製造業向けCRMとは?導入すべきタイミングと失敗しない選び方

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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「製造業へのCRM導入って、どんな感じだろう」
「製造業でもCRMの導入で、得られる効果ってあるの?」

製造業向けCRMとは?導入すべきタイミングと失敗しない選び方

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    もっと業務効率をあげたい場合や、売上を伸ばすために新規顧客獲得に力を入れたい場合などに、CRM導入を検討し始める製造業の方は少なくありません。

    まず結論からお伝えすると、自社にとって最適なCRMを導入できれば、製造業でよく課題としてあげられる「業務効率改善」や「新規顧客獲得」などを解消するきっかけとなります。

    その理由は、以下の3つの導入効果を得られるからです。

    • 会社全体の抜本的な業務効率化
    • 過剰在庫や在庫不足の解消による売上の最大化
    • 常に変化する顧客ニーズを汲み取った最適な営業アプローチ

    もちろん、CRM(顧客関係管理)をただ導入するだけで効果が得られるわけではありません。

    自社にとって最適なCRMを選び、正しい方法で活用していくことが、製造業の抱える課題を解消することにつながるのです。

    CRM導入の段階で失敗してしまうと、「せっかく導入したのに、現場が使ってくれない」や「思ったように成果が出ていない」と更に悩んでしまう可能性もあるでしょう。

    この記事では、製造業におけるCRM導入で失敗しないためにも、製造業の方が事前に理解しておくべきCRMの知識についてお伝えしていきます。

    この記事でわかること

    • 製造業におけるCRMの導入効果3つがわかる
    • 製造業がCRMを導入すべきタイミングを判断できる
    • 製造業がCRMを選ぶ時のポイントが理解できる

    現段階でCRM導入を検討している方のほとんどが、今よりも会社をもっと成長させたいと考えているかと思います。

    少しでも早期・確実に成果を出すためにも、無駄なことをせずにCRMに導入を進めていきたいですよね。

    まずは、この記事を最後まで読んで、製造業におけるCRM導入で失敗しないための事前知識を身につけていきましょう。

    1. 製造業におけるCRMの主な導入効果3つ

    製造業を生業にしている企業にCRMを導入することで期待できる効果は、主に以下の3つです。

    • 会社全体の抜本的な業務効率化
    • 過剰在庫や在庫不足の解消による売上の最大化
    • 常に変化する顧客ニーズを汲み取った最適な営業アプローチ

    モノやサービスを販売・提供する業種とは違い、製造業では素材の加工・製品製造・製品販売までをおこなうため、多くの部署を設け各々で対応している場合がほとんどです。

    そこで、ここでは「どの企業でも期待できる一般的な効果」ではなく、より製造業に特化したCRM導入効果についてご紹介していきます。
     

    1-1. 会社全体の抜本的な業務効率化

    CRMを製造業の企業に導入することで期待できる大きな効果のひとつが、会社全体の抜本的な業務効率化です。

    営業や製造部門だけでなく、会社全体で共有して利用できるCRMを導入することで、情報共有や顧客対応にかかる工数を大幅に削減できるでしょう。

    今までアナログな方法で顧客管理や受注管理をおこなっていくなかで、以下のように感じたことはないでしょうか。

    【製造業でよくあるお悩み】

    • 営業と製造・開発の間で、情報がうまく伝わらず情報伝達ミスが起きる
    • 顧客ごとに違う受注製造ラインの管理が複雑
    • 各部署・担当者の進捗が把握できず、進行管理の調整に時間がかかる
    • 業務効率が改善されていないので、受注から納品までに時間がかかりすぎる

    このようなお悩みも、各部署にCRMを導入することで、それぞれが顧客情報や受注状況を入力・閲覧できるようになり、情報共有のスピードアップ・業務効率改善につながります。

    会社全体の抜本的な業務効率化

    このようにCRMを機能させるためには、日頃からさまざまな部署において、以下の情報を入力していくことが重要です。

    • 顧客の基本情報
    • 顧客からの問い合わせ内容
    • 取引の進捗状況や内容
    • 社内の担当者それぞれの返答や対応状況

    しっかりと情報を蓄積していけば、今まで各担当者に確認しなければわからなかった事でも、CRMを調べるだけで詳細な情報まで確認できるようになります。

    部署間を跨いだ情報共有がスムーズになることで、会社全体の業務効率改善に繋がるでしょう。

    また、CRMを確認することで受注内容や商談履歴などを確認できるので、口頭やメモに記入した情報伝達を減らすことができます。

    その結果、ミスコミュニケーションや誤った情報伝達による、業務の混乱も避けられるでしょう。

    このように、CRMを導入することで、特定の部署だけではなく社内全体の業務効率改善が期待できるのです。

    【業務効率と同時に、業務の属人化も回避できる】

    CRMを導入したことで業務効率が改善されると、自然と業務の属人化も回避できるようになるでしょう。

    なぜなら、CRM導入によって「〇〇さんしか、案件の内容を理解していない」や「〇〇に確認して、折り返しお電話させます」というように、特定の担当者しか対応できない状況を改善できるからです。

    会社全体の業務効率があがり、属人化も回避できるようになれば、従業員それぞれの業務負担も平等化できるので、結果として人材不足対策などにも繋がるでしょう。

     

    1-2. 過剰在庫や在庫不足の解消による売上の最大化

    製造業で常に課題としてあげられる「過剰在庫・在庫不足」なども、CRM導入によって改善できるので、結果として売上を最大化することにつながります。

    なぜなら、CRMの豊富な機能を組み合わせることで、適切な在庫管理と売り上げ予測を立てられるようになるからです。

    そして、顧客を待たせることなく対応ができるようになり、顧客満足度向上と売上アップへの近道となるでしょう。

    過剰在庫や在庫不足の解消による売上の最大化

    在庫管理をするうえで、以下のようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

    【製造業でよくあるお悩み】

    • 急な受注に、商品在庫が不足しており納品が遅れてしまう
    • 受注が入ったが、資材が不足しており、製造スタートまでに時間がかかってしまう
    • 受注予測ができておらず、過剰在庫を抱えてしまう
    • 市場動向を見極められず、不要な在庫を抱えてしまい生産ラインを圧迫してしまう

    過剰在庫を抱えてしまった場合は、その多すぎる過剰在庫を解消させるために、不要な営業活動が発生したり、単価を下げて販売するハメになってしまう可能性があります。

    反対に、在庫不足をおこしてしまうと、注文してくれた顧客を納品まで大幅に待たせることになってしまうでしょう。

    結果、業務効率が落ちるだけでなく、顧客満足度も低下してしまう可能性が高いのです。

    基本的な機能のみを搭載したCRMでは、在庫管理までカバーできない場合がほとんどですが、特化機能を搭載しているCRMを選ぶことで、在庫管理も適切におこなえるようになります。

    特化機能を搭載しているCRMを選ぶことで、在庫管理も適切におこなえる

    たとえば、以下のように活用できます。

    • 商談の進捗を確認して、いつ頃製造に着手するのか予測し資材等を準備しておく
    • 過去の取引履歴を分析して、次回受注の予測を立てておく
    • 顧客データを分析して、市場動向を見極めたうえで製造計画や在庫管理をおこなう

    適切な在庫管理ができれば、競合他社に顧客を奪われる隙を与えずに顧客対応をしていけます。

    CRMに日々蓄積していく顧客情報や取引情報を活用することで、最適な在庫管理をするための予測・計画ができるようになるのです。
     

    1-3. 常に変化する顧客ニーズを汲み取った最適な営業アプローチ

    CRM導入は、製造業のさまざまな部署において大きなプラスの変化を与えてくれます。

    とくに営業部署においては、CRMを活用していくことで、最新の顧客ニーズをくみ取ったうえで最適な営業アプローチができるようになるでしょう。

    とくに、営業支援やマーケティング支援の特化機能を搭載しているCRMを選ぶことで、より効果的に営業活動に活用できます。

    たとえば営業部門が抱える以下のような課題も、CRM導入によって解消されるでしょう。

    【製造業でよくあるお悩み】

    • ルート営業での売り上げアップがなかなか実現しない
    • 最適な新規顧客獲得のアプローチ方法がわからない
    • 自社製品に自信はあるが、なかなか新規顧客からの受注が入らない

    製造業に多いルート営業をメインでおこなっている場合、なかなか新規顧客獲得が叶わなかったり、変動のない売上が続いてしまったりする場合が多いのではないでしょうか。

    製造業において、より売上を上げるための営業活動をするには、市場分析や顧客ニーズの把握が欠かせません。

    あらゆる顧客情報が蓄積されていく基本的なCRMと、営業支援やマーケティング支援、コンテンツ作成などの機能が組み合わさることで、営業活動を最適化できるようになります。

    常に変化する顧客ニーズを汲み取った最適な営業アプローチ

    CRMに蓄積されていく顧客情報を分析することで、以下のようにさまざまな答えが導き出せます。

    • 顧客の平均的な発注頻度
    • 顧客の発注単価
    • 高単価案件に多い顧客層や属性
    • 属性別に変わる発注の傾向
    • 顧客ごとに適したアプローチ方法やタイミング

    このように、実際のデータを参考に顧客ニーズが導き出すことで、先回りしたうえで顧客が求める製品をアピールできるようになります。

    顧客ニーズは経済の変化などにあわせせて、常に変化し続けるからこそ「必ずこの製品が売れる」という過信を持ち続けるのは危険です。

    変化する顧客ニーズに柔軟に対応しながら、最適な製品を提供していくためにも、営業活動にCRMを活用していきましょう。
     

    2. CRMの導入で成功した製造業の実例

    実際に、製造業でCRMを導入して成果を感じられている企業も増えています。

    ここでは、当社が提供しているHubSpotを導入している企業のなかから、製造業で成果を感じられている3つの事例をご紹介していきます。

    • デクセリアルズ株式会社様|脱属人化と顧客対応フロー工数の削減を達成
    • 株式会社ハーモ様|新たなマーケティング・営業施策の実行で、受注台数3倍を実現
    • パナソニックインダストリー株式会社様|バラバラに管理されていた膨大な顧客情報を、顧客アプローチに活用できるように

    CRM導入前に抱えていた課題と、導入後の変化について理解して、ぜひあなたの会社にCRMを導入した際のイメージをしてみましょう。
     

    2-1. 脱属人化と顧客対応フロー工数の削減を達成

    電子部品などの製造・販売業務をおこなっているデクセリアルズ株式会社では、大きく分けて以下の2つの課題を抱えられていました。

    【CRM導入前の課題】

    • 見込み顧客リストを担当者別に管理するので、会社全体での進捗状況を把握できない
    • 他部署に顧客情報や受注情報を渡すときにタイムラグが発生している

    これらの課題を解決するために、営業支援やマーケティング支援などの機能も兼ね備えているCRMの導入を検討されていました。

    実際にHubSpot CRMを導入後は、以下の成果を感じられています。

    • 個人管理だった顧客情報を一元管理することで、情報漏れをなくし・情報共有スピードを改善
    • 他部署との情報共有がスムーズ・強化され、社内での対応スピードが飛躍的に向上
    • 今まで手動だった作業も自動化できたので、工数を1/6まで削減

    CRMを導入されたことで、業務工数を削減でき、その結果「〇〇さんじゃないと、対応できない事案」をなくし脱属人化を実現できたのです。

    他部署間での連携も強くなり、より売上を伸ばすためにそれぞれの部署で何をできるのかを顧客起点で考えて施策を打てるようにもなりました。

     

    2-2. 新たなマーケティング・営業施策の実行で、受注台数3倍を実現

    昭和37年の創業以来、機器製造をおこなってきた老舗総合メーカーである株式会社ハーモは、新規案件数獲得の伸び悩みに課題を抱えられていました。

    【CRM導入前の課題】

    • 既存顧客からの紹介に依存した営業活動だったので、新規案件獲得が伸び悩んでいた
    • 全国に支店があるので、各支店の各部署での連携が弱い

    このような課題を解決するためにも、営業支援だけでなく、新しいマーケティング施策を打つために活用できる機能を搭載したHubSpotを導入されました。

    実際にHubSpotを導入されて感じた成果は、以下のとおりです。

    • オンラインに特化したマーケティングが必要だとわかり、注力することで新たな顧客を獲得
    • 違った視点でのフロントエンド商品のニーズに着目し、受注台数を3倍まで増加
    • 営業だけでなく品質管理・現場担当・工場責任者などとの連携が強化された

    従来の営業スタイルから、オンラインにも力を入れた営業・マーケティングに舵を切ったことで、売上や社内の連携にも成果を出しています。

    もちろん、やみくもに試してみれば良いというわけではなく、蓄積していった顧客情報を分析したことで、最適な施策が導き出せたのです。

    結果としては、成果が出てきたことで社内全体の連携が強化され、ひとつの部署だけで頑張るのではなく会社全体のモチベ向上にもつながっています。

     

    2-3. バラバラに管理されていた膨大な顧客情報を、顧客アプローチに活用できるように

    さまざまな事業や組織が統合されてきたパナソニックインダストリー株式会社では、各担当者がバラバラに管理している顧客情報を活用できていないという課題を抱えられていました。

    【CRM導入前の課題】

    • 顧客情報や受発注データが担当部署・担当者ごとにバラバラに管理されていて活用できない
    • 他事業部の顧客情報が共有されないので、既存顧客に対して検討違いな提案をしてしまう
    • すでにさまざまなツールを導入したが、成果を感じられていない

    顧客情報が一元管理されていないことで、業務効率が下がるだけでなく、顧客対応の質も下がってしまっていたのです。

    この課題を解決するために、マーケティング機能も搭載しているHubSpotを導入されました。

    実際にHubSpotを導入したことで得られた成果は、以下のとおりです。

    • オンラインでの顧客接点の情報を集約することで、顧客ニーズのデータが集められるようになった
    • よりパーソナライズされた営業アプローチができるようになった
    • MAツールをHubSpotに統一したことで、部署間を超えて情報共有がスムーズになった

    HubSpot導入前から、MAツールなどを活用されていましたが、部署ごとに違うツールを運用することで社内全体での共通認識ができていない状態でした。

    しかし、HubSpotで幅広く業務をカバーできるように、より顧客視点を意識したアプローチやマーケティングが可能になったのです。

     

    3. 製造業が「今」CRMを導入すべきかの判断タイミング

    ここまで読み進めてきたことで、製造業においてCRMを導入することが、会社全体にとってメリットが大きいことが分かってきたのではないでしょうか。

    もしかすると、なかには「本当に今が導入タイミングなのか」と悩んでしまう方もいるかと思います。

    結論からお伝えすると、以下のケースに当てはまる製造業の企業こそ、早い段階でCRMを導入すべきです。

    製造業にCRMを導入すべきタイミング

    • ある程度の既存顧客もいて、売上も落ち着いているが伸び悩んでいる
    • もっと売上を伸ばしていきたいが、何から着手すべきかわからない
    • 売上が伸びない原因がわからず、とりあえずの営業活動をしている
    • 業務の特定の担当者に偏っており、属人化から脱却したい
    • アナログな顧客・受注管理で、ミスが多発している

    ある程度の顧客もいて売上もある、だけど売上が一定で伸び悩んでいる製造業の企業は少なくありません。

    その原因の多くが、以下に当てはまります。

    • 社内の業務効率が悪く、業務それぞれが属人化されてしまっている
    • 蓄積された顧客情報を正しく分析できていない
    • 顧客ニーズにあった製品・サービスを提供できていない
    • 顧客に最適なマーケティングができていない など

    これらの課題をまるごと解決してくれるのが、顧客情報管理に加えて、営業支援やマーケティング支援の機能を兼ね備えたCRMなのです。

    あなたの会社が、現在進行形で上記の悩みを抱えているのであれば、CRMを試してみる価値は多いにあります。

    CRMの導入が遅くなるほど、売上や成果に導入効果が現れるのも遅れてしまうからこそ、早い段階でCRM導入できるようにしていきましょう。
     

    4. 製造業がCRMを選ぶ時に重要視すべきなのは「自社に最適かどうか」

    製造業にとってCRM導入が、今抱えている課題を解決する糸口になると繰り返しお伝えしてきました。

    しかし、ここで注意していただきたいのが、どのCRMを選んでも成果が出るわけではないという点です。

    一言でCRMといっても、その種類はさまざまで、利用できる機能なども違います。

    • 顧客情報管理のみができる、シンプルなCRM
    • 顧客情報管理と営業支援ができるCRM
    • 顧客情報管理と営業支援・マーケティング支援ができるCRM
    • 必要に応じて、さまざまな機能をカスタマイズできるCRM
    • コールセンターや訪問営業など、業種に特化したCRM

    上記はあくまでも一例ですが、それぞれのCRMで特徴も大きく変わります。

    製造業の場合、顧客情報管理・営業支援・マーケティング・生産管理など、幅広い機能が搭載されているCRMを選ぶべきです。

    自社にとって最適なCRMを選べないと

    「せっかく導入したのに、求めている機能がなかったから他のツールと兼用している」
    「導入したはいいものの、現場が使いこなせないのでデータが集まらない」

    というような後悔をしてしまうかもしれません。

    製造業におけるCRM導入で失敗しないためにも、自社にとって最適なCRMを選ぶことを意識しておくことが重要になってくるのです。
     

    5. 製造業に最適なCRMを選ぶときのポイント

    実際に、CRMを選ぶ際には、以下のポイントを判断基準にしてみてください。

    CRMを選ぶときのポイント

    • 悩みを解決してくれる機能が搭載されているか
    • サポート体制はしっかりしているか
    • 誰でも使いやすい操作性か

    CRM導入後に後悔しないためにも、ツール選びの段階からしっかりと比較検討できるようにしておきましょう。
     

    5-1. 悩みを解決してくれる機能が搭載されているか

    CRMにもさまざまな機能があるため、自社が抱えている悩みを解決してくれる機能が搭載させているCRMを選ぶようにしましょう。

    たとえば、機能を大きなカテゴリで分けると以下のようにさまざまです。

    9つの基本機能

    ・顧客情報管理
    ・取引情報管理
    ・行動情報管理
    ・顧客分析
    ・検索
    ・メール配信
    ・問い合わせ管理
    ・ファイル出力・共有
    ・外部サービス連携

    6つの特化機能

    ・営業活動支援(SFA)
    ・マーケティング支援(MA)
    ・データ分析・レポート作成
    ・業務スケジュール
    ・コンテンツ制作
    ・AI機能

    マーケティング支援機能を例にとると、そのなかにはメルマガ配信や開封率の集計機能、クーポン発行や広告連携機能など種類が豊富です。

    また、連携できる外部サービスやツールも、CRMによって変わってきます。

    自社ですでに運用している生産管理ツールや基幹ツールなどとCRMを連携できると、より業務効率の向上が期待できるので、連携できる外部ツールについても調べるようにしましょう。

    「CRMの基本9機能と特化6機能を徹底解説|選ぶべき機能とは?」の記事では、CRMに搭載されている基本機能と特化機能について具体的に解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

     

    5-2. サポート体制はしっかりしているか

    製造業のCRM導入において、安心できるサポート体制も重要な判断要素のひとつです。

    たとえば、万が一ツールが不具合で動作しなくなった場合や、操作に対する疑問などに迅速に対応してくれるCRMを選びましょう。

    「CRMツールが不具合をおこしてしまい、情報が確認できないのでお客様への返答が遅れる」
    「CRMを導入したけれど、社内での定着率が悪く悩んでいる」

    このような悩みにも、迅速に対応・サポートしてくれる体制が整っているCRMを選ぶことで、CRMの運用も安心しておこなえます。
     

    5-3. 誰でも使いやすい操作性か

    業務として日常的に使うCRMだからこそ、誰でも使いやすい操作性をしているものを選ぶべきです。

    なぜなら、使いにくいCRMを導入してしまうと「入力が不便なので、結局エクセル管理をしている」や「画面が見づらいので、CRMを開かなくなった」となってしまう可能性があるからです。

    とくに、幅広い年齢層の方が働いている製造業において、現場の人たちが使いやすい操作性は必須条件ともいえるでしょう。
     

    6. 製造業におすすめのCRM3選

    CRM導入を決断したけれど、ツールの種類が多すぎてどれを選べばいいのか分からなくなってしまう方も少なくありません。

    そこで、ここでは製造業へのCRM導入の実績があり、かつサポート体制も整っているCRMのなかから厳選した3つのCRMをご紹介します。

     

    主な機能

    外部サービス連携

    料金プラン

    HubSpot

    顧客管理
    営業支援(SFA)
    マーケティング支援(MA)
    コンテンツ作成
    カスタマーサービス


    1,700種類以上の
    ツールと連携


    無料〜2,640円
    ※1ユーザーあたり

    Zoho CRM

    顧客管理
    営業支援
    マーケティング支援


    300種類以上の
    ツールと連携


    無料〜8,580円
    ※1ユーザーあたり

    GENIEE SFA/CRM

    顧客管理
    営業支援


    8種類以上の
    ツールと連携


    38,280円〜107,800円
    ※複数ユーザー上限あり

    ※価格はすべて税込です。(2025年1月現在の価格)
    ※料金は、各CRMのウェブサイトを参考にしており、1ユーザーあたりの料金プランと複数ユーザーあたりの料金プランが混在しています。詳しくは、それぞれの詳細ページをご覧ください。

    上記の表内でご紹介しているのように、CRMによって運用費用は変わります。

    もちろん、運用費用もCRMを選ぶ際の判断基準になりますが、搭載されている機能や得られる効果も忘れてはいけません。

    自社に適していないCRMを導入してしまうと後悔してしまうからこそ、CRM選びが重要なのです。

    ここでは、CRM選びで失敗しないためにも、製造業へおすすめのCRMとして知られている代表的な3つのCRMについて簡単いご紹介していきます。
     

    6-1. HubSpot

    HubSpot

    製品名

    HubSpot

    運用形態

    クラウド型

    料金

    【初期費用】無料
    【月額費用】無料ツール:無料(2ユーザーまで)
    Starter Customer Platform:月2,640円

    ※1ユーザー(シート)ごとの利用料金
    ※年間契約の場合は、月間契約より約25%OFF
    ※無料ツールには、利用可能な機能や登録可能顧客数に上限あり

    無料トライアル

    なし
    ※いつでも無料で利用可能で、期間制限なし

    公式サイト

    HubSpot

    出典:HubSpot「HubSpot製品・サービスカタログ」(最終閲覧日:2025年1月22日)
    ※料金は2025年1月段階の税込価格です。

    HubSpotは、営業・マーケティング・コンテンツ作成など、豊富な機能で他部署でも活用でき、直感的にも使いやすいので、はじめてCRMを導入したい企業におすすめのCRMです。

    基本機能である顧客情報管理に加えて、以下のような機能を組み合わせることで、自社に最適なCRMにカスタマイズできます。

    • 営業支援:分析・進捗管理・受注管理・契約管理・見積もり作成など
    • マーケティング支援:メルマガ配信・開封率集計・リード情報管理・広告連携など
    • 業務ワークフロー:スケジュール管理・日報管理など
    • コンテンツ作成:フォームやブログの作成など
    • AI機能:予測機能・業務の自動化・チャットボットによる顧客対応など

    また、約1,700以上の外部ツールとも連携しているので、すでに運用しているシステムとの連携ができる可能性が高いのです。

    企業のニーズにあわせて機能を柔軟にカスタマイズできるので、まずはスモールスタートからCRM運用を始められます。

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    6-2. Zoho CRM

    Zoho CRM

    製品名

    Zoho CRM

    運用形態

    クラウド型

    料金

    【初期費用】無料
    【月額費用】無料版:無料(3ユーザーまで)
          スタンダード:2,640円
          プロフェッショナル:4,620円
          エンタープライズ:6,600円
          アルティメット:8,580円

    ※年間契約の場合は、月間契約より約34%OFF
    ※無料プランは、機能やデータ容量に制限あり
    ※1ユーザーごとの利用料金                                                     

    無料トライアル

    15日間

    公式サイト

    Zoho CRM

    参考:Zoho CRM「クラウド型顧客管理ソフトで顧客情報の管理を効率化」(最終閲覧日:2025年1月22日)
    ※料金は2025年1月段階の税込価格です。

    Zoho CRMは、営業とマーケティングに特化したツールを導入したい企業におすすめのCRMです。

    Zoho CRMの大きな特徴のひとつが、管理画面などを必要に応じて自社オリジナルにカスタマイズできるという点でしょう。

    たとえば、製造業特有のニーズにあわせて「この項目も管理画面で入力できれば、作業工数を減らせる」というケースにもシステム開発の知識なしで管理画面のカスタマイズができます。

    今よりも少しでも売上を伸ばすために、営業やマーケティングだけに特化したCRMを導入したい場合は、Zoho CRMが選択肢のひとつになるでしょう。

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    6-3. GENIEE SFA/CRM

    GENIEE SFA/CRM

    製品名

    GENIEE SFA/CRM

    運用形態

    クラウド型

    料金

    【初期費用】要問い合わせ
    【月額費用】スタンダード:38,280円
          プロ:60,280円
          エンタープライズ:107,800円

    ※月額費用は最低10ユーザー分から、1ユーザー追加ごとに増額

    無料トライアル

    14日間

    公式サイト

    GENIEE SFA/CRM

    参考:GENIEE SFA/CRM「SFA/CRM機能一覧」(最終閲覧日:2025年1月22日)
    ※料金は2025年1月段階の税込価格です。

    GENIEE SFA/CRMは、顧客情報の一元管理をしながらも、より営業に特化したアプローチを打っていきたいと考えている企業におすすめのCRMです。

    使いやすい顧客管理画面で、営業担当や現場担当が入力した情報はリアルタイムで共有されます。

    部署間での情報共有がスムーズになることで、会社全体の業務効率向上も期待できるでしょう。

    また、関連機能を追加することで、より戦略的な営業アプローチをおこなうこともできるので、営業部署に特化することもできるCRMです。

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    7. 製造業がCRM導入で成功するための秘訣

    4. 製造業がCRMを選ぶ時に重要視すべきなのは「自社に最適かどうか」」でも、お伝えしたように、とりあえずでCRMを導入したからといって、あなたの会社が抱える課題を解決できるとは限りません。

    製造業だけに限らず、CRMに導入で成功するためには「社内での運用を定着化させる」ことが何よりも重要になります。

    せっかく導入したにもかかわらず、運用が定着しないことで挫折しないためにも、下記のような工夫をすることが重要です。

    CRM導入で成功するための秘訣

    • 組織全体で、CRMを導入する目的や目標を明確に共有しておく
    • 本格導入の前に無料デモなどで「現場」の使用感を確認する
    • 各部署ごとに、CRM担当者やチームを設置する
    • 運用が定着するように、CRMの使い方などをしっかりと指導してく

    「上層部や営業部がCRM導入を決めたから、とりあえず使ってみる」という社員の認識では、なかなか社内での運用も定着しないでしょう。

    だからこそ、なぜCRMを導入する必要があるのか、どのような効果が期待できるのかなどを、組織全体で共通認識として持てるようにしておきましょう。

    実際にCRMを日常的に利用する現場担当者を置いてけぼりにしないためにも、導入後の使い方などのサポートができる体制を整えておくことを忘れてはいけません。

    会社全体の業務効率改善が、売上アップにもつながる製造業だからこそ、便利な機能を搭載したCRMを最大限まで活用できるように環境を整えていきましょう。
     

    8. CRMの導入が製造業の業務効率改善と売上アップの鍵となる

    この記事では、製造業におけるCRM導入の重要性についてお伝えしてきました。

    業務効率の改善や在庫管理の最適化、そして顧客ニーズにあった営業アプローチなどに課題を抱える製造業にとって、CRM導入がすべてを解決してくれるきっかけになります。

    とくに、顧客情報管理ができる基本的なCRMに、営業支援やマーケティング支援などの特化機能が備わっているものを選ぶことで、目標の実現スピードも早まるでしょう。

    製造業においてCRMに導入で失敗しないためにも、この記事でお伝えした知識を元に、自社にとって最適なCRMを導入できるようにしてくださいね。

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