Instagram(インスタグラム)では、ビジネスアカウントを利用することで、広告出稿が可能です。Instagram広告は画像や動画がメインとなるため、Twitter広告やリスティング広告に比べて個人アカウントの投稿に近い様々な訴求が行えます。

企業はInstagram広告の活用によって、ブランド認知度向上やロイヤリティ向上だけではなく、顧客数増加や売上向上も期待できます。
Instagram広告では、詳細なターゲット設定や多くの広告フォーマットなど、様々な設定項目があるため、それぞれのポイントを押さえることが重要です。
本記事ではInstagram広告の配信設定の流れや機能、活用方法を解説します。Instagram広告でユーザーにアカウントの存在を知ってもらい、ブランドのファンを増やしていきましょう。
Instagram広告がビジネスに有効活用できる理由

Instagram for Businessによると、Instagramユーザーの90%が、何らかのビジネスアカウントをフォローしているといいます。さらに、50%のユーザーが、「Instagramで広告を見るとブランドへの興味が高まる」と回答しています。
ここでは、Instagram広告がビジネスに有効である理由を詳しく解説します。
Instagramはユーザーにとって「好き」が見つかるプラットフォーム
写真投稿型SNSのInstagramは世界中のユーザーに利用されており、月間利用者数(MAU)は10億人を超えるといわれています。その人気は日本でも同様で、国内の月間利用者数は3,300万人を超え、実に国民の4人に1人が利用している計算です。
Instagramのミッションは「大切な人や大好きなこととあなたを近づける」ことで、ビジネスでのInstagramの提供価値は「好きと欲しいをつくる」です。Instagram広告では、この考えに基づき、ビジネスアカウントの運用に役立つ様々な機能が実装されています。
その結果、世界中で利用される巨大SNSプラットフォームとして成長し、多くのユーザーに愛されています。企業・ブランドがユーザーとのコミュニケーションを図るツールとしても有効であり、Instagramを利用している企業・ブランドに対するイメージとして、ポジティブな反応が多いことが特徴です。
Instagramがきっかけで購買行動が起きる
InstagramマーケティングJPによると、Instagramユーザーの83%がInstagramで商品やサービスを見つけ、その内44%が後日ブランドサイトやECサイトで商品を確認し、購入をしているといいます。
このようにInstagramによってユーザーが商品・サービスを認知し、それがきっかけとなり、購買行動を起こすことがわかります。
また、Instagram広告を使うことで、さらに高い誘導率を実現します。例えば、商業施設のInstagramアカウントで「店舗来店時に使える割引クーポン」を広告配信したところ、クーポン配布数の60%が利用されたといった事例もありました。

届けたいユーザーに広告配信できる
Instagram広告は精度の高いターゲティングを実現します。
たとえば、配信設定には以下のような項目が挙げられます。
このように、ユーザー情報をもとにした詳細な配信設定によって、自社の商品・サービスを知ってもらいたい属性に的を絞った広告配信が可能です。
広告の種類が豊富なので目的に合わせて配信しやすい
Instagram広告では、配信ターゲットや配信目的に合わせて豊富なデザインの中から広告レイアウトを選択できます。
たとえば、インタラクティブなアンケート広告や、ECサイトへの導線を設定できるショッピング広告など、広告機能が豊富なのでより高い訴求効果が得られます。
自社だけでなくクリエイターとのタイアップ投稿も可能
近年、企業目線の宣伝広告はユーザーに避けられる傾向にあります。特にInstagramはユーザー同士のエンゲージメント(信頼・愛着)が高いツールであるため、「誰が発信したのか」が重視されています。
Instagram広告では、インフルエンサーを含むクリエイターとタイアップした投稿も可能です。クリエイターの視点を通して商品やサービスを伝えてもらうことで、よりユーザーの共感が得られやすくなります。
Instagram広告のフォーマットの種類と掲載箇所
Instagram広告では、さまざまなフォーマットで広告配信ができます。ここでは、Instagram広告のフォーマットの種類と掲載箇所を紹介します。
フォーマットの種類
広告フォーマット |
特徴
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ストーリーズ広告 |
ストーリーズの投稿の間に表示される広告。商品やサービスを自然にアピールできる
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写真広告 |
画像1枚とテキストで構成される広告。CTAボタンを設置できるため、ユーザー行動を促す
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動画広告 |
動画とテキストで訴求する広告。表示されると動画が自動的に再生される。
- フィード、ストーリーズ、発見タブ:1秒∼60分
- リール:1秒∼60秒
- インストリーム:1秒∼241分
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カルーセル広告 |
写真や動画が複数並んだ広告。1つの広告で10の画像・動画を配信でき、それぞれにリンクを設置可能
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コレクション広告 |
商品をカタログ形式にして表示できる広告。各商品をタップすることで購買につなげることも可能
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スライドショー広告 |
3∼10枚の画像を組み合わせたスライドショー形式の広告。自動的に画像が切り替わる
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ダイナミック広告 |
ユーザーの行動や興味・関心に基づき、大量の商品の中から、その人に合った商品が表示される広告
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アンケート広告 |
ストーリーズ広告にアンケート機能を追加した広告。ユーザーのエンゲージメント向上にも役立つ
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ブランドコンテンツ広告 |
Instagramで活躍するクリエイターとコラボできる広告。クリエイターのファンに向けて訴求できる
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インストリーム広告 |
動画の最初や最後、もしくは動画の途中で再生される広告。ストーリーズ広告よりも効果が高いというデータもある
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広告配置
Instagramの広告配置は、ストーリーズ、フィード、発見タブ、リール、ショップの5種類があります。
広告マネージャで広告を作成する際に、「特定の配置」でInstagram用を選択します。自動配置を使用することで、広告の配置が自動的に最適化されるため、より多くのユーザーにリーチできます。
- フィード:通常のタイムライン内に表示される広告形式
- ストーリーズ:ストーリーズに最大60分間の動画が表示される広告形式
- 発見タブ:発見タブ(虫眼鏡アイコン)のページに表示される広告形式
- リール:最大60秒の短尺動画に表示される形式 ショッピング:表示された広告のタグからECサイトで購入を促せる形式
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Instagram広告の出稿方法・手順
ここからは、実際に広告出稿するまでの流れを手順に沿って解説します。
1.出稿準備
Instagram広告を出稿するための準備を以下の手順で進めます。
- Facebookページを作成する
- ビジネスアカウントを取得する
- ビジネスマネージャにFacebookページを連携する
- 広告アカウントを作成する
- InstagramアカウントとFacebookページを連携する
それぞれ手順を詳しく解説します。
1-1.Facebookページを作成
Instagram広告を出稿するためにはFacebookページが必要です。Facebookの登録画面にアクセスし、「ビジネスまたはブランド」を選択します。
※Facebookアカウントをお持ちでない場合は、アカウント作成から行います。
Facebook|ページを作成
1-2.ビジネスアカウントを取得
Instagram広告はFacebookページからも出稿が可能ですが、ビジネスマネージャの中にある広告マネージャの使用がおすすめです。
ビジネスマネージャを利用するためには、こちらからビジネスマネージャのアカウントを作成する必要があります。
1-3.ビジネスマネージャにFacebookページを連携
ビジネスマネージャとFacebookページを連携します。まずはFacebookページを開き、左カラムの「設定」をクリックします。

次に左カラムの「Instagram」をクリックし、「アカウントをリンク」をクリックします。

その後は指示に従い、Instagramアカウントを連携できれば完了です。Instagramから連携を行う場合は、まずアカウントをプロアカウントに設定しておきます。
その後、プロフィール画面から「プロフィールを編集」をタップします。

次に、「リンクまたは作成」をタップします。

まだFacebookページがない場合は、「Facebookページを作成」をタップすることで、Instagramアカウントと同名のFacebookページを作成できます。
すでにFacebookページがある場合は、「既存ページをリンク」をタップすることでアカウントを選択できます。

なお、Instagramアカウントがまだアカウントセンターに追加されていない場合、設定画面へ移ります。案内に沿ってタップしていけば、かんたんに追加できます。
1-4.広告アカウントの作成
ビジネスマネージャのメニューをクリックし、「ビジネス設定」を選択します。次に、ビジネス設定の中から、「アカウント>広告アカウント」を選択します。
「追加」をクリックし、「新しい広告アカウントを作成」を選択します。
広告アカウント名を入力(任意)し、「次へ」をクリックします。
「この広告アカウントで宣伝するビジネス」が表示されたら、広告を配信するビジネスを選択し、「作成」をクリックします。
1-5.InstagramアカウントとFacebookページを連携
InstagramアカウントをFacebookページと連携する前に、広告を配信したいInstagramアカウントをプロアカウントに変更します。
プロアカウントに変更しなくても広告配信は可能ですが、プロアカウントに切り替えることで配信結果の分析が行えるようになるため、切り替えをおすすめします。
ここからはプロアカウントへの切り替えも含めて、Facebookページとの連携手順を解説します。
- Instagramプロフィール画面のメニューから「設定」を開く
- 設定の中から、「アカウント」を選択する
- アカウントの最下部にある「プロアカウントに切り替える」をタップする
- 広告配信するビジネスに合ったカテゴリを選択する
- クリエイターかビジネスかを質問されるのでビジネスを選択する
- 連絡先情報(メールアドレス、電話番号、ビジネスの住所)を入力する
- Facebookページをリンクさせる(Facebookページがない場合は新たに作成します)
2.広告作成
InstagramとFacebookページの連携が完了したら、いよいよ広告作成を開始します。広告作成は以下の手順で進めます。
- キャンペーンの作成
- 広告セットの作成① オーディエンスの設定
- 広告セットの作成② 配置の設定
- 広告セットの作成③ 予算と掲載期間の設定
- 広告を作成する
それぞれの手順を詳しく解説します。
2-1.キャンペーンの作成
広告のキャンペーンを作成します。Instagramの広告はキャンペーンの目的ごとに用途や課金方式が異なります。課金方式とは、広告の費用が発生するタイミングのことです。Instagram広告の課金方式には、主に3種類あります。
- CPM(Cost Per Mile):表示1,000回あたりの広告コスト
- CPC(Cost Per Click):クリック1回あたりの広告コスト
- CPI(Cost Per Install):インストールあたりの広告コスト
Instagram広告の「キャンペーンの目的」は11種類あります。どの目的を選ぶかは、広告で達成したい目標や利用シーンから考えて選択しましょう。
以下にキャンペーンの目的と利用シーンをまとめましたので、参考にしてください。
キャンペーンの目的 |
主な利用シーン
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課金方式
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ブランドの認知度向上 |
ブランドやサービスの認知度を高めたい場合
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CPM
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リーチ |
セールやイベント情報をできるだけ多くの人に知ってほしい場合
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CPM
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トラフィック |
リンク先のページに質の良いユーザーを誘導したい場合
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CPM/CPC
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エンゲージメント |
エンゲージメント(いいね、クーポン利用、イベント参加など)
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CPM/CPC
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動画の再生数アップ |
商品やサービス、ブランドを動画にして視聴してもらう
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CPM
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リード創出 |
ユーザー情報(名前/電話番号/メールアドレス)
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CPM
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メッセージ |
メッセンジャー上でリードや問い合わせコンバージョンを獲得する
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CPM
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コンバージョン |
ユーザーに起こしてほしいコンバージョンアクションを設置する
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CPM/CPC
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カタログ販売 |
ホテルや不動産など来店促進の場合
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CPM/CPC
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来店数の増加 |
複数の実店舗の宣伝や来店促進の場合
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CPM
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アプリのインストール |
アプリのインストールを最大化したい場合
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CPI/CPM/CPC
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2-2.広告セットの作成① オーディエンスの設定
続いて、広告セットを作成します。広告セットでは、オーディエンスの設定で広告配信する対象を選定できます。
Instagram広告のターゲティング方法には、コアオーディエンス・カスタムオーディエンス・類似オーディエンスの3種類があります。
コアオーディエンス:位置情報や興味関心、役職などのユーザー属性に応じて広告配信先を絞り込む方法です。最も細かくターゲティングができ、設定次第で、配信先や配信ボリュームが大きく変わります。
細かく設定しすぎると、ほとんど広告が配信できなくなるため、リーチ数を調整しながら条件設定を行いましょう。
カスタムオーディエンス:すでに自社で所有しているユーザーリストをアップロードし、ユーザーリスト限定の広告配信や、ユーザーリスト以外への広告配信を行う方法です。
類似オーディエンス:既存顧客やリアクションのあった配信ユーザーと類似した属性をInstagram側で拡張した方法です。
このように顧客リストの有無や配信状況に応じて、様々なターゲティング方法を組み合わせることで、Instagram広告では費用対効果を最適化できます。
2-3.広告セットの作成② 配置の設定
Instagram広告を掲載するには、[配置を編集]を選択して、[プラットフォーム]で[Instagram]のボックスにチェックを入れます。

すると細かい配置場所が表示されるので、チェックを入れたり外したりして広告を出稿したい場所を選択します。

2-4.広告セットの作成③ 予算と掲載期間の設定
次に、予算と掲載時間を設定します。

キャンペーンの予算は、1日単位か掲載期間全体で指定します。違いは次のとおりです。
[1日の予算]を選択すると、アルゴリズムによって予算消化のペースがその日ごとに自動調整されます。
[通算予算]を選択すると、アルゴリズムによって予算消化のペースが掲載期間全体の中で自動調整されます。
また、予算と一緒に設定するのが掲載期間です。キャンペーンの開始と終了のタイミングを分単位まで細かく指定します。
さらに、[通算予算]を選択した場合は、特定の時間帯や曜日にのみ広告が配信されるようにスケジュールの設定も可能です。この設定は[広告スケジュール]のセクションで行います。
入札単価の設定は、広告の効果的な配信方法を決める要素です。広告システムの中では、自社と同じようなオーディエンスにアプローチしようとしている他の広告主を相手に、常にオークションが行われています。
入札戦略には、システムによる最適化や詳細な設定項目があります。システムによる最適化では、広告の配信をFacebookのアルゴリズムに任せることになり、少ない費用でクリック数を最大化できる可能性があります。
これに対し、詳細なコスト設定ではリンクのクリック単価などを自分で指定できます。ユーザーにクリックしてほしいリンクがある場合は、推奨額よりも高い入札単価を指定すると、優先的に自社の広告が表示されます。
請求のタイミングは、インプレッションベースもしくはリンクのクリックベースのうち、自社の都合に合うものを選びます。
InstagramをB2Bビジネスでも活用したい方は、こちらの記事もご覧ください。
2-5.広告を作成する
広告作成画面では以下を設定していきます。
- 広告フォーマット
- メディア(画像・動画)
- メインテキスト
- 見出し
- 説明
- CTA
- リンク先
設定した内容は画面右側にプレビューが表示されるので、広告の見え方を確認しながら進めていきます。
3.掲載結果の確認
Instagram広告の掲載が始まったら、状況を常にチェックすることが重要です。
広告の設定のほとんどは後から調整可能なので、修正したい部分が見つかった場合や、画像が思ったように表示されない場合は、適宜修正しましょう。
広告の掲載結果は、次の2つのツールで確認できます。
- Facebook広告マネージャ
- 普段お使いのマーケティングソフトウェア
Facebook広告マネージャの場合
すべてのキャンペーンの結果を一度に確認できる多機能のダッシュボードが搭載されており、設定をカスタマイズしなくても、広告のリーチや入札単価、消費した金額のデータを見ることができます。
画面右上に表示されている[列:パフォーマンス]ボタンをクリックして、[列をカスタマイズ]を選択すると、レポートに表示するデータを絞り込むための画面が表示されます。
表示できるデータには、CPC(クリック単価)やCTR(クリックスルー率)のような一般的なものから、eコマースサイトの「カートへの追加」のような細かいものまで、さまざまな種類があります。
表示可能な測定指標には、次のようなものがあります。
- パフォーマンス(リーチ、結果、フリークエンシーなど)
- エンゲージメント(投稿のリアクション、コメント、シェアなど)
- 設定(開始日時、終了日時、広告セット名、広告ID、広告の目的など)
お使いのマーケティングソフトウェアの場合
追跡する測定指標が多すぎると、キャンペーンの成果の全体像を見失いがちです。キャンペーンの成果を正しく把握するには、広告に設定したUTMコードを使ってファネル全体に対する広告の効果を測定できるよう、マーケティングソフトウェアを活用しましょう。
マーケティングソフトウェアでトラッキングコードを管理すれば、Instagramの広告キャンペーンで実際に創出したリード(あるいは顧客)の人数を確認し、この数字を踏まえて今後のキャンペーンの方針を決めることができます。
HubSpotをご利用の方は、Instagramの広告キャンペーンに使用する一意のトラッキングコードを、こちらのページの手順で作成できます。URLを入力し、キャンペーンを指定して、ソースレポートでURLと結び付けるソースを選択するだけです。
広告の掲載をスタートして、ウェブサイトでトラフィックやコンバージョンが発生するようになると、創出したサイト訪問者やコンタクト、顧客の人数を簡単に追跡できるようになります。
Instagram広告で成功するためのポイント
Instagram広告を多くのユーザーに見てもらい、コンバージョンまでつなげるためには、次のようなポイントを意識しましょう。
広告出稿のゴールを明確にする
Instagram広告に限ったことではありませんが、まずは広告出稿のゴールを明確にしましょう。その際に、「フォロワーを増やしたい」「売上を増やしたい」など曖昧なものではなく、具体的に数値で落とし込むようにします。
- いつまで(期日)
- なにを(商品/サービス)
- どれくらい(量)
- どうする(成果)
というように決めていくことで、より目指すべきゴールが具体的になります。
たとえば、「Instagram広告を使って3か月後にフォロワー数を300人増やす」「ショッピング広告を使って〇〇(商品名)の売上を2か月で〇〇万円まで伸ばす」のように決めると良いでしょう。
具体的なゴールを設定し、そこから逆算してやるべきことや課題を明確にします。
広告クリエイティブの最適化
Instagram広告では、なによりも写真・動画などのクリエイティブの質が大切です。ユーザーはスマートフォンであらゆるクリエイティブを閲覧するため、その中で興味・関心を持ってもらえるかは、一瞬の判断に委ねられます。
見た目の美しさや、色使い、構図、フォント、人物などの要素をいかにこだわるかが重要です。
また広告配置によって画像・動画のサイズを適切に調整することも大切です。Instagramでは広告フォーマットに応じて最適な画像サイズを推奨しています。詳しくは以下のページをご覧ください。
参照:Facebook広告ガイド(Meta for Business)
Instagramストーリーズには、広告クリエイティブが自動的に最適化される機能が備わっています。ユーザーが好みそうな広告デザインが自動で表示されるため、ユーザーによって見え方が異なるという特徴があります。
むやみにハッシュタグを付けない
通常のフィード投稿では、ハッシュタグを付けることで検索結果に投稿が表示され、リーチ数を増やすことができます。
一方、Instagram広告出稿の目的が商品購入ページや自社サイトにユーザーを遷移させることである場合は、ハッシュタグを無理に付ける必要はないでしょう。ハッシュタグを付けることで、ユーザーの興味がハッシュタグをタップして別の投稿を検索することに移ってしまう懸念もあります。
商品やサービスの認知拡大が目的の場合はハッシュタグを付けましょう。ハッシュタグを通じて情報を探すユーザーも多いため、ハッシュタグを付けることで多くのユーザーにリーチする可能性が高まります。
常にブラッシュアップを試みる
Instagram広告は出稿後も自由に調整が可能です。実績に応じて、広告予算や、クリエイティブのブラッシュアップを行うことで成果の改善が見込めます。
前述したようにプロアカウントに切り替えることで、インサイト機能(アクセス解析)を使用できるので、PDCA(計画・実行・検証・改善のサイクル)を回し続けることが大切です。
その際、成果が出ている他社のクリエイティブをチェックすることで、自社に足りない要素や課題が見えてくるでしょう。広告出稿をすればすぐに成果につながると期待しがちですが、実際には日々地道に改善を繰り返すことが大切です。
自社の中で勝ちパターンを見つけることができれば、どこかのタイミングでブレイクスルーが起きる可能性が高まります。
Instagram広告で成果を出すには、ユーザー視点の相違工夫が重要
Instagram広告では動画や画像などさまざまな広告フォーマットや、配信目的に応じた自動最適化など柔軟な設定ができます。そのため広告配置調整や広告予算調整などのテクニック的な部分に注目がいきがちです。
しかしInstagramはユーザーロイヤリティが高いツールなので、企業側目線の売り込みは逆にブランドへの信頼やイメージを損ねる可能性もあります。
Instagram広告でより高い効果を出すためには、ユーザーの興味関心が得られる魅力的なクリエイティブ制作はもちろん、自社の商品・サービスを「だれに届けるか」といったターゲティングが重要です。
まずは今回紹介した内容を試しながら、どういった反応が得られるか確認してみましょう。その上で、成果を出している他社の取り組みを参考にしながら、改善を繰り返すことが大切です。
広告クリエイティブやハッシュタグの使い方、ターゲット設定など一つひとつユーザー視点を持って相違工夫を繰り返すことが成果につながるはずです。

