Google のデータベースにWebページが登録されることをインデックスと呼びます。インデックスが完了しなければ、SEO対策をしてもGoogle の検索結果には表示されません。
本記事では、Google インデックスの仕組みやインデックスさせる方法、インデックスされやすくなるポイントなどを詳しく解説します。
インデックスが登録されるまでの仕組みを理解することはSEO対策にも役立ちます。SEO対策が結果に結びつかず、検索上位に表示されずにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
Google のインデックスとは
Google のインデックスとは、Google のデータベースにWebページが登録されることです。Google がWebページを発見し、データベースに登録するという過程を経てはじめて、Webページが検索結果に表示されるようになります。
そのため、新しいWebページを公開してから検索結果に表示されるようになるまでには、少し時間がかかります。
インデックスの仕組み
SEO対策を効果的に行うためにも、インデックスの仕組みを理解することは大切です。
検索エンジンは、「クロール→インデックス登録→検索結果表示」の3つのステップで成り立ち、インデックスはそのうちのひとつです。
クロールとは、クローラーというGoogle のロボットがWebページを発見することです。クロールされると、Google はそのWebページの内容を判断しインデックス登録します。
インデックスとは、膨大な情報を収集したデータベースから、欲しい情報へ効率的にアクセスするための索引データです。Google は、Webページのタグや属性を分析してインデックス登録を行い、そのデータをもとに検索結果を表示しています。
検索結果の表示は、Google のアルゴリズムでランキングされます。ユーザーの検索キーワードと関連性が高く、コンテンツの品質が高いと評価されたWebページから上位表示される仕組みです。
インデックスされるまでには時間がかかる
Google のクローラーはインターネット上にある世界中のWebページを自動で巡回しています。Google 公式によると、インデックスされるまでの時間はさまざまな要因によって異なり、1日で終わるケースもあれば、数週間かかるケースもあります。
クローラーは、Google のアルゴリズムによってクロールするサイトや頻度を決定します。アクセス数の多いWebサイトや更新頻度が高いWebサイトは巡回の頻度が高い傾向が見られます。
ただし、クローラーのアルゴリズムは公表されていないため、インデックスされるまでの期間には幅があります。
インデックスされないこともある
クローラーがWebページをクロールしたからといって、すべてのWebページがインデックスされるとは限りません。インデックスされなかった場合、Google Search Consoleでエラーメッセージが表示されます。ここでは、主なエラーメッセージを3つご紹介します。
- 検出 - インデックス未登録
- クロール済み - インデックス未登録
- ページの重複
「検出 - インデックス未登録」は、ページURLはGoogle に検出されたものの、Webサイトへ過負荷がかかると予想され、クロールが再スケジュールとなってしまっている状態です。要因として、サイト所有者によってクロールが禁止されている、デザインやネットワークに問題がある、などが考えられます。
「クロール済み - インデックス未登録」は、クロールは完了したがインデックスされていない状態です。主に、Webページの品質が低いと判断されているなどの要因が考えられます。
「ページの重複」は、他のWebページと似たような内容であると判断されている状態です。Google はこのWebページではなく、他の似た内容のWebページを正規ページと判断したと考えられます。
インデックスされるためにクローラーの巡回を促す方法
新しいWebページを公開後、ただインデックスされるのを待つのではなく、クローラーに巡回を促しインデックスを早めることも可能です。ここでは、クローラーの巡回を促す方法を解説します。
XMLサイトマップを送信する
XMLサイトマップとは、Webサイトの構造を一覧で記載しているXML形式のファイルです。XMLサイトマップを登録することで、クローラーがXMLサイトマップの情報に従って巡回するようになり、インデックス登録が効率的に実施されやすくなります。
XMLサイトマップは、次の手順で送信できます。
- サイトマップ作成ツールでXMLサイトマップを作成する
- 作成したXMLサイトマップをWebサーバーにアップロードする
- Google Search Consoleにアクセスする
- 左メニューの「サイトマップ」をクリックする
- 画面中央の「新しいサイトマップの追加」にサイトマップのURLを入力し「送信」をクリックする
- ステータスが「成功しました」と表示されたら送信完了
URL検査からインデックス登録をリクエストする
一般的には、XMLサイトマップの送信後にWebページがインデックスされます。ただし、サイトマップを送信したにもかかわらず、インデックスまでに時間がかかっている場合は、URL検査でインデックス登録をリクエストするという方法もあります。
インデックス登録のリクエストの手順は次の通りです。
- Google Search Consoleにアクセスする
- 左メニューの「URL検査」をクリックする
- インデックス登録させたいWebページのURLを入力する
- 「インデックス登録をリクエスト」をクリックする
また、URL検査を活用すれば、新たに作成したWebページがインデックスされているかどうか確認することもできます。
内部リンクや外部リンクを設置する
Google のクローラーは、Webサイト内のリンクを辿ってさまざまなWebページを巡回しているため、リンクを設置していればやがてクローラーが巡回します。
リンクは内部リンクでも外部リンクでも効果に違いはありません。しかし、外部リンクは自分でコントロールできないため、実際には内部リンクを活用することになるでしょう。
内部リンクは関連性の高いコンテンツをうまくつなぐことで、評価の向上にも影響を及ぼします。どのページからもリンクされない孤立したページを作らないように注意しましょう。
Google にインデックスされやすくなるポイント
Google にインデックスされやすくなるには、主にWebページがクローラーにとって見つけやすいことと、理解しやすいコンテンツであることが大切です。ここからは、インデックスされやすくなるポイントを解説します。
Webページのコンテンツの品質を高める
Google の検索エンジンは、ユーザーにとって有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載しています。
そのため、ユーザーにとって高品質なコンテンツであるほど、インデックスされやすくなり、検索の上位にも表示されやすくなります。
ユーザーにメリットをもたらさない低品質なコンテンツと判断されると、検索の上位に表示されなくなり、インデックスされにくくなります。ユーザーを第一に考えたコンテンツ作成が、インデックスされやすくなるということを覚えておきましょう。
ページエクスペリエンスを最適化する
Google Search Consoleに表示されるページエクスペリエンスを最適化することも、Google にインデックスされやすくなるポイントです。ページエクスペリエンスとは、ページの表示速度やモバイルでの見やすさなど、Webページのコンテンツ情報以外の利便性のことです。
ページエクスペリエンスのなかでも、Webページの表示速度はユーザーの利便性に大きく影響するため重要です。表示速度を最適化するとクローラーに過負荷もかかりにくくなり、クロール巡回が促されてインデックスされやすくなる効果も期待できます。
サイトへのクロールを最適化する
自動で生成されるコンテンツのインデックスや、canonical・noindexなどの多用で生じる無駄なクロールが多い場合、狙ったページへのクロールの頻度が低くなる可能性があります。
なお、canonicalは、重複・類似コンテンツのうち表示して欲しいページを伝える際に使用するタグで、noindexは、検索結果に一切表示されたくないページを示すタグです。どちらもサイトの最適化には重要なタグですが、過度な使用は気をつけましょう。
特にデータベース系のサイトでは注意が必要です。無駄なクロールが生じないように、日頃からサイト内をチューニングする必要があります。
画像には代替テキストやわかりやすいファイル名を使用する
Webページ内の画像には、代替テキストを使用するとインデックスされやすくなります。代替テキストとは、画像の内容を説明するテキストのことで、alt属性で設定します。
代替テキストを設定することで、検索エンジンへ画像の意味を正しく伝えられます。また、画像のファイル名も画像の内容を判断するための材料となるため、画像に適した簡潔でわかりやすいファイル名にしましょう。
モバイル対応のWebページを作成する
Google は、モバイル版のWebページを優先的にインデックス登録して使用する「モバイルファーストインデックス(MFI)」を採用しています。そのため、MFIに対応させると、インデックスされやすくなります。
モバイル対応のWebページ作成は、インデックス登録の必須要件ではありませんが、Google は強く推奨しています。
最近では、パソコンよりもスマートフォンやタブレットなどのモバイルを使うユーザーが増えているため、モバイル対応はユーザーの利便性を向上させるうえで重要な意味を持ちます。
Webサイトのディレクトリ構造を最適化する
ディレクトリ構造を最適化すると、クローラーがWebサイトを巡回しやすくなるといわれています。ディレクトリ構造とは、トップページからコンテンツまでの階層のことです。
トップページからコンテンツまでのクリック数が多いほど、コンテンツの重要度が低いと評価される傾向にあります。
ディレクトリ構造は、[トップページ>カテゴリ>コンテンツ]という3階層が一般的です。2回のクリックですべてのコンテンツにたどり着けることで、クローラーの巡回のしやすさだけでなく、ユーザーの利便性も向上します。
パンくずリストを設置する
パンくずリストとは、Webサイトの階層を一覧にしたもので、ユーザーがサイトのどこにいるのかが視覚的にわかります。Google はユーザーの使いやすさを重視するため、パンくずリストを設置することで優良なページとしてインデックスされやすくなります。
また、パンくずリストは、クローラーが現在どの階層にいるか認識するのにも役立ち、巡回しやすくなるといわれています。
インデックスの仕組みを理解してSEO対策に役立てよう
Google の検索結果にWebページが表示されるためには、クローラーによるクロールとインデックスが完了している必要があります。
インデックスされやすくなるには、クローラーにとって見つけやすく理解しやすいWebページであることが大切ですが、それらの対策はユーザーの利便性向上にもつながります。
インデックスの仕組みを理解し、ユーザーにとって使いやすく、Google から高く評価されるWebサイトの構築を目指しましょう。