この記事の要点
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スマーケティングとは、営業とマーケティングが共通目標のもとで連携し、見込み客の獲得から商談化、受注までを一体となって進める取り組み。

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スマーケティングを実現するには、単に部門同士が協力するだけでなく、リード引き継ぎ、共通KPI、情報共有ルールなどを仕組み化することが重要。
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営業現場には、顧客の悩みや商談化につながるリアルな情報が蓄積されており、それをマーケティング施策へ反映することでコンテンツやキャンペーンの精度向上につながる。
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MA・SFA・CRM(顧客関係管理)を連携し、顧客情報を部門横断で活用することで、営業とマーケティング双方が顧客理解を深めやすくなり、商談化率や顧客体験向上を目指しやすくなる。
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生成AI活用が進む2026年現在では、営業支援やコンテンツ企画、顧客分析などにもAIを組み込みながら、継続的にスマーケティング体制を改善していく考え方が重要になっている。
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スマーケティングとは、営業とマーケティングが共通目標のもとで連携し、見込み客の獲得から商談化、受注までを一体となって進める取り組みです。うまく機能すると、商談化率・受注率の向上や顧客体験の改善につながります。
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しかし実際には、
- マーケティングが獲得したリードを営業が活用しきれていない
- 部門ごとにKPIが異なり、連携がうまくいかない
- 顧客情報や活動履歴が十分共有されていない
といった営業とマーケティングの連携に課題を抱える企業も少なくありません。
本記事では、営業とマーケティングの連携を強化するための代表的なベストプラクティスを紹介します。実際の現場で活用されている考え方や運用方法をもとに、部門間連携を改善するポイントをわかりやすく解説します。
なぜスマーケティングはうまくいかないのか?
スマーケティングがうまくいかない原因には、部門間のKPIの違いやリード引き継ぎ基準の曖昧さなどがあります。
営業部門とマーケティング部門では、役割やKPIが異なります。例えば、マーケティング部門はリード獲得数やWebサイト流入数を重視する一方で、営業部門は商談数や売上を重視する傾向があります。
また、リードの引き渡し基準が曖昧だったり、顧客情報の共有が不十分だったりすると、「マーケティングが獲得したリードを営業が活用しきれない」といった問題も起こりやすくなります。
企業規模が拡大すると、以前は自然にできていた部門間連携が難しくなるケースも珍しくありません。組織が大きくなるほど、情報共有や役割分担を仕組みとして整理する必要が出てきます。
さらに近年では、CRMやMAツールの普及、コンテンツマーケティングの高度化、生成AI活用の拡大などにより、営業とマーケティングに求められる役割そのものも変化しています。
そのため、スマーケティングでは単に「部門同士が協力する」だけでなく、以下のような運用設計まで含めて整理することが重要です。
- どのようにリードを共有するか
- どのKPIを共通目標とするか
- どのデータを活用するか
- 営業とマーケティングの役割をどう分担するか
営業側で実施するべき「調整」とは?
営業とマーケティングの連携を強化するには、マーケティング部門だけでなく、営業部門側でも体制や運用を見直すことが重要です。
特にスマーケティングでは、「マーケティングが獲得したリードを、営業がどのように引き継ぎ、商談化していくか」が成果を大きく左右します。
ここでは、営業側で実施しておきたい代表的な調整ポイントを紹介します。
バイヤーペルソナを軸に据えた営業体制を作る
バイヤーペルソナは、マーケティング施策だけでなく、営業活動においても重要な役割を果たします。
営業担当者が、
- どのような顧客を対象とするのか
- 顧客がどのような課題を抱えているのか
- どのような情報や提案を求めているのか
を理解することで、顧客に合わせた提案やコミュニケーションを行いやすくなります。
例えば、
- 営業チームの担当領域を分ける
- セールスイネーブルメント資料を整備する
- CRM上のEメールテンプレートを作成する
といった場面でも、バイヤーペルソナを共通基準として活用することが重要です。
リードを引き継いで割り当てる担当者を指名する
営業とマーケティングの連携において、特に重要なのが「リードの引き継ぎ」です。
マーケティングチームは、コンテンツ配信や広告、ウェビナーなどを通じてリード(見込み客)を獲得します。その後、営業チームがリードを引き継ぎ、商談化や受注につなげていきます。
しかし、「誰がリードを受け取るのか?」「どの基準で営業へ引き渡すのか?」「誰が担当者を割り当てるのか?」が曖昧な状態では、リード対応の遅れや機会損失につながる可能性があります。
そのため、MQL(Marketing Qualified Lead:マーケティング活動で獲得した有望な見込み客)の受け渡しルールを整理し、担当チームや責任者を明確にしておくことが重要です。
必要に応じて、チーム間でのトレーニングを実施する
スマーケティングでは、部門同士が協力するだけでなく、相互理解を深めることも重要です。
例えば、
- 営業チームがマーケティング担当へ製品デモを共有する
- 営業現場で頻出する質問を共有する
- マーケティング施策の意図や成果を説明する
といった情報共有を行うことで、部門間の認識ズレを減らせるようになります。
また、営業担当者が実際に顧客と接する中で得た知見は、コンテンツ制作やリード獲得施策にも活用できます。
営業とマーケティングが継続的に情報交換できる環境を整えることが、スマーケティング成功のポイントです。
スマーケティングにおけるチーム連携10のベストプラクティス
ここからは、営業とマーケティングの連携を強化するための代表的なベストプラクティスを紹介します。
1. 定期ミーティングを設定する
営業とマーケティングがつながりを保つには、直接つながるための場を作ることが一番の方法です。定期的なミーティングには、両チームの分断を防ぐ効果が期待できます。
新しい営業担当者全員にスマーケティングのトレーニングを実施する
営業チームを効果的に支援するには、プロセスや利用ツール、ベストプラクティスを早い段階で共有しておく必要があります。
営業メンバーが増えるタイミングでは、
- マーケティング部門がどのような支援を行っているか
- リードがどのように獲得・管理されているか
- 営業とマーケティングがどのように連携するか
を説明する研修を実施すると、認識のズレを防ぎやすくなります。
営業チームの定例ミーティングに出席する
営業チームの定例ミーティングに参加することで、マーケティング担当者は営業チームの売上目標や達成状況を把握し、必要に応じてサポートを提供できるようになります。
また、マーケティングチームからも今後のキャンペーンやコンテンツ配信、その週にプロモーションを実施するオファーなどの情報を伝えます。これから作成するオファーやブログ記事のアイデアを募るのもよいでしょう。
マネージャー同士で月次ミーティングを行う
マーケティングと営業チームのマネージャー同士で月1回のミーティングを開き、結果の分析とSLA(サービスレベルアグリーメント)の評価を行います。
リードの獲得数、マーケティング活動で獲得したリード(MQL)の数、営業活動を実施したリードの割合、リードから顧客へのコンバージョン率は、特に重要な指標なので忘れずに共有します。
2. チームのEメールエイリアスを作成する
営業とマーケティング双方へ情報共有しやすくするため、共通のEメールエイリアスを用意する方法も有効です。
キャンペーン情報や顧客からのフィードバックなどの重要情報を共有しやすくなり、情報の属人化を防ぎやすくなります。
また、他部門からも両チームへ同時に連絡しやすくなるメリットがあります。
3. コンテンツのアイデアを集めるプロセスを確立する
営業担当者はプロスペクト(営業段階の見込み客)と日常的にコミュニケーションをとっていて、どのようなコンテンツが喜ばれるかを知っています。しかし、営業担当者にはそうしたフィードバックを書き留める時間がありません。
その問題を解消するために、マーケティングチームが主導してフィードバックを収集できる仕組みを整えましょう。
週次ミーティングでブレインストーミングの時間を設ける
営業チームのミーティングで5分間のブレインストーミングを行い、プロスペクトに提供したいコンテンツや、リードの獲得数を増やすためのコンテンツについて意見をもらいます。
共有のドキュメント上でアイデアや参考情報を集める
コンテンツ作成に役立つアイデアや参考情報を手軽に追加してもらえるよう、営業チームにGoogle スプレッドシートを共有しておきます。
4. コンテンツ マーケティング キャンペーンは、営業チームと連携する
マーケティング担当者はいつも新たなオファー(ホワイトペーパー)やコンテンツのプロモーションを行っています。そのため、営業チームに最新のプロモーション情報を常に伝えておき、リードがここ最近どのようなオファーを受け取っているのかを理解してもらうことが大切です。
オファーに関する情報を営業チームと共有する基本的な方法を紹介します。
共有カレンダーにプロモーションの予定を追加する
Google カレンダーに、プロモーション(Eメール、ウェビナー、SNSキャンペーンなど)のスケジュールを追加します。各オファーのURLや主な訴求ポイント、説明文も併せて記載します。営業担当者がそれぞれこのカレンダーを参照できるよう、営業チームに必ず共有しましょう。
オファーのEメールを営業チームに送信する
オファーのプロモーションを開始し、リードが集まり始めたら、以下の情報を盛り込んだEメールを営業チームに送信します。
- オファーの訴求ポイント:オファーの重要なポイントを2~3項目の箇条書きにまとめます。営業担当者はオファーを読んでいないという想定の下、営業担当者がプロスペクトと話すときに把握しておくべき主なコンセプトを書いておきましょう。特に、統計データや導入事例、具体的なノウハウが役立つ場合が多いです。
- リードの一覧:営業チームが次のアクションを起こせるよう、オファーを通じて獲得したリードの一覧を必ず添付します。CRMをお使いなら、簡単に一覧を作成して営業チームに共有できます。
- 今週のセールストーク:訴求ポイントと同じように、営業電話で最新の話題を取り上げるときに使える汎用的なメッセージを用意しましょう。データに裏づけられた鮮度の高い情報には大きな効果が見込めるため、最新の業界トレンドや調査結果を盛り込むことをお勧めします。
フォローアップ用のEメールテンプレートを作成する
オファーは、新規リードの獲得だけでなく、既存リードの呼び戻しにも有効です。やり取りのきっかけとなるよう、営業チーム用のEメールテンプレートを作成しましょう。
このEメールでは、オファーの具体的な内容に触れ、プロスペクトが抱える課題の解決をどのようにサポートできるか伝えます。
5. 共通の目標を一緒に設定する
営業とマーケティングでは、重視するKPIが異なるケースも少なくありません。例えば、営業は売上や受注件数を、マーケティングは流入数やリード獲得数を重視する傾向があります。
しかしスマーケティングでは、両チームが共通目標を持つことが重要です。
例えば、
- コンバージョン率
- 商談化率
- リード品質
- 顧客獲得単価
など、両部門が共同で改善できる指標を設定すると、連携しやすくなるでしょう。
6. レポートと分析結果を共有する
営業・マーケティング双方が持つデータや分析結果を共有することも重要です。
例えば、
- 営業側で商談化しやすいリード属性
- マーケティング側で成果が高いコンテンツ
- 顧客行動データ
などを共有することで、新たな改善ポイントが見つかるかもしれません。
部門ごとに独自にデータを扱うのではなく、継続的に知見を交換できる状態を目指しましょう。
7. 営業担当者の知識提供をサポートする
マーケティングチームの役割は、企業のあらゆる面を宣伝することです。製品やブランドだけでなく、プロスペクトと直接やり取りし、信頼を勝ち取ろうとしている営業担当者も、その対象に含まれます。
マーケティングチームの力で、営業チームの専門性の高さをアピールしましょう。
営業担当者の名前でブログ記事を代筆する
営業担当者の名前で記事を代筆するのも1つの方法です。営業担当者にインタビューして内容を書き起こし、ブログ記事に仕上げましょう。そうすれば、リードにその営業担当者に対する信頼感と親近感を持ってもらえます。
営業チームにソーシャルメディアの活用を促す
営業担当者がSNSを積極的に使っている場合、自社コンテンツのシェアを奨励しましょう。マーケティングチーム側で代わりに文面を作成しておけば、営業担当者は普段使用しているSNSにそのメッセージを貼りつけるだけで簡単にシェアできます。
8. 営業電話の内容を聞く
時間を作って営業チームの隣に座り、営業電話のやり取りを聞くのも効果的です。営業の視点から製品やサービスの活用メリットをどのように説明しているかを把握することで、大きな学びが得られます。今後のコンテンツ作成やフォローアップEメールの構成についても、アイデアが浮かんでくるかもしれません。
9. 営業用資料はアクセスしやすい場所にまとめて保管する
マーケティング担当者がパンフレット、企業概要、プレゼンなどのセールスイネーブルメント用の資料を熱心に作成しても、営業担当者にその資料を見つけて、活用してもらえなければ、せっかくの努力も水の泡です。
セールスイネーブルメント用の資料はすべて、営業担当者が簡単にアクセスできる共有スペースに一括して保存しましょう。
キャンペーンのカレンダー、関連するオファーへのリンク、市場別・ペルソナ別のコンテンツなども、同じ場所に保管するとよいでしょう。
10. 共通の楽しみを持って親交を深める
最後に重要なのが、部門間の信頼関係づくりです。ランチ会やイベント、懇親会などを通じて交流を深めることで、日常業務でも相談しやすい関係を築きやすくなります。
営業とマーケティングが単なる「別部門」ではなく、共通目標を持つチームとして連携できる状態を目指しましょう。
スマーケティングの実現を支援するMA・SFA
営業とマーケティングの連携を強化する上で、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援システム)、CRM(顧客管理システム)の活用は欠かせません。
スマーケティングがうまく機能しない原因として、「部門ごとに顧客情報が分断されている」という課題があります。例えば、マーケティング部門はWebサイト閲覧履歴や資料請求情報を管理している一方で、営業部門は商談内容や受注状況を個別に管理しています。
この状態では、
- どの施策が受注につながったのか分からない
- 営業が顧客の興味関心を把握できない
- マーケティングが商談結果を把握できない
といった問題が発生します。
こうした課題を解決するために重要なのが、MA・SFA・CRMを用い、顧客情報を一元管理することです。
MA・SFA・CRMとは?
スマーケティングを実現する上で重要となるのが、MA(マーケティングオートメーション)、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客管理システム)です。
これらはそれぞれ役割が異なりますが、近年では相互連携しながら、営業とマーケティングをつなぐ基盤として活用されるケースが一般的になっています。
MAは、見込み客の獲得や育成を効率化するためのツールです。メール配信やリード管理、Webサイト上の行動分析などを通じて、顧客の興味関心を可視化できます。
SFAは、営業活動を管理・可視化するためのツールです。商談状況や営業履歴、タスク管理などを行い、営業活動の属人化防止や業務効率化に役立ちます。
CRMは、顧客情報を一元管理するためのシステムです。企業情報や問い合わせ履歴、商談履歴、購入履歴などを蓄積し、顧客との関係構築に活用します。
これらを連携することで、営業とマーケティングが同じ顧客情報を共有しやすくなります。
顧客情報を共有・活用することが重要
スマーケティングでは、「営業とマーケティングが同じ顧客情報を見ながら動ける状態」を作ることが重要です。
例えば、営業担当者が商談前に、
- どの資料をダウンロードしたか
- どのページを閲覧したか
- 過去にどのメールへ反応したか
などを把握できれば、顧客に合わせた提案を行いやすくなります。
一方マーケティング側も、
- どのリードが受注につながったか
- どのコンテンツが商談化に貢献したか
を分析できるため、施策改善につなげやすくなります。
近年では、生成AIと連携し、CRM上の顧客データをもとに営業提案やメール文面を自動生成する活用も進んでいます。スマーケティングを実現するには、MA・SFA・CRMを活用し、顧客情報を部門横断で活用できる体制を構築することが重要です。
当社HubSpotでは、マーケティングを支援するツールとして「Marketing Hub」を、営業活動を支援するツールとして「Sales Hub」を提供しています。いずれも無料から利用できるCRMと連携し、マーケティングと営業の連携を強化することが可能です。
Sales+Marketing=Smarketingを目指そう
本記事で紹介した10のベストプラクティスは、すべてを一度に導入する必要はありません。まず定期ミーティングの設定や共通KPIの合意などから着手し、徐々に仕組みを拡張していくアプローチが現実的です。
スマーケティングを推進するメリットは以下のとおりです。
- 営業とマーケティングが共通目標を持ち、組織全体で成果を追いやすくなる
- リード情報や顧客データを共有し、商談化率や受注率向上につなげやすくなる
- 営業現場の課題や顧客ニーズをコンテンツ施策へ反映しやすくなる
- MA・SFA・CRM連携により、顧客情報を一元管理しやすくなる
一方、スマーケティング推進では以下のような課題もあります。
- 営業とマーケティングでKPIや評価指標が異なる場合がある
- 顧客情報が部門ごとに分断されると施策改善しづらくなる
- ツール導入だけでは連携は実現せず、運用設計や定着化が必要となる
スマーケティングを実現する際には、以下ポイントを意識しましょう。
- 営業とマーケティングで共通KPIを設定する
- 定期ミーティングや情報共有の場を設計する
- 営業現場の声をコンテンツ企画へ反映する
- MA・SFA・CRMを連携し、顧客情報を一元管理する
本記事で解説した内容を参考に、自社に合ったスマーケティング体制の構築を進めてみてください。
編集メモ:この記事は、2015年10月に投稿した内容を包括性の観点から加筆・訂正したものです。


