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「カスタマーサクセス」とは直訳すると「顧客の成功」という意味で、詳しくいえば「顧客を成功に導くための取り組み」を指します。

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ここでいう「顧客の成功」とは、顧客が商品やサービスを利用することで、期待した成果や成功を手に入れた状態を指します。

どんなに使いやすいサービスも、顧客が期待した成果を達成できなければ、使い続けてもらえません。
大切なのは、顧客がそのサービスを使ってどんな成果をあげることを期待しているのかを知り、その成果の実現を手助けすることです。
それはつまり、顧客がその商品やサービスの価値を最大限引き出せるようアシストすることでもあります。

商品やサービスの選択肢が増え、顧客が他社サービスに乗り換えやすくなった昨今、「いかにして顧客に使い続けてもらうか」という視点が重要となっています。
そしてその視点に欠かせないのが、顧客の本質的なニーズを理解し、そのニーズを実現する「カスタマーサクセス」の考え方なのです。

そして、カスタマーサクセスに強い企業は、事業が安定し、収益のさらなる向上が見込めます。

本記事では、カスタマーサクセスの意味やカスタマーサポートとの違い、カスタマーサクセスに取り組む上でのポイントなどをお伝えします。

カスタマーサクセス部門を成功に導くKPIテンプレート

1.カスタマーサクセスとは?

「カスタマーサクセス」とは「顧客を成功に導くための取り組み」を指します。
顧客が「成功」している状態とは、顧客が商品やサービスを利用することで、期待した成果を得られたり、達成したい目的を達成できた状態を指します。
カスタマーサクセスでは、顧客が「成功」できるように、顧客の課題を先回りして解決したり、顧客の要望をもとにサービスを改善したりします。

カスタマーサクセスの施策例を紹介した図

その結果、顧客はそのサービスに好印象をもつようになり、やがて愛着(ロイヤルティ)が生まれます。
そうすれば、そのサービスをより長く使い続けてくれるだけでなく、その企業の別の商品・サービスにも興味・関心をもってくれる可能性が広がるのです。

たとえば、ビジネス用のメッセージングアプリ「Slack」のカスタマーサクセスの事例を紹介します。

Slackのサービスサイト画面のキャプチャ画像

Slackはメッセージ機能を通して、組織をまたいだコミュニケーションを円滑にし、今までにない「柔軟な働き方」を実現するサービスです。

Slackを導入する企業の多くは、まさにその「柔軟な働き方」を手に入れようとするわけですが、これまで社内外のやり取りをメール中心におこなっていた場合、メッセージングアプリの社内浸透にはそれなりの時間がかかります。

そのため、企業によってはSlackの利用を途中であきらめてしまうことがあります。
しかしそうならないよう、Slackではカスタマーサクセスの部署をつくり、Slackを導入した企業の社内浸透をアシストしています。
たとえば、他社の導入成功事例を共有する機会を設けたり、担当者による技術的なトレーニングをおこなったりしています。
その結果、Slackを契約し続ける企業は増え、Slackの売上げは右肩上がりで成長しています。
サービス提供側が顧客に対して「受け身」ではなく「能動的」に支援をしたからこそ、顧客の成功を実現できたのだといえます。

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2.カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い

カスタマーサクセスと混同されやすい言葉に、「カスタマーサポート」があります。
カスタマー“サクセス”とカスタマー“サポート”の大きな違いは、顧客の課題を解決する姿勢です。

カスタマーサクセスが顧客の課題を先回りして解決するのに対し、カスタマーサポートは、顧客が課題を感じ、その課題が提示されたタイミングで迅速に対応し解決します。

■カスタマーサクセス

顧客が期待する成果や成功を実現できるよう、その実現に至るまでに起こるであろう課題を予測し、先回りして解決する

■カスタマーサポート

顧客が課題を感じ、その課題が提示されたタイミングで迅速に応答し、解決する

両者の役割を表に整理すると、以下のようになります。

  カスタマーサクセス カスタマーサポート
役割 顧客の成功体験を実現 顧客の課題解決、クレーム対応
顧客に働きかける姿勢 能動的、先回り 受動的、要望に応じて
目指すべき指標 顧客の成功 効率的な解決
求められるスキル 顧客が期待する成功とは何かをつかむだけでなく、顧客すら気付いていない潜在的なニーズをつかめるスキル 顧客の問い合わせに対して、迅速かつ的確に対応できるスキル
顧客との関わり方 継続的 単発的

この表を見てわかるように、カスタマーサクセスとカスタマーサポートはそれぞれに役割が異なります。
よって、片方のみに力を入れるのではなく、両者のバランスをとった体制づくりが大切です。

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3.カスタマーサクセスが注目されている背景

カスタマーサクセスの考え方自体は、新しくありません。
顧客を成功に導くための取り組みは、古くからおこなわれていました。

しかし近年、ビジネスの現場では、その取り組みをあえて「カスタマーサクセス」と呼ぶようになりました。
なぜなら、SaaS(Software as a Service)の普及に伴い、いかにして顧客の成功にコミットし、顧客から選ばれ続ける存在になれるかが重要となってきたからです。

SaaS(Software as a Service)とはインターネットを通じて使えるソフトウェアです。
たとえば先ほど紹介した「Slack」もSaaSの一つです。

顧客にとってSaaSを使う大きなメリットは主に二つあります。
一つは使いたいときだけ利用料を支払えばサービスを使えるということ、もう一つは初期費用が大きな買い切り型のサービスと比べ、比較的低価格で導入できることです。

結果、顧客はSaaSを積極的に選ぶようになり、あらゆる業界において既存サービスのSaaS化が進んでいます。
そして、顧客が簡単に解約し他社のサービスを簡単に導入できるようになったからこそ、企業は今まで以上に顧客から選ばれ続ける必要が出てきました。

SaaS普及前後の顧客の購買行動の違いを示した図

顧客から選ばれ続けるためには、顧客のニーズを満たすことで、顧客と良好な関係を築く必要があります。
そのための取り組みが以前よりも必要とされるようになったことから、「カスタマーサクセス」という言葉が生まれました。

4.なぜカスタマーサクセスに投資するべきなのか?

SaaSの普及により、企業はやむをえずカスタマーサクセスに取り組むことが必要になりました。
しかしそれ以外にも、企業がカスタマーサクセスに取り組むべき理由として、以下のようなメリットが得られるという理由もあります。

  1. 顧客の課題解決に貢献することで、解約数を減らせる
  2. 顧客の中に愛着(ロイヤルティ)が生まれ、選ばれる存在になれる
  3. LTVの最大化が期待できる
  4. サービス開発現場へのフィードバックにつながる

4-1.顧客の課題解決に貢献することで、解約数を減らせる

カスタマーサクセスに取り組むことで、顧客が抱えるであろう課題を先回りして解決できます。
それにより、将来起こる可能性のあったトラブルを未然に防げたり、顧客のネガティブな感情の発生を抑えられます。
その結果、サービスの解約率(チャーンレート)の改善にもつながります。

また、顧客と対話を続けることで、解約の予兆にも気付けるようになり、解約につながる原因に前もって対処できるようになります。

4-2.顧客の中にロイヤルティ(愛着)が生まれ、選ばれる存在になれる

カスタマーサクセスの目的は、顧客が達成するべき目標を明確にし、達成に向けてアシストすることです。

そのアシストが順調であれば、顧客にとってその企業やサービスは、自分たちの成果へ向かって伴走してくれる存在となります。

その結果、顧客はその企業やサービスにロイヤルティ(愛着)を感じるようになり、さらにグレードの高いプランの契約(アップセル)や、別の商品やサービスの契約(クロスセル)を期待できるようになります。

近年、サービス開発の競争は激化しており、ある企業が独自の機能をリリースしたとしても、他の企業がすぐに追随し、製品の性能や機能だけでの差異化が厳しくなっています。
そこで大切となるのが、顧客にロイヤルティ(愛着)を感じてもらうことです。

商品やサービスには「機能的価値」と「情緒的価値」の2種類の価値があります。
機能的価値は、顧客が求めるニーズを満たせる機能や性能をしっかり提供すること、一方、情緒的価値は、顧客がその商品やサービスを使い続けたいと思う心理的な価値のことです。

顧客のロイヤルティを高めるには、この2種類の価値を提供し続ける必要があります。

ロイヤルティの高い顧客は、自分たちが支持するサービスを周囲に広めてくれることもあり、その行動は企業のマーケティング活動の大きな追い風となります。

4-3.LTVの最大化が期待できる

LTVとは英語の「Life Time Value」の略で、日本語では「顧客生涯価値」と呼ばれます。
これは、一人もしくは一社の顧客が、企業と取引を始めてから終えるまでに、企業にもたらす利益の価値や総額です。
企業にとっては、自社の顧客一人あたりのLTVが大きくなるほど、収益が向上します。

LTVの具体的な計算方法などは、以下記事で紹介していますので、気になる方はぜひ参考にしてください。

このLTVの高め方は、業界やビジネスモデルによって異なります。
たとえば、買い切り型のサービスの場合、初回の購入金額が顧客のLTVの大半を占めることが多くなりますが、SaaSの場合は継続利用を前提としているため、どれだけ長期間契約してもらえるかが重要となります。

カスタマーサクセスに取り組むことで顧客に自社サービスを使い続けてもらえれば、顧客一人あたりのLTVが向上し、安定して収益を得られるようになります。
また、「アップセル」や「クロスセル」による、さらなるLTVの増加も期待できます。

4-4.サービスの開発現場へのフィードバックにつながる

顧客との対話の中で気付いたサービスの改善点や生まれたアイデアなどは、サービスの開発現場へのフィードバックとなります。
そのフィードバックはサービスの利便性向上につながるだけでなく、顧客にとっては、自身の希望する仕様が実装されたという体験がさらなるロイヤルティの向上につながります。

5.カスタマーサクセスはSaaSビジネス以外でも必要?

カスタマーサクセスは、SaaSのビジネスにおいて重要だとお伝えしました。
しかし、カスタマーサクセスの取り組み自体は、SaaSに限らず、あらゆるビジネスにおいて重要です。
なぜなら、商品やサービスの種類、ビジネスモデルにかかわらず、顧客はその商品やサービスを用いて得られるメリット(効能)やベネフィット(恩恵)を求めているからです。
そのメリットやベネフィットを成功や成果という言葉に置き換えるのなら、SaaSビジネスだけでなくあらゆるビジネスにおいて、成功や成果は求められます。

たとえば、Appleの例を見てみましょう。
AppleはApple MusicをはじめとしたSaaSだけでなく、MacやiPhoneをはじめとした買い切り型のハードウェアも販売し続けています。

そんなAppleはとりわけ顧客のロイヤルティが高い企業だといわれています。
たとえば、スタイリッシュで使いやすい製品デザインを気に入った人の中には、MacBookだけでなく、iPadやiPhone、さらにはAirPodsというイヤホンまですべてAppleの製品で揃えている人も多いでしょう。
Appleの製品はシンプルで使いやすいと評判ですが、もしパソコンやスマートフォンの操作に不慣れなユーザーであっても、アップルストアの中に設けられたジーニアスバー(Genius Bar)という拠点を介して、使い方のレクチャーを受けられます。

Appleは「Apple製品を使う人たちの生活が快適になる」という顧客のベネフィットを意識し、ジーニアスバーなどのカスタマーサクセスを展開しているのです。

カスタマーサクセスは顧客が期待する成功の実現を目指し、良質な顧客体験を中長期的に提供するものです。
その姿勢はいかなる業界やビジネスモデルにおいても必要です。

それでは続いて、カスタマーサクセスに取り組む上で意識したい指標を見ていきましょう。

6.カスタマーサクセスで見るべき主なKPI

カスタマーサクセスに取り組むためには、次にあげる5つのKPI(Key Performance Indicators、重要経営指標)と、「顧客がその商品やサービスをどれだけ使い続けたいと思ってくれているか」を測る「ヘルススコア」を意識します。

「ヘルススコア」については、次のセクションで取り上げますので、まずはKPIから見ていきましょう。

カスタマーサクセスへの取り組みでは、以下の5つのKPIを追っていきます。

  1. 解約率(チャーンレート)
  2. 維持率(リテンションレート)
  3. オンボーディング完了率
  4. アップセル率・クロスセル率
  5. NPS®(ネットプロモータースコア)

カスタマーサクセスに関連のある4つのKPIの解説図

6-1.解約率(チャーンレート)

顧客がサービスを解約する割合です。
英語では「Churn Rate(チャーンレート)」と呼ばれます。

SaaSにおいては、サービスを継続してもらうことが収益に直結するため、この解約率をどれだけ下げられるかが重要です。

チャーンレートは大きく2つに分類でき、顧客数(アカウント数)を基準にして考えるものを「カスタマーチャーンレート」、収益を基準にしたものを「レベニューチャーンレート」と呼びます。

1.カスタマーチャーンレート
解約した顧客の割合や、有料プランから無料プランにダウングレードした顧客の発生割合です。

▼計算式
(解約数 ÷ 顧客数)×100(%)
もしくは
(ダウングレード数 ÷ 顧客数)×100(%)

▼例
ある月の解約数が10社で、契約顧客数が200社だった場合
10÷200×100(%)=5%

2.レベニューチャーンレート
その解約が、売上全体へ与えた影響の割合を指します。

▼計算式
{(サービス単価 × 解約数)÷ 売上}×100(%)
※月単位の金額を用いて、月単位(グロス)の割合を出すのが一般的

▼例
サービス単価が30,000円/月のサービスが月に6件解約されたとし、月の売上が300万だった場合
30,000×6÷3,000,000×100(%)=6%

業界やビジネスモデルによっても変わりますが、チャーンレートの平均値は3.0%程度、理想は3%以下といわれています。

チャーンレートについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

6-2.維持率(リテンションレート)

サービスを継続し続けてくれる顧客の割合です。
英語の「retention(保持・維持)」という意味から、「定着率」「継続率」と呼ばれることもあります。

先ほどの解約率との違いは、解約率が「去って行く顧客の割合」を見るものに対し、維持率は「使い続けてくれている顧客の割合」を見ることです。
つまり、顧客の動向におけるネガティブな面を見るのが解約率、ポジティブな面を見るのが維持率です。

維持率は以下の計算式で求められます。

1.カスタマーリテンションレート
{(期間終了時の顧客数 - 期間中に増えた顧客数) ÷ 期間開始時の顧客} × 100

2.レベニューリテンションレート
{(期間終了時の収益 - 期間中に増えた収益) ÷ 期間開始時の収益} × 100

たとえば、あるサービスの6月時点での顧客数が1,000人いて、6月中に350人の顧客が増え、6月末での顧客数が1,300人になっていたとします。
上記の計算式を用いるのなら、(1,300-350)÷1,000×100=95となり、維持率は95%となります。

ちなみにHubSpotでは、アカウントベースではなく収益ベースでの維持率を重視しています。
(アカウントベースの場合、たとえばMRRが10円/1,000円でも同じ1アカウントとして同等の扱いになってしまいます)
当社のように、単一商品ではなく、複数サービスを顧客の要望に合わせて提供している、またはサブスクリプションモデルで販売しているために顧客ごとで金額が異なる場合は、収益ベースで換算するのが一般的でしょう。

6-3.オンボーディング完了率

「オンボーディング」は、サービスの利用を開始した顧客がサービスを理解し、定着するまでの期間を指します。

この言葉は、船や飛行機に乗っているという意味の「on-board」から派生した言葉で、元々は、船や飛行機に乗ってきた乗組員や乗客が乗り物に慣れるための期間を指します。
その意味から、「サービスの利用者が、そのサービスに慣れるまでの期間」を示す言葉として用いられるようになりました。

そして「オンボーディング完了率」は、オンボーディングを受ける期間にいる顧客のうち、どれだけの割合の顧客がオンボーディングを完了したかを示す数値です。
この数値を算出するには、以下の計算式を用います。

オンボーディング完了率の計算式
(オンボーディングが完了した顧客数 ÷ オンボーディング期間にあるすべての顧客数)×100(%)

ちなみに何をもって「オンボーディングが完了した」とみなすかは、商品やサービスの特性によって異なります。
たとえば「サービス契約後に初期設定が完了した状態」や「チュートリアル動画の再生が完了した状態」など、どのような状態になればオンボーディングが完了したといえるのか、社内で共通認識をもっておくことが重要です。

オンボーディング完了率の低さは、顧客の多くが商品やサービスの価値を理解しきれず、早々に解約してしまう可能性があることを暗に示しています。

とくに購買直後の顧客は不安や慣れない面もあり、企業から提供される情報に対して、注意深くなっています。
つまり「購買直後」のタイミングこそ、顧客がサービスに対して最も関心をもつタイミングなのです。
よって、このオンボーディングの間に、顧客のニーズにつながるアクションを起こすことが重要です。

改善に向けた打ち手として、「導入直後のチュートリアルの準備」や「導入後の無料説明会の実施」などを検討するとよいでしょう。

6-4.アップセル率・クロスセル率

「アップセル」とは、顧客が購入したものよりグレードの高いサービスに乗り換えてもらうことを指します。
たとえば、より多機能・高額な上位プランへ移行してもらうことを指します。

一方、「クロスセル」は、顧客が購入したものとは別の商品・サービスを追加で購入してもらうことを指します。
たとえば、関連商品やオプションの購入などです。

スマホの料金プランを例にアップセルとクロスセルについて解説した図

アップセルやクロスセルを実現すると、顧客のLTVが高まり、収益が増加します。
アップセル率・クロスセル率とは、どれだけの顧客に対してアップセル・クロスセルを実現できたのかを示す指標です。

アップセル・クロスセルを提案する際、その提案が顧客の成功により近づくのであれば、その提案は顧客にとって大きな価値があるでしょう。
しかし、顧客のニーズに合わない提案をすると、かえって解約のリスクが高まる可能性があるので注意が必要です。

アップセル・クロスセルについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

6-5.NPS®(ネットプロモータースコア)

NPS®は顧客のロイヤルティを測るための指標です。

このNPS®の数値が高いほど顧客のロイヤルティは高く、顧客がそのサービスを他者に推薦する可能性が高いと考えられます。

NPS®の数値を測るためには、まずは顧客に「そのサービスを友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?」という質問をし、その回答を0~10までの11段階で評価してもらいます。
そして、回答の数字の大きさによって、顧客を「推奨者」「中立者」「批判者」の3つに分類します。

NPSで用いる評価指標の図

顧客が付けた点数 顧客のセグメント 顧客の属性
9点または10点 推奨者 再購入率がきわめて高いだけでなく、実際に商品を友人や同僚に紹介してくれる。
7点または8点 中立者 受身で満足している顧客で、再購入率が推奨者に比べてかなり低い。
再購入してもロイヤリティや熱意ではなく、惰性であることが多い。
0点~6点 批判者 否定的な口コミの80%はこの層から発信される。
発信された批判や否定的な態度は、新規顧客を遠ざけ、その企業の社員のやる気を失わせることも。

その後、回答者全体に占める「推奨者」の割合から、「批判者」の割合を引くと、NPS®の値が求められます。

NPS®の計算式
推奨者の割合(推奨者の数 ÷ 回答者全員の数)ー批判者の割合(批判者の数 ÷ 回答者全員の数)=NPS®

たとえば100人の顧客に回答してもらい、40人が推奨者で、批判者が20人いたとします。
その場合は、推奨者が40%、批判者が20%でNPS®は「40-20=20pt(ポイント)」といなります。
もし推奨者が20%、批判者が30%であれば、NPS®は「20-30=-10pt」です。

NPSの計算式の図

このNPS®の理想の数値は業界ごとには異なるため、あなたの業界での他社のNPS®を確認し、そのNPS®を超えることを意識しましょう。

7.顧客のサービス利用の意欲を測る「ヘルススコア」

前のセクションで紹介した「解約率」や「維持率」などの数値を改善するためには、顧客がその商品やサービスを使い続けたいと思ってくれているかどうかを把握する必要があります。

そこで用いたいのが「ヘルススコア」と呼ばれる指標です。
「ヘルススコア」は、顧客がそのサービスを継続して利用してくれそうかどうかを測る指標です。
顧客がそのサービスの利用について意欲的かどうかを、顧客の健康状態にたとえて、さまざまな指標を用いて確認します。
これは顧客と企業の関係の健全性を評価する指標でもあります。

ヘルススコアが高い顧客はサービスを積極的に活用している可能性が高く、グレードアップ版やオプション商品などの提案を好意的にとらえてくれます。

一方、ヘルススコアが低い顧客は、サービスを上手く活用できておらず近いうちに解約する可能性が高いため、追加の提案がネガティブに捉えられることがあります。
その場合は、顧客の課題をヒアリングし、一緒になって課題を解決することが大切です。

ヘルススコアや、前述のKPIを意識しておくことで、カスタマーサクセスの取り組みはより実りあるものとなります。

続いては、カスタマーサクセスに取り組む上で押さえておきたい、段階別の顧客に合わせたアクションを取り上げます。

8.カスタマーサクセスの具体的なアクション

顧客にサービスを継続して利用してもらうには、顧客の状況に合わせたニーズを把握し、そのニーズを満たし続ける必要があります。

そこで、サービス提供側がとるべきアクションを、顧客の3つのフェーズ(段階)に分けて解説します。

  • A.導入支援フェーズ
  • B.活用・トレーニングフェーズ
  • C.ファン化フェーズ

カスタマーサクセスの3つのフェーズを解説した図

A.導入支援フェーズ

サービスの契約前後の顧客に対しては、顧客が「期待どおりのことができている」とサービスの価値を実感してもらえるよう、顧客のニーズに合ったサービスの使い方を伝えましょう。

たとえば、顧客の課題別にサービスの使い方を説明した「チュートリアル」を案内したり、導入後にミーティングを実施し、一緒に製品を触りながら使い方を教える「ハンズオン」という方法がオススメです。

このフェーズにいる顧客に対しては、とくに以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

1.顧客の成功の定義を確認する

顧客の成功を実現するには、顧客が何を成功と考えていて、いつまでにどんな目的を達成したいのかを知る必要があります。
たとえば目標には、業務効率化による時間の節約やコストカット、収益の増加などがあります。

営業段階から顧客の成功の定義を確認できていれば、顧客の契約後、スムーズに支援を実行できます。
顧客自身、自らの成功の定義をうまく言語化できないケースもあるため、営業担当が顧客の潜在的なニーズを見える化する必要があります。

ただし、営業によるヒアリングを通さず顧客自らがサービスを導入するケースでは、成功の定義を契約前に確認できません。
その場合は、顧客のオンボーディング時に対面での支援をおこない、成功の定義を確認するとよいでしょう。

ちなみに、契約前に顧客のニーズと自社が提供できる価値とのズレに気付いた場合、サービスを提供しないでおくという判断も重要です。
サービスを提供しないわけですから、相手は顧客になってくれませんが、相手との良好な関係性を維持していれば、今後、何らかのサービスを提供した際に顧客になってくれる可能性が残ります。

2.サービス導入後に、顧客がすぐに価値を得られるようにする

サービス導入後、顧客が「このサービスを使えば、自分がやりたいことを実現できる」という確信を得られると、そのあとも使い続けたいというモチベーションが生まれます。

サービス導入直後の顧客は不安や慣れない面もあり、サービスの利用に関して注意深くなっています。
そのタイミングで「導入してよかった」という価値を感じられると、顧客はその後もサービスを前のめりで使い続けるようになります。

B.活用支援・トレーニングフェーズ

導入支援後、一定期間が経ったら、顧客がサービスを活用できているか、使いこなせていないままになっていないかを確認しましょう。
このとき、顧客の状況を確認するには、前のセクションで解説した「ヘルススコア」を用います。
たとえばSaaSの場合、ログインの頻度や機能の使用履歴などから活用状況を確認できます。

また、このフェーズにおいては、メール等で顧客の課題をヒアリングすることも大切です。
もし、顧客がサービスを上手く活用できていない場合は、必要に応じて、個別のトレーニングを実施するのもよいでしょう。
トレーニングでは、サービスの使い方だけでなく、顧客が気付いていない機能や活用のコツを伝え、サービスをより上手く利用してもらえるよう支援します。

ちなみにこのフェーズでは、顧客が自力でサービスを活用し、目標を達成できるようになることを目指します。

たとえば、レポートをクラウド上で出力する自社サービスを使って、顧客がそのレポートをうまく作れなかったとします。
そのとき、カスタマーサクセス担当者が代わりにレポートの出力を代行してしまったら、顧客はレポートの出力方法がわからず、次回以降もその担当者に作業をお願いしなければなりません。
そうなれば顧客はいつまで経っても成長できず、担当者が付かなければ利用できないサービスとなってしまいます。

そのため、このフェーズにおける活用支援やトレーニングは、あくまでも顧客が自力でサービスを使えるような支援をおこないましょう。
たとえば、顧客が一緒になって手を動かしながら学ぶハンズオンのトレーニングなどがオススメです。

C.ファン化フェーズ

導入支援から活用支援・トレーニングまでをしっかりおこなうと、顧客はそのサービスを使いこなせるようになるだけでなく、企業に対してロイヤルティを感じてくれるようになります。
そしてその結果、継続して利用したいという気持ちが強くなります。

そのような顧客に対しては、より満足してもらえるよう、グレードアップしたプラン(アップセル)や別の商品やサービス(クロスセル)を勧めましょう。
そうすれば、顧客の満足度が上がるだけでなく、自社の収益の向上にもつながります。

また、このフェーズに達した顧客は、自社の「アドボケイター(advocator)」となり、自社のブランドやサービスに関する良い口コミを発信してくれる場合があります。
「アドボケイター」(advocator)とは、自社のブランドやサービスを熱狂的に支持して使ってくれるファンやファン心理を指します。

そのような顧客に対しては、サービス改善に積極的に関わってもらうよう働きかけるのもよいでしょう。
自分の意見が採り入れられたサービスがリリースされることで、顧客はその企業やサービスに対してより一層ロイヤルティを感じるようになります。

たとえば、アウトドアやスポーツ用品を扱っている小売企業の「ワークマン」では、SNS上でワークマンに関するハッシュタグを付けている人を探し、「ワークマン公式アンバサダー」への就任を依頼しています。
ワークマンの公式アンバサダーになれば、いち早く新製品情報が手に入ったり、製品の企画に参画することもできます。

ワークマン公式アンバサダーのサイトのキャプチャ画像

(参照:WORKMAN/ワークマンプラス公式アンバサダーご紹介

このように、自社に対してすでにロイヤルティが高い顧客に対して、さらなるアプローチを実施することで、よりコアなファンを増やせます。

9.カスタマーサクセスに取り組む際のポイント

  1. 自社が対象とする顧客にだけ、商品やサービスを提供する
  2. 顧客の状況に合わせて対応方法を選択する
  3. すべての顧客に対して「最適な支援」をする
  4. 顧客にとってより良い商品・サービスになるよう更新し続ける
  5. 全社でカスタマーサクセスに取り組む
  6. カスタマーサクセスはブランディングの一環と考える

カスタマーサクセスに取り組む際は、以下の5つのポイントを押さえてください。

9-1.自社が対象とする顧客にだけ、商品やサービスを提供する

自社のサービスがどんな価値を提供しており、どんな顧客に利用してもらいたいのかを明確にしましょう
そのためには、そのサービスをすでに利用している顧客の満足度やヘルススコアを見ながら、対象とする顧客を定義し直すことが大切です。

これはカスタマーサクセスに限らず、マーケティング全般に通じることです。
自社が対象としていない顧客にサービスを提供した場合、以下のようなケースが生じます。

解約率(チャーンレート)が増える

顧客が求めている価値と自社サービスが提供する価値が異なっているため、顧客はサービスの価値を実感できず、すぐに解約してしまいます。

クレームが増える

その結果、カスタマーサポートにかかる負担が増えます。
また、自社にとって本当に必要な顧客の意見を見極められなくなり、顧客の要望を自社サービスの改善に活かしづらくなります。

自社サービスに必要のない機能やサービスを求められる

顧客が求める機能が、本来提供すべき機能とずれるケースです。
もし、顧客の要望を鵜呑みにし機能の開発・実装をしてしまうと、その顧客以外使わない機能を開発してしまうかもしれません。
大口の顧客なら問題ないかもしれませんが、開発の費用対効果が悪いケースがほとんどでしょう。
たしかにビジネスにおいて顧客第一主義は大切ですが、すべての顧客の要望を受け入れようとするのは注意が必要です。

カスタマーサクセスの取り組みがうまくいかなくなる

自社が対象としていない顧客にサービスを提供することで、「顧客の成功」の定義がずれる可能性が高くなります。
「顧客の成功」の定義がずれた状態でのカスタマーサクセスの取り組みは成果が上がりにくくなります。

営業を含めたマーケティングにおいては、目の前の見込み客に契約してもらえそうな場合、相手が求めている価値と自社が提供する価値が少し違うと感じても、「一度使ってもらえれば、自社の価値を理解してもらえるだろう」と考え、そのまま契約を進めてしまうケースもあるかもしれません。
また、営業部門が「契約数」をKPIとしていた場合、見込み客のニーズに関わらず契約につなげてしまうかもしれません。

たしかに、自社が対象としていない顧客にサービスを導入してもらうことで、一時的に売上は向上します。
しかし、そのような顧客は、長期的にみるとカスタマーサクセスの実現につながらない可能性が高いため、対象とする顧客は絞りましょう。

対象とする顧客像を全社で統一したり、KPIの指標を統一したりすることが大切です。

なお、当社HubSpotでは、マーケティング、営業、カスタマーサクセスのすべての部門で「顧客の契約継続率」や「活用頻度」をKPIとして追っています。

9-2.顧客の状況に合わせて対応方法を選択する

どんな顧客にどれくらいの支援をおこなうのかを最初に決めておくことで、社内のカスタマーサクセスにかけるリソースを適切に分配できます。
そのために「タッチモデル」という考え方を活用しましょう。

タッチモデルとは?

期待できるLTVの大きさに応じて顧客を3つのグループに分け、カスタマーサクセスに投資するリソースを適切に分配する考え方です。
期待できるLTVが大きい顧客を「ハイタッチ」、期待できるLTVが小さい顧客を「テックタッチ」とし、その中間層を「ロータッチ」と分けます。
一般的に「ハイタッチ」の顧客数は少なく、「テックタッチ」の顧客数は多い傾向にあります。

タッチモデルの解説図

「ハイタッチ」の顧客は、たとえば一社でのアカウントの契約数が多い大口顧客や、長期間利用を続けてくれているリピーターなどが当てはまります。
一方「テックタッチ」の顧客の例としては、契約数が少なかったり、最近契約したばかりの新規顧客などが考えられます。

上記のように分類したのち、各層の顧客に対するアクションを変えていくことで、リソースを最適化できます。

それぞれの層の顧客に合ったカスタマーサクセスを提供する

顧客の層によって、サービス提供側に求められる支援の内容は異なります。

たとえば「ハイタッチ」に属する大口顧客の場合、サービスの使い方のレクチャーだけでなく、社内へのサービスの定着支援を必要としていることがあります。
また、利用期間が長い顧客は、基本的な機能を使いこなせている一方で、より自分たちのニーズに合ったカスタマイズを求めている場合があります。そのため、ハイタッチに属する顧客に対しては、対面での密なヒアリングや、一歩進んだ手厚いフォローが求められ、多くのリソースを割く必要があります。

一方、個人で利用している、あるいは契約したばかりといった「テックタッチ」の顧客に対しては、対面での手厚いフォローよりも、自分のペースで導入を進められるような動画の学習コンテンツやeBookなどのテクノロジー(テック)を用いたアプローチが求められます。
たとえば、当社HubSpotでは、マーケティングや営業などの専門知識を学べる無料のオンライン学習コンテンツ「HubSpot Academy」を提供しています。

HubSpot Academyのサイトのキャプチャ画像

このように「タッチモデル」で考えることで、社内のリソースを最適化できるだけでなく、ぞれぞれの顧客に合った情報を提供でき、顧客との信頼関係を築けます。

9-3.すべての顧客に対して「最適な支援」をする

「タッチモデル」は顧客の優劣をつけるのではなく、それぞれの顧客に合った情報を提供することで顧客の満足度を高めることが目的です。

大切なのは、それぞれの顧客にとって最適な支援をおこなうことです。
たとえば「ハイタッチ」の顧客に対して、顧客が本来は自分でおこなうべき機能の設定や社内へのレクチャーなどをカスタマーサクセス担当者が代理してしまうと、その担当者がいなければ顧客がサービスを使えない状態になります。
そうなると、顧客に対して常に必要以上の支援を続けなければならず、社内リソースが不足します。

また手厚くフォローしすぎることで、顧客が「頼めばなんでもやってくれる」と思い、期待値がどんどん上がることで無茶な要望が増えるケースもあります。
その結果、「要望を聞いてもらえないからサービスを継続しない」という理由で解約につながる可能性もあります。

逆に「テックタッチ」の顧客に対しては、社内リソースの効率化に走り支援にかけるリソースを減らしてしまうことで、「必要なサポートが受けられなくなった」といった不満やクレームが増える場合があります。

そのため、すべての顧客が継続して価値を実感できるように、社内リソースと相談しながら最適な支援を考え抜くことが大切です。

9-4.顧客にとってより良い商品・サービスになるよう更新し続ける

顧客のロイヤルティは「情緒的な価値」を提供することでも向上するため、顧客と良好なコミュニケーションを重ねることで「あの会社はなんだか良い会社だ」という印象は得られます。
しかし、情緒的な価値の提供に走り過ぎて、本来顧客が求めていた「機能的な価値」を十分に提供できないのは本末転倒です。
顧客が「やりたかったことができた」という成功体験を得られなければ、いずれサービスを利用してもらえなくなります。
そのため、顧客の心理にアプローチするよりも、まずはニーズをしっかり満たせる商品やサービスを提供することを心がけましょう。

また、顧客のニーズは変化し続けます。
そのため、常に顧客の声を集め、要望に応じて商品やサービスをアップデートし続けることも大切です。
そのような姿勢を見せていれば、もし顧客が「使いづらい」と感じる点が出てきても、「近いうちに自分たちの要望がサービスに反映されるはずだ」と期待し、使い続けてくれることも考えられるでしょう。
その後、いざサービスが改善された際には、顧客は「自分の要望を聞いてもらえた」「期待してよかった」と感じ、商品やサービスにさらなる期待を寄せ、利用を続けてくれるようになります。

9-5.全社でカスタマーサクセスに取り組む

カスタマーサクセスを成功させるうえで最も重要なのは、全社でカスタマーサクセスに取り組むことです。

すべての部署がカスタマーサクセスの重要性を理解する

「顧客の成功」を達成し自社の事業の成長につなげるためには、自社が対象とする顧客に商品やサービスを提供することが重要です。
そのためには、どのような見込み客を集客し商談のフェーズにつなげるかや、どの見込み客からの受注を目指すのかについても考える必要があります。
そこでは、マーケティング部門や営業部門との連携が必須です。
また、顧客の声として、カスタマーサポートに寄せられるお問い合わせ内容も参考にするために、カスタマーサポート部門との連携も欠かせません。

このようにカスタマーサクセスを進めるためには、すべての部署でカスタマーサクセスの重要性を理解し、全社で取り組む必要があります。

上層部がカスタマーサクセスの重要性を理解し、組織体制を整える

すべての部署を巻き込むには、上層部の理解や、各部署が連携できる組織体制が必要です。
しかし実際には、カスタマーサクセスを導入しようとしても、組織体制が不十分だったり、上司から理解が得られなかった、というケースも多いようです。
バーチャレクスとアイティクラウドによる実態調査」の調査結果では、カスタマーサクセスに取り組んだ企業のうち、カスタマーサクセス導入時の課題としてもっとも多く挙げられたのが「人材・組織体制が不十分(22.6%)」 、その次が「経営層/上層部の理解が得られない(20.2%)」と、組織面の課題が上位を占めています。

そのため、カスタマーサクセスを導入するときは、まずは経営者などの上層部がその重要性を理解し、トップダウンで取り組むことが大切なのです。

カスタマーサクセスの部署を作る

全社でカスタマーサクセスの考え方を意識するために、カスタマーサクセスの部署を作るという方法もあります。
そうすることで、カスタマーサクセスの部署と他部署の役割が明確になり、カスタマーサクセスの考え方が浸透しやすくなるほか、カスタマーサクセスに必要なリソースを用意しようとする動きが生まれます。

自社にカスタマーサクセスの知見が足りない場合は、専門知識や経験がある人を採用し、カスタマーサクセスの部署に配置するのもよいでしょう。
最近はCCO(チーフカスタマーオフィサー(Chief Customer Officer))という役職も注目されています。

また人事評価の指標の一つとして、顧客のサービス継続率といったカスタマーサクセスの指標を含めることで、カスタマーサクセス部署のメンバーのモチベーションも担保できます。

このように、カスタマーサクセスに関わるメンバーのモチベーションにも配慮しながら、継続してカスタマーサクセスに取り組める環境を作りましょう。

9-6.カスタマーサクセスはブランディングの一環と考える

カスタマーサクセスは「顧客とどのように向き合うか」を徹底的に考える取り組みでもあります。
その取り組みの姿勢は対外的な印象をつくりあげ、企業やサービスのブランド構築に大きな影響を与えます。
そのため、カスタマーサクセスはブランディングの一環でもあると考えておくとよいでしょう。

ブランディングに関しては以下の記事で説明していますので、気になる方はぜひ参考にしてください。

さいごに

インターネットを介して自由に情報を得られるようになり、SaaSビジネスが成熟しつつある今、顧客の選択行動はますます多様なものとなっています。

その時代の流れにおいては、いかにして顧客から選んでもらうか、選び続けてもらうかが重要です。

マーケティングの現場でよく用いられる言葉に「顧客は自分が本当に欲しいものがわかっていない」というものがあります。
この言葉は、アメリカの自動車王であるヘンリー・フォードが残した有名な格言から来ています。
「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう」

この言葉が教えてくれるのは、顧客のニーズに応え続けるには、顧客が潜在的に抱えているニーズを掘り起こすことの重要性です。

フォードのように、顧客が本当に求めているニーズや成果を常に考え、「顧客第一主義」を貫き通せる企業こそが、これからも選ばれ続けるのでしょう。

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カスタマーサクセス部門を成功に導くKPIテンプレート

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元記事発行日: 2019年7月05日、最終更新日: 2021年10月01日

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