インサイドセールスとカスタマーサクセスは、ともに顧客と関係構築するうえで重要な部門です。それぞれの目的や役割の違いを理解すれば、効果的に分業を進めながら互いに連携し、営業活動全体の成果を向上できます。


新しい営業の形! インサイドセールス活用法ガイドBOOK
インサイドセールスの考え方と進め方を徹底解説!
- インサイドセールスのメリット
- インサイドセールスの営業フロー
- インサイドセールスに欠かせないツール
- HubSpotの営業事例
今すぐダウンロードする
全てのフィールドが必須です。

本記事では、インサイドセールスとカスタマーサクセスの違いを一覧にまとめて解説します。分業を成功させるポイントもご紹介しますので、営業活動の分業を検討している担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
インサイドセールスとカスタマーサクセスの違い
インサイドセールスとカスタマーサクセスは、大前提として役割が大きく異なります。
ビジネスを推進するためのプロセスの代表的なのが「The Model」です。これは、従来の営業部門の業務をマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの4つのプロセスに分ける考え方です。
業務プロセスを分業することで各部門は担当するプロセスに専念でき、効率的に顧客対応を行えるため、営業活動全体の生産性向上に寄与します。
このプロセスの違いに基づいてインサイドセールスとカスタマーサクセスの違いをまとめたものが、次の表です。ここからは、アプローチする相手、目的・役割、業務内容、KPIにおける違いを解説します。
アプローチする相手
インサイドセールスは、見込み客を対象に、電話やメールなどの非対面の手法でアプローチします。
一方、カスタマーサクセスは既存顧客を対象に、自社のサービスを継続的に利用してくれるようサポートを行います。
目的・役割
インサイドセールスの目的は、見込み客を創出し、購買意欲を醸成して商談につなぐことです。見込み客の興味関心や課題、ニーズを把握したうえでアプローチを実施し、フィールドセールスに引き継ぐのが役割です。企業によっては、インサイドセールスがクロージングまで行う場合もあります。
カスタマーサクセスの目的は、既存顧客の満足度を高めて長期的に良好な関係を築き、LTV(顧客生涯価値)を向上させることです。顧客が自社の商品・サービスによって最大限の価値を得られるようサポートし、顧客体験の向上に努めます。解約率の低下やアップセル・クロスセルによる売上拡大を目指すのがカスタマーサクセスの役割です。
業務内容
インサイドセールスの主な業務内容は、商談機会の創出を目的とする、見込み客へのメールや電話でのアプローチです。営業活動を効率化するために、リードスコアリングを活用して優先順位をつけることもあります。
カスタマーサクセスの主な業務内容は、契約後のオンボーディング(導入)支援、利用状況のモニタリング、顧客への改善提案など多岐にわたります。顧客の課題を先回りして把握し、改善策を打つなど、能動的なサポートを提供して顧客のビジネスを支援することが狙いです。
KPIなどの指標
インサイドセールスの主なKPIは、架電率やメール開封率、商談数、商談化率などです。これらの指標をKPIに設定すると課題の所在を発見しやすくなります。例えば、架電数の数値目標に達しているものの商談化率が未達であれば、その間のプロセスに課題があると推定できます。
カスタマーサクセスのKPIは、解約率やLTV、アップセル・クロスセル率、NPS(顧客ロイヤルティを測る指標)などです。これらの指標を活用して、顧客満足度や収益拡大の達成度を評価します。
インサイドセールスとカスタマーサクセスを成功させるポイント
ここからは、インサイドセールスとカスタマーサクセスの分業による営業活動を成功させるポイントを4つご紹介します。
- 部門を超えて連携する意識を持つ
- 業務が円滑に進むツールを活用する
- 引き継ぐタイミングを明確にする
- 代行サービスを活用する
部門を超えて連携する意識を持つ
インサイドセールスとカスタマーサクセス領域を分けて分業を成功させるには、各部門が意識的に連携することが重要です。営業活動を分業化すると、顧客情報や対応履歴の認識が異なり、顧客対応の質が低下するリスクが生じるからです。
インサイドセールスが取得した、見込み客の課題や悩みなどの情報は、積極的にフィールドセールスやカスタマーサクセスに引き継ぎましょう。情報共有が適切にできると、営業活動がスムーズに行えます。
「The Model」型の営業プロセス全体の成果を最大化するには、業務に関わるすべての人に連携の意識を浸透させたうえでの仕組みづくりが大切です。
業務が円滑に進むツールを活用する
インサイドセールスとカスタマーサクセスの業務を効率的に進めるには、ツールの活用も有用です。例えば、CRM(顧客関係管理)ツールを使用すれば、各部門間においてリアルタイムで情報を共有でき、顧客対応の質を向上できます。
また、カスタマーサクセスツールを導入すると、既存顧客の行動データを可視化できます。行動データの分析により顧客の状態や課題を常に把握できるため、顧客にとって最適なタイミングでのサポート提供やアップセル・クロスセルの提案が可能です。
HubSpotのCRMツールでは、見込み客のメール開封時やWebサイト訪問時に営業担当者に通知できるため、適切なタイミングでアプローチを行えます。AIによるメールの自動生成もでき、効果的なメールマーケティングの実施に役立てられます。HubSpot CRMについての詳細は、こちらのページをご覧ください。
引き継ぐタイミングを明確にする
顧客をインサイドセールスからフィールドセールス、そしてカスタマーサクセスへと引き継ぐ際のタイミングを明確にすることも分業を成功させるポイントです。適切なタイミングで引き継ぐことで、見込み客の満足度を高められ、商談化率や成約率を向上できます。
特に見込み客の購買意欲が高まっている場合は、迅速にフィールドセールスに引き渡さなければなりません。インサイドセールスは見込み客の興味関心度や行動履歴を分析し、商談化のタイミングを見極めることが重要です。
商談化の段階でフィールドセールスに引き継ぐことで、成約率を向上できます。「興味関心度が特定の段階まであがれば次の部門に引き継ぐ」などの基準を決めると良いでしょう。
なお、見込み客の関心度の高さは、HubSpotのリードスコアリング機能を活用することで効果的に測れます。購買意欲の高い見込み客を選別できるため、分析の効率化や商談化率の向上につながります。
代行サービスを活用する
リソースが不足している場合や専門知識が必要な場合には、インサイドセールスやカスタマーサクセスの代行サービスを活用するのも有効です。代行サービスを利用することで自社の担当者はコア業務に専念でき、見込み客の醸成や既存顧客のサポートも継続的に行えます。
代行業者はすでに専門知識を持っているため、社内で人材育成の必要がある場合にはサービスの活用がメリットになりえます。特に、インサイドセールスを外注すれば、成約の可能性の高い見込み客が自社のフィールドセールスに引き継がれるため、効率的な営業活動が可能です。
おすすめの代行サービスや外注先の選び方は次の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
インサイドセールスとカスタマーサクセスの違いを知り適切な営業活動をしよう
インサイドセールスとカスタマーサクセスの違いを理解することは、アプローチするべき相手のことを考えた、適切な営業活動を実現するために重要です。
インサイドセールスは見込み客の醸成を目的とし、カスタマーサクセスは顧客ビジネスの成功を支援することで既存顧客の満足度向上を目指します。
営業活動の分業体制を促進するには、部門の連携を意識することが大切です。情報共有を行い、営業プロセス全体の効率化を図りましょう。各部門の役割を理解し、適切な営業活動を実施できれば、顧客と長期的な関係を築くことができ、結果的に企業の成長にもつながるでしょう。
HubSpotはCRMを基盤としたカスタマープラットフォームのため、インサイドセールスとカスタマーサクセスなど部門をまたいだ情報連携もスムーズに行えます。顧客対応の質の向上にもつながりますので、ぜひご利用ください。
パワーアップして登場!HubSpotのカスタマープラットフォーム(CRM)詳細はこちらから→