業務標準化とは?実施するメリットや進め方を解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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業務効率化や生産性向上を果たすためには、業務標準化への取り組みが不可欠です。業務標準化とは、業務フローの最適化により、その業務を担当するすべての従業員が同一の成果を生み出すルールや道標を構築する方法です。

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時短実現のためのヒント!業務効率化チェックシートとツール選定のコツ

業務標準化を進めることで、属人化を解消し、業務品質の均一化や組織内のよりスムーズな情報共有などの効果が見込めるでしょう。また、営業やカスタマーサポートといった部署では、業務標準化が顧客体験の向上につながります。

本記事では、業務標準化を実施するメリットや成功するためのポイントを解説します。5つのステップに分けて具体的な進め方を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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業務標準化とはどういう意味?

業務標準化とはどういう意味?

業務標準化とは、業務フローの最適化により、どの従業員が担当しても同じ成果を出すためのルールが確立されている状態を指します。

同じ業務であっても、従業員によってフローや手段が違えば、成果にばらつきが出たり、業務の品質を保てなくなったりするでしょう。業務標準化を進めることで、業務品質の安定化や効率化につながります。業務標準化を実行するには、マニュアルやフローチャート、SOP(標準作業手順書)などを活用するのが一般的です。

終身雇用制度が一般的だった従来の働き方が変化している昨今、人材の流動化により、ノウハウが共有されないまま従業員が離職するケースも珍しくありません。特に、業務が属人化している状態で担当者が退職すれば、効率的なフローが後任者に共有されなかったり、ほかの担当者では代行できなかったりするような問題が発生します。

また、勤務時間の短縮化やデジタル化といった働き方改革を進めるうえで、業務の属人化はボトルネックになり得ます。組織で発生している属人化の現状を受け止め、標準化に向けた取り組みを推進することは、業務の標準化や効率化を進めるうえで不可欠です。
 

業務標準化を実施するメリット

業務標準化は、組織に次のようなメリットをもたらします。業務標準化のメリットを踏まえたうえで具体的な対策を検討しましょう。

  1. 組織全体の業務品質向上
  2. 属人化抑制による生産性の向上
  3. ナレッジの蓄積
  4. 成果目標の明確化
     

1. 組織全体の業務品質向上

業務の標準化には、マニュアルやフローチャートを活用した「見える化」が有効です。ノウハウを組織全体で共有できるため、誰が作業を行っても、同じフローで業務を遂行できるようになります。その結果、抜け漏れやミスが起こりにくくなり、組織全体の業務品質向上に寄与します

また、営業やカスタマーサポートなどの部署では、業務の標準化が顧客体験の向上につながるのもメリットです。社内に蓄積された営業ノウハウや顧客情報などを、メンバー全員で共有することで、担当者の経験やスキルに差があっても常に最適な提案を行えます
 

2. 属人化抑制による生産性の向上

新入社員や異動してきたばかりの社員は、新しい業務フローを修得しなければなりません。上司・先輩への質問や資料収集などでタイムロスが生じると、業務が滞る原因になります。属人化した業務フローをマニュアル化し、誰でも対応できるようにすれば、新しいメンバーも自分で業務を進められます

また、業務フローに曖昧な部分がなくなることでタイムロスが減り、担当者が本来の業務に集中できるのもメリットです。さらに、特定の人員が仕事を抱え込むことを避けられるため、業務の負担軽減につながります。

 

3. ナレッジの蓄積

属人化した業務は、ナレッジが蓄積されにくいという難点があります。業務標準化によって、各従業員の知識やノウハウが可視化されることで、社内ナレッジとして蓄積しやすくなるでしょう。担当者が急に不在になったり、退職したりした場合でも、スキルやノウハウをスムーズに継承することが可能です。

また、蓄積したナレッジは人材育成にも活用できます。例えば、業務に関するノウハウをマニュアルやSOP(標準作業手順書)、FAQなどに整理すれば、不明点や疑問が生じた際にいつでも必要な情報を参照できるため、人材育成の時間短縮やコスト削減につながります。高度な知識や技術が社内に浸透することで、従業員のスキルアップにも効果的です。

 

4. 適正な人事評価や成果目標の明確化

属人化された業務はフロー全体が曖昧になりやすいことから、定性的な情報を頼りに人事評価を行ってしまいがちです。従業員を適切に評価するためには、定性情報も重要ですが、標準化によって定量評価と組み合わせることも視野に入れましょう。統一化された評価基準で判断されると納得感が生まれ、チーム内のモチベーションが高まります

また、定量的な分析ができるようになれば、より明確な成果目標を設定しやすくなります。従業員側からすると目標が具体的になり、実施すべき行動がわかりやすくなるのがメリットです。
 

業務標準化の進め方

業務標準化の進め方

業務標準化に向けた取り組みは、適切な手順で進めることが大切です。計画段階で入念なプランを設計したり、運用後に効果を検証したりと、施策を実行に移す前後のタイミングが特に重要です。次の5つの手順を参考に業務標準化へと取り組んでみてください。

  1. 現状業務の洗い出し
  2. 業務ごとに優先順位を設定
  3. 業務フローの整理・再設計
  4. マニュアル作成
  5. 運用開始・定期的な改善
     

1. 現状業務の洗い出し

現状、チーム内で行っているすべての業務を抽出し、誰が見てもわかりやすいように整理します。単に頭のなかで整理するだけでなく、フローチャートや一覧表などを用いて可視化することがポイントです。既存の業務フローがある場合は、それをもとに業務の流れを書き出すとわかりやすいでしょう。

業務を整理する際は、まず個々で行っている業務を1つずつ洗い出し、小さいタスクへと細分化します。そして、作業頻度や工数、難易度などの基準で各タスクを数値化し、どの箇所に問題があるのか、将来的に大きな課題へと発展しそうな部分はどこかといった点を、定量分析によって明らかにしましょう。

このような作業を行う際は、上層部だけで話し合うのではなく現場担当者を会議に参加させ、意見を吸い上げることが大切です。
 

2. 業務ごとに優先順位を設定

分析結果により、優先的に標準化に取り組む必要がある業務を選定します。属人化している業務ばかりに注目するのではなく、戦略的な視点も欠かせません。標準化による改善効果が高い業務を優先するのも一案です。

ただし、一度に複数の業務改善を行うと難易度が上がるため注意しましょう。次の図のように、「緊急度」と「重要度」の2つの軸で業務をグループ分けし、緊急かつ重要なものから優先的に取り組むことをおすすめします。

業務をグループ分け

優先的な取り組みが必要なのは、そのチームにとってコアとなる業務や組織の目標に直結する業務です。また、特定人物がいないと途端に業務が止まる、納期遅れの原因が属人化であるなど、すでに課題が顕在化している業務に関しても集中的に取り組みましょう。
 

3. 業務フローの整理・再設計

設定した優先順位にもとづき、不要な業務を削除したり、順序を入れ替えたりして業務フローを設計し直しましょう。スイムレーン(部門・部署ごとに表を区切ること)のなかに図形や矢印を設置し、担当者ごとの業務内容や一連の流れを明確にします。

明確な業務フローがあれば、誰でも一目で現在の進捗状況を把握できます。業務標準化を進めてみて問題が発生した場合でも、フローチャートを見ながらスムーズに軌道修正を行えるメリットがあります。
 

4. マニュアル作成

業務内容やフローが明確になったら、今度はマニュアルを作成しましょう。マニュアル化においては重要なチェックポイントを明示しながら、細かい動作レベルまで落とし込み、同時に「SOP」の作成を検討します。

SOPとは、業務システムや工作機械などの操作方法をまとめた手順書です。業務全体の大枠をまとめたマニュアルよりも、業務単体の手順を詳細に記述する点に特徴があります。マニュアルとSOPを併用することで、さらなる業務品質の安定化につながります

ただし、細かくマニュアルを設定し過ぎないほうが良い業務もあるので注意が必要です。特に、カスタマーサポートや接客、営業などの分野では、テンプレート感の強い対応に相手が不快感を抱くなど、マニュアル化による弊害も予測されます。業務フローのなかで、どこまでマニュアル化できるのかを適宜判断することが大切です。

また、マニュアルにないトラブルが発生した場合を想定し、対処方法や対応者の責任範囲を明確にすることも大切です。マニュアル作成と同時に、イレギュラーな事態が発生した場合の対応手順書やFAQを整備しておくと良いでしょう。

 

5. 運用開始・定期的な改善

標準化のための施策が決まったら、マニュアルの更新頻度や新入社員・転入者への共有方法、管理責任者などを整理したうえで実行します。その際に、各項目についてKPI(数値目標)を設定するのがポイントです。

業務標準化の代表的なKPIには、残業時間や納期遵守率、タスク別の作業時間などの種類があります。事前にKPIを設定すると、本当に施策の効果が現れているのか、運用中に客観的な評価が可能です。

そして、設計し直した業務フローとKPIの実績値をもとにPDCAサイクルを回しましょう。目標と実績の差から改善すべきポイントを特定し、課題解決に向けた仮説を立て実行に移します。この流れを繰り返すことで、よりスムーズな目的の達成や業績の向上へと結びつきます
 

業務標準化を成功させるためのポイント

業務標準化を成功させるためのポイント

業務標準化に向けた大枠の流れを把握した後は、成功のコツや細かな注意点を押さえましょう。
 

事前にチーム内で目的を共有する

企業の上層部だけが業務標準化を推進していても、現場の従業員がその目的を理解できていないと定着化が期待できません。そのため、業務標準化の目的を現場レベルにまで落とし込み、周知徹底することが重要です。標準化の対象となる業務を行う関係者には特に、目的共有や教育に力を入れる必要があります。

また、業務標準化は、組織に定着してこそ成果につながるものです。マニュアル作成に時間をかけるあまり、本来の目的を忘れないよう注意が必要です。マニュアルを活用しながら業務標準化を定着させ、成果を上げるのがゴールであることを理解しておきましょう。

 

調整を行いながら徐々に業務プロセスを切り替える

施策実行に伴って一斉に業務プロセスを切り替えてしまうと、変化に対応しきれない従業員も出るなど組織が混乱し、かえって効率性を損なうことがあります。

そのため、業務の標準化を図るうえでは、最も優先度の高い業務から取り組むと良いでしょう。その成果が明確に現れてから次のものへと着手し、徐々にプロセス全体を切り替えていくことが大切です。また、作成したマニュアルに従って、一時的に業務を分散させる方法も効果的です。
 

定期的に現場の意見を改善案に取り入れる

効果的に施策を改善するためには現場の意見やフィードバックが欠かせません。

例えば、新しいマニュアル作成後は、現場の従業員がそのマニュアルに対して不満を感じる可能性も考えられます。あるいは、再構築した業務フローを実行する過程で改善のアイデアが生まれることもあります。

KPIにもとづいた定量的な効果検証も大切ですが、同時に現場の意見をはじめとする定性的な情報を取り入れてみることも重要です。
 

業務標準化に役立つツールを活用する

業務標準化に役立つツールを導入するのも方法のひとつです。特に次のようなツールは、より効率的な情報共有やマニュアル作成に効果を発揮します。

  • BPM(業務プロセス管理)ツール:
    一連の業務フローを簡単なマウス操作で可視化できるモデリング機能や、業務フローのログをもとに工程最適化を行えるモニタリング機能などが搭載されている。業務フローの再設計によって現れた成果の検証や、チーム内でのプロセス共有に効果的。
  • RPAツール:
    あらかじめ、業務をフローチャート化させた「シナリオ」を設計。シナリオのなかで各業務を細分化し、必要な業務のみをロボットで自動化する。業務標準化の計画段階で提携業務を洗い出し、ロボットに作業を一任すれば、組織全体の生産性向上につながる。
  • CRM/SFA:
    顧客情報や営業案件情報などを一元管理するためのツール。当社HubSpotが提供しているツールは、営業プロセスを可視化できる営業パイプライン管理や、ワークフローの自動化など、営業・マーケティング部門の業務標準化に役立つ機能が搭載されている。
  • マニュアル作成ツール:
    既存のテンプレートにテキストや画像・動画などを挿入するだけで、簡単にマニュアルを作成可能。

このようなツールの導入により、業務フローの構築やマニュアル作成にかかる工数を大幅に削減できます。また、システムの画面を見るだけで施策の内容が確認できるため、スムーズな情報共有にも効果的です。

 

顧客の体験価値向上を見据えて業務標準化を進めよう

業務標準化を進めることで、業務効率化や生産性向上、業務品質の安定化を実現し、属人化の解消につながります。風通しの良い業務フローになるだけでなく、最終的には顧客に提供する価値を高めることにもつながるでしょう。

ただし、業務標準化はマニュアルを作成したら終わりではありません。作成後も、定期的にPDCAを回して改善に取り組むことが大切です。また、定着に向けた社内環境の整備も欠かせません。成果が見える業務標準化となるように、戦略的な計画をもとに行動を起こしましょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

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トピック: 属人化

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