アップセル・クロスセルとは、顧客単価を高め、LTV(顧客生涯価値)を向上させる施策の1つです。

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アップセルは導入いただいている商材のアップグレードを、クロスセルは関連商品を購入を指します。人口減少による市場縮小により新規開拓が従来より難しくなった今、既存顧客とより良い関係を構築し、ロイヤリティを高める施策が重要です。

アップセル・クロスセルを実現するには、まず相手の想定を上回る顧客体験を提供したうえで、顧客にとって最適なタイミングで提案をすることが大切です。

本記事では、アップセルとクロスセルの違いを整理したうえで、効果的に実践するポイントや事例を解説します。

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アップセルとクロスセルの違い

まずはアップセルとクロスセルの意味とその違いを見ていきましょう。
 

アップセルとは

アップセルとクロスセルの違い1

アップセルとは、顧客が現在利用しているプランよりも上位のプランにアップグレードしてもらうことです。たとえば、携帯電話料金を「月々4,000円/8GBプラン」から「月々5,000円/10GBプラン」へ乗り換えてもらうのは「アップセル」となります。
 

クロスセルとは

アップセルとクロスセルの違い2

「クロスセル」とは、顧客が利用しているサービスと関連した別サービスを導入してもらうことです。たとえば、自社の携帯電話回線を契約してもらっている顧客に、Wi-Fiをセットで利用してもらうようなケースが「クロスセル」に該当します。
 

アップセル・クロスセルを実現させるポイント

既存記事の見出し「顧客ロイヤリティの向上とカスタマーサクセスを通じたアップセル/クロスセルの実現」の画像

アップセルとクロスセルの実現には、「カスタマーサクセス」の実現が欠かせません。顧客は利用中の製品やサービスに満足しているからこそ、利用範囲の拡大を検討します。つまり、アップセルとクロスセルはカスタマーサクセスの副産物です。

まだ価値を得ていない顧客にアップセルとクロスセルを提案しても、ロイヤルティの低下や解約につながります。まずは顧客一人ひとりにとっての成功を理解し、顧客を成功へと導く施策に注力しましょう。

また、NPS®(顧客ロイヤルティ指標)で顧客ロイヤルティを可視化し、ロイヤルティの高い層に絞ってアップセルとクロスセルに取り組むのも有効です。

カスタマーサクセスについては以下の記事でも詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

アップセルにつなげるプライシング

アップセルにつなげるプライシング

アップセルを実現する上では、プライシング(価格設定)も重要です。

以下にプライシング種類の一例をご紹介します。各プライシングのメリット・デメリットを理解したうえで、自社に最適なプライシング戦略を実施しましょう。

  • 定額プライシング
    定額プライシングとは、利用時間や利用量に関係なく一定の利用料金を支払う課金体系です。金額が一定であるため、顧客にとって分かりやすく始めやすいプライシングです。一方で、顧客によってカスタマイズができないため、チャーン(解約)が発生しやすいプライシングとなります。
  • 従量制ベースのプライシング
    サービスの利用量に応じて、支払い金額が変動する料金体系です。使用した分だけの支払いになるため、顧客にとって利用ハードルが低く、新規顧客を創出しやすくなります。一方、各顧客の売上推移を予測しづらいのが難点です。
  • 機能ベースのプライシング
    機能ベースのプライシングのメリットは、顧客の利用状況に応じて、アップセルの提案タイミングを把握できることです。一方、プランの選定が難しく、顧客にとって導入しづらいプライシングとも言えます。
  • フリーミアムモデルのプライシング
    フリーミアムとは、無料と有料の2プランを用意する料金体系です。顧客は基本機能を無料で使えますが、機能を追加する際には有料プランへのアップセルが必要です。

顧客は無料で利用できるため、顧客数の増加が期待できます。一方で、有料プランへアップセルは他のプライシングに比べて難しいかもしれません。
 

アップセル・クロスセルをする際の注意点

顧客にとって最適なタイミングでアップセル・クロスセルを提案しなければ、強引な印象を与えかねません。アップセル・クロスセルをする際には、常に顧客視点が求められます。

「顧客は自社製品に満足しているか」「アップセルやクロスセルをすることで、顧客はどのような課題を解決できるのか」などの視点を持ち、施策に取り組むことで、アップセルとクロスセルをしてもらえる可能性が高まります。
 

まずは顧客への価値提供に徹した結果、アップセルやクロスセル実現の可能性を育てよう

新規顧客の創出が難しくなった現代では、既存顧客との関係性を深める施策も重要です。アップセルとクロスセルは、顧客一人当たりの単価を高められ、LTVの向上につながります。しかし、顧客が自社製品やサービスで価値を感じていない状態では、アップセルやクロスセルは実現しません。

大切なことは、顧客に成功を届けることです。そのためにも、顧客が欲していることを理解し、実際に顧客がそれを得られるようカスタマーサクセスの確立に注力しましょう。顧客への価値提供に注力すれば、アップセルとクロスセルの機会は増えていくでしょう。

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元記事発行日: 2019年11月08日、最終更新日: 2022年6月30日

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