【初心者向け】GA4の基本的な設定方法を解説【画像付き】

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室橋 健(むろはし けん)
室橋 健(むろはし けん)

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GA4(Google アナリティクス4プロパティ)は、2023年6月まで提供されていたUA(ユニバーサルアナリティクス)と仕様が異なるため、設定方法に迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

【初心者向け】GA4の基本的な設定方法を解説【画像付き】

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GA4はカスタマイズも可能ですが、まずは基本的な設定を行うだけで良く、専門家でなくても対応可能です。

本記事では、GA4導入時に必要なプロパティ設定や初期設定に加え、サイト運用に必要なイベント・レポート設定についてカスタム機能も含めて詳しく解説します。

また、日本におけるアクセス解析の第一人者である小川卓氏のアドバイスもお届けしますので、どうぞご活用ください。

GA4(Google アナリティクス4)とは何か

GA4(Google アナリティクス4)とは、アクセス解析ツール「Google アナリティクス」で現在使用されているプロパティで、2020年10月にリリースされています。従来のプロパティであるUA(ユニバーサルアナリティクス)は、しばらくの間併用できましたが、2023年7月1日をもって終了となりました。

Google アナリティクスのGA4の特徴は、アクセス解析をユーザー単位で行う点にあります。

従来のUAではセッション単位でアクセスを行っていましたが、これではユーザーが別デバイスで再アクセスしたときなどに追跡が途絶え、正確な経路がわからないなどの問題がありました。

GA4にてユーザー単位の解析が可能になったことで、例えばWebサイトとアプリを横断して追跡が可能になり、ユーザーの行動がより実態に近い形で解析できるようになっています。

→無料ダウンロード:Google アナリティクス 4(GA4)の基礎と導入ステップ

 

GA4の設定方法

GA4の設定は、新規導入時だけでなくUAからの移行においても、アナリティクスプロパティの作成から行います。

プロパティの作成にはGoogle アカウントが必要なので、社用アカウントがない場合には作成しておきましょう。
 

1. プロパティ設定

新規導入する場合と、UAから移行する場合の2パターンに分けて手順を紹介します。現状に合わせて設定方法をご確認ください。
 

新規導入の場合

Google アナリティクスを新規で導入する場合の流れを解説します。今回は、UAとGA4の両方のプロパティを作成していきます。

事前に、Google アナリティクスの公式ページからアカウント設定を行いましょう。アカウントの設定が完了したら、プロパティの詳細設定に進みます。

  1.  プロパティの詳細(プロパティ名・タイムゾーン・通過)を入力
    新規導入の場合
  2.  [詳細オプションを表示]から[ユニバーサルアナリティクスのプロパティの作成]をONにする
    (UAのプロパティを作成しない場合にはOFFのままにしておく)
    新規導入の場合_2
  3.  [Google アナリティクス4とユニバーサルアナリティクスのプロパティを両方作成する]を選択
  4.  ビジネス情報を入力し[作成]をクリック
    新規導入の場合_3
  5.  規約に同意する

これで、Google アナリティクスのプロパティが作成されます。
 

UAから移行の場合

すでにUAを導入している場合には、UAプロパティの管理画面からGA4のプロパティを作成します。

作成方法は、次の通りです。

  1.  [管理]から[GA設定アシスタント]を選択
    UAから移行の場合
  2.  [新しいGoogle アナリティクスプロパティを作成する]の[はじめに]をクリック
  3.  [プロパティを作成]をクリック
    UAから移行の場合_2

移行の場合、既存のUAからGA4にアップグレードされるわけではなく、UAとGA4の両方のプロパティが別々に存在します。 並行して使用できますが、データの移行はできません。
 

2. トラッキングコードの設置

プロパティ作成後は、計測用のプログラムであるトラッキングコードをサイトに設置します。

トラッキングコードを設置する方法は次の2つです。

  • HTMLに直接タグを埋め込む
  • GTMを使う

GTMを使用する場合は、HTMLを編集しなくて良いため、容易にトラッキングコードを設置できます。ただし、あらかじめ公式ページからGTMのアカウントを作成しておく必要があります。

こちらの章では両方の設置方法を解説しますので、自社の状況に応じてご選択ください。
 

HTMLにタグの埋め込みをする方法

HTMLに直接タグを設置する場合には、GA4プロパティからグローバルサイトタグ(gtag.js)をコピーしておきます。

  1.  GA4プロパティの[管理]から[データストリーム]を開き[タグ設定手順]のグローバルサイトタグ(gtag.js)をコピー
  2.  トラッキングコードを、アクセス解析をしたい全ページの<head>タグ内の最初の要素として貼り付ける

トラッキングコードは正しい場所に貼り付けないと計測できません。設置場所にご注意ください。
 

GTMを使用する方法

GTMを使用する場合は、HTMLコードを編集する必要はありません。自社にコーダーがいない場合には、この方法がおすすめです。

GTMでの設置方法はこちらの記事からご確認いただけます。

ただし、HTMLにUAのグローバルサイトタグを記載している状態でGTMを使用したGA4設定を行うと、正常な数値の2倍で計測されてしまう可能性があります。

UAからGA4への移行する場合には、事前に確認しておきましょう。

 

3. 初期設定をする

GA4導入後に行う4つの初期設定をご紹介します。

GA4はUAとは仕様が異なります。データの保持期間のデフォルト設定が短い点や、異なるデバイスやブラウザから同じアカウントでアクセスした場合に、同一ユーザーとして計測が可能になっている点に留意が必要です。

次に記載している4つの設定をあらかじめ行っておくと、アクセス解析時に便利です。

  • データ保持期間を14か月に変更
  • Google シグナルのデータ収集を有効化
  • クロスドメイントラッキングの設定
  • 内部のIPアドレスを除外

 

データ保持期間を14か月に変更

GA4ではデフォルトで2か月に設定されているため、設定で延長します。

  • 「管理」から「データ設定」、「データ保持」と選択
  • イベントデータの保持のプルダウンから14か月を選択して「保存」

 

Google シグナルのデータ収集を有効化

Google シグナルを有効にすると、ユーザーがデバイスを変えてアクセスしたことも同一ユーザーとしてカウントし、広告でもクロスデバイス対応した状態でリマーケティングキャンペーンを実施できるなど、さまざまな利点があります。

  • 「管理」から「データ設定」、「データ収集」と選択
  • 「Google シグナルによるデータ収集を有効にする」をオンに

 

クロスドメイントラッキングの設定

自社が複数ドメインのWebサイトを持っている場合、通常は他サイト扱いとなるため、ユーザーが自社AサイトからBサイトへ遷移すると離脱と扱われます。

クロスドメインの設定をすることで、サイト内の回遊と同じ扱いになります。

  • 「管理」から「データストリーム」を選択
  • データストリームを選択
  • 「タグ設定を行う」、「ドメインの設定」を選択
  • 「条件を追加」を選択し、マッチタイプとドメインを入力して「保存」
  • 2つ目移行も同様に

以下コラムにて、画像付きで詳しく解説しています。

 

内部のIPアドレスを除外

自身や同じプロジェクトのメンバーなどは頻繁にWebサイトへアクセスを行いますが、顧客ではありません。こうした内部メンバーのIPアドレスをアクセス解析から除外することで、より正確な解析が可能となります。

  • 「管理」から「データストリーム」を選択
  • データストリームを選択
  • 「タグ設定を行う」を選択、「すべて表示」で展開してから「内部トラフィックの定義」を選択
  • 「作成」を選択し、ルールと除外するIPアドレスを記入して「条件を追加」

以下コラムにて、画像付きで詳しく解説しています。

 

GA4に関するその他の設定方法

GA4で計測・分析を行うためには、イベントやレポート設定が必要です。自社独自のカスタマイズ設定が必要な場合は、次の設定方法を参考にしてください。
 

GA4のイベント設定

GA4では、次の5つのイベントが自動で計測されます。

  • page_view
  • first_visit
  • scroll
  • click
  • file_download

他に計測したいユーザーアクションがあれば、カスタムイベントとして設定が可能です。
 

新規でカスタムイベントを設定する方法

カスタムイベントの設定においても、GA4の管理画面上から設定する方法と、GTMを使用して設定する2つの方法があります。

【GA4の管理画面上で設定】

  1.  [設定]→[イベント]→[イベントを作成]
    【GA4の管理画面上で設定】
  2.  カスタムイベントの作成ページが表示されるので[作成]をクリック
    【GA4の管理画面上で設定】_2
  3.  設定内容を記入し[作成]をクリック
    【GA4の管理画面上で設定】_3
  4. 作成したイベントの反映を確認して完了

反映までに24時間ほどかかる場合があります。反映されていない場合には、時間を置いて再度ご確認ください。

GA4のイベントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

【GTMで設定】

GTMを使用するカスタムイベントの設定は、HTMLの編集が不要で、タグの管理も容易に行えます。

広告でも同じイベントを使用したい場合や、複数のイベントを管理したい場合には、GTMでの設定がおすすめです。

  1.  GTMから[新しいタグ]→[GAイベント]を選択
  2.  [タグの設定]を開き、必要項目を入力
    【GTMで設定】
  3.  [トリガーの設定]を開き、必要項目を入力
    【GTMで設定】_2
  4.  タグを保存したらプレビューモードでタグの発火を確認
    【GTMで設定】_3
  5.  タグが発火していれば公開して完了

GTMでのイベント設置方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

イベントをコンバージョンに設定する方法

作成したイベントをコンバージョンとして設定する方法を紹介します。レポートなどにコンバージョンとして表示させるためには、事前に設定が必要です。

  1.  [設定]→[コンバージョン]→[新しいコンバージョンイベント]を開く
  2.  [新しいイベント名]の欄に作成したイベント名を入力し保存
  3.  コンバージョンイベントに作成したイベントが追加されていれば完了

この時、[コンバージョンとしてマークをつける]がONになっていることを必ず確認してください。

イベントをコンバージョンに設定する方法

GA4のコンバージョン設定については、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

GA4レポートのカスタマイズ設定

GA4はUAから大きくレポート機能が変わっています。UAから運用を移行する場合には、レポート機能について事前に学んでおくと、スムーズに切り替えができるでしょう。

GA4では、データ集計を確認するレポート機能と、データ分析を行うための探査機能の2つがあります。それぞれのカスタマイズ設定手順を詳しく説明します。
 

レポートのカスタマイズ

レポートから確認できるデータは次の4つです。

  • レポートのスナップショット
  • リアルタイム
  • ユーザー
  • ライフサイクル

ユーザーとライフサイクルは、[ユーザー属性の詳細]や[集客サマリー]など、さらに下層に分かれています。

レポートの編集は次の手順で行います。

  1.  編集したいレポートを開き、右上位に表示されている[レポートをカスタマイズ]をクリック
  2.  詳細レポートビルダーにある4つのセクション(レポートデータ・レポートのフィルタ・グラフ・テンプレート・概要カード)内を変更
  3.  完了したら[保存]をクリック

セッションにセカンダリディメンションを設定するには、グラフ内に表示されている[+]をクリックします。

このレポート機能では、主要な集計やディメンションを指定した比較となるため、より踏み込んだアクセス解析を行う場合には、次で解説する探索機能を使います。
 

より詳しいデータ分析なら探索機能

UAのカスタムレポートにあたるのがGA4の探索機能です。この探索機能では、ユーザーのセグメンテーションができるため、より深いアクセス解析が可能です。

また、Google アナリティクス360でしか利用できなかったファネルレポートも作成できます。

いくつかのテンプレートが標準で用意されていますが、今回は自由形式を使用して基本的なカスタマイズ方法をご説明します。

探索機能でのカスタムレポート作成は次の通りです。

  1.  [変数]からセグメント・ディメンション・指数を選択
  2.  [タブの設定]のセグメントの該当箇所(セグメントの比較・行・列・値)にドラッグ&ドロップ

UAのカスタムレポートに比べ、より感覚的に使用できるようになっているため、初めての方でも使用しやすいでしょう。

→無料ダウンロード:Google アナリティクス 4(GA4)の基礎と導入ステップ

 

GA4に関するよくある質問

ここでは、GA4の設定やその他GA4に関してよくある質問をまとめました。疑問点があった場合、まずこちらをご確認ください。
 

GA4はGoogle サーチコンソールと連携できる?

UAから引き続き、Google サーチコンソールと連携可能です。なおUA時代からGoogle アナリティクスを使用している場合は、GA4にて再設定が必要となります。

 

QRコード、メール、広告などからの流入を計測するutmパラメータは利用できる?

UAで可能だったのと同様に、GA4でもutmパラメータを付与することで流入の詳細を計測できます。
 

UAとGA4では指標の名称はどう変わった?

GA4へ移行するにあたり、いくつかの指標は廃止となり、新しい指標が追加、いくつかは定義が変更されています。詳しくは以下のコラムをご覧ください。

 

GA4の設定は代行も可能

ここまでご紹介した、「導入・初期設定・カスタムイベントの立ち上げとコンバージョン設定・カスタムレポートの設定」は、広告代理店などへ外注が可能です。

GA4はUAからUIが大きく変わっているため、イベントやレポートのカスタマイズ設定を行うには事前に勉強しておく必要があります。

例えば、社内リソースが足りない場合には、初期設定は自社で行い、カスタマイズ設定は外部に依頼することも可能です。社内状況に応じて外部への依頼をご検討ください。

また、外注によって、通常のマーケティング業務に専念できるメリットもあります。外注先の選定時は、カスタムイベントのコンバージョン設定やレポートのカスタマイズ設定まで依頼できるかどうか、確認しておきましょう。

設定代行の依頼に適した外注先やスケジュール感についてウェブアナリストの小川氏に伺いました。

「外注先は、主に広告代理店があげられます。有償版のGA4を使用しているのであれば、販売代理店やGA4の導入支援を行うコンサル会社、一部のWeb制作会社にも外注可能です。ただし、混雑状況によっては相談しても断られるケースや、2〜3か月先になる場合もあります。」(小川氏)

→無料ダウンロード:Google アナリティクス 4(GA4)の基礎と導入ステップ

 

まずはGA4の初期設定まで対応しておこう

GA4でアクセス解析をするには、導入設定に加え、状況に応じてカスタムイベントやレポートの設定も必要です。

基本的な設定は本記事を参考に進めることも可能です。アナリティクスのカスタム機能を活用している場合や、社内リソースが足りない場合には、外部への依頼もご検討ください。

アナリティクスのカスタム機能を活用している場合には、導入から本格的な運用開始まで2~3か月ほどかかる場合があります。操作に慣れるまでの時間も考慮し、早期の導入が重要です。

まずは必要な設定事項とそれぞれの設定方法を確認し、早めにGA4の設定を行ってください。

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Google アナリティクス 4(GA4)の基礎と導入ステップ

トピック: ga4

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