ランディングページは業種やビジネスモデル、使用する目的によって最適な構成やサイズが異なります。なぜなら、ユーザーの商品知識や購買プロセスなどによって求められる情報の質と量が違うからです。
見込み客を惹きつけるランディングページ作成ガイド
効果的なランディングページの作成方法を徹底解説!
- ランディングページの基礎知識
- 効果的なランディングページの作成方法
- 作成したページの効果測定方法
- ランディングページ作成に役立つツール
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全てのフィールドが必須です。
本記事では、8種の業種・目的別に、実際のランディングページ事例を見ながら特徴や制作に役立つポイントを解説します。
BtoBセールス用ランディングページの事例とポイント
BtoBセールスのランディングページでは、ユーザーが初回の訪問で購入を決定することはまずありません。リアルでの営業活動と同様に検討期間が長く、ユーザーの意思決定のプロセスも複雑です。
そのため、BtoCのランディングページのように購入だけをコンバージョンに設定すると、機会損失につながる恐れがあります。以下のような複合的なCTAを設けて多様なニーズに対応できるようにしておくことがおすすめです。
- 資料請求
- 見積依頼
- 無料体験
- 問い合わせ
グラフ等を入れる
デザイン面では、製品・サービスの強みやベネフィット(ユーザー利益)を直感的に伝える工夫が大切です。一般的には以下のようなグラフや表がよく使われています。
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料金プランはしっかり説明
次のように複雑な料金プランの計算方法をわかりやすく説明しているランディングページもあります。
請求書作成・発行・管理クラウドサービスMakeLeaps | 簡単に使えるWEB請求 | リコー
このように、ランディングページ上でユーザーが迷いそうなポイントに先回りして答えておくことは信頼感にもつながりますし、スムーズな意思決定をサポートする効果もあります。
コンテンツ作成では営業やカスタマー部門とも意見交換しつつ、自社の製品・サービスに対する不安要素を極力取り除くように意識することが大切です。
BtoBリード創出用ランディングページの事例とポイント
効果的なランディングページの作成方法とは? | HubSpot Japan
おもにインバウンドマーケティングにおけるリードジェネレーション(見込み客の創出)のフェーズで活用されるランディングページです。コンバージョンの多くはホワイトペーパー(eBookや資料)の請求やメルマガ登録などで、ここで創出したリストに対してリードナーチャリング(有望な見込み客への育成)のアプローチを行っていきます。
基本的にブログを読んで興味をもったユーザーが訪問するので、セールス用ランディングページのような詳しい説明やアピールは必要ありません。それよりもホワイトペーパーやメルマガの内容と「読むメリット」を簡潔に伝えることの方が大切です。
以下のように、個人情報の提供に関する不安を払拭することや無料であることを念押しするのも有効です。
単品通販EC(リピート通販EC)用ランディングページの事例とポイント
プロテオグリカン配合の美容ドリンク『Liftage[リフタージュ]』 [公式通販]|サプリメント・健康食品一覧 | サントリーウエルネスオンライン
単品通販はリピート通販とも呼ばれ、商品を継続的かつ定期的に購入してもらうことで収益化を図るビジネスモデルです。
ランディングページでは「お試し(サンプル)商品」をメインで販売し、その後のフォロー施策(アウトバウンドコール、ステップメール、ダイレクトメールなど)で定期コースへ誘導する2ステップの売り方が多く見られます。
デザイン面ではランディングページ上でセールスを完結させるために、他の業種以上に「売ること」に特化した作りになっているのが特徴です。
キャッチコピーを含めてアピールポイントは徹底的に目立たせる、画像を多用して商品のスペックやベネフィットを直感的に伝えるといったポイントに加えて、CTAボタンもBtoBのランディングページと比べて圧倒的に大きいものが一般的です。
総合通販(カタログ通販)EC用ランディングページの事例とポイント
カタログのようなランディングページ
多種多様な商品を取り扱う総合通販(カタログ通販)のランディングページの多くは、一般的な「1ページで縦長」の形状ではありません。広告からの着地ページこそトップページとは異なるものの、ECサイトと兼用しているものが多く、カタログのようにさまざまな商品が購入できるようになっています。
特定商品のみのランディングページ
以下のように季節商品など特定商品のみを販売するランディングページを使っている企業もあります。
楽天市場用ランディングページの事例とポイント
楽天市場と他のランディングページの大きな違いがユーザーの流入経路です。
楽天市場の場合、半数以上のユーザーが楽天市場内の商品検索からの流入と言われています。そのため、ランディングページの内容も楽天市場向けに最適化する必要があります。
人気をアピール
【楽天市場】《楽天ランキング第1位》シャンプー haru 100%天然由来 ノンシリコン kurokamiスカルプ:haruオンラインショップ
一番のポイントが人気や実績、権威付けの表現です。通常のランディングページでも売上やリピート率の高さを目立たせるのは定番ですが、楽天市場用ランディングページの多くは「楽天市場内での人気・評価(ランキング、売上、レビュー件数、平均点)」をアピールしています。
【楽天市場】ルイボスティー:ティーライフshop 健康茶 自然食品
採用・求人用ランディングページの事例とポイント
採用・求人用ランディングページの場合、ただコンバージョンの数=応募件数が多ければ良いわけではありません。
採用後のミスマッチを減らすには、コンバージョンの「質」にもこだわる必要があります。そのために、各社さまざまな工夫を凝らしています。
LINE相談もコンバージョンに
ポピンズ 採用サイト | 保育士・保育園の求人サイト 東京・神奈川・千葉・埼玉・名古屋・大阪・兵庫
例えば、上図のポピンズのランディングページでは、動画で1人のスタッフの1日に密着して職場の雰囲気やワークスタイルを紹介しています。
電話だけでなくLINEで相談を受け付けているのも、応募者に対する配慮が感じられて好印象です。
選考フローもわかりやすく
以下の大東建託の採用情報ページでは、募集要項の下に選考フローを置くことで応募を検討している人が迷わないように配慮し、さらにすぐ下にエントリーボタンを置いています。
イベント集客用ランディングページの事例とポイント
イベント集客用ランディングページの参考になるのが、イベント実施経験豊富な遊園地やレジャーランドのランディングページです。
デザインからコンテンツにいたるまでユーザーのワクワク感を喚起するノウハウがつまっています。
スクール・学習塾用ランディングページの事例とポイント
ハードルを下げる
一般にスクール・塾は費用面だけでなく「継続的に通わなければいけない」といったハードルもあり、ランディングページだけで成約してもらうのは困難です。そのため多くのスクールや塾が「無料体験」「無料カウンセリング」「無料説明会」をコンバージョンに設定し、まず一度来校してもらうことを目標にしています。
以下のライザップイングリッシュの例では、無料の英語力診断をコンバージョンにしています。また、このバナーは追従になっており、ページのどこからでもクリックできるようになっています。
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卒業後のメリットを示す
内容のポイントは入学(入塾)後と卒業後のメリットをわかりやすく伝えることです。
以下のプログラミングスクールのランディングページでは、転職決定実績などのデータを示して学ぶことのメリットを効果的にアピールしています。
テックキャンプ(旧テックエキスパート)| No1エンジニア養成プログラム
ランディングページのデザインの参考にできるギャラリーサイト
ここまで、業種・カテゴリごとにランディングページ作成のポイントをご紹介してきました。
このように作成時に参考にできるページは、デザインを集めている「ギャラリーサイト」で探すことができます。
ギャラリーサイトの機能
ギャラリーサイトではデザインの参考にできるページを大量にストックしており、ランディングページのレイアウトやデザインを考える際に役立ちます。
どのギャラリーサイトも大量のデザインをストックしていますが、業種や色、イメージなどで検索できるため、目的のカテゴリに絞って探すことができます。会員登録をすることであとから見返したいデザインをお気に入り登録できる機能など、ギャラリーサイトごとに使い勝手が異なります。
LP ARCHIVE
国内では最大規模だと思われる、39,000点(2024年3月時点)もランディングページを掲載しているギャラリーサイトです。
点数は多いですが検索機能が豊富なため、参考にできるデザインを見つけられるでしょう。
WebDesignClip
シンプルなサイト設計をしているため、目的のデザインを探しやすくなっているギャラリーサイトです。PCデザイン、スマホデザインを別で閲覧できる他、国内事例と海外事例もカテゴリで分けられています。
2024年3月現在では、2,600以上のランディングページを掲載しています。
MUUUUU.ORG(ムーオルグ)
クオリティの高いランディングページを集めることを目指したギャラリーサイトです。
業種、デザインのイメージ、サイトタイプ、カラーなどから絞り込みができます。ギャラリーではファーストビュー部分のみが見えているため、ユーザー目線で「気になる」と思えるページを探しやすいといえます。
2024年3月時点で、5,000以上のランディングページを掲載しています。
ギャラリーサイトを含め、ランディングページのデザインの参考を探すコツについては以下コラムにてまとめています。
おすすめランディングページ作成ツール
実際にランディングページ作成に入っていく際には、作成ツールの利用も検討してみてください。
デザイン・コーディングのスキルがなくてもランディングページを作成できるようになるため、上記の事例を参考にしつつ成果の出るページの作成が可能になります。
ペライチ
「ペライチ」は、ランディングページの作成に特化したWebサイト作成ツールです。
「豊富なテンプレートからデザインを選ぶ」「テキストを記入し画像をアップロードする」「公開する」の3ステップでランディングページを作成することができ、専門的なスキルを必要としません。
テンプレートは数が多いだけでなく、業種・カテゴリごとに充実しており、セミナー・サロン・飲食・小売・スポーツ・士業・習い事などに対応しています。本記事にてご紹介した事例も参考にしやすいでしょう。
Jimdo(ジンドゥー)
「Jimdo(ジンドゥー)」は、世界中で多くのユーザーを有するWebサイト作成ツールです。ランディングページの作成も可能で、豊富なテンプレートから作成を開始できるため初心者でもデザインに迷うことが少なくなるでしょう。
レイアウトの変更、画像の挿入、テキスト記入など直感的な操作のみで完結し、スマホ対応のレイアウトも自動で生成されます。
「AIビルダー」のプランであればさらに作業を簡略化することができ、ナビに従って答えていくだけでページが完成します。
HubSpot
当社HubSpotが提供している「Marketing Hub」内では、無料で使用できる「ランディングページ作成ツール」を提供しています。
ランディングページへ訪れてくれたユーザーをリードへ転換することに主眼を置いており、ランディングページを簡単に作れるだけでなく、パーソナライズされたコンテンツの出し分けも可能です。
また、CRMツール「HubSpot」内で提供している新機能「キャンペーンアシスタント」もおすすめです。キャンペーンアシスタントでは生成AIによりマーケティングアセットをまとめて生成可能で、ランディングページの作成から広告コピーの作成、メール文の雛形作成までを一気に終わらせることができます。
ランディングページ作成ツールについては、以下コラムでも紹介していますのであわせてご覧ください。
まとめ
業種・ビジネスモデル・目的別にランディングページの特徴と活用事例をご紹介してきました。
マーケティングにおいて他社の事例はアイデアの宝庫です。成功要因や自社にマッチしそうな施策を取り入れることが、ときに大きな飛躍をもたらすこともあります。ぜひ自社の業種にとらわれずにすべての事例を参照してみてください。
また、HubSpotではランディングページのパフォーマンスを向上させるためのノウハウを完全無料のeBookで詳しくご紹介しています。
今回の記事で触れられなかった細かいノウハウも豊富に掲載していますので、ぜひダウンロードしてみてください。