧客の意欲が高い現地調査時にその場で見積書を作成できる
⇒受注率が向上、事務所に戻ってからのデスクワークが軽減、移動時間の削減
・見積書作成時に価格表一覧から商品を選べ、原価も自動計算
⇒担当者以外でも収益性の判断ができる見積書が正確に作成できる
・見積書から発注書、請求書を自動で生成でき、売上と原価が自動で計上される
⇒転記ミスがなくなり、リアルタイムな売上分析が可能に
また、案件に結び付けて写真をアップロードできる点もユーザーから重宝されています。
文章だけでは伝わりづらい現場の状況を共有できるため、担当者が変わってもお客様に同じ質問をすることなく適切な顧客対応を提供できます。
業界の課題や悩みにフィットするきめ細やかな機能を備えたプロワンは、業務の効率化を求める方はもちろん、
「顧客や案件データを整理・共有して、顧客対応の質を上げるために活用したい」
「売上データを楽に集約できる仕組みがほしい」
といった現場仕事業界の方に使っていただきたいCRMです。
6-3. Synergy!|「管理する・集める・伝える」のシンプルな機能でマーケティング活動を支援
出典:Synergy!
Synergy!は、顧客情報を一元管理するCRM機能を中核に、マーケターの課題解決を支援するさまざまな機能を備えたマーケティングに強いCRMシステムです。
Synergy!には、多彩なメールマーケティングに対応できるメール配信機能や、Webトラッキング機能、フォーム作成機能などが備わっています。集客から顧客分析まで、企業のマーケティング活動をサポートし、効率的に成果を生み出す仕組みを作り出します。
サービス名 |
Synergy! |
---|---|
料金 |
初期費用: |
月額料金: |
|
無料トライアル |
あり(14日間) |
中小企業に役立つ主要機能 |
・PC・モバイル対応のフォーム作成 |
連携可能なシステム・ツール |
・Googleスプレッドシート |
※2025年3月現在の価格です。
顧客に合わせた多彩なアプローチと必要な機能を選択できるシンプルさ
Synergy!は、「管理する」ためのデータベースと「集める」ためのフォーム機能を基本とし、「伝える」ためのメールやLINE配信、Webパーツなど、必要な機能を選べるシンプルさが魅力です。
利用料金は、顧客データ件数や配信のユニークアドレス数などに応じて変動する従量課金制のため、不必要な機能や使いきれない容量などにコストを支払う必要がありません。
たとえば、メール配信には、以下のようなシーンで活用できるさまざまな機能が備わっています。
Synergy!メール配信の活用シーン支援
・顧客のお誕生日に合わせてクーポンを添えたメールを配布するとき
⇒顧客データベース内の日付を起点にメールを配信する「オートメール」
・購入画面で離脱した顧客に1時間後にフォローメールを送るとき
⇒顧客アクションから、経過日数に応じて段階的に配信する「ステップメール」
・メルマガを開封率の高い最適なタイミングで一斉配信するとき
⇒タイミングを分析するための「配信結果のレポート機能」、指定日時に「予約配信」
・より効果の高いメールを送るためにサンプル配信で試してから本格配信したいとき
⇒2,3パターンのメール配信の結果から、効果を最大化するメール案を導く「ABテスト」
メール配信やLINE配信にくわえて、
・顧客ニーズや満足度の理解につながるアンケート機能
・Webサイトでのターゲットに合わせたコンテンツの出し分けに役立つWebパーツ機能
の4つの機能を自由に組み合わせて利用できます。
見込み顧客との距離を縮め、良好な関係性を強化するには、「顧客のニーズを満たすアプローチ」が欠かせません。Webマーケティングにおいて、顧客にとって「適切な情報」を「適切なタイミングや方法」で提供するためのサポートを提供するSynergy!は、中小企業の強い味方となるでしょう。
「必要な機能だけを選択できるCRMがいい」
「メールやLINE、Webサイトを活用して、顧客にマッチした効果的な働きかけを行いたい」
といった企業は、マーケティングに強いSynergy!で顧客とのコミュニケーションを強化しましょう。
6-4. sikiapi|配信数に応じた明確な料金プランでInstagram・LINEマーケティングを手軽に
出典:sikiapi
sikiapi(シキアピ)は、InstagramとLINEに特化した対話型マーケティングツールとして、CRMやMA機能を搭載しています。
中小企業においては、飲食店や美容系、不動産といったBtoCビジネスを営むケースが多く、InstagramやLINEの活用に課題を感じている企業も多いかもしれません。そのような中小企業の強い味方となるのが、Instagram・LINEとCRMを掛け合わせたsikiapiです。
サービス名 |
sikiapi |
---|---|
料金 |
初期費用: |
月額料金: |
|
無料トライアル |
14日間 |
中小企業に役立つ主要機能 |
・顧客(友だち)のタグ付け管理 |
連携可能なシステム・ツール |
要問い合わせ |
※2025年3月現在の価格です。
Instagram・LINEマーケティングの効果を高めて効率化
sikiapiは、顧客との関係性を強化するためのInstagram・LINEマーケティングを、より効果的に・効率的に行えるツールです。
InstagramやLINEによる顧客へのアプローチは、メールよりも開封率が高く、若年層に届きやすいメリットがあります。BtoCビジネスにおいて欠かせないコミュニケーションツールである両者のプラットフォームを、1つの管理画面で操作できる点がsikiapiの魅力です。
さまざまな機能をもつsikiapiのなかでも、リソースが限られた中小企業には、自動配信やボット機能が役立つでしょう。
【セグメント・自動リマインド・自動応答機能】
・ユーザーをセグメント分けし、設定したメッセージを指定した日時に予約配信
・ユーザーのアクションや、特定文章の返信に応じて、設定したテキストを自動返信
具体例)キャンペーン案内のフィード投稿に対して「クーポン希望」とコメントしたユーザーに、DMにてクーポンを自動送信
【ボット作成機能】
・プログラミングの知識がなくても、クリック操作のみでボットの作成が可能
・コメントやスタンプ、DMへの質問をくれたユーザーに自動でDM返信
具体例)診断コンテンツを配信し、回答に応じてユーザーのニーズに合った商品を紹介する
パーソナライズされたコミュニケーションを効率的に提供できるため、ユーザーの反応率が向上し、集客や売上へとつなげていけるでしょう。
sikiapiの料金体系は、ユーザー数は無制限で送信数に応じた従量課金制です。どのプランでもすべての基本機能を使えるため、送信数が少ない中小企業でも便利な機能をしっかり活用できます。
「SNSを有効活用して集客を増やしたい」「InstagramやLINEのコミュニケーションを効率化したい」といった企業は、ぜひsikiapiで成果につながるInstagram・LINE運用に取り組みましょう。
7. CRMは中小企業こそ活用して課題解決を図るべき
効率的な顧客情報の管理と、顧客への効果的なアプローチを実現するCRMは、中小企業こそ有効活用すべきツールです。
人手不足や営業力・マーケティングなどに課題を抱える中小企業にとって、CRMの活用によって得られる効果は、それらの課題を解決する一助となります。
中小企業がCRMを導入する際の選び方は以下のとおりです。
・自社の導入目的や課題に合っているか
・操作が簡単で直感的に使えるツールか
・シンプルな機能をリーズナブルな料金から始められるか
・ランニングコストは予算に合っているか
・求めるサポートが受けられるか
・外部システムとの連携や機能の拡張は可能か
中小企業におすすめのCRM13選は以下のとおりです。
【中小企業におすすめのCRM13選】
カテゴリー |
CRM名 |
このような企業におすすめ |
---|---|---|
営業支援プラス多彩な機能 |
・スモールスタートで導入し、事業の成長に合わせて機能を柔軟に拡張したい企業 |
|
・新規メンバーが加入することが多く、知名度があり利用経験者が多いツールを採用したい企業 |
||
・現状は目の前の顧客への対応に手が一杯だが、既存顧客からの需要の先細りを懸念している企業 |
||
・まだデジタルツールを導入しておらず、幅広い業務をDX化できるツールに魅力を感じる企業 |
||
営業支援に強い |
・スマホアプリを活用して外回り営業の効率化を図りたい企業 |
|
・営業現場と密にコミュニケーションを取り、「チーム営業」で成果の最大化を目指したい企業 |
||
・人材確保に課題があり、新人の育成に人手や時間を割くのが難しい企業 |
||
・使い慣れたExcelのように、シンプルで見やすいレイアウトと簡単に操作・編集できるデータベースを求める企業 |
||
・自社業務にフィットしたシステム構築をエンジニアにサポートしてもらいたい企業 |
||
業界やSNSマーケティングに特化 |
・カスタマーサポートの支援もできるCRMを低コストで導入したい企業 |
|
・工事や点検といった現場作業が業務のメインとなる企業 |
||
・必要な機能を選択できるシンプルなCRMを求める企業 |
||
・顧客とのコミュニケーションに、InstagramやLINEをメインに活用している企業 |
ここに挙げたCRMは、それぞれに強みやできることが異なるため、自社の解決したい課題や予算、現場にとっての使いやすさを考慮して選定しなければなりません。
あなたの会社にピッタリのCRMを導入し、顧客との深い信頼関係を構築していきましょう。