営業に携わる方は、「自分のチームでは適切な案件管理ができている」と、自信を持って言える状態にあるでしょうか。

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営業マネジメントの土台には顧客情報や営業進捗などをすぐに把握できるようしっかり案件管理が行われている必要があります。適切な案件管理はマネージャーの仕事を効率化させるだけではありません。インサイドセールスの導入など分担制での営業活動を行っている企業では、案件情報が共有されていることで引き継ぎの際の摩擦が減り、顧客体験の向上につながるのです。

今回は適切な案件管理とはどのようなものなのか、どうやって実践すればいいのかを解説します。
 

営業活動における案件管理とは?

営業活動における案件管理とは?


案件管理は、言葉通りにいけば「顧客情報や営業進捗状況を記録し、管理する」ことを指します。もちろんただ管理するだけでなく、そこには様々な意図が含まれています。

 

重要なのは案件ごとに顧客情報や進捗状況が可視化され、管理者が見てどのような状態なのかを判断できるようにしておくことです。

案件管理の目的は大きく2つに分けられます。1つは、営業チームの目標達成です。 営業マネージャーの役割は、自分のチームを目標達成に導くことです。このままいけば達成できるのか、もし達成できなさそうな場合はどのような対策を講じればいいのか。そのような戦略を設計するのに必要な情報をしっかり蓄積しておくのが案件管理の主要な目的の1つです。

2つ目は全営業メンバーが、顧客に適切な提案をできるようマネジメントすることです。 案件ごとの提案状況を可視化し、営業マネージャーがレビューできる状態にしておくことで、属人化を防ぎ提案内容を均質化できる可能性があります。最終的には個人のスキルや性質に依存してしまうところはありつつ、営業チームの底上げを行うためには、適切な案件管理は不可欠でしょう。

では、適切な案件管理を行うことで具体的にはどのようなメリットが得られるのでしょうか。次の章で見ていきましょう。
 

案件管理のメリット

案件管理のメリット


適切な案件管理は企業にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。 主なメリットは6つあります。
 

1. 顧客体験の向上


案件情報が適切に管理できれば、インサイドセールスやフィールドセールスそしてカスタマーサクセスまで円滑に案件情報を共有できるようになります。

部門が違っても各担当者が顧客の状態をしっかりと把握できるようになるため、顧客にとって適切なタイミング、方法でアプローチを取ることができます。
 

2. 業務効率化で生産性が上がる


「あの案件誰が担当だっけ?」「あのお客さんなんて言っていたっけ?」このような会話が頻繁に起きてしまっている企業では要注意です。

担当者や進捗状況を確認する度に、営業担当者の手が止まってしまい、生産性が低下してしまいます。

きちんと案件情報が管理、共有されていればそのデータを参照すればいいだけなので、コミュニケーションコストを下げ、生産性を上げることができます。
 

3. 受注失注の原因分析ができる


案件ごとの記録を残しておくことで、営業活動の振り返りができます。

なぜ受注できたのか、あるいはなぜ失注してしまったのかを振り返ることで営業活動のPDCAを回せます。
 

4. 売上見込みが立てられる


案件管理でその時に抱えている案件の進捗や確度、予想受注金額を把握していれば、月の売上目標を立てることは難しくありません。売上見込みをもとに事業戦略や採用戦略を練っていくことができます。
 

5. 進捗の状況を確認できる


営業マネージャーは各営業メンバーがどれだけの案件を抱えていているのか、そしてその進捗状態はどうなのか把握できるようになります。これにより、予算の達成見込みが手遅れになる前に進捗の遅れを改善するための手立てを立てられます。
 

6. ナレッジを共有しやすい


営業担当者が日々の営業活動で見いだしたインサイトは他の営業担当者にとっても、大変有益な情報です。

成績がいい営業メンバーの案件記録を見ることで、どのような営業活動をしていたかなどを学ぶことができます。

ナレッジの属人化を防ぎ、チーム全体として売上の向上を目指せます。
 

案件管理の6つの項目

案件管理の6つの項目


では実際に案件管理を行う際、どのような項目を管理すればいいのでしょうか?

いくつかの管理項目を具体的に紹介しますが、これらはあくまでも必要最低限の項目です。商材やビジネスモデルによって必要な管理項目は異なりますので、適宜必要な項目を管理していきましょう。
 

1. 担当者


案件ごとに、その案件を誰が担当しているのかを記録します。担当者を明確にすることで、見込み顧客を放置して適切なタイミングを逃してしまうリスクを回避できます。また、各担当者がどれだけの案件を抱えているのか、マネージャーが把握しやすくなります。
 

2. 流入チャンネル


広告やアウトバウンド営業、インバウンドマーケティングなど複数チャネルに渡って見込み顧客を獲得している場合、その案件はどのチャネル経由なのか記録しましょう。これにより後の分析でどのチャネルがもっとも効果的だったのかが分かり、営業活動の最適化はもちろんのこと、マーケティングやカスタマーサクセスの戦略の改善にも役立てることもできます。

また、流入チャネルごとに顧客の抱えている課題が異なるケースも少なくありません。流入チャネルごとに案件を分析することで、チャネル別の営業ベストプラクティスの発見が可能になります。
 

3. 進捗状況


案件が顧客のカスタマージャーニーのどのフェーズにあるのか記録します。案件ごとに進捗を常に記録しておくことで、マネージャーが進捗を管理できるようになるだけでなく、進捗の遅れが生じていないかを担当者自身も把握できます。
 

4. 受注予定日


過去の受注にかかった時間から、案件の受注予定日を算出します。この予定日から逆算して営業活動のスケジュールを組んでいきましょう。予定日を決めることで、ズルズルと1つの案件に時間を浪費してしまう事態を防ぐことができます。
 

5. 受注確率


過去の案件データから案件の受注確率を算出します。受注率を算出することで、抱えている案件数と予想売上額から売上の予測を立てることができます。
 

6. 予想売上額


案件ごとに予想売上額を記録します。

案件ごとの見込み受注額と受注率を掛け合わせることで、期待値としての予想売上額を立てることができます。

そして、この予想売上額と実際の売上とのギャップを比較し、なぜそのギャップが生まれたのか振り返ることで営業組織でのPDCAを回していきます。

また、経営陣はこの売上予想額を元に、どれだけ事業拡大のために投資や採用をすればいいのかといった事業戦略を立てていきます。
 

管理者が意識するべき2つのポイント

管理者が意識するべき2つのポイント

1. 案件管理は顧客体験の向上のためという目的意識を持つ


案件管理を行っていく上でのポイントは、顧客体験の向上のためという目的意識を持つことです。案件管理の目的が内向きになりすぎると、業務効率化でコストカット達成できるかもしれませんが、顧客体験の向上から売上を伸ばしていくことには繋がりません。

業務効率化のコストカットよって短期的に利益は伸びるでしょう。しかし、長期的な目線で見ると競合他社も同様の業務効率化の施策を実施し、長期的な競争力にはつながらないことが予想されます。

顧客体験の向上で自社のファンを増やすという目的意識が長期的に大きな利益をもたらすでしょう。
 

2. 管理項目を定量的に把握する


案件管理はただ案件の記録をとるだけなく、そのデータ記録をもとに営業活動を改善していくことで売上の向上につながります。

データ分析の際は、定性的なデータばかりでは分析できません。案件管理を行う際はその後の「分析」も見据えて定量的なデータを集めていきましょう。
 

案件管理をスムーズに行うためのコツ

案件管理をスムーズに行うためのコツ


案件管理は時として現場の担当者の負担になってしまうことがあります。実際にHubSpotの調査でも、88%の営業担当者が案件管理に必要な情報を入力してくれないという調査結果があります。そのような事態を防ぐために以下3点に注意しましょう。
 

1. 案件管理項目を定義する


案件管理の項目の定義を定めないまま形だけ案件管理を始めると、案件データを入力する現場の営業担当者は困惑してしまいます。その結果、担当者ごとに異なった定義や形式で案件項目を記録してしまい、その後の分析に役に立たなくなってしまいます。

担当者ごとに管理項目の内容がずれないように、定義決めを行うことが大切です。
 

2. 随時管理している案件をモニタリングする


月締めや、多くても週ごとに案件の進捗管理を行っているという企業も少なくありません。 しかし、進捗管理の頻度が低いと、もし進捗の遅れが出た時にはすでに手遅れになってしまうなんてことがあります。

進捗確認はなるべく毎日行い、早め早めに策を講じていくことが重要です。
 

3. データ入力を自動化する


案件管理にはデータ入力をする工程が必要です。そのため、案件管理の項目の記入は日々の営業担当者にとって少なからず負担になります。案件管理に時間を取られて本来の営業活動に支障があれば本末転倒です。

CRMのなかには、データ入力を一部自動化できる機能が備わっているものが数多くあります。それらの機能を活用してできるだけ自動化し、担当者の負担が大きくならないようにしましょう。
 

適切な案件管理を行い、「3方よし」の状態を構築しよう

適切な案件管理を行い、「3方よし」の状態を構築しよう


案件管理とは、案件ごとの顧客情報を記録していく営業管理には欠かせないプロセスです。

顧客情報や進捗などをきちんと管理することができれば、営業マネージャーのマネジメントコストも下がりますし、担当者間の円滑な案件情報の共有で顧客体験を向上させることもできます。結果的に目標達成の可能性も高くなるので、まさに三方よしの状態と言えるでしょう。

案件管理はエクセルでも行うことができますが、案件の数や営業担当者の人数が増えていくと管理がコストが高くなってしまいます。 これから組織がどんどん拡大していく見込みがある場合はCRMを導入した方がいいでしょう。 HubSpot では案件情報を一元管理し進捗状況のレポート機能を備えたHubSpot CRMを無料で提供しています。ぜひこの機会にご検討ください。

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元記事発行日: 2020年8月05日、最終更新日: 2020年8月06日

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