Google 広告に出稿すると、管理画面のキャンペーン一覧に広告の表示回数やクリック数などの成果が表示されますが、コンバージョンは表示されません。
無料
成果につながるGoogle 広告戦略を策定する!
無料ガイド&テンプレート&チェックリスト
・適切なPPC広告入札のポイント
・広告予算の設定と最適化
・新しいキーワードを見つける方法
・キャンペーンレポート作成のテンプレート
・キャンペーン最適化のPPCチェックリスト
コンバージョンは広告の成果を見るうえで重要な指標です。自社サイトに計測タグを設置し、Google 広告にコンバージョンを表示させましょう。
本記事では、Google 広告におけるタグの取得・設置方法を徹底的に解説します。初心者の方に向けてわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Google 広告活用ガイド
コンバージョンとは
コンバージョンは、自社がユーザーにとってほしい行動を成果地点として設定した指標を指しています。例えば、商品やサービスの購入、問い合わせなどをコンバージョンとして設定し、Google 広告を配信します。
コンバージョンを設定することで、施策の費用対効果を計測できるようになるため、Google においてはどのキャンペーン、広告グループ、広告で成果が出ているのか一目で分かるようになります。さらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
コンバージョン計測の仕組み
定義したアクションをユーザーがとった場合に、コンバージョンがカウントされる仕組みになっています。
例えば、問い合わせ数を計測したい場合は、「問い合わせ完了後に表示されるサンクスページが表示されたら、コンバージョン発生」と設定されるのが一般的です。
サンクスページが表示されたら、どのユーザーがどの広告経由でコンバージョンしたのかGoogle 広告にデータが送られ、管理画面に反映されるようになっています。
詳細を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
Google 広告におけるタグの役割
「タグ」という言葉はさまざまな意味で使用されますが、広告運用においては基本的に「計測タグ」のことを指します。
計測タグとは、Webサイトを訪問したユーザーのアクセス情報や行動データを測定できるプログラムです。
Google 広告でタグを設置すると次のようなメリットが生まれます。
- 広告の成果が本当に費用に伴っているかどうかを判断できる
- 成果につながりやすいキーワードを把握しやすくなる
- 成果を計測することで自動入札における機械学習の精度が高まりやすい
- クリエイティブに問題があるのか、それとも遷移先ページに問題があるのかを把握しやすい
タグがないとクリックや購入などのユーザーの動向が把握できないため、広告運用においては、Webサイトへの計測タグの設置が必須だといえます。
Google 広告のタグの種類
Google 広告には、次の2種類のタグが存在します。
- グローバルサイトタグ
- イベントスニペット
ここでは、それぞれのタグの仕組みについて解説します。
グローバルサイトタグ
グローバルサイトタグ(gtag.js)とは、コンバージョンが発生した際の情報を取得・保存するためのタグです。Google 広告ではリマーケティングリストを作成するために活用される場合もあります。
このタグは、効果を計測したいすべてのページに設置しなければなりません。グローバルサイトタグを設置することで、次のような情報が取得できます。
- ユーザーがWebサイトを訪問した日付
- Webサイトを訪問したユーザーの性別
- Webサイトを訪れるまでに経由した広告の種類
Google 広告やGoogle アナリティクスなどGoogle の複数のサービスを利用している場合は、いずれか1つのサービスでタグを発行・設置しておけば、ほかのサービスでも情報を共有できます。
イベントスニペット
イベントスニペットとは、コンバージョンを計測するためのタグです。グローバルサイトタグで取得した情報を計測し、Google 広告の管理画面に情報を送る役割を担います。
例えば、コンバージョンを「商品購入」に、コンバージョンにつながるユーザーの行動を「サンクスページ(購入完了画面)のページビュー」に設定していたとします。この場合、あるユーザーがサンクスページまで到達すると、1回のコンバージョンとしてカウントされます。
Google 広告におけるタグ計測の仕組み
Google 広告では、次の流れに沿ってタグによる計測が実行されます。
- グローバルサイトタグが設置されたページにユーザーがアクセスする
- グローバルサイトタグが作動する(発火とも呼ばれる)
- タグによってユーザーの情報が収集される
- そのページからユーザーがコンバージョンアクションを行う
- イベントスニペットが作動(発火)する
- イベントスニペットがコンバージョンを検知し、情報をGoogle 広告に送る
イベントスニペットは単独では使用できず、必ずグローバルサイトタグと組みあわせて設置する必要があります。次章で具体的なタグの設置方法を解説します。
Google 広告のタグ取得・設置方法
Google 広告でタグを設置するには、次の2通りの方法が使えます。
- Google タグマネージャー(GTM)から取得・設置する方法
- Google 広告から取得・設置する方法
Google タグマネージャー(GTM)から取得・設置する方法
Google タグマネージャー(GTM)とは、ひとつのGoogle アカウントのみで計測タグを一元管理できる無料ツールです。Google 広告以外にもGoogle アナリティクスやYouTubeなど、タグの設置が必要なすべてのGoogle サービスで利用できます。
Google タグマネージャーからGoogle 広告用の計測タグを取得・設置する方法は次の通りです。
- Google タグマネージャー(GTM)に登録
- Webサイト内にGTMタグを設置
- リマーケティングタグの設定
- Google 広告からコンバージョンアクションを作成
- コンバージョンIDとコンバージョンラベルを取得・追加
- トリガーを設定
- コンバージョンリンカーの設定
Google 広告を含め、複数のGoogle サービスを利用している場合は、Google 広告から個別にタグを取得するよりも、タグを一元管理できるGoogle タグマネージャーを使うほうが便利です。
Google 広告から取得・設置する方法
Google 広告から計測タグを取得・設置する方法は次の通りです。
- Google 広告からコンバージョンアクションを作成
- グローバルサイトタグとイベントスニペットを取得
- Webサイトにグローバルサイトタグとイベントスニペットを設置
この方法では、Google 広告以外のツールを使う必要がなく、簡単に設定できるのがメリットです。タグを設置するWebサイトが1種類のみであれば、手順がシンプルなこちらの方法を活用すると良いでしょう。
タグによる測定結果の確認方法
タグを設置したら、正しく機能しているかどうかをチェックしておきましょう。タグによる測定結果は、次の手順で確認できます。
- Google 広告にログインする
- 管理画面の右上にある「ツール」をクリックする
- 「測定 > コンバージョン」を選択する
- コンバージョンの一覧画面が表示される
Google 広告の管理画面にログインし、右上にある「ツールと設定」から「測定 > コンバージョン」をクリックします。
次のようにコンバージョン情報の一覧が表示されます。
コンバージョンデータ分析で確認するポイント
Google 広告では、配信結果をもとにPDCAを回すことが重要です。以下のポイントについて分析しましょう。
- コンバージョン単価(CPA)
費用対効果を表すため、最初に確認しておきたい指標です。コンバージョン単価が上がり過ぎると利益が少なくなってしまうため、1件のコンバージョンを獲得するためにいくらまで費用をかけてよいのか、事前にシミュレーションしておくようにしましょう。
- コンバージョン率(CVR)の変化
コンバージョン単価は、クリック単価/コンバージョン率で表せられます。つまりコンバージョン率の変化がコンバージョン単価に大きく影響します。Google 広告で見るべき指標は他にもありますが、コンバージョン率を優先して確認しましょう。
- 広告
どの広告がコンバージョンにつながっているか確認するようにします。どのような訴求や表現が、効果があるのかを確認するのはもちろん、年齢性別、配信面など、運用面の指標とかけ合わせて分析してください。ターゲットと相性の良い広告クリエイティブを発見したり、ABテストの結果から次の広告制作の示唆が得られます。
適切にタグを設置してGoogle 広告の運用改善につなげよう
検索連動型広告やディスプレイ広告、YouTube広告など豊富な配信先があるGoogle 広告。Google のブランド力を生かして幅広いユーザーにリーチできますが、その分、効果測定によってターゲティングの精度を上げることが求められます。
効果測定に必要なKPIにはインプレッション数やクリック数などがありますが、コンバージョンは広告の成果に直結するため、特に重要です。
コンバージョンを計測するには、タグマネージャーかGoogle 広告からタグを取得・設置する必要があります。また、タグを設置した後は、正確に効果が計測されているか管理画面から確認するようにしましょう。
タグを設置し、コンバージョンを確認することで、費用対効果や問題箇所を正確に把握でき、Google 広告の運用改善につながります。本記事を参考に、早速タグを設置してみましょう。