📋 この記事の要点
- カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品・サービスを認知してから購入・利用に至るまでの行動や思考、感情を時系列で可視化し、顧客視点でマーケティング施策を設計・改善するためのフレームワーク。
- カスタマージャーニーマップは、「ペルソナ設定→フェーズ設計→行動・タッチポイント整理→思考・感情分析→施策・KPI設定」の流れで作成し、顧客データをもとに継続的に改善することが重要。
- 初めてカスタマージャーニーマップを作成する場合は、無料テンプレートや作成ツールを活用することで、必要な項目を漏れなく整理しながら効率的に作成できる。
- BtoCのカスタマージャーニーマップは個人の行動や感情を中心に設計する一方、BtoBのカスタマージャーニーマップは複数の関係者や社内稟議などを考慮して設計します。そのため、自社のビジネスモデルに合わせてテンプレートやフレームワークを選び、最適なカスタマージャーニーマップを設計することが重要。
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カスタマージャーニーマップの活用は、顧客の行動や心理変化を理解することにつながり、効果的なマーケティング戦略の立案に役立ちます。施策に迷ったときに立ち返るベースの役割があり、チームやプロジェクトメンバーで認識を合わせる上でも重要です。
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今回は、無料でダウンロードできる10のカスタマージャーニーマップテンプレートをご紹介しますので、ぜひお役立てください。
カスタマージャーニーマップとは?
カスタマージャーニーマップとは、ペルソナの行動や思考、感情を時系列で整理し、顧客体験を可視化するためのフレームワークです。
顧客が商品やサービスを認知してから購入・利用に至るまでのプロセスを可視化することで、顧客ニーズに沿った戦略を立てやすくなるだけでなく、施策の継続的な効果検証や改善にも役立ちます。
カスタマージャーニーマップの基本的な構成
カスタマージャーニーマップでは、顧客体験の流れを整理するため、横軸と縦軸を組み合わせたフレームを使用するのが一般的です。
横軸には、「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動」といった、顧客が目的を達成するまでのプロセスを記載します。一方、縦軸には、「タッチポイント」「行動」「思考・感情」「施策」などを設定し、それぞれのフェーズにおける顧客の状況を整理します。
- 横軸:「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動」
- 縦軸:「タッチポイント」「行動」「思考・感情」「施策」
まず、横軸でペルソナが目的を達成するまでのプロセスを分解します。そして、縦軸で行動を起こす際に影響を及ぼすポイント(メディア、サービス)や実際の行動、思考・感情を探っていきます。簡易的なものとしては、次のようなテンプレートが使えます。

カスタマージャーニーマップのひな形には、次のように入力しましょう。

「タッチポイント」には、フェーズごとに顧客が情報収集する媒体メディアを記載し、そのうえで顧客の行動や心理を分析していきます。
カスタマージャーニーマップで顧客行動や思考、感情を可視化することにより、顧客ニーズに沿った戦略を立てられるだけでなく、施策の継続的な効果検証・改善に役立ちます。
ただし、顧客の行動パターンは多岐にわたるため、実際のカスタマージャーニーマップではさらに細分化が必要です。
カスタマージャーニーマップの基本的な作成ステップ
カスタマージャーニーマップは、顧客の行動や感情を整理しながら段階的に作成します。基本的な流れは以下のとおりです。
- ペルソナを設定する
まずは、ターゲットとなる顧客像(ペルソナ)を具体的に定義します。年齢、職業、課題、情報収集の方法などを明確にすることで、後の行動や感情をリアルに描けるようになります。
- フェーズ(横軸)を設定する
次に、顧客が商品・サービスを認知してから購入・利用に至るまでの流れを整理します。一般的には「認知 → 興味・関心 → 比較・検討 → 行動」の4段階を設定しますが、BtoB商材や高額商材では「情報収集」「社内稟議」「導入後」などを追加しても構いません。
- 行動とタッチポイントを洗い出す
各フェーズで顧客がどのような行動を取るかを整理し、それに対応する接点(タッチポイント)を記載します。例えば「SNSで口コミを探す」「比較サイトを見る」「資料請求をする」といった行動に対して、SNS、Webサイト、メール、営業担当者などの接点を紐づけます。
- 思考・感情を整理する
顧客がその場面で何を考え、どのような感情を抱くかを書き出します。「便利そう」「価格が高いかもしれない」「失敗したくない」といったポジティブ・ネガティブ両方の感情を整理することで、改善すべきポイントが見えやすくなります。
- 施策と課題を検討する
洗い出した感情や不安に対して、どのような施策を打つかを考えます。例えば「比較しづらい」という不安があれば比較表を用意し、「導入後が不安」であればサポート体制を訴求するなど、顧客体験を改善する施策へ落とし込みます。
- KPIを設定して改善する
最後に、各フェーズで測定する指標(KPI)を設定します。認知フェーズなら広告表示回数やサイト訪問数、比較検討フェーズなら資料請求数や問い合わせ数などを設定し、実績をもとにマップを継続的に見直していきます。
カスタマージャーニーマップは、一度作って終わりではありません。実際の顧客データや施策結果を反映しながら更新を重ねることで、より精度の高いマーケティング施策につなげられます。
無料ダウンロード可能なカスタマージャーニーマップテンプレート10選
カスタマージャーニーマップのテンプレートは、Web上で数多く公開されています。効率的にカスタマージャーニーマップを作成するためにも、テンプレートを有効に活用しましょう。
本章では、無料ダウンロード可能なカスタマージャーニーマップテンプレート10選を紹介します。テンプレートによって種類や特徴が異なるため、まずはサイトを確認し、ビジネスモデルに合ったものを見つけてみてください。
HubSpot |7種類から選べる充実のテンプレート

HubSpotでは、7種類のカスタマージャーニーマップのテンプレートを無料で提供しています。
テンプレートと共に作成手順や注意点も解説しているため、初心者におすすめの資料です。7種類のテンプレートの中から、今回は幅広く使用できるものを抜粋して3種類紹介します。
- 形式:PDF
バイヤージャーニー・テンプレート
バイヤージャーニー(Buyer Journey)とは、購入者が購入を決断するまでにたどる一連のプロセスのことです。認知・比較検討・意思決定の3つのステージを使用します。
カレントステート・テンプレート
カレントステート(Current State)とは、「現在の状況」という意味です。「カレントステート・テンプレート」は幅広く利用されているカスタマージャーニーマップで、顧客が現在経験している行動や思考を可視化できます。BtoBの場合には次の5つのステップで構成されます。
- 検索
- 認識
- 検討
- 購入決定
- サポート
リードナーチャリング・テンプレート
リードナーチャリング(Lead Nurturing)は、リードの育成を意味します。リードナーチャリングの一連の流れを、カスタマージャーニーマップに落とし込んだのが「リードナーチャリング・テンプレート」です。
上記3種類を含む、「フューチャーステート」、「デイ・イン・ザ・ライフ」、「カスタマーチャーン」、「サービスブループリント」の4種類、計7種類が無料のテンプレートに含まれています。用途に合わせてご活用ください。
ferret|3ステージ構成で初心者向け

「ferret」が配布しているカスタマージャーニーマップは、「認知」「関心」「コンバージョン」の3つのステージで構成されています。シンプルなため、初心者でも比較的作成しやすいでしょう。
メールアドレスで無料会員登録を行うと、テンプレートがダウンロードできます。
- ダウンロードページ:「カスタマージャーニーのテンプレート01」
- 形式:pptx
15VISION|Macユーザー向け

使用しているパソコンがMacの場合には、デザインユニット「15VISION」が配布しているテンプレートがおすすめです。「.key」の拡張子となり、Mac備え付けの「keynote」で編集できます。Windowsは非対応となっているため注意しましょう。
会員登録やフォーム入力をすることなくダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート(Keynote)
- 形式:.key
bizocean|細かな分析をしたい方向け

「bizocean」が提供しているテンプレートは、10個のステージに分かれており、検討段階が多いBtoBビジネスに向いています。また、縦軸には「時間」の項目があるなど、より細かな分析が可能です。
テンプレートは無料会員登録を行うとダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニー(書式A)
- 形式:PPT
ミエルカ|記入例付きで初心者向け

SEOツールを提供している「ミエルカ」は、ペルソナシートとカスタマージャーニーマップを提供しており、どちらも記入例付きです。記載内容を参考にしたい初心者の方に向いているでしょう。
企業名や氏名などのフォーム入力でテンプレートをダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート
- 形式:PDF
DESIGN α|現状分析と改善施策を整理したい方向け

Webサイト制作や戦略設計を行う「DESIGN α」の無料テンプレートは2種類あります。
- AsIs:現在の利用状況や課題を把握するためのカスタマージャーニーマップ
- ToBe:AsIs(現状)をもとに、課題の解決策を見つけるためのカスタマージャーニーマップ
2パターンのマップを使用することで、現状と理想の2段階に分けて分析が可能です。企業や氏名などのフォーム入力と、簡単な質問回答でテンプレートをダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップ(AsIs / ToBe)テンプレート
- 形式:Excel/PDF
FUSION|PowerPointで自由に編集したい方向け

CRM支援を手掛ける「FUSION」が提供しているテンプレートは、顧客の行動だけでなく、思考や感情、課題まで整理できるシンプルな構成です。PowerPoint形式のため、自社の業務内容に合わせて項目を自由に編集しながら活用できます。
ダウンロードページから無料で利用できます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート
- 形式:PPT
SAIRU|作成方法も学びたい初心者向け

Webマーケティング支援を行う「SAIRU」が提供しているテンプレートは、認知から購買までの各フェーズにおける顧客行動や心理、タッチポイントを整理しやすい構成です。記事内ではテンプレートの使い方や作成手順も解説されているため、初めてカスタマージャーニーマップを作成する方にも適しています。
テンプレートはフォーム入力なしで無料ダウンロードできます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート
- 形式:PPT
Miro|チームで共同編集したい方向け

オンラインホワイトボードツール「Miro」では、チームで共同編集できるカスタマージャーニーマップテンプレートを提供しています。
付箋やコメント機能を使いながらリアルタイムで編集できるため、複数人でアイデアを整理したい場合におすすめです。
無料アカウントを作成すると利用できます。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート
- 形式:Miroテンプレート
Canva|デザイン性を重視したい方向け

デザインツール「Canva」では、用途や業種に応じたさまざまなカスタマージャーニーマップテンプレートを提供しています。豊富なデザインから選択でき、ドラッグ&ドロップで編集できるため、見やすい資料を手軽に作成したい場合に適しています。
チームとのコラボレーションも容易のため、アイディアを集約したり、顧客に見せながら説明したりといった用途も可能です。
- ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップテンプレート
- 形式:Canvaテンプレート(オンライン編集)
カスタマージャーニーマップの作成・運用に役立つツール
カスタマージャーニーマップは、作成して終わりではなく、実際の顧客データをもとに継続的に運用・改善することで初めて成果につながります。
ここでは、「ステップ1:カスタマージャーニーマップの作成」と「ステップ2:実データを活用した運用」の2段階に分けて、それぞれに役立つツールを紹介します。
【ステップ1:作成】Lucidchart|マップを手軽に作成・共有したい方向け

「Lucidchart」は、カスタマージャーニーマップの作成・可視化に特化したオンラインツールです。豊富な種類の中からテンプレートを選択でき、カスタマージャーニーマップを作成できます。Webサイト上にて作図されるため、アプリケーションのダウンロードなどは必要ありません。
また、チーム同時編集機能があり、どのデバイス、ブラウザからでもコメントや共有ができます。「Lucidchart」のカスタマージャーニーマップやペルソナ作成のテンプレートを使用するには、無料会員登録が必要です。
ダウンロードページ:カスタマージャーニーマップツール
【ステップ2:運用】Marketing Hub|顧客データをもとにジャーニーを設計・自動化したい方向け

カスタマージャーニーマップを作成したら、次は実際の顧客データをもとに施策へ落とし込む運用フェーズです。HubSpotのMarketing Hubは、CRMに蓄積された顧客データを活用し、顧客一人ひとりの行動に応じたカスタマージャーニーを設計・自動化できるマーケティングソフトウェアです。
Webサイトの閲覧履歴やメールの開封・クリック、フォーム送信などのデータをもとに顧客の行動を把握し、最適なタイミングでメール配信や広告配信、営業への引き継ぎなどを自動で実行できます。また、施策の成果を分析しながら継続的にジャーニーを改善できるため、カスタマージャーニーマップを実際のマーケティング施策に活用したい企業に適しています。
ダウンロードページ:Marketing Hub
BtoC・BtoBそれぞれに合ったカスタマージャーニーマップを作ろう
業種や商品単価にもよりますが、一般的にはBtoCとBtoBで購買プロセスが異なるため、それぞれの顧客行動に合ったカスタマージャーニーを設計する必要があります。
ここでは、BtoCとBtoBそれぞれのカスタマージャーニーマップのサンプルを紹介します。自社のビジネスモデルと照らし合わせ、適したものを参考にしてみてください。
BtoC向けのサンプル

BtoCのカスタマージャーニーマップには、次の基本事項を入力しましょう。
- 横軸:「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動」
- 縦軸:「タッチポイント」「行動」「思考・感情」「施策」
BtoCの場合、検討から意思決定までをすべて個人、もしくは家族など近しい人と少数で行うのが一般的なプロセスです。そのため、ペルソナの行動や思考、感情にフォーカスしてアプローチを考えることが大切です。
個人消費者は、対ビジネスの場合と比べて認知から意思決定までの期間が短いという特徴があります。こういった特徴を押さえて分析を行うことで、効果的な施策立案につながります。
また、カスタマージャーニーマップの作成にはペルソナの設定が重要です。データに裏付けされた正しいペルソナを設定することで、顧客への理解が深まり、企業の商材に合ったマーケティング戦略を立てることにつながります。想定のユーザー像にズレがあると効果検証段階で大幅な軌道修正が必要になってしまう可能性もあるため、カスタマージャーニーマップを作成する前には、調査を行うなどをして適切にペルソナを設定しましょう。
BtoB向けのサンプル

BtoBの場合、購買までに複数のキーパーソンが存在し、意思決定プロセスも顧客の企業ごとに異なるため、1つのカスタマージャーニーマップにまとめるのは簡単ではありません。BtoBのカスタマージャーニーマップを作成する際には、モデルケースを決めると良いでしょう。
優先順位が高いのは次のモデルケースです。
- 最も層が厚い顧客層
- 売上高の大きな企業
- 新しい取引先
顧客企業の売上高や規模、取引開始時期などから、モデルとなる企業を洗い出すことができます。BtoBの場合、比較検討する期間がBtoCよりも長くなる傾向にあり、場合によっては複数回の商談や稟議などのプロセスも増える点を考慮しましょう。
比較検討期間が長くなる分、カスタマージャーニーマップを運用していく上でも、よりタッチポイントごとのアクションを都度調整しながら進める必要があります。
【Q&A】カスタマージャーニーマップのテンプレートについてよくある質問
カスタマージャーニーマップについて、よくある質問をまとめましたので、振り返りの参考にしてください。
Q1. カスタマージャーニーマップとは何ですか?
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスを認知してから購入・利用に至るまでの行動や思考、感情を時系列で可視化したフレームワークです。顧客視点で課題を把握し、マーケティング施策の立案や改善に役立ちます。
Q2. カスタマージャーニーマップにはどのような項目を記載しますか?
一般的には、横軸に「認知」「興味・関心」「比較・検討」「行動」といった購買プロセスを設定し、縦軸には「タッチポイント」「行動」「思考・感情」「施策」などを記載します。各フェーズの顧客体験を整理することで、改善点を見つけやすくなります。
Q3. カスタマージャーニーマップを作成する際に最も重要なポイントは何ですか?
最も重要なのは、具体的なペルソナを設定することです。顧客像が明確になることで、実際の行動や心理変化をより現実に近い形で整理でき、実効性の高いマーケティング施策につなげられます。
Q4. カスタマージャーニーマップはテンプレートを使って作成できますか?
はい。無料で利用できるカスタマージャーニーマップのテンプレートを活用すれば、必要な項目があらかじめ用意されているため、初めてでも効率よく作成できます。自社の業種や用途に合わせてテンプレートを選ぶことが大切です。
Q5. カスタマージャーニーマップは作成後に更新する必要がありますか?
必要です。カスタマージャーニーマップは一度作成して終わりではなく、顧客データや施策の成果をもとに継続的に見直すことが重要です。KPIを設定して効果検証を繰り返すことで、より精度の高いマーケティング施策へと改善できます。
ビジネスモデルに合わせたカスタマージャーニーマップテンプレートを選ぼう
本記事では、カスタマージャーニーマップの基本的な考え方や作成方法、無料テンプレート、活用できるツールについて解説しました。
カスタマージャーニーマップは、顧客の行動や思考、感情を可視化し、顧客視点でマーケティング施策を設計・改善するための重要なフレームワークです。テンプレートを活用すれば、初めてでも効率的に作成を進められます。
最後に、本記事のポイントを振り返りましょう。
- カスタマージャーニーマップは、顧客体験を時系列で整理し、マーケティング施策の立案や改善に役立つフレームワーク
- 作成する際は、「ペルソナ設定」「フェーズ設計」「行動・感情の整理」「施策・KPIの設定」の流れで進める
- 無料テンプレートを活用すれば、用途やビジネスモデルに応じたカスタマージャーニーマップを効率よく作成できる
- チームで作成・共有する場合はテンプレート作成ツール、顧客データを活用して施策につなげる場合はMarketing Hubのようなツールの活用も有効
- BtoBとBtoCでは購買プロセスが異なるため、自社の顧客に合わせてカスタマージャーニーマップを設計・改善することが重要
まずはテンプレートを活用してカスタマージャーニーマップを作成し、自社の顧客理解を深めながら、継続的な改善に取り組んでいきましょう。
カスタマージャーニー
