Instagram(インスタグラム)では、ビジネスアカウントを利用することで、広告出稿が可能です。Instagram広告は画像や動画がメインとなるため、Twitter広告やリスティング広告に比べて個人アカウントの投稿に近い様々な訴求が行えます。
Instagram広告で成果を出したい方向け広告ガイド
Instagram広告設定の手順、指標の確認や管理の方法などの基礎をまとめましたので、運用方法に迷っている方はぜひお役立てください。
実際の出稿時に使えるチェックリストもすべて無料でダウンロードいただけます。
企業はInstagram広告の活用によって、ブランド認知度向上やロイヤリティ向上だけではなく、顧客数増加や売上向上も期待できます。Instagram広告では、詳細なターゲット設定や多くの広告フォーマットなど、様々な設定項目があるため、それぞれのポイントを押さえることが重要です。
本記事ではInstagram広告の配信設定の流れや機能、活用方法を解説します。Instagram広告でユーザーにアカウントの存在を知ってもらい、ブランドのファンを増やしていきましょう。
Instagram広告がビジネスに有効活用できる理由
Instagram for Businessによると、Instagramユーザーの90%が、何らかのビジネスアカウントをフォローしているといいます。さらに、50%のユーザーが、「Instagramで広告を見るとブランドへの興味が高まる」と回答しています。
ここでは、Instagram広告がビジネスに有効である理由を詳しく解説します。
Instagramはユーザーにとって「好き」が見つかるプラットフォーム
写真投稿型SNSのInstagramは世界中のユーザーに利用されており、月間利用者数(MAU)は10億人を超えるといわれています。その人気は日本でも同様で、国内の月間利用者数は3,300万人を超え、実に国民の4人に1人が利用している計算です。
Instagramのミッションは「大切な人や大好きなこととあなたを近づける」ことで、ビジネスでのInstagramの提供価値は「好きと欲しいをつくる」です。Instagram広告では、この考えに基づき、ビジネスアカウントの運用に役立つ様々な機能が実装されています。
その結果、世界中で利用される巨大SNSプラットフォームとして成長し、多くのユーザーに愛されています。企業・ブランドがユーザーとのコミュニケーションを図るツールとしても有効であり、Instagramを利用している企業・ブランドに対するイメージとして、ポジティブな反応が多いことが特徴です。
Instagramがきっかけで購買行動が起きる
InstagramマーケティングJPによると、Instagramユーザーの83%がInstagramで商品やサービスを見つけ、その内44%が後日ブランドサイトやECサイトで商品を確認し、購入をしているといいます。
このようにInstagramによってユーザーが商品・サービスを認知し、それがきっかけとなり、購買行動を起こすことがわかります。
また、Instagram広告を使うことで、さらに高い誘導率を実現します。例えば、商業施設のInstagramアカウントで「店舗来店時に使える割引クーポン」を広告配信したところ、クーポン配布数の60%が利用されたといった事例もありました。

届けたいユーザーに広告配信できる
Instagram広告は精度の高いターゲティングを実現します。
たとえば、配信設定には以下のような項目が挙げられます。
このように、ユーザー情報をもとにした詳細な配信設定によって、自社の商品・サービスを知ってもらいたい属性に的を絞った広告配信が可能です。
例えば、地域のターゲット設定は日本という広い地域から、都道府県、市町村、特定のポイントから半径何kmといった細かい地域まで詳細に設定できます。
広告の種類が豊富なので目的に合わせて配信しやすい
Instagram広告では、配信ターゲットや配信目的に合わせて豊富なデザインの中から広告レイアウトを選択できます。
たとえば、インタラクティブなアンケート広告や、ECサイトへの導線を設定できるショッピング広告など、広告機能が豊富なのでより高い訴求効果が得られます。
自社だけでなくクリエイターとのタイアップ投稿も可能
近年、企業目線の宣伝広告はユーザーに避けられる傾向にあります。特にInstagramはユーザー同士のエンゲージメント(信頼・愛着)が高いツールであるため、「誰が発信したのか」が重視されています。
Instagram広告では、インフルエンサーを含むクリエイターとタイアップした投稿も可能です。クリエイターの視点を通して商品やサービスを伝えてもらうことで、よりユーザーの共感が得られやすくなります。
Instagram広告を出稿するメリット
Instagram広告には、ほかにはない独自のメリットがあります。
1つめが、若年層や女性ユーザーへピンポイントにリーチできる点です。総務省が発表した「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書 」によると、10~20代での利用率は70%を超えており、全年代の女性では54%が利用しているという結果が出ています。
2つめが、予算についてです。Instagram広告は、さまざまなインターネット広告のなかでも低予算で始められます。予算は商品やターゲット、配信期間によっても異なりますが、月々数万円でも成果を得られるケースもあります。
Instagram広告を活用するべき理由については、以下の記事でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
Instagram広告の出稿準備
Instagram広告を出稿するための準備を以下の手順で進めます。
- Facebookページを作成する
- ビジネスアカウントを取得する
- ビジネスマネージャにFacebookページを連携する
- 広告アカウントを作成する
- InstagramアカウントとFacebookページを連携する
それぞれ手順を詳しく解説します。
1. Facebookページを作成
Instagram広告を出稿するためにはFacebookページが必要です。Facebookの登録画面にアクセスし、「ビジネスまたはブランド」を選択します。
※Facebookアカウントをお持ちでない場合は、アカウント作成から行います。
Facebook|ページを作成
2. ビジネスアカウントを取得
Instagram広告はFacebookページからも出稿が可能ですが、ビジネスマネージャの中にある広告マネージャの使用がおすすめです。
ビジネスマネージャを利用するためには、こちらからビジネスマネージャのアカウントを作成する必要があります。
3. ビジネスマネージャにFacebookページを連携
ビジネスマネージャとFacebookページを連携します。まずはFacebookページを開き、左カラムの「設定」をクリックします。

次に左カラムの「Instagram」をクリックし、「アカウントをリンク」をクリックします。

その後は指示に従い、Instagramアカウントを連携できれば完了です。Instagramから連携を行う場合は、まずアカウントをプロアカウントに設定しておきます。
その後、プロフィール画面から「プロフィールを編集」をタップします。

次に、「リンクまたは作成」をタップします。

まだFacebookページがない場合は、「Facebookページを作成」をタップすることで、Instagramアカウントと同名のFacebookページを作成できます。
すでにFacebookページがある場合は、「既存ページをリンク」をタップすることでアカウントを選択できます。

なお、Instagramアカウントがまだアカウントセンターに追加されていない場合、設定画面へ移ります。案内に沿ってタップしていけば、かんたんに追加できます。
4. 広告アカウントの作成
ビジネスマネージャのメニューをクリックし、「ビジネス設定」を選択します。次に、ビジネス設定の中から、「アカウント>広告アカウント」を選択します。
「追加」をクリックし、「新しい広告アカウントを作成」を選択します。
広告アカウント名を入力(任意)し、「次へ」をクリックします。
「この広告アカウントで宣伝するビジネス」が表示されたら、広告を配信するビジネスを選択し、「作成」をクリックします。
5. InstagramアカウントとFacebookページを連携
InstagramアカウントをFacebookページと連携する前に、広告を配信したいInstagramアカウントをプロアカウントに変更します。
プロアカウントに変更しなくても広告配信は可能ですが、プロアカウントに切り替えることで配信結果の分析が行えるようになるため、切り替えをおすすめします。
ここからはプロアカウントへの切り替えも含めて、Facebookページとの連携手順を解説します。
- Instagramプロフィール画面のメニューから「設定」を開く
- 設定の中から、「アカウント」を選択する
- アカウントの最下部にある「プロアカウントに切り替える」をタップする
- 広告配信するビジネスに合ったカテゴリを選択する
- クリエイターかビジネスかを質問されるのでビジネスを選択する
- 連絡先情報(メールアドレス、電話番号、ビジネスの住所)を入力する
- Facebookページをリンクさせる(Facebookページがない場合は新たに作成します)
Instagram広告の作成手順
準備が完了したら、広告作成を開始します。
Instagram広告はMetaが提供する「広告マネージャ」を使い、Facebook広告とあわせて管理を行います。デフォルトではFacebookとInstagram両方に同様の広告を配信する設定になっていますが、Instagramだけにチェックボックスを入れることも可能です。
また、Instagram広告(Facebook広告)は、特徴として設定が3段階の入れ子構造になっています。
1つ大きな「キャンペーン」を作り、その下に1つないし複数の「広告セット」を作り、広告セットの下に1つないし複数の「広告」を作る、という仕組みです。
キャンペーン
キャンペーンでは、広告の目的やカテゴリなどの設定を行います。場合によっては、ここで複数の広告セットをまとめて運用する予算設定をすることもあります。
作成ボタンを押すと、まずはキャンペーンの目的を問われます。以下の中から選びましょう。

以下、広告マネージャよりの引用です。
認知度:広告の記憶が残る見込みがもっとも高い人に広告を表示します。
トラフィック:ウェブサイト、アプリ、Facebookイベントなどのリンク先に利用者を誘導します。
エンゲージメント:メッセージ、動画の再生数、投稿のエンゲージメント、ページへの「いいね!」、またはイベントへの参加を増やします。
リード:ビジネスやブランドのリードを獲得します。
アプリの宣伝:アプリをインストールして継続的に使ってくれる人を見つけます。
売上:商品やサービスを購入する可能性が高い人を見つけます。
引用元:広告マネージャ
目的を選んだら、キャンペーンの各設定に入ります。

- 特別な広告カテゴリ:信用や政治など、特殊なカテゴリの広告を配信する際に申告します。
- キャンペーン詳細:購入タイプ、上限予算などを設定します。
- A/Bテスト:パフォーマンスの高い広告を試すためのA/Bテストを設定できます。
Advantageのキャンペーン予算:予算は通常、広告セットごとに行いますが、広告セットが2つ以上ある場合、広告セットを横断して予算を自動的に管理する「Advantageのキャンペーン予算」が利用できます。
広告セット
広告セットでは、キャンペーンで設定した目的にあわせ、予算やオーディエンス、広告の出稿場所を設定します。

最適化と配置:広告がどのように配信されるかを設定します。例えば、リーチを増やしたいのか、動画再生を増やしたいのかで選択が変わります。
予算と掲載期間:広告セットの予算は、1日単位か掲載期間全体で指定します。違いは次のとおりです。
[1日の予算]を選択すると、アルゴリズムによって予算消化のペースがその日ごとに自動調整されます。
[通算予算]を選択すると、アルゴリズムによって予算消化のペースが掲載期間全体の中で自動調整されます。
また、予算と一緒に設定するのが掲載期間です。キャンペーンの開始と終了のタイミングを分単位まで細かく指定します。
さらに、[通算予算]を選択した場合は、特定の時間帯や曜日にのみ広告が配信されるようにスケジュールの設定も可能です。この設定は[広告スケジュール]のセクションで行います。
入札単価の設定は、広告の効果的な配信方法を決める要素です。広告システムの中では、自社と同じようなオーディエンスにアプローチしようとしている他の広告主を相手に、常にオークションが行われています。
入札戦略には、システムによる最適化や詳細な設定項目があります。システムによる最適化では、広告の配信をFacebookのアルゴリズムに任せることになり、少ない費用でクリック数を最大化できる可能性があります。
これに対し、詳細なコスト設定ではリンクのクリック単価などを自分で指定できます。ユーザーにクリックしてほしいリンクがある場合は、推奨額よりも高い入札単価を指定すると、優先的に自社の広告が表示されます。
請求のタイミングは、インプレッションベースもしくはリンクのクリックベースのうち、自社の都合に合うものを選びます。

オーディエンス:ターゲティング方法を設定します。Instagram広告のターゲティング方法には、コアオーディエンス・カスタムオーディエンス・類似オーディエンスの3種類があります。
コアオーディエンス:位置情報や興味関心、役職などのユーザー属性に応じて広告配信先を絞り込む方法です。最も細かくターゲティングができ、設定次第で、配信先や配信ボリュームが大きく変わります。細かく設定しすぎると、ほとんど広告が配信できなくなるため、リーチ数を調整しながら条件設定を行いましょう。
カスタムオーディエンス:すでに自社で所有しているユーザーリストをアップロードし、ユーザーリスト限定の広告配信や、ユーザーリスト以外への広告配信を行う方法です。
類似オーディエンス:既存顧客やリアクションのあった配信ユーザーと類似した属性をInstagram側で拡張した方法です。
このように顧客リストの有無や配信状況に応じて、様々なターゲティング方法を組み合わせることで、Instagram広告では費用対効果を最適化できます。

配置:広告の出稿場所を設定します。デフォルトでは「Advantage+ 配置(推奨)」に設定されており、Facebook、Instagramとおして最もパフォーマンスが高くなりそうな配置を自動で設定できます。多くの場合はこの設定が推奨されていますが、Instagramのみに出稿したい場合は「手動配置」を選択します。

手動配置を選択後、プラットフォームのチェックボックスでInstagramのみを選択します。その後、さらに細かく配置場所を設定できます。
InstagramをBtoBビジネスでも活用したい方は、こちらの記事もご覧ください。
広告
広告作成画面では以下を設定していきます。それぞれ広告の実際の見た目を決める項目であり、画面右側にプレビューを表示しながら作成を進めることができます。

- 広告フォーマット
- メディア(画像・動画)
- メインテキスト
- 見出し
- 説明
- CTA
- リンク先
広告フォーマットでは、「シングル画像または動画」「カルーセル」「コレクション」の3つから選択します。コレクションは商品やサービスを表示し、ユーザーの購入を促すことができます。
メディアとメインテキストでは、通常の投稿と同じように画像・動画、キャプションを設定します。
見出しと説明は広告独自のテキストで、特定の配置において表示され、ユーザーのアクションを促します。
CTAでは、「詳しくはこちら」「注文する」などのテキストを選択できます。
リンク先では、任意のウェブサイトのURLを設定できる他、全画面表示で視覚的に強く訴えることのできる「インスタントエクスペリエンス」を作成できます。
掲載結果の確認
Instagram広告の掲載が始まったら、状況を常にチェックすることが重要です。
広告の設定のほとんどは後から調整可能なので、修正したい部分が見つかった場合や、画像が思ったように表示されない場合は、適宜修正しましょう。
広告の掲載結果は、次の2つのツールで確認できます。
- Facebook広告マネージャ
- 普段お使いのマーケティングソフトウェア
Facebook広告マネージャの場合
すべてのキャンペーンの結果を一度に確認できる多機能のダッシュボードが搭載されており、設定をカスタマイズしなくても、広告のリーチや入札単価、消費した金額のデータを見ることができます。
画面右上に表示されている[列:パフォーマンス]ボタンをクリックして、[列をカスタマイズ]を選択すると、レポートに表示するデータを絞り込むための画面が表示されます。
表示できるデータには、CPC(クリック単価)やCTR(クリックスルー率)のような一般的なものから、eコマースサイトの「カートへの追加」のような細かいものまで、さまざまな種類があります。
表示可能な測定指標には、次のようなものがあります。
- パフォーマンス(リーチ、結果、フリークエンシーなど)
- エンゲージメント(投稿のリアクション、コメント、シェアなど)
- 設定(開始日時、終了日時、広告セット名、広告ID、広告の目的など)
お使いのマーケティングソフトウェアの場合
追跡する測定指標が多すぎると、キャンペーンの成果の全体像を見失いがちです。キャンペーンの成果を正しく把握するには、広告に設定したUTMコードを使ってファネル全体に対する広告の効果を測定できるよう、マーケティングソフトウェアを活用しましょう。
マーケティングソフトウェアでトラッキングコードを管理すれば、Instagramの広告キャンペーンで実際に創出したリード(あるいは顧客)の人数を確認し、この数字を踏まえて今後のキャンペーンの方針を決めることができます。
HubSpotをご利用の方は、Instagramの広告キャンペーンに使用する一意のトラッキングコードを、こちらのページの手順で作成できます。URLを入力し、キャンペーンを指定して、ソースレポートでURLと結び付けるソースを選択するだけです。
広告の掲載をスタートして、ウェブサイトでトラフィックやコンバージョンが発生するようになると、創出したサイト訪問者やコンタクト、顧客の人数を簡単に追跡できるようになります。
Instagram広告の種類と特徴
Instagram広告には、さまざまな種類があります。それぞれ特徴が異なるため、あらかじめ細かく確認しておきましょう。
配置(配信面)の種類と特徴
まず確認したいのが、Instagram広告の配置の種類とそれぞれの特徴についてです。Instagram広告の配置には、5つの種類があります。
- フィード:フォロー中のアカウントの投稿が見られるスペースで、Instagramで最初に表示される画面
- ストーリーズ:画面上部の丸いアイコンをタップすると表示される24時間で消える縦型の動画または画像のコンテンツ
- リール:比較的短い時間の動画を投稿できる画面
- 発見タブ:虫眼鏡のアイコンをタップすると表示される非フォローの投稿が見られるページ
- ショッピング:ショッピング機能を有したタグ(鞄アイコン)がついた投稿をタップすると商品購入ページに遷移する機能
配信手法の種類と特徴
Instagram広告の配信手法は6種類あります。それぞれの特徴について見ていきましょう。
画像広告
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画像と文章を用いた配信手法。ストーリーズやフィード、発見タブに配置できる。シンプルでユーザーに警戒されないのが特徴。
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動画広告
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動画と文章を用いた配信手法。ストーリーズやフィード、発見タブだけでなく、リールにも配置できる。画像ではわかりづらく、動画で紹介したい商品やサービスに効果的。
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カルーセル広告
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複数の写真や動画、そして文章を用いた配信手法。フィードとストーリーズに配置できる。複数の写真や動画を用いるため、さまざまな視点から説明したかったり、いくつかの商品やサービスをまとめて紹介したかったりする際に効果的。
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コレクション広告
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複数の写真や動画を用いた配信手法。ストーリーズとフィードに配置できる。メインとなる動画や画像を決めておき、それを大きく表示したうえで、ほかにも複数の写真を表示できるのが特徴。
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アンケート広告
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選択肢のある広告を掲載し、ユーザーに選んでもらうことでコミュニケーションが取れる。1枚の画像あるいは1つの動画に対応。
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ブランドコンテンツ広告
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有名人やインフルエンサー、メディア、団体といったクリエイターと連携して掲載する広告。クリエイターの投稿を利用して広告を掲載できる。
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Instagram広告の出稿金額
Instagram広告では出稿のために金額を設定する必要がありますが、どのくらいの金額が必要かを知るには課金方式について知る必要があります。
Instagram広告で使用されるのは、以下の4つの方式です。
CPM
Cost Per Milleを指し、Mile(1,000回のインプレッション)ごとに課金が発生する方式です。費用の相場は1インプレッションごとに0.2~0.6円ほどで、低コストでリーチを増やせるメリットがあります。
CPI
Cost Per Installを指し、アプリの1インストールごとに課金が発生します。費用の相場はインストール1回ごとに100~200円ほどです。
CPC
Cost Per Clickを指し、クリックごとに課金が発生します。費用の相場は1クリックあたり40~100円ほどであり、CPMより高くなりやすいものの、ユーザーのアクションに対して予算を使えるという特徴があります。
CPV
Cost Per Viewを指し、Facebook・Instagram広告においては「Thruplay(スループレイ)」と呼ばれます。動画の1再生ごとに課金が発生する方式で、費用の相場は1再生ごとに100~200円ほどです。
Instagram広告の出稿費用については、以下のコラムにて詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
Instagram広告で成功するためのポイント
Instagram広告を多くのユーザーに見てもらい、コンバージョンまでつなげるためには、次のようなポイントを意識しましょう。
広告出稿のゴールを明確にする
Instagram広告に限ったことではありませんが、まずは広告出稿のゴールを明確にしましょう。その際に、「フォロワーを増やしたい」「売上を増やしたい」など曖昧なものではなく、具体的に数値で落とし込むようにします。
- いつまで(期日)
- なにを(商品/サービス)
- どれくらい(量)
- どうする(成果)
というように決めていくことで、より目指すべきゴールが具体的になります。
たとえば、「Instagram広告を使って3か月後にフォロワー数を300人増やす」「ショッピング広告を使って〇〇(商品名)の売上を2か月で〇〇万円まで伸ばす」のように決めると良いでしょう。
具体的なゴールを設定し、そこから逆算してやるべきことや課題を明確にします。
広告クリエイティブの最適化
Instagram広告では、なによりも写真・動画などのクリエイティブの質が大切です。ユーザーはスマートフォンであらゆるクリエイティブを閲覧するため、その中で興味・関心を持ってもらえるかは、一瞬の判断に委ねられます。
見た目の美しさや、色使い、構図、フォント、人物などの要素をいかにこだわるかが重要です。
また広告配置によって画像・動画のサイズを適切に調整することも大切です。Instagramでは広告フォーマットに応じて最適な画像サイズを推奨しています。詳しくは以下のページをご覧ください。
参照:Facebook広告ガイド(Meta for Business)
Instagramストーリーズには、広告クリエイティブが自動的に最適化される機能が備わっています。ユーザーが好みそうな広告デザインが自動で表示されるため、ユーザーによって見え方が異なるという特徴があります。
CTAは分かりやすく設定する
広告商品に対してユーザーにアクションしてもらうには、CTAの設置が欠かせません。Instagram広告の効果を高めるために、わかりやすいCTAになるよう文言や配置場所、デザインを工夫しましょう。
ポイントは、情報を増やして複雑にするのではなく、できるだけシンプルでわかりやすくすることです。
「すぐに購入するならこちら」「公式サイトはこちら」といったような、このボタンをクリックするとどのようなアクションに繋がるのかが明確にわかるようなクリエイティブを意識しましょう。
動画広告は冒頭で興味を引ける工夫をする
Instagramは、ユーザーが投稿している画像や動画を直感的操作で次々と見られる点が特徴です。広告についても同様で、見方を変えれば表示されてもすぐに閉じられてしまう場合があります。
とくに、動画広告を掲載する場合は、最初の数秒しか見てもらえないこともあるでしょう。そのため、動画広告を掲載する際は、冒頭でユーザーの興味を引くようなインパクトのあるクリエイティブをつくることが大切です。
むやみにハッシュタグを付けない
通常のフィード投稿では、ハッシュタグを付けることで検索結果に投稿が表示され、リーチ数を増やすことができます。
一方、Instagram広告出稿の目的が商品購入ページや自社サイトにユーザーを遷移させることである場合は、ハッシュタグを無理に付ける必要はないでしょう。ハッシュタグを付けることで、ユーザーの興味がハッシュタグをタップして別の投稿を検索することに移ってしまう懸念もあります。
商品やサービスの認知拡大が目的の場合はハッシュタグを付けましょう。ハッシュタグを通じて情報を探すユーザーも多いため、ハッシュタグを付けることで多くのユーザーにリーチする可能性が高まります。
A/Bテストを実施する
Instagram広告の広告マネージャには、A/Bテスト機能があります。活用することで、掲載する広告の改善点が確認できます。
A/Bテストとは、期間を定めたうえで特定の情報を掲載するページを2種類用意し、どちらのほうが効果があるかを確認するマーケティング手法の1つです。
Instagram広告の場合、ターゲット層やキャッチコピー、画像、CTAといった部分を変えたパターンでA/Bテスト機能を実施すると、効果的な改善点を発見できるかもしれません。
常にブラッシュアップを試みる
Instagram広告は出稿後も自由に調整が可能です。実績に応じて、広告予算や、クリエイティブのブラッシュアップを行うことで成果の改善が見込めます。
前述したようにプロアカウントに切り替えることで、インサイト機能(アクセス解析)を使用できるので、PDCA(計画・実行・検証・改善のサイクル)を回し続けることが大切です。
その際、成果が出ている他社のクリエイティブをチェックすることで、自社に足りない要素や課題が見えてくるでしょう。広告出稿をすればすぐに成果につながると期待しがちですが、実際には日々地道に改善を繰り返すことが大切です。
自社の中で勝ちパターンを見つけることができれば、どこかのタイミングでブレイクスルーが起きる可能性が高まります。
Instagram広告で成果を出すには、ユーザー視点の創意工夫が重要
Instagram広告では動画や画像などさまざまな広告フォーマットや、配信目的に応じた自動最適化など柔軟な設定ができます。そのため広告配置調整や広告予算調整などのテクニック的な部分に注目がいきがちです。
しかしInstagramはユーザーロイヤリティが高いツールなので、企業側目線の売り込みは逆にブランドへの信頼やイメージを損ねる可能性もあります。
Instagram広告でより高い効果を出すためには、ユーザーの興味関心が得られる魅力的なクリエイティブ制作はもちろん、自社の商品・サービスを「だれに届けるか」といったターゲティングが重要です。
まずは今回紹介した内容を試しながら、どういった反応が得られるか確認してみましょう。その上で、成果を出している他社の取り組みを参考にしながら、改善を繰り返すことが大切です。
広告クリエイティブやハッシュタグの使い方、ターゲット設定など一つひとつユーザー視点を持って相違工夫を繰り返すことが成果につながるはずです。

