インターネット利用は日々拡大しており、2018年の時点で全世界のインターネットユーザー数は40億人を超えています

マーケティングとは、今も昔も変わりなく、あらゆる場所で顧客にリーチするための活動です。テレビコマーシャルも、印刷広告も、広告板も、すべてこの目的のために使用されています。

インターネットは、他のマーケティング媒体では提供できない独自のメリットを持っています。広範囲にリーチできること、コンテンツをパーソナライズできること、顧客と深いつながりを構築できることなど、挙げたらキリがありません。

しかし、動画やレシピ、ニュース記事、eコマースサイトなどが詰まったインターネットは、言ってみれば、圧倒されるほど巨大で何でもありの空間です。さまざまなもので溢れかえるインターネット空間において、自社を他の企業と差別化し、適切なオーディエンスにリーチするにはどうすればよいのでしょうか?

その答えはインターネットマーケティングです。

インターネットマーケティングとは、Eメール、ソーシャルメディア、ウェブサイト、検索エンジンといったデジタルチャネルを活用して、理想的なオーディエンスにリーチする手法です。これまで利用されてきた印刷物などの広告媒体とは異なり、インターネットでは企業と顧客との双方向のコミュニケーションが容易なため、より長期的な顧客関係を築くのに適しています。

この利点を活かさない手はありません。2018年現在、企業が成功を収めるにはインターネットマーケティングが不可欠です。しかし、あらゆる戦術やテクニックを駆使しても、効果的な長期戦略を構築し、短期間で成果を出す方法を見極めるのは至難の業でしょう。そこで、この完全ガイドを作成しました。お勧めのマーケティング戦略や実際の成功事例を取り上げながら、40億人のインターネットユーザーの中の適切なオーディエンスに働きかける方法をご説明します。

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インターネットマーケティングとは?

インターネットマーケティングは、オンラインマーケティングやウェブ広告とも呼ばれ、検索エンジンやEメール、ウェブサイト、ソーシャルメディアといったインターネット上のデジタルチャネルを通じて、顧客に販促メッセージを配信するマーケティングの形態を表します。

オンラインマーケティング戦略には、ウェブデザイン、SEO(検索エンジン最適化)、Eメール、ソーシャルメディア、PPC(ペイ パー クリック)広告といった各種のインターネット関連手法が含まれます。

それでは、インターネットマーケティングの2種類の目標と、その達成に欠かせないマーケティング手法について詳しく見ていきましょう。

新規顧客を呼び込むためのインターネットマーケティング

オンラインマーケティング戦略を実施すると、新規顧客を呼び込むことができます。主にソーシャルメディアの有料広告、検索エンジン、ウェブデザインに力を入れることをお勧めします。

具体的には、Facebookの類似オーディエンス機能を使用し、自社の主要な顧客層と類似するオーディエンスに対してメッセージを発信していくとよいでしょう。または、ソーシャルメディアのインフルエンサーに報酬を支払って、製品の写真を共有してもらえば、既に確立されたコミュニティーに働きかけることができます。ソーシャルメディアの有料広告を利用すると、自社のブランドや製品の顧客層を広げる効果が期待できますが、特定のソーシャル メディア チャネルに多くの資金を投じてしまう前に、市場調査とA/Bテストを実施することをお勧めします。

新規顧客を呼び込むには、SEO対策を行い、強力なオンラインプレゼンスを維持することも重要です。B2Bバイヤーの89%、個人消費者の81%が購入を決断する前にインターネットで調査しているという調査結果もあります。そのため、関連キーワードの検索結果で、自社サイトができるだけ上位に表示されることが絶対条件となるのです。

SEOによってオンラインプレゼンスを高めれば、実店舗の売上も拡大できます。実際に、モバイル経由のローカル検索の78%はオフラインでの購入につながっており、ローカル検索を行ったモバイルユーザーの半数は1日以内に実店舗を訪れています。

最後に、自社のウェブサイトのデザインにきちんと時間と人員を割くことが欠かせません。前述のような顧客が皆さんのウェブサイトにたどり着いたとしても、サイトのデザインが紛らわしかったり不親切だったりすれば、ブランドを信頼してくれず、購入をためらうでしょう。こうした理由から、じっくり腰を据えてユーザーフレンドリーな(そしてモバイルに最適化された)ウェブサイトを構築することが大切になります。

ブランド支持者を育成するためのインターネットマーケティング

インターネットマーケティングの目的は新規顧客を呼び込むことだけではありません。ロイヤルティーが高い顧客ベースを長期にわたって維持するうえでも、インターネットマーケティングは不可欠です。また、新規顧客を獲得するほうが5倍のコストがかかる(英語)ため、既存顧客の維持も同じくらい重視する必要があります。

そのためには、Eメールやブログ、ソーシャルメディアといった戦術を使用して、ブランド認知の向上と強力なオンラインコミュニティーの育成を図り、顧客のロイヤルティーの維持に努めるとよいでしょう。また、以前取引のあった顧客にパーソナライズしたEメールを送り、ブランドを再度印象付けて、取引の再開を促すことをお勧めします。具体的には、過去の購入製品に基づいた割引クーポンを配布したり、誕生日を祝うメッセージを送信したり、今後のイベントについて案内したりといった方法が考えられます。

適切なEメールキャンペーンを実施するには、Eメールのリストが必要になります。「Eメールリストを増やす効率的な25の方法」を参考にしてください。

さらに、ソーシャルメディアを通じてブランドの個性をアピールし、顧客の声を直接聞くのも効果的です。たとえば、Twitterのグループチャットを利用したり、Instagramでアンケートを実施したり、Facebook上でおもしろいコンテストを開催したりするとよいでしょう。

インターネットマーケティングを成功に導く方法として、6つの戦略をお勧めします。

1つ目の戦略として、モバイルに最適化した、ユーザーフレンドリーなウェブサイトを構築しましょう。ブランドの個性をそのまま反映したデザインで、他社との差別化を図りましょう。ただし、見た目が良いだけでは足りません。検索結果ページでの表示順位を上げたければ、すっきりと整理された構造に仕上げることが大切です。

常に合格ラインを超えるような優れたウェブサイトを構築する方法については「ウェブデザインスキルを高める13のコツ」を参照してください。

2つ目の戦略は、検索エンジン向けにサイトのキーワードを最適化することです。これは大まかに言うと、自社のビジネスと関連のあるキーワードを選定し、それらのキーワードをURLや本文、画像テキスト、ヘッダー、ナビゲーションバーに組み込むことを意味します。

サイト全体のキーワードを最適化する方法については「オンページSEO対策の基礎知識: ウェブサイトをキーワードで最適化するうえで重要なこととは?」を参照してください。

ブログ記事の最適化にご興味をお持ちでしたら「ブログのSEO対策:検索結果の1ページ目に表示されるブログを書くコツ」が参考になります。

3つ目の戦略は、Eメールマーケティングやオプトイン型マーケティングのキャンペーンです。潜在的な顧客とつながり、ブランドへのロイヤルティーを育むための長期戦略として大きな効果が見込めます。

Eメールマーケティングの始め方やベストプラクティス、リードを引き寄せる方法については「Eメールマーケティングで重要な13の項目:やるべきこと、やめるべきこと、続けるべきこと」をお読みください。

4つ目として、オンライン プレス リリースを発行すると、さまざまな外部ソースを通じてオンラインのリーチをさらに拡大するチャンスをつかめると同時に、検索結果ページでの表示順位も向上します。加えて、地域のニュースソースに自社のニュースを取り上げてもらえれば、これまでリーチできていなかった新たなオーディエンスの獲得が可能になります。

プレスリリースの発行に取りかかるときには「プレスリリースのための記事の書き方と無料テンプレート」をご覧ください。

個人的な意見ですが、大量のオーディエンスを自社サイトに呼び込み、業界のオピニオンリーダーとしての立場を確立し、時流に乗った役立つブランドとして印象付けるうえで、ブログは絶大な効力を発揮します。

5つ目に挙げたブログの運営は、検索結果の1ページ目に表示されるチャンスを増やすという観点で、特に有効な戦略だと言えます。たとえば、皆さんが眼鏡店を経営しているとしましょう。「眼鏡」というキーワードでGoogle検索を実行したところ、お店のウェブサイトは結果ページの3ページ目に表示されました。しかし、「2018年のおすすめサングラス」という自社のブログ記事が検索結果の1ページ目に表示されていれば、相当な量のトラフィックをサイトに呼び込めるでしょう(このブログ記事の効果で、ウェブサイト全体が徐々に検索結果の1ページ目に押し上げられる可能性もあります)。

ドメイン名を選択するコツや、初めて記事を執筆するときのヒントなど、ブログ運営のすべてを学びたい方は「惹きつけるブログ記事を書くための方程式」をご覧ください。

6つ目は、ソーシャルメディアによるコンテストやキャンペーンです。インターネット上のオーディエンスに働きかけ、顧客と良好な関係を築き、バイヤーペルソナへの理解を深めるには絶好のチャンスとなります。

ソーシャル メディア キャンペーンの必須知識をまとめた包括的なガイドをお探しでしたら「ソーシャル メディア マーケティング キャンペーン完全ガイド」(英語)をご利用ください。こちらのガイドから、Facebook用の完璧な投稿を作成する方法や、LinkedInで最もシェアされているフレーズなどもご確認いただけます。

最後に、インターネットマーケティングの6つの基本ステップについて深く掘り下げた「インターネットマーケティング基本ガイド」もご確認ください。

オンラインマーケティングの成功事例

世界には、皆さんの参考になるようなオンラインマーケティングの成功事例が、数千件とまでは行かないもの、数百件は存在します。その一部をご紹介しますので、ぜひ次のキャンペーンに活かしてください。

ここでは、ソーシャルメディア、Eメール、SEO、ウェブサイトの各マーケティング手法について、7つの実際の事例を詳しく取り上げてみたいと思います。末尾には、皆さんがすばらしいアイデアを生み出せるように、参考になるブログ記事へのリンクも掲載しています。

1. ソーシャルメディア:アンダーアーマーの「I Will What I Want」キャンペーン

スポーツ用品メーカー「アンダーアーマー」が実施した「I Will What I Want」ハッシュタグキャンペーンは、スポーツを愛するパワフルな女性たちが逆境に立ち向かい、夢を実現することを応援するためのキャンペーンです。このハッシュタグを最初に使用したのは、アメリカン バレエ シアターでソリストとして活躍するバレリーナのミスティ・コープランドでした。その後、スーパーモデルのジゼル・ブンチェンがFacebookへの投稿で使用したことにより、このハッシュタグはFacebook上で大ブレイクを果たします。その他にも、多くの女性アスリートがこのハッシュタグを使用しています。

このキャンペーンは女性を応援するポジティブなメッセージを拡散すると同時に、アンダーアーマーの女性向けアイテムにもスポットライトを当てています。このキャンペーンのメディアインプレッションは50億回に達し、同社の女性向けアイテムの売上高は28%向上しました。また、同社ウェブサイトへのトラフィックも42%増加しています。

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画像引用元:ジゼル・ブンチェンのFacebookアカウント

2. Eメール:JetBlue

Eメールマーケティングを使用して、過去の顧客を呼び戻そうとする企業は少なくありません。しかし「ご無沙汰しています。こちらの商品を購入しませんか?」といったあからさまなメッセージは強引な印象を与えかねないため、Eメールの長期的な購読者を増やすためにも、慎重に言葉を選ぶ必要があります。その点、格安航空会社「JetBlue」の戦略は巧妙です。同社は、メールの購読を始めて1年になる購読者に再エンゲージメントのためのEメールを送っています。このメールでは、ユーモラスな表現で親しみや楽しさを伝えると同時に、メールの長期購読者に対し、JetBlueの新しい格安フライトプランを勧めることにも成功しています。

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3. ソーシャルメディア:ディズニーとメイク・ア・ウイッシュの「Share Your Ears」キャンペーン

エンターテイメント大手の「ディズニー」と国際ボランティア団体「メイク・ア・ウイッシュ」は長年の協力関係にあり、メイク・ア・ウイッシュへの寄付を目的として「#ShareYourEars」ハッシュタグキャンペーンを実施しました。このハッシュタグの付いた写真がFacebook、Twitter、Instagramに投稿されるたびに、ディズニーがメイク・ア・ウイッシュに5ドルを寄付するという内容です。

ディズニーは当初、寄付金額に100万ドルの上限を設定していると発表していました。しかし、このキャンペーンは大きな反響を呼び、最終的な寄付金額は200万ドルにのぼっています。#ShareYourEarsのキャンペーンはソーシャルメディア上で4億2,000万回のインプレッションを達成し、ソーシャルメディアを通じたメイク・ア・ウイッシュのリーチは330%拡大しました。このキャンペーンは、インターネットマーケティング戦略を慈善活動に活用して大成功を収めた代表例です。#ShareYourEarsキャンペーンはディズニーのブランド認知度を押し上げ、緊密なオンラインコミュニティーの構築を後押しすると共に、ブランドイメージの向上にも貢献しました。

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画像引用元:ABC7 Newsの記事

4. SEO:Mozを導入したPipedriveの事例

セールスCRMのプロバイダーである「Pipedrive」は、コンテンツの作成、リーチの拡大、ブログ寄稿の3つの要素から成るコンテンツマーケティング戦略を採用しています。同社はこの戦略により、きわめて検索ボリュームの大きい「sales management(営業管理)」というキーワード(検索ボリューム9,900)について、SalesManagement.orgやInsightSquaredのほか、US NewsやWikipediaといった有名サイトをしのぎ、検索ランキング1位を獲得することに成功しました。Pipedriveの戦略については、SEOソフトウェアを提供する「Moz」のブログ記事に詳しく紹介(英語)されています。

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画像引用元:Mozのブログ記事

5. SEO:ブライアン・ディーン氏のYouTube戦略

ブライアン・ディーン氏はSEOのエキスパートで、SEOブログ「Backlinko」の運営者です。同氏は各種SEO戦術を駆使することで「on page SEO(オンページSEO)」や「video SEO(動画SEO)」といったキーワードについて、YouTubeの検索ランキング1位を獲得しています。本人も認めているとおり、ディーン氏のYouTubeアカウントには当初ほとんどアクセスがありませんでした。しかし、キーワードの最適化などのSEO手法を取り入れることで、ディーン氏のビジネスに関するキーワードで、同氏の動画はYouTubeの検索ランキングの1位にまで登りつめたのです。ディーン氏はBacklinkoに関する戦略のすべてを自身のブログで公開(英語)しています。

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6. ウェブデザイン:DisabledGO

「DisabledGO」は、英国およびアイルランドに住む障害のある人たち向けに、施設のアクセス情報などを提供する企業です(なお、現在は「AccessAble」に改称しています)。同社はAgency51に依頼してSEOの移行戦略を実行に移し、従来のプラットフォームを刷新しました。Agency 51は旧URLに301リダイレクトを適用し、メタデータを転送し、Googleのウェブマスターツールをセットアップすると共に、新しいサイトマップを作成しました。こうして、従来のSEO効果は維持したまま、DisabledGOを新たなプラットフォームへと移行することに成功したのです。しかも、移行後のDisabledGOのサイト訪問者数は前年よりも21%増加し、サイトを再構成したおかげで、競合他社よりも高い検索順位を獲得できるようになりました。DisabledGOの事例はSingleGrain.comで公開(英語)されています。

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そしてインターネットマーケティング戦略は、インバウンドマーケティング手法と組み合わせたときに、最大限の効果を発揮します。何よりも肝心なのは、すべてのオンラインコンテンツを、顧客の生活に付加価値をもたらすものにすることです。そうでなければ、見込みの高いリードを呼び込み、オンラインコミュニティーと長期にわたって良好な関係を構築することはできないでしょう。

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元記事発行日: 2019年1月27日、最終更新日: 2019年5月17日