カスタマーサクセスの事例13選!成功例から見る運用時のポイント

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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カスタマーサクセスとは、顧客の成功を支援するために積極的な働きかけをする手法です。サブスクリプション型サービスやSaaS型ビジネスを展開する企業では、顧客の成功が自社の売上増加や経営安定につながるため、特に重要な取り組みだといえます。

カスタマーサクセスの事例13選!成功例から見る運用時のポイント

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とはいえ、具体的な施策が思い浮かばない方も多いでしょう。アイデアに困ったら、他社の事例を参考にすることをおすすめします。実際に成功している具体例を参考にすることで、アクションプランを策定しやすくなります

本記事では、カスタマーサクセスの事例をBtoB・BtoCに分けてご紹介します。事例から読み解く運用時のポイントもあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

カスタマーサクセスのBtoB企業の成功事例

カスタマーサクセスのBtoB企業の成功事例

BtoB向けのサービスは複雑かつ高度な機能を備えているケースが多く、導入後に顧客がすぐに使いこなせるとは限りません。そのため、顧客がサービスの価値を実感できるよう、あらかじめカスタマーサクセスプランを検討する必要があります。本章でご紹介する6つの事例を参考に、適切なプランを構築しましょう。
 

1. Adobe|パーソナライズの提案をするプレミアサポート

クリエイティブツールやデジタルマーケティングツールを提供しているAdobe(アドビ)は、社内にカスタマーサクセス本部を設置して顧客の支援を行っています。その取り組みのひとつが、「プレミアサポート」と呼ばれるテクニカルサポートです。

プレミアサポートでは、顧客がAdobe製品を導入してから安定した運用体制を構築するまでの支援を実施しています。具体的な取り組みとしては、ツールを効果的に活用するためのKPI策定のアドバイスや、実際にAdobe製品を導入した他社の成功事例の紹介などがあります。

さらにプレミアサポートのなかで「Ultimate」という上位プランに加入すると、専任のテクニカルアカウントマネージャーによるサポートが受けられます。ロードマップのレビューや製品アップグレード・移行時のケアなど、顧客ごとにパーソナライズされた提案が特徴です。

参考:お客様に寄り添う。アドビがめざすカスタマーサクセス。|Adobe Blog

Adobeの主要な製品や特徴については、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

2. RPAテクノロジーズ|ハイタッチ施策で顧客の悩みを解消

RPAテクノロジーズは、「BizRobo!」をはじめとするRPA(ロボットによる業務自動化)製品を展開しています。

RPAといえば、業務生産性の向上に役立つツールというイメージが一般的です。しかし、RPAテクノロジーズでは、RPA製品をきっかけに、顧客が業務改善手法や課題解決マインドといった普遍的なスキルを習得できることがカスタマーサクセスのゴールだと考えています。

ほかのITツールに比べて機能が豊富なRPAは、習得するまでに時間がかかるツールです。顧客がサービスを使いこなし、自走できる状態になるまで徹底したサポートが必要になることから、RPAテクノロジーズではハイタッチ(1対1のサポート)に力を入れています

例えば、顧客であるRPA推進担当者と個別ミーティングを行い、課題の特定やロードマップの策定といった個別のアドバイスを提供しています。また、顧客の要望に応じて、社内でRPAの説明会を開催するケースもあります。

そのような取り組みにより、サービス導入直後の顧客の悩みや疑問を解消することで、サービスの価値を実感してもらいやすくなるのがメリットです。

参考:RPAテクノロジーズのカスタマーサクセス事例――既存顧客の継続率95%超を維持するための策とは|ITreview
 

3. Dropbox Japan|利用状況をデータサイエンティストが分析

オンラインストレージサービスを提供するDropbox Japan(ドロップボックス)は、顧客の声を徹底的に活用してカスタマーサクセスや商品開発の改善につなげています

顧客の声を収集する際は、アンケートやミーティングで直接ヒアリングをするほか、社内のデータサイエンティストチームが、Dropboxの利用状況をもとに統計分析を行います。収集した顧客データは、青信号・黄信号・赤信号として可視化し、緊急度の高い顧客から順に利用率改善のアクションに結び付けています

Dropboxは2017年頃から、コメントを用いた修正提案やファイル上でのディスカッションなどの機能が追加され、オンラインストレージからコラボレーションツールへと進化しました。Dropboxの新たな価値を顧客に実感してもらうため、カスタマーサクセス部門では、簡易マニュアルやFAQ、オンライントレーニングなどを通じて徹底した顧客サポートを行っています。

参考:Dropboxのカスタマーサクセス事例――オンラインストレージからコラボレーションツールへと進化するために掲げるKPIとは?|ITreview
 

4. SmartHR| セルフオンボーディングの体制を構築

SmartHRが提供している人事労務システム「SmartHR」は、99.5%という高い継続率を誇ります。高水準の継続率を維持し続けている理由は、約10年にわたり試行錯誤を繰り返してきたカスタマーサクセスの取り組みにあります。

  1. 創業当初(2013年頃):
    日本ではカスタマーサクセスという言葉が浸透していなかった時代。問い合わせへの回答スピードを重要指標に設定し、設定代行やチャットサポートといった導入支援を中心にカスタマーサクセスを実施していました。
  2. 拡大期:
    設定代行やチャットサポートによってカスタマーサクセスを実施していた同社ですが、顧客がサービスを使いこなしていると過信している状態に気付きます。顧客がどのようにサービスを利用しているか、まったく把握できていないのが実情でした。 そこで、サービス導入直後の顧客の悩みや疑問点を解消する、オンボーディングと呼ばれる取り組みを実施します。導入後の設定や機能の使い方に悩む顧客に対して、キックオフミーティングやトレーニングを行って課題解決をはかりました。
  3. 現在(2023年):
    オンボーディング体制は順調に機能したものの、うまく自走状態に到達しない顧客へのフォローが後手に回るという新たな課題が発生します。その原因は人手不足です。 そこで、顧客が自らの行動によって自走状態へと到達する「セルフオンボーディング」を推進するため、FAQやマニュアルなどを拡充しました。その結果、最小限のサポートのみで顧客が目標を達成できるようになりました。

参考:継続率99.5%を誇るSmartHRのカスタマーサクセスチームが、顧客のために"あえてやらない"こと|MarkeZine
 

5. freee|各KPIの相関性を見極め適切なアクションを実行

クラウド会計ソフトを提供しているfreee(フリー)は、顧客企業の従業員数に応じて中規模企業、中小企業、個人事業主用と3つの事業部に分け、それぞれ10人ほどのカスタマーサクセス担当を配置しています。そのなかでも中小企業事業部は、各KPIの相関性を分析したうえで適切なアプローチを実施しているのが特徴です。

カスタマーサクセスには、解約率やA年間経常収益(ARR)、NPS(ロイヤルティをはかる指標)、ヘルススコア(顧客の健康度をはかる指標)といった代表的なKPIが存在します。中小企業事業部では、KPIのなかでも特に、解約率とヘルススコア、年間経常収益とヘルススコアに強い相関があると考え、一方の数値の変化に合わせて具体的なアクションプランを策定しました。

例えば、サービスの利用状況から顧客のヘルススコアが著しく低いことがわかった場合、問題を放置しておくと解約率の低下や年間経常収益の減少につながってしまいます。そこで、ヘルススコアが低下した段階で顧客のアポイントをとり、計3~4回のオンボーディング講習を実施しました。KPIを効果的に活用した好事例だといえるでしょう。

参考:経理に携わる全ての人たちを、経営の"主役"に――freeeが挑む、もう1つのカスタマーサクセス|ITreview
 

6. イタンジ|オンボーディングの実態を可視化

イタンジは、不動産賃貸仲介業の営業支援システムや賃貸管理システムを提供している企業です。

イタンジがカスタマーサクセスに取り組み始めたのは2017年頃です。当時は顧客向けのヘルプサイトを構築し、そのなかでマニュアルを提供していました。しかし、マニュアルの使用率が低く、初回更新時に大量の解約者が発生する課題を抱えていました。

そこで、カスタマーサクセスツールを導入してオンボーディングの整備に取りかかります。オンボーディングとは、使い方の指導や研修の実施、システム内へのチュートリアル導入などにより、サービス導入直後の顧客の悩みや疑問を解消するための取り組みです。

イタンジは、単にオンボーディングの環境を整備するだけではなく、顧客の利用状況を可視化し適切なアプローチへとつなげています。

例えば、利用開始から一定期間が経過してもサービスを利用していない顧客には、直接電話をしてフォローを実施。さらに、機能が複雑でうまく使いこなせない顧客がいれば、ミーティングによってアドバイスを提案しています。

オンボーディングによって導入直後の顧客の悩みや疑問を解消した結果、月次解約率が3分の1に低下しました。

参考:セルフオンボーディング推進で工数削減と解約率3分の1を実現、不動産DXを支えるカスタマーサクセスの運用方法|HiCustomer
 

カスタマーサクセスのBtoC企業の成功事例

カスタマーサクセスといえば、サブスクリプション型のビジネスやBtoB企業が活用するイメージが強いのではないでしょうか。しかし最近では、スターバックスジャパンや花王をはじめとするBtoC企業もカスタマーサクセスのための取り組みを強化しています。

ここでは、カスタマーサクセスを実践するBtoC企業の事例をご紹介します。
 

1. スターバックスコーヒー|顧客の声を新サービスに反映

スターバックスコーヒーは自社の店舗を、自宅と職場に次ぐ第3の休息空間(サードプレイス)と位置付けています。その場所で高品質なコーヒーを飲み、ゆっくりと落ち着いた時間を過ごすことを、同社は「スターバックス体験」と呼んでいます。

スターバックス体験を実現するために取り組んでいるのが、徹底したデータ活用です。

顧客に対してアンケート調査を行った結果、「レジでの待ち時間が長い」「いつも長い列に並んでいる」といった意見が明らかになりました。たとえスターバックスというブランドに価値を感じている顧客でも、注文時の待機時間が長くなるほどその日の体験が損なわれてしまい、ブランドイメージの棄損につながってしまう可能性があります。

そこで導入したのが「モバイルオーダー&ペイ」という仕組みです。スターバックスを利用する際にモバイルオーダー&ペイを活用し、事前にアプリで注文をしておくと、レジで並ばずに商品を受け取れます。

これまで列に並んで待っていた人は、後ろで待っている人を気にして落ち着かない気分になるケースもありました。新しいサービスの導入後、顧客は自分のペースで注文やカスタマイズができるようになりました

参考:店舗でもデジタルでも考え方は同じ。スターバックス コーヒー ジャパンCMOに聞く、心を動かす体験の作り方|CX Clip
 

2. 花王|LINEによる1to1コミュニケーション

花王は、化粧品「ソフィーナ」や白髪染め「ブローネ」などのブランドにおいて、デジタルカスタマーサクセスの取り組みを推進しています。そのなかでも特に力を入れているのが、LINEアプリを活用したコミュニケーション戦略です。

花王のように、消費者を相手にビジネスを展開する企業の場合、一人ひとりの顧客を相手に関係性を構築するのが難しいため、カスタマーサクセスの実現は簡単ではありません。

そこで花王は、自社のLINEアカウントに顧客を招待し、1対1でコミュニケーションができる環境を整えました。社内に蓄積した顧客データをもとに、お肌のお手入れ方法や商品の選び方など、顧客に応じたアドバイスやパーソナライズした情報提供を行っています。

参考:花王のカスタマーサクセス部を大解剖 成功を導く3つの推進室|日経クロストレンド
 

3. メルカリ|カスタマーサクセス実現のためにVOCを徹底活用

フリマアプリを提供するメルカリは、カスタマーサクセスを推進するにあたり、特に「VOC=Voice Of Customer」の活用に注力しています。VOCは顧客の声のことで、カスタマーサポートに寄せられる問い合わせやアンケートで収集した意見などが代表例です。

顧客のことを考慮せず、企業が一方的にサービスを提供しても、カスタマーサクセスは実を結びません。カスタマーサクセスを成功させるためには、顧客のニーズを正確に捉えたうえで、その要望や意見をサービスへと反映させる必要があります。

メルカリでは毎月、経営陣やプロダクトマネージャーが一堂に会してVOCミーティングを実施しています。カスタマーサポート担当がまとめたVOCレポートをもとに、問い合わせ内容の現状やトレンドを共有し、改善案について話し合うのが目的です。

ほかにも、1日を通して顧客の声を分析・評価し合う「VOC読み込み合宿」や、顧客に直接意見を聞く座談会「メルカリサロン」などの取り組みを行っています。

参考:ヒントは必ず、顧客の声にある──SaaS、CtoCの王者達にとってのカスタマーサクセス|Forbes JAPAN
 

4. Netflix|売上よりも顧客からの信頼を優先

動画配信サービス大手のNetflix(ネットフリックス)は、売上よりも企業の信頼性確保に重きを置いてカスタマーサクセスを推進しています。

Netflixでは、30日間のトライアル期間が過ぎると自動的に有料プランへと切り替わりますが、自動更新の仕組みに気付かない顧客も少なからず存在します。運営会社のもとには、自動更新への不満から返金を求める多数の問い合わせがあり、約20億円の返金コストがかかっていました。

そこで、トライアルが終了する直前でリマインダーによって通知した場合、どのような効果が現れるか確かめるためにA/Bテストを実施します。リマインダー通知をした結果、以前まで90%だった継続維持率が85%に下がり、年間経常収益も100億円減少しました。

しかしNetflixは、「顧客から信頼される企業を目指すなら100億円の機会損失もやむなし」という判断を下し、最終的にはリマインダー通知の仕組みを取り入れています。売上の減少は企業にとって大きな痛手ではあるものの、顧客との信頼構築を最優先にするNetflixの姿勢は見習うべき部分が多いといえます。

参考:日本企業のDXはカスタマーサクセスから~Netflixに見る「データが人を動かす」未来~|updataNOW21
 

6. 東京ディズニーリゾート|定着率を高めるフックモデル

顧客のリピート率を高め、習慣化してもらうための仕組みを「フックモデル」と呼びます。このフックモデルを活用して効果的なカスタマーサクセスを実現しているのが、東京ディズニーリゾートです。

東京ディズニーリゾートでは、1年を通して「記念イベント」や「○○周年アニバーサリー」を開催しています。人を動かすトリガーやきっかけが重要となるフックモデルにおいて、顧客の興味を引くイベントを多数開催することで来園を促しています

参考:【感動】ディズニーランドの凄すぎるカスタマーサクセスを解説!|openpage
 

7. Fender|BtoC向けのオンボーディングを展開

世界的なギターブランドであるFender(フェンダー)は、実店舗やオンラインショップを通じた商品販売に加え、2022年から「Fender Play」というサービスを提供しています。Fender Playはサブスクリプション型のオンライン動画視聴サービスで、定額料金でギターの弾き方を学べるのが特徴です。

これらの取り組みは、BtoBのカスタマーサクセスでいえばオンボーディングに該当します。オンボーディングは、製品を導入(ギターを購入)した直後の顧客に対して、使い方のアドバイスや機能の提案などを行う手法です。導入直後によくある顧客の悩みや疑問を解消することで、その後のサービスへの定着(ギターの再購入や関連商品の購入)が期待できます

BtoC企業でありながら、オンボーディングをうまく活用した好事例だといえるでしょう。

参考:米でギター爆売れ フェンダーの楽器学習サブスクが日本で本格化|日経クロストレンド
 

事例から読み解くカスタマーサクセス成功のコツ

事例から読み解くカスタマーサクセス成功のコツ

ここまでご紹介した13種類の事例を参考にすると、カスタマーサクセスを成功に導くためのコツが見えてきます。成功のコツは次の4点に集約されます。

  • 早いタイミングでカスタマーサクセスの価値を実感してもらう
  • 常に顧客の状態をモニタリングする
  • 顧客との接触機会を増やす
  • 全社一丸となって取り組む

 

早いタイミングでカスタマーサクセスの価値を実感してもらう

カスタマーサクセスは、顧客がサービスを利用するタイミングに合わせて、次の3つのフェーズに分かれます。

  1. オンボーディング:サービスを導入してから各種機能に慣れ始める段階
  2. アダプション:サービスを継続利用して定着した段階
  3. エクスパンション:顧客がさらなる機能を求めている段階

特に、サービス導入直後であるオンボーディングのフェーズで顧客の期待を裏切ってしまうと、再びその期待値を回復するのは困難です。そのため、できるだけ早いタイミングでカスタマーサクセスを実行し、サービスに対する価値や成果を実感してもらう必要があります。

例えば、カスタマーサクセスにおいてオンボーディングという独自の取り組みがあるのは、サービスを導入した直後の顧客の悩みや疑問を解消しなければ、不満を招き、解約のリスクが高まってしまうためです。早期的な取り組みを実施することで、顧客満足度の維持・向上につながり、カスタマーサクセスの成功へと寄与します
 

常に顧客の状態をモニタリングする

freeeやイタンジ、メルカリの事例のように、カスタマーサクセスを実施する企業の多くが、KPIやVOCといった顧客に関する情報に着目していました。カスタマーサクセスを成功させるためには、顧客の状態を可視化・モニタリングし、そこから得られたデータを有効活用することが大切です。

企業が提供したサービスに対して顧客が価値を感じなくなると、たとえ丁寧なサポートや手厚いフォローを行っても、意識を改善するのは難しいといえます。だからこそ、顧客が価値を感じなくなる前に兆候を読み取り、サービスや顧客サポートにフィードバックしなければなりません
 

顧客との接触機会を増やす

カスタマーサクセスを成功させるためには、顧客との接触機会を増やすことも重要です。接触機会が増えれば、顧客の意見を収集しやすくなり、サービスや顧客サポートの改善につながります

例えば、Dropbox Japanでは、VOCを収集するために契約後のアンケートやオンラインミーティングを活用しています。花王は、顧客接点のひとつとしてLINEを活用し、アドバイスや提案を行う一方で、顧客からの悩みや疑問を回収しています。
 

全社一丸となって取り組む

カスタマーサクセスの目的は、サービスを長期的に利用してもらうことです。結果としてLTV(顧客生涯価値)や月次経常収益が向上し、企業全体の収益に貢献するため、カスタマーサクセス部門だけではなく、全社一丸となって取り組む必要があるでしょう。

全社的に取り組みを行うには、トップダウンによる強力な後押しや部門間連携が必要です。

カスタマーサクセスで取り扱う顧客情報は、営業部門やマーケティング部門、カスタマーサポートに蓄積したデータを活用できます。CRMやSFA(営業支援システム)、問い合わせ管理システムといった情報一元化ツールを活用することで、部門間のデータ連携が可能です。

また、あえてカスタマーサクセス部門を配置しないのも方法のひとつです。前述したfreeeでは、3つの事業部ごとに各10人前後のカスタマーサクセス担当を配置しています。
 

カスタマーサクセスの成功事例を参考に適切な施策を実行しよう

カスタマーサクセスの成功には、他社の事例をもとに自社に合う施策や効果的な運用方法を検討することが大切です。

今回ご紹介した事例を読み解くと、収集した顧客データを有効活用したり、なるべく早いタイミングでアプローチをしかけたりといった工夫が見受けられました。成功事例の共通点を押さえ、顧客を成功へと導きましょう。顧客の成功が、中長期的に自社の成功につながっていきます。

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カスタマーサクセス部門を成功に導くKPIテンプレート

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