サブスクリプションエコノミーが広く浸透してきましたが、一方で課金体系や決済方法の多様化が進み、サブスクリプションサービスにおける管理業務は煩雑化の一途をたどっています

→ダウンロード: 最新事例付き!サブスクビジネスを成功に導く完全無料ガイド

そんなサブスクリプションサービスの管理業務を支え、効率化を実現するソフトウェアの1つが「Zuora(ズオラ)」です。

Zuoraは、世界10カ国で展開され、導入企業は1,000を超えるサブスクリプションビジネス特化型のSaaSアプリケーションです。

日本国内では2015年より、Zuora Japan株式会社および販売パートナーを通じて、Zuoraのサービスが提供されています。

Zuora本社は2007年に設立され、日本法人は2015年に設立されました。

まだまだ歴史は浅い会社ですが、サブスクリプションビジネスの発展が急速に進んでいることもあり、Zuoraの持つ機能は日々進化を続けています。

それ故に、Zuoraが有する最新の機能や活用方法がキャッチアップしづらくなっているのではないでしょうか。

本稿では、Zuoraサービスの機能と活用方法を徹底解説し、同時にZuoraの開発コンセプトや思想を読み解きながら、サブスクリプションビジネスの成功に役立つTipsをご紹介していきます。

無料ガイド

最新事例付き!サブスクビジネスを成功に導く完全ガイド

〜計測指標や実践方法の解説と6つの最新事例を大公開〜

Zuoraとは?

Zuoraはサブスクリプションビジネスを展開する企業に最適化したソフトウェアを提供しているソフトウェア会社です。

Zuora社は、アメリカのカリフォルニア州に本社を置き、米国・日本を始め、中国・イギリス・フランス・イタリア・ドイツ・オランダ・カナダ・オーストラリアの全10カ国に事業所を展開しています。グローバル全体では800人の従業員が働いており、クライアントはグローバルで1,000社を超えています。

Zuora社はSalesforce社出身のTien Tzuo氏が創業し、Salesforce社創設者のMarc Benioff氏による出資を受け、Salesforce日本法人の前代表取締役社長である宇陀栄次氏がエグゼクティブアドバイザーに就くなど、Salesforce社との関係が色濃く存在しているようです。

Zuora社の提供するサービスの主軸であるSaaSアプリケーション「Zuora」は、コマース、ビリング、ファイナンスと3つの領域を中心に構成され、サブスクリプションエコノミーの収益向上と業務最適化を支援するソフトウェアです。

DAZN社やBox社、ZOOM社など、サブスクリプションビジネスやSaaSビジネスで驚異的な成長を遂げている企業がZuoraを導入しているだけではなく、キャタピラー社やシュナイダーエレクトリック社などの歴史あるメーカーもZuoraのサービスを導入しています。

Zuoraの持つコンセプトとは?

Zuora社の売上は2019年1月期に2億3,519万ドルを超えてきており、サブスクリプションエコノミーを支えるソフトウェアとしては代表的な地位を築きつつあります

では、なぜここまでZuoraの提供するソフトウェアが全世界で浸透することになったのでしょうか。その理由を紐解くため、Zuora社が提唱するコンセプトを読み解いていきましょう。

Zuoraの日本法人であるZuora Japan株式会社の代表取締役社長・桑野順一郎氏は以下のような警鐘を鳴らしています。

サブスクリプションを、単なる課金形態のひとつだと思っている人が多い

この一言にZuora社が提供するサービスの本質が詰まっていると筆者は感じます。

では、サブスクリプションの本当の強みとは何なのでしょうか。桑野社長は、以下のように語っています。

「モノづくりのビジネスにおいては、まずはいいプロダクトを作ることに主眼があり、それをたくさん売ることを目指します。数さえ売れば、お客様が誰であるかは二の次だった。マーケットが拡大している状況では、売上は伸びていくので、それでよしとされていました。」

「ではサブスクリプションではどうか。顧客を理解するために顧客とつながり、そしてニーズの変化をとらえ、サービスを”永遠のベータ版”として価値を提供し続ける。そうでないと顧客は離れていってしまいます。」

「つまり、プロダクト販売モデルは”売るまでが勝負”だった。関心事はどれくらい売れるか。一方のサブスクリプションは、売ってからが勝負。なぜなら、売ったその瞬間から利用が始まるからです。目的は、一日でも長く使ってもらうこと。だとすると関心事は、顧客が満足しているかどうか。ここを理解しない限り、サブスクリプションはうまくいきません。」

非常に明確にサブスクリプションビジネスの本質を言語化していると筆者は感じます。

とりわけ重要なフレーズは「目的は、一日でも長く使ってもらうこと。だとすると関心事は、顧客が満足しているかどうか。」の部分ですね。

このように明確なコンセプトを持って事業を展開しているからこそ、Zuora社の提供するプロダクトが広く世界に浸透したのではないでしょうか。

Zuoraの機能概要

Zuora社の提唱するコンセプトを理解したところで、Zuoraの提供するソフトウェの機能を見ていきましょう。

Zuoraは「Zuora Central」と言われる基幹領域のソフトウェアと各種のアドオンで構成されています。まずはZuora Centralと主要なアドオンの機能を見ていきましょう。

基幹領域のZuora Centralと6つのエンジン

最初に基幹領域であるZuora Centralの持つ機能を見ていきましょう。Zuora Centralは主要となる以下の6つのエンジンから構成されています。

  • プライシング
  • 契約管理
  • レーティング
  • グローバル決済
  • 会計
  • メトリクス

それぞれの詳細について確認してみましょう。

  • プライシング
    サブスクリプションビジネスやSaaSビジネスでは、プライシングパッケージの見直しが恒常的に求められます。Zuora Centralでは、定額制や従量制をはじめとした40種類以上の課金体系の中からモデルを選択することができます。

    請求開始のタイミングや請求頻度もフレキシブルに設定できます。マーケットに合わせて、サービス体系を素早く変化させ続ける必要があるサブスクリプションビジネスにおいて、システムの柔軟性は重宝することでしょう。
     
  • 契約管理
    ユーザーの契約更新・アップグレード・休止・プランの変更など、全ての契約の変更が自動管理されます。また、ユーザーの契約変更によって発生するKPI(重要業績評価指標)の変化も自動で再計算され、リアルタイムの数字をウォッチしながらの経営管理が可能となります。
     
  • レーティング
    リアルタイムな従量課金の計算や日割計算の自動対応などさまざまな課金体系に対応し、サブスクリプションビジネスのかゆい所に手が届くレーティング機能を有しています。
     
  • グローバル決済
    180以上の通貨に対応し、差損益やFXの換算率も管理可能です。また、30以上の決済サービスと連携し、20以上の決済方法に対応しており、グローバルでのビジネス展開における決済について、ほぼ不安要素はないと言えるのではないでしょうか。
     
  • 会計
    GAAPベースの会計仕訳に対応しており、サブスクリプション決算の自動化を実現する機能を持ちます。監査証跡、業務処理統制、年次のSOCの認定など、さまざまなコンプライアンスにも対応しており、迅速かつ正確な会計業務を実現します。
     
  • メトリクス
    サブスクリプションビジネスやSaaSビジネスを展開するスタートアップや、サブスクリプションビジネスへの転換を図る企業にとっては、とりわけメトリクス機能が重宝する部分となるでしょう。

    メトリクス機能では、MRR・TCB・TCVなど、サブスクリプションビジネスで重視されるべきKPIがリアルタイムで把握できます。また、把握した数値は、Out of Boxのレポート機能により直感的にわかりやすい形で可視化することが可能です。何より、1,000社以上のサブスクリプションビジネスを見てきたZuora社が必要と考えたKPIという観点で、一度は触れておきたい機能です。

アドオン機能:Zuora Billing

Zuora Billingは主に請求業務を支援するアドオン機能で、以下のような特徴を持ちます。

  • 月、四半期・年・・・様々な請求モデルに対応可能
  • 日割り計算に対応可能
  • 各国に対応した税金の自動計算機能

アドオン機能:Zuora CPQ

アドオン機能であるZuoraCPQは主に3つの機能を持ちます。

  • Quotes
    Salesforce上の顧客データや営業データをZuoraに連携する機能です。例えば、Salesforce上で作成した見積データをZuoraに連携することで、契約データや契約変更データを自動でZuora上に生成することが可能となります。
     
  • 360 Sync
    Zuora上のデータをSalesforceに連携する機能です。Zuoraに登録した商品マスタをSalesforceに同期したり、Zuora上で変更した顧客データをSalesforceに同期したり、Zuoraで作成した請求や決済に関するデータをSalesforceに同期することが可能となります。
     
  • Zuora Developer Kit
    Quotesの機能で足りない場合、Order Builderのデータを埋め込むことでZuoraと連携することが可能です。

アドオン機能:Zuora Rev Pro

サブスクリプションエコノミーの収益管理を行うアドオン機能です。

一般的なERPや、エクセルシートでは繰延収益や契約変更の複雑さに対処できないこともありましたが、Zuora Rev Proは、最新の基準に準拠し、決算にかかる期間を短縮することを狙いとして提供されています。

アドオン機能:Zuora Collect

Zuora Collectは、サブスクリプションビジネスにおける売上金の回収を向上するソリューションで、各顧客シナリオに合わせた自動督促プロセスの構築、一時停止、再開、メール/SMS通知の送信、期日の過ぎた請求書の支払促進などが可能です。

Zuoraの日本対応は?

2015年8月に日本法人であるZuora Japan株式会社が設立されています。日本法人の立ち上げにあたってはZuora本社の日本担当エグゼクティブ・アドバイザーとして、株式会社セールスフォース・ドットコム前代表取締役社長の宇陀栄次氏が就任しており、サポート体制も万全の状態にあるようです。

コマツ、リコー、横河電機など国内大手企業での導入も進んでいるようです。

まとめ

Zuoraのコンセプトや機能についてご理解いただけたでしょうか。

Zuoraのサービスは、サブスクリプションを単純に継続課金のビジネスとして捉えるのではなく「サブスクリプションは売ってからが勝負で、売ったあとにどのように顧客と関係性を構築するか?」という点にフォーカスしたプロダクト設計がなされています。その点がZuoraが世界各国で受け入れられている理由でしょう。

単なる管理ソフトを導入するという視点ではなく、サブスクリプションビジネスの成長に必要なメトリクスを手に入れるという視点で、Zuoraの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

最新事例付き!サブスクビジネスを成功に導く完全ガイド

 最新事例付き!サブスクビジネスを成功に導く完全ガイド

元記事発行日: 2019年12月09日、最終更新日: 2021年9月27日

トピック::

SaaS