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2017年03月27日

効果的なデジタルマーケティング戦略を作成するための完全ガイド

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デジタル マーケティングの戦略とは、オンライン上でのマーケティングツールなどを駆使してマーケティング目標を達成しようとする場合に必要な、一連のアクションのことです。「戦略」と聞くと身構えてしまいそうですが、効果的なデジタル戦略を構築することが難しいかといえば、必ずしもそうとは限りません。

戦略とは、設定した目標を達成するためのアクションプランです。たとえば、ウェブサイトで獲得する見込み客の数を昨年よりも25%増加させる、などの目標を達成したい場合に戦略を作成します。

デジタル戦略とは?

デジタルの世界は常に進化し続けているため、企業のマーケティングをオンラインで行うことについては、何を行い、何を行わなかったかが、ビジネスの成功に大きく影響します。

デジタルマーケティングの手法は数え切れないほど存在します。ソーシャルメディア、SEOやコンテンツマーケティング、そして分析など、やることがあまりにも多く、何から手を付けるべきか、ましてや何がビジネスにおいて最も重要なのか、考えるだけでも大変な労力を要します。

そのため、デジタルマーケティングを効果的に行うためには、それらの大枠となる戦略が必要です。

大企業などの場合、複数の目標を設定したり、状況に応じて目標の変更が必要になったりしますが、ここで述べたように戦略をシンプルに考えることを思い出せば、目標を達成することだけに意識を集中できると思います。

とはいえ、戦略を初めて構築するという方にとって、デジタル戦略を構築することはやはり難しいものです。そこでこの記事では、インターネットを利用してビジネスを成功させるための、効果的なデジタル マーケティング 戦略の構築に必要となる7つの要素について詳しく説明したいと思います。

デジタルマーケティングキャンペーンとは

デジタル戦略とデジタル マーケティング キャンペーンの違いがわかりにくいという方も多いと思いますので、ここで簡単に説明します。

先ほど説明したように、デジタル戦略とは、マーケティング目標を達成するために起こす一覧のアクションを包括した大枠のことです。そして、デジタル マーケティング キャンペーンは、その戦略に含まれる1つの要素、またはアクションです。

たとえば、eBookを利用してより多くの見込み客を獲得するために、Twitterについて説明したパフォーマンスが非常に高いコンテンツをオファーするキャンペーンを実施したとします。このキャンペーンは、見込み客を獲得するという目標に向けて作成した戦略に含まれる1つの要素です。

注意していただきたいのは、キャンペーンがたとえ数年間継続して行われたとしても、それは1つの施策であって、戦略ではないということです。他の施策やキャンペーンとひとまとまりにしてはじめて戦略となります。

ここまでで、デジタル戦略とデジタル マーケティング キャンペーンについて理解できたと思います。次からは戦略を構築する方法について詳しく説明します。

効果の高いデジタル戦略を作成する方法

1)バイヤーペルソナを設定する

オンラインかオフラインかに関わらず、どのマーケティング戦略においても、マーケティングを誰に対して行うかをまず決めなくてはなりません。バイヤーペルソナを詳細に設定し、それに基づいてデジタル マーケティング 戦略を作成することをお勧めします。それにはまず、バイヤーペルソナを作成する必要があります(バイヤーペルソナを作成するためのキットを、こちらから無料でご利用いただけます)。

バイヤーペルソナは理想の顧客を表したもので、ターゲットオーディエンスにアンケートやインタビューをお願いし、調査を行ったうえで作成します。重要なのは、実際のデータをできるだけ多く集めることです。オーディエンスを推測するだけで作成したのでは、マーケティング戦略が間違った方向へ進む恐れもあります。

偏りのないペルソナを作成するために、カスタマー、プロスペクト、そしてコンタクトデータベースに含まれていないターゲットオーディエンスなどをまんべんなく選んで調査を行う必要があります。

では、デジタル マーケティング 戦略のベースとなるバイヤーペルソナを設定するために、どのような情報を集めることが必要でしょうか。それは企業の種類、B2BとB2Cのどちらか、あるいは製品の値段などによって違ってきます。下はその一般的な情報の例ですが、それでもすべての企業に当てはまるわけではありません。

定量的(あるいはデモグラフィック)情報

  • 場所:Googleアナリティクスなどのウェブ分析ツールを使用して、ウェブサイトのトラフィックがどの場所から来ているかを簡単に調べることができます。
  • 年齢:この情報が必要な企業もあれば、そうでない企業もあります。最も確実なのは、既存のプロスペクトや顧客のデータベースから傾向を調べることです。
  • 収入:個人の収入金額のような繊細な情報は、オンラインのフォームでは回答しづらい人も多いので、インタビューで質問するとよいでしょう。
  • 役職:既存顧客のデータから簡単に傾向を調査できると思います。この情報はB2B企業では特に重要です。

質的(あるいはサイコグラフィック)情報

  • 目標:自社の製品やサービスの種類から、ペルソナが目標としていることを理解できるケースもあるでしょうが、推測するだけでなく、カスタマーやセールス担当者、あるいはカスタマーサービスの担当者と話をして、その推測が正しいか確認することも必要です。
  • 課題:やはりカスタマー、セールス担当者、カスタマーサービス担当者と話をして、オーディエンスの多くが直面する問題について理解してください。
  • 趣味や興味:カスタマーやターゲットオーディエンスと話をしてください。たとえばファッションブランドの場合で、オーディエンスの多くがフィットネスや福祉にも興味があると気付けた場合、その情報をその後のコンテンツ作成やパートナーシップに有効に活用することができます。
  • 優先順位:カスタマーやターゲットオーディエンスが、何を重視して製品やサービスを選ぶかを、インタビューによって理解してください。たとえばB2Bのソフトウェア企業がオーディエンスに対して調査した結果、オーディエンスは競争力の高い価格よりも、カスタマーサポートの方に価値を高く置いているといった、非常に価値の高い情報を入手できることもあります。

これらの情報を十分に収集し、HubSpotのマーケティングメアリーのように詳細なペルソナをいくつか作成して、デジタルペルソナがマーケティング戦略にどれほど重要であるかを理解してください。

2)目標を設定し、デジタルマーケティングに必要なツールを特定する

マーケティング目標は、必ず企業全体の目標と結び付けて考える必要があります。たとえば、企業の目標がオンラインでの収益を20%増加させることである場合は、その達成に貢献できるよう、マーケティングの目標を、ウェブサイトでの見込み客の獲得数を昨年よりも50%増加させる、などのように設定してください。

目標をどのように設定した場合でも、成果を測定する方法について理解しておく必要があります。そのためには、デジタルマーケティングの成果の測定が可能なツールを正しく選んで使用しなくてはなりません。

その理由は、測定した指標を基に、その後の戦略を調整していく必要があるからです。測定の方法は企業の種類や目標によって異なりますが、測定するための準備を整えておくことが非常に重要です。

(HubSpotのユーザーの方たちは、レポートの機能を使用してマーケティングとセールスのすべてのデータを一度に確認できるため、何が上手く機能し、何が機能していないかを素早く判断することができます。詳しくはこちらをご覧ください。)

3)デジタル マーケティングのチャネルやアセットを分類する

デジタルマーケティングで自分たちがチャネルやアセットをどのように使用しているかについて、全体を大まかに理解しておくと、戦略に何を選んで組み込むかを検討する際に役に立ちます。ここではチャネルやアセットという媒体を「オウンド(所有)」、「アーンド(獲得)」、「ペイド(有料)」の3つのカテゴリに分け、その使用状況を理解する方法について説明します。

オウンドメディア

文字どおり、自社で所有しているデジタルアセットを言います。ウェブサイト、ソーシャルメディアのプロファイル、ブログのコンテンツ、画像など、自社ですべてコントロール可能なものがこれに含まれます。

アーンドメディア

ひとことで言えば、口コミによる宣伝効果のことです。たとえば、他のウェブサイトで投稿したコンテンツ(ゲストブログなど)、これまでのPR活動、カスタマーエクスペリエンスなど、これまでの活動の成果として獲得した評価がこれに含まれます。自社が報道機関に取り上げられたり、利用者のポジティブなコメントが紹介されたり、ソーシャルメディアなどでコンテンツがシェアされたりした場合に獲得できます。

ペイドメディア

これは説明するまでもありませんが、バイヤーペルソナの注目を集めるために費用を支払う媒体またはチャネルを言います。たとえばGoogleアドワーズ、ソーシャルメディアの有料の投稿、(他のウェブサイトのスポンサード投稿などの)ネイティブ広告など、認知度と引き換えに費用を直接支払う媒体であればすべて含まれます。

自分たちが使用している媒体をすべてリストアップし、上記のカテゴリでスプレッドシートに分類してください。そうすれば、何をどのように使用しているかを明確に理解することができます。

この3つのカテゴリをすべて含め、目標達成のために連携して機能するように、デジタル マーケティング 戦略を作成することもできます。たとえば、所有メディアであるeBookを、ウェブサイトで見込み客を獲得するために、ランディングページで紹介したとします。

そのとき、できるだけ多くの見込み客を獲得できるよう、オーディエンスがシェアしたくなるような(つまり、ソーシャルメディアのアカウントで多くの人に拡散したくなるような)素晴らしいeBookを、マーケターは時間と手間をかけて作成するでしょう。これが獲得メディアです。

また、そのコンテンツをより多くのターゲットオーディエスに見つけてもらえるように、コンテンツを紹介する投稿をFacebookページに有料で作成することも考えられます。

これが、目標を達成するために3つの要素をすべて組み込んだ戦略の例です。もちろん、3つすべてを必ず利用する必要はありません。オウンドメディアとアーンドメディアの効果が非常に高く、有料メディアを使用する必要がないというケースもあります。重要なのは、目標を達成するための自分たちに合ったベストな方法を選択し、そのチャネルをデジタル マーケティング 戦略に取り入れることです。

次からはこの3つのカテゴリについて、それぞれ詳しく説明します。

4)オウンドメディアを調べて作成する

先ほど説明した3つのカテゴリのなかで、デジタルマーケティングの心臓部にあたるのが所有メディアです。オウンドメディアのほとんどがコンテンツとして作成されます。ブランドが言葉を発すれば、それがすべてコンテンツになります。

会社案内のページ、製品紹介、ブログ記事、eBook、インフォグラフィックス、ソーシャルメディアの記事など、すべてコンテンツと捉えられます。コンテンツはウェブサイトの訪問者を見込み客やカスタマーに転換したり、オンラインでブランドの認知度を高めたりするために利用されます。

どのような目標を設定した場合でも、デジタル マーケティングでは、オウンドメディアを取り入れて戦略を作成することが必要になります。

デジタル マーケティング 戦略を作成する際には、どのコンテンツが目標の達成により効果が高いかを判断しなくてはなりません。たとえば、ウェブサイトで昨年よりも50%多く見込み客を獲得するという目標を設定した場合に、会社紹介のページを戦略に取り入れようとは思わないはずです(会社紹介のページで過去に驚くほど多くの見込み客を獲得したというのなら話は別ですが)。

それよりも、ウェブサイトでフォームに情報を入力して入手するeBookを利用する方が、明らかに多くの見込み客を獲得でき、またそれ以外にも何か望ましい結果が得られるはずです。

それではここで、デジタルマーケティングの目標を達成するために、どのコンテンツを作成するべきか考えるための手順について簡単に説明します。

すでに所有しているコンテンツを調べる

自社で現在所有しているコンテンツのリストを作成し、設定した目標に関連して、これまで最もパフォーマンスの高かったコンテンツから順に番号を付けます。目標がリードジェネレーションであれば、昨年獲得した見込み客の数が多い順に、コンテンツに番号を付けてください。このリストにはブログの記事やeBook、あるいはコンバージョン率の高いウェブページなどが含まれると思います。

ここで重要なのは、本当に効果が高いコンテンツを選択するために、現状で何が上手く機能し、何が機能していないかを理解することです。

コンテンツのギャップを特定する

所有するコンテンツに含まれるギャップを、バイヤーペルソナに基づいて特定してください。たとえば、数学の個別指導を提供する企業が、オーディエンスを調査した結果から、学習に興味を持って取り組むことができないという悩みを持つペルソナが非常に多いことに気付いたとします。そして、そのテーマについて取り上げたコンテンツがまだ何もない場合は、いくつか作成する必要があるかもしれません。

あるいは、コンテンツについて詳しく調べた結果、eBookを一定の種類のランディングページでプロモーションすると、コンバージョンに非常に効果が高いことがわかったとします。その場合、個別指導の企業の例で言えば、勉強が面白くなる方法について書かれたeBookを、コンテンツ作成計画に追加するよう判断するのが良いと思います。

コンテンツ作成計画

コンテンツについて詳しく調べ、ギャップを特定したら、それを基に目標の達成に必要なコンテンツをまとめた「コンテンツ作成計画」を作成します。この計画には次の項目を含めてください。

  • タイトル
  • フォーマット
  • 目標
  • プロモーションチャネル
  • コンテンツを作成する理由(ペルソナが○○に困っているから、それを解決するために△△を作成する、など)
  • 優先度(企業の全体目標に与える影響が最も高いコンテンツから順番を決める)

これらを簡単なスプレッドシートにまとめます。コンテンツの作成を外部に委託する場合は、予算の情報もこれに含めてください。あるいは、社内で作成する場合は、スケジュールを含めて作成しましょう。

5)アーンドメディアを調べて作成する

目標を達成するために、アーンドメディアを利用することについて考えるプロセスでは、これまでのデータを振り返って考えてみると、何により多く時間を配分するべきかがわかります。たとえばリードジェネレーションという目標を設定した場合は、トラフィックや見込み客が主にどこから流入しているかを調べます。そして、最も効果の高いものから順に、獲得メディアに番号を付けてください。

この情報はGoogleアナリティクスなどのツールを使用するか、HubSpotのユーザーの方はSources Reportsの機能を使用して集めることができます。

この調査から、たとえば業界の出版メディアに寄稿した記事によって、質の高いトラフィックがウェブサイトへ大量に流入し、その後のコンバージョンも良好だったことに気付いたり、あるいは、自社のコンテンツがLinkedInで最も多くシェアされており、それによってトラフィックが大幅に増加していたことに気付いたりする場合があります。

このように、どの獲得メディアが有効で、どれが有効でないかを、過去のデータに基づいて理解することが、目標を達成するために非常に重要です。ただし、何か新しいことを試してみたいと思った場合に、過去にそれを試したりテストを行ったりした経験がないからという理由で諦めたりはしないでください。

6)ペイドメディアを調べて計画する

このプロセスでも先ほどの2つと同じように、現在利用しているペイドメディア(Googleアドワーズ、Facebook、Twitterなど)について調べ、どれが目標達成に効果が高いかを考えます。

Googleアドワーズに費用を多く注ぎ込んだけれども、期待したほどの効果が得られていないという場合は、やり方を考え直すか、アドワーズを諦めてより高い効果が期待できる別のプラットフォームに変えるか検討するべきだと思います。

このプロセスによって、どの有料メディアを継続して利用し、どれをやめるべきか、考えがしっかりとまとまっているはずです。

7)すべてをまとめてドキュメントを作成する

ここまで、十分に調査を行い、計画を立てることについて説明しました。デジタル マーケティング 戦略を構成する要素について、明確なビジョンを持つことができたと思います。この時点で次のことが完了しているはずです。

  1. バイヤーペルソナについて明確なプロファイルを作成する
  2. 1つまたは複数のマーケティング目標を立てる
  3. 所有、獲得、有料のメディアについてスプレッドシートにリストを作成する
  4. 所有、獲得、有料のメディアについて詳しく調査する
  5. 所有メディアのコンテンツ作成計画を作成する

それでは最後に、上記の5つをすべてまとめて完成させた、戦略ドキュメントを作成する方法について説明します。もう一度思い出してください。デジタル戦略とは、オンラインマーケティングを活用して目標を達成するために起こす、一連のアクションのことです。

であれば、この戦略ドキュメントには、目標達成に向けて取るべきアクションが、これまでに調査した結果に基づいて綿密に定義する必要があるはずです。フォーマットは、Excelシートを使用するのがベストでしょう。この記事で説明したとおりに、所有、獲得、有料の順にアクションを定義していくとやりやすいと思います。

企業によって異なりますが、ある程度長い期間で戦略を作成する必要がありますので(通常は12ヶ月以上)、それぞれのアクションをいつ実行するかを計画するようにしてください。たとえば次のように計画します。

  • 1月にブログを開始し、1週間に1度記事を投稿することを1年間続ける。
  • 3月にeBookを新規作成し、有料のプロモーションを外部に依頼する。
  • 7月には見込み客の獲得数が過去最高になることを想定して準備を進める。
  • 9月にはトラフィックの急上昇にさらに拍車をかけるため、アーンドメディアである広報活動を中心に計画を立てる。

この方法でデジタルマーケティング活動のタイムラインを作成すれば、チームのメンバーに計画を伝えて予定どおりに活動を進めることができます。

HubSpotでデジタル マーケティング 戦略のテンプレートを作成し、皆さまにお渡しできると良いのですが、戦略ドキュメントの内容は企業によって大きく異なるため、どの企業でも使用できるテンプレートを作成することはほぼ不可能です。

戦略ドキュメントの目的は、目標を達成するために起こすアクションを、期間を区切って詳細に定義することです。そのようなドキュメントがきちんと作成できれば、デジタル戦略を作成するための基礎は習得できたと考えてよいと思います。

デジタルマーケティングについてもっと知りたい方、本当に効果的なデジタル マーケティング 戦略の作成方法を学びたい方は、こちらから無料のeBook、「The Simple Guide to Digital Strategy in 2016(英語)」をご利用ください。

何か他に知りたいと思ったことはありますか? 下のコメント欄でお聞かせください。

この記事は、2016年9月に投稿した内容に加筆・訂正したものです。Elissa Hudsonによる元の記事はこちらからご覧いただけます。

トピック: インバウンドマーケティング

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