「CRMマーケティングって何だろう?どうやれば売上につながるの?」
このような疑問を持つ方は少なくないでしょう。

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企業間競争が激化するとともにデジタル化が進む現代において、顧客との長期的な関係構築は、以前にも増して重要になっています。

CRMマーケティングでは、顧客データを活用して一人ひとりに合わせたマーケティング活動を行うことで、顧客満足度の向上と顧客ロイヤルティの強化を目指します。

しかし、その方法やツールの選定には、さまざまな課題があります。

この記事では、CRMマーケティングの基本から使用するツール、失敗回避のポイントまで、全世界でCRMの導入実績19万社を超える私たちHubSpotのマーケティングチームがわかりやすく解説します。

CRMマーケティングを通じて顧客との深いつながりを築き、ビジネス成果を最大化していきましょう。

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1. CRMマーケティングの基礎知識

CRMマーケティングは、顧客との長期的な関係構築を目指す戦略です。

まずは、CRMマーケティングの基本概念から、その目的、得られる成果、具体的な活動といった知識を確認していきましょう。
 

1-1. CRMの意味

CRMとは、“Customer Relationship Management(カスタマー リレーションシップ マネジメント)” の略語であり、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。

CRMは、顧客との関係を管理し、強化するための包括的なアプローチです。

カスタマー リレーションシップ マネジメント

CRMの実践は、顧客データベースの構築から始まり、営業・マーケティング・カスタマーサポートに至るまで、多岐にわたります。
 

1-2. CRMマーケティングとは?

CRMマーケティングは、顧客との関係を深め、それぞれに合わせた価値を提供することを目的としたマーケティング戦略です。

端的に表現すると、 「1回限りの購入(取引)ではなく、長期に渡って自社を選んで頂ける関係を作る」ことを目指すのがCRMマーケティングです。

具体的には、「顧客データの収集と分析」に重点を置き、得られた仮説をもとに、個別の顧客ニーズに応じたマーケティング活動を展開します。

顧客一人ひとりにパーソナライズ(個人に応じて変更)された体験を提供することで、顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を目指します。
 

1-3. CRMマーケティングの目的は?

CRMマーケティングの目的はは、顧客満足度や顧客ロイヤルティを高め、LTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)を最大化することです。

【参考:LTVとは?】

LTVはLife Time Value(ライフタイムバリュー)の略で、日本語では「顧客生涯価値」と呼ばれます。LTVは1人、または1社の顧客が、取引を開始してから終了するまでの間に自社へもたらす利益を表す指標です。
(略)
LTVの基本的な計算式は次のようになります。

LTV=1顧客の平均購入単価 × 粗利率 ×1顧客の年間平均購入頻度× 1顧客の継続年数

出典:LTV向上に重要なポイント7つ&効果的な施策を紹介

CRMマーケティングは、見込み客や顧客に対して価値提供を続け、満足度を高め、その結果として顧客ロイヤルティを向上し、顧客も自社も双方が利益を享受できる状態を最終的なゴールとして設定します。
 

1-4. CRMマーケティングによって得られるもの

CRMマーケティングによって何が得られるのかまとめておきましょう。

【CRMマーケティングによって得られる主な成果】

  • LTVの最大化:顧客との持続的な関係を通じて、1人の顧客からの生涯の収益度を高めます。
  • マーケティング効率の向上:データ駆動型のアプローチにより、マーケティングのROI(投資収益率)を高めます。
  • 顧客理解の深化:顧客の行動や好みを詳細に分析し、個々のニーズを深く理解します。
  • 顧客満足度の向上:個々のニーズにパーソナライズされた体験を通じて、顧客の期待を超えるサービスを実現します。
  • 顧客ロイヤルティの強化:顧客との関係を深め、長期的なロイヤルティを確立します。

さらに付け加えるなら、CRMマーケティングが企業にもたらす大きな果実は「顧客からの信頼」です。

顧客のニーズや期待を深く理解し、それに応えることで、顧客との信頼関係が築かれます。

顧客からの信頼を得ることは、再購入による収益のみならず、口コミによる新規顧客獲得やブランド力の向上へとつながり、企業の持続的な成長を支えます。

CRMマーケティングは、顧客中心のビジネス戦略を実現する鍵であり、企業にとって長期的な成功をもたらす重要な要素です。
 

2. CRMマーケティングが適している企業とは?

CRMマーケティングは、顧客との深い関係を築き、その結果として収益性を高めたいと考える、あらゆる企業にとって有効な戦略です。

しかし、特定の特徴を持つ企業にとって、その効果はさらに顕著になります。

以下では、CRMマーケティングを最大限に活用できる企業の例を3つ、ご紹介します。

  1. 多様な顧客層を抱える企業
  2. 長期的な取引が前提となる企業
  3. カスタマイズ可能な製品やサービスを提供する企業

 

2-1. 多様な顧客層を抱える企業

1つめの企業は「多様な顧客層を抱える企業」です。

“顧客基盤(*1)が広い企業” と言い換えてもよいでしょう。

*1:顧客基盤とは、Customer Base(カスタマーベース、顧客ベース)のことで、あなたの会社の製品を繰り返し購入したり、サービスを利用したりする人々のグループのことです。

参考:Customer Base: The Ultimate Guide for 2023 (英語)

顧客基盤が広く、多様な顧客層を持つ企業は、CRMマーケティングの恩恵を受けやすいといえます。

たとえば、小売業やEC運営者、BtoCおよびDtoCのビジネスは、顧客一人ひとりの購買行動や好みが異なります。

これらのデータを収集し分析することで、パーソナライズされたマーケティング戦略を展開できます。
 

2-2. 長期的な取引が前提となる企業

2つめの企業は「長期的な取引が前提となる企業」です。

サービス業やBtoB企業など、ビジネスモデルとして長期的な顧客関係の構築が成功の鍵を握る企業にとって、CRMマーケティングは、きわめて重要です。

たとえば、ITベンダーやコンサルティングファームは、顧客との継続的な関係を通じて、プロジェクトの機会を拡大できます。

CRMを活用することで、顧客のビジネスニーズや課題を深く理解し、タイムリーかつ適切なソリューションを提供できるようになります。
 

2-3. カスタマイズ可能な製品やサービスを提供する企業

3つめの企業は「カスタマイズ可能な製品やサービスを提供する企業」です。

たとえば、ファッションや家具など、顧客の個別の好みに合わせて製品をカスタマイズできる業界では、顧客の好みや過去の選択を分析することで、よりパーソナライズされた提案が可能になります。

CRMを通じて得られる洞察を活用することで、顧客の期待を超える製品やサービスを提供し、顧客満足度を高められるでしょう。

CRMマーケティングは、顧客中心のアプローチを取り、顧客一人ひとりに合わせた価値提供を目指す企業にとって、非常に強力な手法です。
 

3. CRMマーケティングに取り組むために必要なもの

さて、ここからは、実践的な話に移っていきましょう。

「自社でも、CRMマーケティングに取り組みたい」 という場合、まず必要となるのが、CRMのためのツール(システム)です。
 

3-1. CRMツール(システム)の重要性

近年では、CRMというと、概念やマーケティング手法ではなく、ツールやシステムを指すことが増えているほど、CRMとツールは、密接な関係にあります。

その理由は、CRMの実践は「顧客データの収集と分析」がベースとなるからです。

仮に、専用ツールを導入しない場合、Excelなどを駆使して手作業で行う必要があります。

手作業では高度な分析ができませんし、多大な労力や属人化によって、組織の生産性が著しく下がってしまいます。

そのため、CRMツールを導入するのが通常のやり方です。

CRMツールとは、CRMマーケティングの実践に必要な顧客データの収集、管理、分析を効率的に行うためのソフトウェアやプラットフォームを指します。

CRMツールを導入することで、企業は顧客情報を一元的に管理し、顧客とのコミュニケーションを最適化できます。

たとえば、顧客の購買履歴やコミュニケーション履歴を追跡し、そのデータをもとに、パーソナライズされたマーケティング活動を展開できます。
 

3-2. 主要なCRMツール20選

CRMツールは多種多様で、企業の規模や業種、ニーズに応じて選択する必要があります。

以下は、広く利用されているCRMツールの例です。

  • Sales cloud:業界をリードするCRMプラットフォームで、高度なカスタマイズが可能
  • HubSpot CRM:中小企業に適した、使いやすく費用対効果の高いCRMツール
  • Microsoft Dynamics 365:大企業向けの高度なCRMソリューション

私たちHubSpotでは、無料でもご利用いただける優秀なCRMツールをご提供しています。

初めてCRMを導入される企業の方は、無料のCRMツールで顧客管理を効率化に目を通していただくと、具体的にイメージできるかと思います。

なお、上記以外にもCRMツールは数多くあります。参考に下表をご覧ください。

【代表的なCRMツール20選】

【代表的なCRMツール20選】

出典:【2023年版】CRM比較15選|特徴別に国内主要ツールを徹底比較

上表の詳細は、【2023年版】CRM比較15選|特徴別に国内主要ツールを徹底比較にて解説しています。「どのCRMツールを選べばいいのかわからない」というときの決め手として、役立つはずです。

 

3-3. CRMツールの選び方

CRMツールを選択し導入する際には、以下の点を考慮することが重要です。

  • 企業の目的とニーズに対する合致:CRMツールが企業のマーケティング戦略や目標に適しているかを評価します。
  • 拡張性とカスタマイズ性:将来のビジネスの成長に合わせて、ツールが柔軟に対応できるかを確認します。
  • 使いやすさ・わかりやすさ:従業員が容易に使用でき、トレーニングの負担が少ないかを検討します。
  • 統合性:既存のシステムやツールとの統合がスムーズに行えるかを確認します。
  • コストパフォーマンス:導入と維持のコストが企業の予算内で収まるか、ROIが見込めるかを検討します。

CRMツールの選択と導入は、企業のCRM戦略を具現化する拠点となります。

トライアルを活用し、実際の操作感や機能を体験すると、確信を持って意思決定しやすくなるでしょう。まずは、いくつかのツールを試用してみることをおすすめします。
 

3-4. ExcelやGoogle スプレッドシートの限界を理解する

ところで、 「専用ツールを導入せずに、ExcelでCRMはできない?」 という疑問をお持ちかもしれません。

多くの企業では、CRMツールを導入する前に、ExcelやGoogle スプレッドシートなどの表計算ソフトを使用して、顧客情報を管理しています。

表計算ソフトによる手動管理は手軽に始められるため、とくにスタートアップや小規模企業では、初期の顧客管理手段として人気があります。

しかし、ビジネスが成長するにつれて、手動管理の課題が浮き彫りになります。

  • データの一貫性と整合性の問題:異なるスタッフが顧客情報を更新する際、フォーマットの不一致や重複したデータの入力が発生しやすくなります。
  • アクセスと共有の問題:情報が複数のスプレッドシートに分散していると、必要なデータを迅速に見つけ出すことが困難になります。
  • スケーラビリティ(拡張性)の制限:顧客基盤が拡大するにつれて、スプレッドシートでの管理は非効率的になり、エラーが発生しやすくなります。
  • セキュリティリスク:機密性の高い顧客情報をスプレッドシートで管理することは、データ漏えいのリスクを高めます。

実際、スプレッドシート管理から脱却してCRMツールを導入された、株式会社マネーフォワードの小林氏の言葉を、以下に引用します。

「スプレッドシートでは、いくらでも関数を組めます。前職ではSFAを活用しながらスプレッドシートでデイリーとウィークリーの情報すべてまとめていたこともありましたし、他社さんでも同様のケースは少なくないと思います。

しかし、スプレッドシートだけではやり切れないことが絶対にあり、いつかは壁に当たってしまうはずです。だからこそ、CRMをきちんと設計して導入することは絶対に大事だと思っています。

HubSpotの導入では苦労する場面もありましたが、過去に経験していた『壁』をしっかり超えたいという意地からプロジェクトを進めました。スプレッドシートに依存せずHubSpotのようなCRMを基盤にしながらオペレーションを構築していくこと、これが重要だと伝えたいですね」(小林氏)

出典:HubSpot導入事例|株式会社マネーフォワード

実践者としての重みある言葉に、ハッとさせられた方も、多いのではないでしょうか。

「自社は、Excelで十分」と思われている方も、この機会に、CRMツール導入に向き合っていただければと幸いです。
 

4. CRMマーケティングを実践する流れ 5ステップ

CRMマーケティングを成功に導くためには、戦略的かつ段階的なアプローチが必要です。

具体的な実践は、業種や商品・サービス、顧客層、導入したCRMツール、そして各企業の方針によって異なります。

その前提のうえで、以下では、ごく基本的な流れを5つのステップでご紹介しましょう。

  1. 顧客データの収集と整理
  2. 顧客セグメンテーション
  3. マーケティング戦略の策定
  4. 実行と最適化
  5. 成果の測定とフィードバックの活用

 

4-1. 顧客データの収集と整理

1つめのステップは「顧客データの収集と整理」です。

CRMマーケティングの第一歩は、顧客に関するデータを収集し、それを整理することです。

これまで、スプレッドシートで顧客情報を管理していた場合は、導入したCRMツールにデータを統合していきます。

  • データの移行準備:スプレッドシートで管理されている顧客情報をCRMツールに移行するための準備を行います。データのクリーニングやフォーマットの統一が必要です。
  • データ収集のプロセス確立:CRMツールを最大限に活用するために、顧客データ収集のプロセスを確立します。これには、オンラインフォーム、Eメール、ソーシャルメディアなど、複数のチャネルからのデータ収集方法が含まれます。
  • チームのトレーニング:CRMツールの的確な使用方法を理解するために、関連するスタッフへのトレーニングを実施します。

CRMツールを通じて顧客情報をデータベース化できたら、その後は、すべての顧客情報をCRMツールで一元管理します。

このデータベースは、CRMマーケティングの源泉となる資産であり、非常に重要なものです。
 

4-2. 顧客セグメンテーション

2つめのステップは「顧客セグメンテーション」です。

【顧客セグメンテーションとは?】

顧客セグメンテーションとは、年齢、業種、性別など、共通の特徴を持つ顧客をタグ付けし、グループ化することである。顧客セグメンテーションを使えば、マーケティング、サービス、販売活動を特定のグループのニーズに合わせて簡単にパーソナライズすることができる。その結果、顧客のロイヤルティやコンバージョンが高まる可能性がある。

出典:Customer Segmentation: How to Segment Users & Clients Effectively(英語)

前のステップで収集・整理した顧客データをもとに、顧客をセグメントに分類します。たとえば、顧客の行動パターン、好み、購買力などに基づいて、顧客グループを作成します。

一般的には、[潜在顧客]⇒[見込み客]⇒[新規顧客]⇒[既存顧客]⇒[優良顧客]…、という具合に区分しますが、CRMツールを活用すると、より詳細で高度なセグメンテーションが可能です。

特定の製品への関心度、購入周期、顧客のライフステージなど、多様なデータを活用してセグメントを定義できます。
 

4-3. マーケティング戦略の策定

3つめのステップは「マーケティング戦略の策定」です。

顧客セグメンテーションの結果をもとに、各セグメント向けのマーケティング戦略を計画します。

目的は、各セグメントに最も効果的なミュニケーション・プロモーション・オファーを、最も適切なタイミングで提供することです。

  • 顧客ニーズの深掘り:各セグメントの顧客が持つ具体的なニーズや問題を理解します。
  • パーソナライズされたオファーの開発:顧客のニーズに応じたオファー(購入特典・割引・取引条件など)を開発します。
  • コミュニケーションチャネルの選定:最も効果的なコミュニケーションチャネル(メール・ソーシャルメディア・直接郵送など)を選定します。
  • メッセージのカスタマイズ:セグメントごとに伝えるメッセージをカスタマイズし、顧客の心に響く内容を作成します。
  • アプローチのタイミング:顧客の状況変化や購買サイクル、季節性、市場動向などを考慮して、最適なタイミングを決定します。
  • 成果測定の基準設定:戦略の効果を測定するためのKPI(重要業績評価指標)を設定します。

なお、策定したマーケティング戦略のうち、 「どの部分を手動で行い、どの部分をシステム的に自動化するか?」 は、重要な課題です。

例として、「HubSpot CRM」を導入した場合、マーケティング・営業・コンテンツ管理・カスタマーサービスの業務を自動化・効率化する各ツールと、連携できるように設計されています。

HubSpot CRM

出典:HubSpot

たとえばHubSpotが提供する「Marketing Hub」は、ターゲット層に最適な方法でタイムリーに働きかける各種機能が備わっているため、施策の多くを自動化・効率化できます。

詳しくはHubSpot(ハブスポット)のページにて、ご確認ください。
 

4-4. 実行と最適化

4つめのステップは「実行と最適化」です。

策定した戦略を実行し、その効果をモニタリングします。リアルタイムでデータを分析し、パフォーマンスを評価しましょう。

前述のMarketing Hubのようなツールを通じて実行した場合は、ダッシュボードを見るだけで、成果数値の確認や、グラフや表によるデータの可視化が可能です。

【ダッシュボードの例】

Marketing Hubダッシュボード

出典:Marketing Hub

実行と並行して、すぐに最適化・改善できる部分はスピーディに対処し、実益を積み上げていきましょう。

たとえば、開封率が低いメールキャンペーンはそのまま継続せずに、件名を改善します。このような細やかな積み重ねが、大きな売上につながっていきます。
 

4-5. 成果の測定とフィードバックの活用

5つめのステップは「成果の測定とフィードバックの活用」です。

実施したマーケティング活動の成果を測定し、得られたフィードバックを次のアクションプランに活かします。継続的な活動の場合は、「1週間ごと」「1ヶ月ごと」といった期限を決めておくとよいでしょう。

  • コンバージョン率や売上高といった直接的な成果
  • 顧客満足度や顧客ロイヤルティに関するアンケート調査
  • 顧客からの問い合わせや意見
  • 購買行動の変化
  • LTVの変化
  • 社内スタッフによるディスカッション

上記のように、多角的に成果を分析することで、CRMマーケティングの精度を高めていきましょう。

これらのステップを繰り返すことで、顧客との関係が深まり、最終的には企業の収益性向上を実現できます。
 

5. CRMマーケティングで失敗しやすい3つのポイントと解決策

CRMマーケティングで失敗しやすい3つのポイントと解決策

最後に、CRMマーケティングで失敗しやすい3つのポイントと解決策をご紹介します。

  1. CRMツールの導入ハードルが高い
  2. CRMツールを使いこなせない・社内に浸透しない
  3. 長期的な計画が欠如している

 

5-1. CRMツールの導入ハードルが高い

1つめの失敗ポイントは「CRMツールの導入ハードルが高い」です。

CRMツールの導入は、社内理解やコストの面で難しい場合があります。とくに、経営層が「Excelで十分」と考えている場合、導入への道のりはさらに困難となります。

【解決策】

  • 無料のCRMツールの活用:HubSpotのような無料で提供されているCRMツールを活用することで、導入のハードルを下げます。
  • 必要機能に絞った選択:すべての機能を備えたCRMツールではなく、必要最低限の機能を持つツールを選択することで、コストを抑えます。
  • スプレッドシート管理のリスク認識:データの散逸やセキュリティリスクなど、スプレッドシート管理の限界とリスクを理解し、社内で共有します。

スプレッドシート管理のリスクについては、リアルな事例をご確認いただくことが、最も理解しやすいでしょう。

以下に、スプレッドシート管理からCRMツール導入に移行された企業の事例を、ピックアップしましたのでご確認ください。

  • レバレジーズ株式会社
    「同一の見込み客に各事業部からバラバラにアプローチしてしまいコミュニケーションミスが発生」
  • AnyMind Group株式会社
    「リアルタイムで全拠点の現状を把握することが非常に困難で今後の見通しも建てられない、そんなカオスな状態」
  • イベントレジスト株式会社
    「顧客情報のアップデートが自動化できず、ダウングレードされてもデータ上はそのままになっていた」

 

5-2. CRMツールを使いこなせない・社内に浸透しない

2つめの失敗ポイントは「CRMツールを使いこなせない・社内に浸透しない」です。

CRMツールを導入しても、社内で十分に活用されないことは、そのポテンシャルを最大限に引き出せない大きな原因です。

【解決策】

  • 使いやすいツールの採用:操作が直感的で理解しやすいインターフェースのツールを導入します。
  • キーパーソンの指名:CRMツールの普及に向け、社内のキーパーソンを任命し、推進役とします。
  • スタッフ教育の強化:CRMツールのメリットと操作方法を徹底的にトレーニングし、理解を深めてもらいます。
  • 日常業務への組み込み:CRMツールの使用を日常業務に組み込み、自然に利用する環境を作ります。

具体的に、チーム内にCRMツールを浸透させるフェーズまで、“やり切っている” 好例として、前出の株式会社マネーフォワードの事例が挙げられます。

導入支援を手がけたインフォニック株式会社の今村氏は、以下のとおり述べています。

「今回のプロジェクトで感じたのは、小林さんのように最後までやりきる人とのコミュニケーションが導入の成功に欠かせないということです。
構築したいシステムの要件がしっかり伝えられるか、そしてチーム内にシステムを浸透させられるかは、コミュニケーションに掛かってくるのではないでしょうか」(今村氏)

出典:HubSpot導入事例|株式会社マネーフォワード

「オペレーション構築の成功には、現場を知り、最後までやり切るキーパーソンの力が不可欠」 という指摘は、これからCRMツール導入を目指す企業の方々に、ぜひ参考にしていただきたい言葉です。
 

5-3. 長期的な計画が欠如している

3つめの失敗ポイントは「長期的な計画が欠如している」です。

CRMツールを単に導入するだけでは、CRMマーケティングは成功しません。CRMが持つポテンシャルを最大限に活用するためには、戦略的な長期計画が必要です。

CRMの肝となるのは、「顧客との関係づくり」であり、関係性は瞬時には構築できないからです。一定の時間をかけて、大切に醸成していく必要があります。

【解決策】

  • 目標と経営計画の策定:CRMマーケティングの具体的な目標を設定し、それを達成するための長期計画を経営戦略として定めます。
  • 顧客ライフサイクルへの対応:顧客が購入プロセスのどの段階にあるか把握し、各段階に応じた適切なコミュニケーションを計画します。顧客との持続的な関係構築を目指した戦略を展開します。
  • 定期的な戦略の見直し:市場の変化や顧客ニーズの変動に対応するため、CRM戦略を定期的に評価し、調整します。顧客の“生の声”を収集し、分析することも重要です。

長期的な視点を持ってCRM戦略を策定し、実行することで、CRMツールの真価を引き出し、企業の成長が実現します。
 

6. 顧客と向き合い、本質的なマーケティング活動を実践しよう

本記事では「CRMマーケティング」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

  • CRMとは「顧客関係管理」を指す
  • CRMマーケティングでは、長期的に顧客と信頼関係を構築し、LTVの向上を目指す

CRMマーケティングが適している企業として、次の3つが挙げられます。

  1. 多様な顧客層を抱える企業
  2. 長期的な取引が前提となる企業
  3. カスタマイズ可能な製品やサービスを提供する企業

CRMマーケティングを実践する流れは以下のとおりです。

  1. 顧客データの収集と整理
  2. 顧客セグメンテーション
  3. マーケティング戦略の策定
  4. 実行と最適化
  5. 成果の測定とフィードバックの活用

CRMマーケティングで失敗しやすい3つのポイントとして以下をご紹介しました。

  1. CRMツールを導入するのが難しい
  2. CRMツールを使いこなせない・社内に浸透しない
  3. 長期的な計画が欠如している

CRMマーケティングの成功は、適切なツールの選択、組織全体での取り組み、そして顧客理解をベースとした関係構築にあります。

ときに困難さも伴いますが、根気強く取り組むことが大切です。顧客一人ひとりと向き合い、独自の価値を提供していきましょう。

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元記事発行日: 2024年2月16日、最終更新日: 2024年2月16日

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