ビジネスを拡大していくためには、新規顧客の開拓は切っても切り離せないプロセスです。

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「新規顧客開拓」と聞くと、テレアポや飛び込み営業をイメージするかもしれませんが、それ以外にも様々な方法があります。ぜひこの記事を参考に、自社のビジネスにあった新規顧客開拓の方法を見つけてみてください。

 

営業活動における新規開拓とは?

営業活動における新規開拓とは?


営業における新規顧客開拓とは、これまで関係がなかったターゲットにアプローチし、新たな顧客となってもらうための営業活動です。

紹介や既存顧客に対する営業と比べて、0から信頼関係を構築する必要があるため、難易度が高いのが特徴です。

「営業職は大変だ」と言われることが多いのも、この新規開拓の難しさにあります。
 

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新規開拓の目的と重要性

新規開拓の目的と重要性


起業したばかりの場合、創業者の人脈を活用して営業することが多いでしょう。しかし、ビジネスをより大きくしていくためには、新規顧客の開拓は避けて通れないプロセスです。

もちろん、既存顧客の維持も重要です。しかし、どんなに優良企業であっても解約率を0にするのはほぼ不可能。そのため、新規開拓をしなければ売上が頭打ちになり、月の収益は徐々に減少していくでしょう。さらなるビジネスの飛躍を目指すのであれば、既存顧客の維持と並行して、新規開拓を進めることが不可欠となります。
 

新規開拓の方法

新規開拓の方法


ほとんどの企業において欠かせない新規開拓ですが、どのような手法があるのでしょうか?
 

ブログ・オウンドメディア


ブログやオウンドメディアなど、テキストコンテンツによる情報発信を起点に新規顧客を開拓する手法です。

潜在顧客の検索ニーズに合わせてコンテンツを発信し、Googleをはじめとする検索エンジンからの流入によって集客します。検索ニーズに合わせてコンテンツを配信するため、知りたい情報が明確になっている潜在顧客に対して有効な手法です。

ブログやオウンドメディアで成果を出すために必要なのは、顧客にとって有益なコンテンツを最適な形で提供することです。

「顧客にとって有益なコンテンツ」とは、企業のオリジナリティに溢れ、一次情報が盛り込まれたコンテンツです。 例えば、HubSpot Japanブログでは、「【2020年版】営業活動の改善に役立つ73の衝撃的な統計データ」のように自社で収集した統計データをコンテンツとして発信しています。 今や、インターネット検索によって様々な情報源からあらゆる情報が手に入るようになっています。そのため、自社データや経験則に基づく1次情報が他サイトとの大きな差別化ポイントになると同時に、顧客にとっても新たな気づきを与えてくれる有益なコンテンツになるのです。

ただ、いくら有益な情報でも、見てもらえなければ意味がありません。潜在顧客にリーチするための有効な手段としてはSEOが挙げられます。何かしらの課題を持って検索している方に対し、課題を解決するコンテンツを提供できれば、自社に関心を持ってもらえる可能性が高くなります。Googleは、基本的にはユーザーに対して有益な情報を提供するWebサイトを評価します。まずはSEOのテクニックに縛られず、ユーザーにとってわかりやすく、見やすい記事設計を心がけましょう。
 

YouTube


ブログやオウンドメディアに続いて、近年注目されているのがYouTubeを活用した手法です。

通信環境やプラットフォームの発達で、それまで文字でしか伝えられなかった情報を動画で伝えられるようになりました。最近では、Google検索の上位にYouTubeでの検索結果が表示されるなど、Google側からもより動画に注力してもらいたいという意思が感じられます。

これからは、プラットフォーマーであるGoogleによって、さらに動画への集客が増やされる可能性もあるため、文字だけでなく動画での発信も始めていくべきでしょう。

漠然とした課題を抱える潜在顧客に対しては、文字よりも多くの情報量を伝えられる動画はとても有効です。一方で、知りたい情報が明確な潜在顧客にとって、動画は本当に知りたい情報にたどり着くまで時間がかかるため、最後まで見てもらえない可能性もあります。
 

電話


いわゆる、テレアポです。顧客の課題解決ができる確信がある際には、最も即効性が高い手法です。その場で商談までこぎつければ、最短で契約獲得までいけるでしょう。

しかし、電話を受けた相手にとっては仕事の手を止めなくてはならず、顧客体験を損なう可能性もあります。また、一定規模以上の企業では営業電話を断るプロセスが確立されていることもあり、その場合は難易度が格段に高くなります。
 

メール


名刺交換をしたことがある相手に、メールを使って営業する方法です。担当者のメールアドレスがわかっている場合、担当者まで確実に届くのがメリットです。

しかし、懇親会などで一度名刺交換をしただけの場合は、相手が自分のことを覚えていないケースもあります。いきなり営業をかけられると、場合によっては不快に思われてしまうため、相手との関係性を見計らって行いましょう。
 

SNS


TwitterやFacebookなどでのコミュニケーションを通じてアプローチする方法です。過去の投稿から、抱えている課題や人となりが把握できるのがメリットです。有益な情報発信でフォロワー数を増やし、そのフォロワーに向けて自社サービスを紹介する、または、自分の課題を発信している人に対しコミュニケーションするなど、様々なアプローチが可能です。
 

手紙


手紙も新規開拓の手法の一つです。古い方法と思われがちですが、大企業の意思決定者とコンタクトをとるためには未だに有効な手段です。

なぜなら封書が届けば、受付の人はその宛名の人に渡さざるを得ないからです。また、手書きで手紙を書くことで、相手に誠意を伝えられるでしょう。ただ、手書きは時間的コストがかかるのがデメリットでもあります。
 

飛び込み


飲食店などの実店舗がターゲットの場合、飛び込みがよく使われます。

直接会ってその場で説明できること、店舗が密集しているエリアでは効率よく営業できることがメリットです。しかし、お店が忙しい時間帯では迷惑となるので、時間や曜日を考慮して行う必要があります。
 

新規開拓における主なKPI

新規開拓における主なKPI


ビジネスに欠かせない新規顧客開拓を進めるにあたっては、KPIを設置しPDCAを回していくことが重要です。

KPIを定め、定量的に効果測定することで、数ある新規開拓の手法の中から自社のビジネスにとって適切なものを見つけることができます。
 

顧客獲得単価(CAC)


CACとは顧客1人を獲得するのにかかったコストの総額です。CACには単純な広告などのマーケティングコストだけでなく、担当者の人件費も含まれます。いかに低コストで顧客獲得ができているかを示す指標です。

CACについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
 

顧客ライフタイムバリュー(LTV)


顧客ライフタイムバリュー(LTV)は、日本語だと「生涯顧客価値」と訳されます。単月だけでなく、その顧客が生涯でどれだけの利益をもたらしてくれるのかを計測するもので、SaaSなどの定額制サービスや、リピート率が重要となる商材など、あらゆる業種で重視するべき指標です。

LTVの詳細について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

新規開拓のチャネル別にCACとLTVを算出し、その比率を求めることで、その手法がどれだけ効率的なのかを検証できるようになります。

LTVをCACで割った数字が大きいほど、その手法の効率が良いということを意味します。

例えば2つの顧客獲得チャネルがある場合、それぞれのCACとLTVは以下のようになりました。 

 

  チャネルA チャネルB
CAC 6,000円 7,000円
LTV 14,000円 17,000円
CAC÷LTV 2.33 2.43

 

この場合、CACだけを見ると、チャネルAの方が低コストで顧客獲得ができるため、一見良さそうに見えます。しかし、LTVまで含めて計算してみると、AよりBの方がROIが高いことがわかります。

このように、CACとLTVの2つのKPIをモニタリングすることで、より効率の良い手法、チャネルを判別できるようになるのです。

なお、サブスクリプション型のSaaS企業ではLTV÷CACの数値が3以上であることが、健全な営業活動のベンチーマークとされています。

(参考:CACとは?計算方法やCACを利用したSaaSビジネス健全度の計測手順 )
 

新規開拓のコツ

新規開拓のコツ


ビジネスの成長には欠かせない新規開拓ですが、関係を0から構築しなくてはいけないため、難易度が高いのも事実です。

ここからは、新規開拓の成功率を上げるためのコツを紹介します。
 

相手の抱える課題を把握する


ニーズがないところに営業をしても成果が出ずに時間が無駄になるばかりか、顧客体験が下がり自社ブランドを損ねる可能性があります。

リストに沿って上から順番に新規開拓するのではなく、顧客の企業についてリサーチし、相手の抱えている課題を把握、もしくは課題の仮説を持って新規開拓に臨むべきです。
 

相手にとってのメリットを明確に提示する


特に飛び込みやテレアポなどのアウトバウンド手法の場合、営業をかけられる立場からすれば、「何かを売りつけられるのは迷惑」と身構えることでしょう。したがって、相手が話を聞きたくなるようにメリットを明確かつ簡潔に伝え、まずは信頼関係を築くことが重要です。
 

複数の手法を掛け合わせる


前章で紹介した手法を掛け合わせることで、より成果を出すことができる場合があります。例えば、手紙を出した相手に、「手紙を確認していただけましたでしょうか?」という切り口で電話をかけることもできます。

また、営業メールに相手に合わせたブログコンテンツを添付することもできます。
 

新規開拓の注意点

新規開拓の注意点


新規開拓の数値目標に追われていると、契約を取ること自体が目的になってしまい、本来の目的を失うこともあります。

しかし、もし自分が営業をかけられる側であった場合、仕事が忙しいときにテレアポや飛び込み営業で仕事が中断されたうえに、自社にとって必要ないものだったとしたら、どのような心境になるでしょうか?

おそらく、良い印象は持たないでしょう。これから契約を目指す中でマイナスからのスタートとなってしまいます。

また、その企業に悪い印象を抱き、将来的に同様のサービスが必要になったときにも選択肢から除外されてしまう恐れもあります。実際、「購入者の73%は、購入の決定において重要な要素として顧客体験を挙げている」という調査結果もあります。

(出典:HEINZ:B2B Customer Experience: Why It Matters and Where to Start

 

目標に追われているときこそ、顧客視点に立って「今電話をしてもいいタイミングか」、「相手が必要としている情報は何か」という想像力を持てるようにしましょう。

顧客視点に立つことが、顧客体験の向上につながり、結果として営業成果にもつながります。

(参考:3 REASONS WHY SALES IS NOT CUSTOMER SUCCESS|zuora
 

新規顧客開拓のコツはインバウンドとアウトバウンドの使い分け

《結論》新規顧客開拓のコツはインバウンドとアウトバウンドの使い分け


新規顧客を開拓する方法はたくさんありますが、どの方法を選ぶとしても相手の立場を理解したうえでアプローチすることが大切です。相手が何を求めているのかを把握したうえで、それに対して解決策やメリットを提示し、顧客体験を高めることに注力しましょう。

相手の状況を理解しないまま自社を売り込む「アウトバウンド的な営業手法」は、一度に大量のターゲットにアプローチできるという利点があります。ただ、自社本位の営業活動で悪い印象を与えてしまうと、顧客体験が損なわれ、将来的な営業のチャンスを失ってしまうことにもなります。

一方で、顧客のニーズを汲み取り、適切な情報を提供して興味を喚起する「インバウンド手法」は、受注しても失注しても相手に対して良い印象を残せる可能性が高く、営業アプローチとして非常に優れています。

自社の営業戦略に基づいて、適切な営業手法を選択し、できるかぎりインバウンドなアプローチに寄せられるよう考えてみましょう。

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元記事発行日: 2020年9月28日、最終更新日: 2020年9月29日

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