CMS(コンテンツ管理システム)とは、プログラミングの知識がなくてもWebサイトの構築からコンテンツの追加・修正までを簡単な操作で行えるシステムです。

最近は、ShopifyやEC-CUBEといったECサイトを構築できるCMSも登場しており、「どのCMSが人気なだろう」と気になっている方も多いのではないので。
本記事では、世界と日本におけるシェア上位のCMSを紹介します。人気のあるCMSの特徴を知り、自社の目的に合ったものを選びましょう。
CMSのシェア率(利用率)

テクノロジーに関する調査データを提供するW3Techsによると、全Webサイトに対するCMSの利用率は67%です(2022年9月13日時点)。作成したWebサイトということになります。

現在、CMSとして圧倒的なシェアを持つWordPress(ワードプレス)や、CMSにECサイトの機能を搭載させたShopify(ショッピファイ)など多数のCMSが登場し、HTMLやCSSの知識がなくても簡単にWebサイトを構築できるようになっています。これから企業用のWebサイトやブログを始めたい方には、Webサイトの構築から管理までを内製化できるCMSの活用がおすすめです。
CMSのシェアランキング(世界)
世界のCMSシェアランキングは次の通りです(2022年9月13日時点)。

CMS |
CMSのシェア率
|
Webサイト全体のシェア率
|
ワードプレス |
64.2%
|
43.0%
|
Shopify |
6.2%
|
4.1%
|
ウィックス |
3.4%
|
2.3%
|
スクエアスペース |
3.0%
|
2.0%
|
ジュムラ! |
2.5%
|
1.6%
|
Drupal |
1.8%
|
1.2%
|
Adobe Systems |
1.6%
|
1.1%
|
Google Systems |
1.3%
|
0.9%
|
Bitrix |
1.2%
|
0.8%
|
Webflow |
0.9%
|
0.6%
|
参考:Usage statistics of content management systems|W3Techs
- CMSのシェア率:各製品のCMS市場に占める割合
- Webサイト全体のシェア率:各製品の全Webサイトに占める割合
CMSのシェア率とWebサイト全体のシェア率のいずれにおいても、WordPressがトップに位置します。
2番目にシェア率の高いShopifyは、近年になって人気が急上昇しているCMSです。2014年にはわずか0.1%のシェア率でしたが、2020年5月にJoomla!を抜いてランキング2位に躍り出ました。
CMSのシェアランキング(日本)
日本のCMSシェアランキングは次の通りです(2022年9月13日時点)。

CMS |
シェア率 |
WordPress
|
84.4%
|
Adobe Systems
|
2.8%
|
Shopify
|
2.0%
|
EC-CUBE
|
1.8%
|
カラーミーショップ
|
1.3%
|
ホームページビルダー
|
1.3%
|
MakeShop
|
1.2%
|
ライブドアブログ
|
0.9%
|
Jimdo
|
0.8%
|
futureshop
|
0.6%
|
参考:Distribution of content management systems among websites that use Japanese|W3Techs
世界のシェアランキングと同様に、日本でもWordPressが1位を獲得しています。日本語がメインの全Webサイトに占めるWordPressの割合は84.4%で、圧倒的なシェアを獲得していることがわかります。
2位のAdobe Systemsは、フォトショップやイラストレーターなどのデザインソフトでお馴染みの企業です。4位のEC-CUBEは、ShopifyのようなECサイト構築機能を備えています。
WordPressのシェア率が高い理由
WordPressのシェア率が圧倒的に高いのは、次の4つの理由があるからです。
- すべての機能を完全無料で利用できる
- 公開ページ数に上限がない
- テンプレートやプラグインの種類が豊富
- ユーザーが多いのでWeb上に多数の情報が載っている
WordPressを利用するうえで必要な料金は、サーバー代とドメイン代のみです。そのほかの費用はいっさいかからず、無制限にページを公開できます。9,000種類以上のテンプレートと約6万件のプラグインが用意されており、ほとんどのものが無料です。
低コストでWebサイトを構築できるにもかかわらず、豊富な機能を使えるのが人気を集める理由だといえるでしょう。
WordPressの詳しい情報を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
国内シェア上位のCMSの概要
国内シェア上位のCMSのうち、1~5位のものを紹介します。
製品名 |
料金
|
独自ドメイン
|
ページ公開数
|
WordPress |
無料
|
可
|
制限なし
|
Adobe Experience Manager Sites |
要問い合わせ
|
可
|
記載なし
|
Shopify |
月額5ドル~
|
可
|
記載なし
|
EC-CUBE |
月額6,800円~
|
可
|
記載なし
|
カラーミーショップ |
無料プラン
有料プラン:月額4,950円~
|
可
|
10~10,000ページ
|
上記のうち、すべての機能を無料で利用できるのはWordPressのみです。カラーミーショップには無料プランがありますが、商品レビューやクーポン発行、アクセス解析といった一部の機能が制限されています。
Adobe Experience Manager Sitesは、AI技術を取り入れた最先端のCMSです。
Shopify・EC-CUBE・カラーミーショップは、ECサイト構築機能を持つCMSです。コンテンツの作成・編集というCMSの基本機能が利用できるほか、Webサイトにショッピングカードや決済機能などを搭載できます。
こちらの記事では、13種類のおすすめCMSを紹介しています。 各CMSのより具体的な特徴やメリットを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
シェア率を参考にして目的に合ったCMSを選ぼう
数あるCMSのなかでも、WordPressは圧倒的なシェアを誇ります。また、最近では、ShopifyやEC-CUBEといったサイト構築機能を持つECもシェアを伸ばしています。と、製品選びの参考になるでしょう。
ただし、人気の高さだけを基準にCMSを選択すると、自社に合わないCMSを選んでしまう可能性もあります。
目的や用途に合う機能が搭載されているか、事業規模にマッチするか、セキュリティ対策は十分かといった点も確認しておきましょう。

