いくつものソフトウェアやアプリを切り替えながらプロジェクトの作業を進める。あるシステムのデータを別のシステムに取り込む。あるコンテンツを更新する必要が生じたために、そのコンテンツが使用されている場所を全て巡って、それぞれの場所で書き換えを行う… 皆さんもそんな経験があるはずです。
誰もが面倒事を引き受けられるほど暇ではありませんが、こうした作業は日常的に発生しており、ビジネスの成果にも影響を及ぼすことも少なくないため、誰かがやらなくてはならないのが実情です。
では、今お使いのソフトウェアとアプリを接続して、見事に連携させられる方法があるとしたら、どうでしょうか? アプリがもともとソフトウェア本体に付属したものでなくても、情報やデータをまとめて管理でき、そのための手入力も必要ないとしたら、魅力的ではありませんか?
実はそのための機能がすでに存在しています。それが連携(インテグレーション)です。
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連携は複雑なテーマなので、このガイドでは1つの例えを引き合いに出しながら、分かりやすく単純化して説明していきます。
ノートPCをコネクターケーブルでテレビにつなぎ、Netflixの「フレンズ」の再放送を大画面で見たい場合を想定してみてください。連携もこれと似たような仕組みと考えることができるのです。詳しくは順を追って説明します。
連携(インテグレーション)とは?
ソフトウェアをサードパーティー製アプリに接続し、相互に情報を共有できるようにすることです。連携によってシステム間でデータが共有され、ソフトウェアの利用時に使える機能やオプションが広がります。
先ほどの例えに戻ると、ノートPCがソフトウェアだとすれば、コネクターケーブルという連携を使って、アプリに相当するテレビで「フレンズ」を視聴できるということです。
では、連携の概要、仕組み、ビジネスに必要な理由について理解を深めるために、よくある質問をいくつか確認していきましょう。
連携にはどんなメリットがある?
連携には、事業成長の過程で生じた新たなソフトウェアに対するニーズを解決、簡素化するはたらきがあります。現在利用中のシステムは維持したまま、サードパーティー製アプリへの接続を追加するだけで、システムの機能性を強化し、既存のソフトウェア内では構築できない必要な機能も追加することができます。つまり、手元にあるノートPCとテレビをコネクターケーブルでつなぐだけで、「フレンズ」を大画面に映せるようになるのです。
システム全体で連携による接続を活用することで、ソフトウェアの機能性を高め、例えばこちらのアカデミーコース(英語)で取り上げているビジネス分析をはじめとする幅広いタスクに対応できるようになります。特にビジネスの拡大中はニーズの変化が避けられないため、大きなメリットが見込めます。
起業当時には必要な機能が全てソフトウェアにそろっていたとしても、事業拡大に伴い必要な機能が増え、補完するためのアプリを追加したいと思うようになるはずです。
連携には多くの種類があり、それぞれ異なるニーズに対応する機能を搭載しています。さまざまな種類の連携を検討するときには、カテゴリーで分けるのが最も簡単です。一部には、主目的の機能以外にも複数の機能を備えているために、理論上は1つのカテゴリーに限定されない連携もありますが、多くの連携は何らかの機能に特化しています。
連携の活用が必要なのはどんな企業?
連携は、規模や業種にかかわらず、ほぼ全ての企業にとって有益です。あらゆる企業(スタートアップ、中小企業、エンタープライズ企業など)のあらゆる目的(広告、分析、コンテンツなど)に適した連携が存在します。
HubSpotのようにソフトウェアを販売する企業であれば、社内用ソフトウェアで連携を利用するだけでなく、顧客に提供しているソフトウェアでも連携を利用できるようにした方がよいでしょう。なぜなら、顧客がビジネスを運営するために必要な機能の全てが、自社の提供するソフトウェアに備わっているとは限らないからです。連携を追加することで、顧客はソフトウェアをそのまま使い続けながら、必要な機能を確保できます。
前述の例えでは、連携に相当するコネクターケーブルがなければ、ノートPCとテレビは通信できず、「フレンズ」を大画面で見ることはできません。機能を追加してテレビで番組を見るには、ケーブルによる連携が必要であり、それがなければ実現することは不可能です。
連携はどうやって利用できる?
マーケットプレイスのような形で提供されている場合がほとんどで、あらゆる選択肢を考慮しながら検討できます。HubSpotアプリマーケットプレイスはその一例です。多種多様な連携の中から検索し、機能の詳細を確認して、最適な連携をHubSpotで活用することができます。
(テレビで「フレンズ」を見るためのコネクターケーブルとは異なり、家電量販店に行って連携を購入することはできません。この点は、前述の例えではうまく説明できないようです)
連携とAPIの関係は?
APIとは、Application Programming Interface(アプリケーション プログラミング インターフェイス、英語)の略称で、ソフトウェアが情報(データ、サーバー、アプリなど)を受信するために使用するインターフェイスのことです。
後ほど紹介する連携は全てAPI上に構築されています。連携をAPI上に構築すると、ソフトウェアに接続させて相互に連動させながら使用することができるのです。連携はアプリやデバイスとのリアルタイムの情報のやり取りを可能にし、APIはそうした双方向通信を実現します。
「フレンズ」の例えで考えてみましょう。ノートPCは、プログラムを実行することで、テレビというアプリと通信できるようになります。また、インターフェイスとは、ユーザーとアプリの間のやり取りがどのように行われるかを指します(ここでは、テレビで「フレンズ」を見ること)。APIはノートPCの側面にあるポートに相当し、ここに連携を追加する(ケーブルを差し込む)ことで、ノートPCとテレビを接続しているのです。
連携とiPaaSソリューション
連携をご存じなら、おそらくiPaaS(Integration Platform as a Service)についても聞いたことがあるでしょう。自社に必要なのはどちらかを判断する上で、両者の違いを押さえておくことが重要となります。連携は1対1で直接接続するソリューションですが、iPaaSはそうではありません。
iPaaSはクラウドベースのプラットフォームで、ミドルウェアを使用することなく、組織とサードパーティー製ソフトウェアの間でアプリやシステム(クラウドベースもオンプレミスも可)を接続します。
そのため、ソフトウェアのマーケットプレイスで連携ソリューションを探したけれど求めるものが見つからなかったという場合には、そのニーズを解決するためにiPaaSソリューションによる接続を検討するとよいでしょう。現在、カスタム連携を構築できる「コネクター連携」というものも登場しています(後ほど具体的な例を説明します)。
では、実際にどのような連携を利用するべきなのでしょうか? 特に人気の高い連携をご紹介しましょう。
HubSpotでよく利用されている連携は?
皆さんにぴったりの連携が見つかるよう、ビジネスニーズ別に分類しました(以下に挙げるほとんどの連携が複数のニーズに対応可能な機能を備えているため、実際には複数のカテゴリーに当てはまりますが、今回はそれぞれ最も近いカテゴリーに分類しています)。
なお、こちらで紹介しているのは現時点で人気を博している連携のごく一部にすぎません。他にも数多くの連携があり、ビジネスの成長段階に合わせて最適なものをお選びいただけます。ぜひチェックしてみてください。
また、以下にまとめたのは全てHubSpotと接続できる連携です。こうしたHubSpot向けの連携(英語)が他のソフトウェアに使えないというわけではありません。実際に大部分がHubSpot以外にも多数のプログラムに対応しています。
それでは、確認していきましょう。
広告宣伝に関する連携
広告宣伝に関する連携は、ターゲットオーディエンスへのマーケティングやリーチに役立ちます。広告の成果や、広告を通じて創出したリード(見込み客)に関するデータが自動的にHubSpot CRMに追加されるため、広告に反応している人たちについて詳細を把握し、購買意欲が醸成されるよう働きかけることができます。
1. Facebook Ads
Facebook Adsの連携により、Facebook広告アカウントをHubSpotに接続できます。広告に反応を示したコンタクトとその広告を直接関連付けたり、収益に寄与しているのはどの広告なのか実際のデータを確認したりすることができるため、Facebook広告での全ての活動に関するレポート作成プロセスが簡略化されます。
2. AdRoll
バイヤーペルソナは、企業や製品によってさまざまです。AdRollと連携させることで、HubSpotコンタクトのリードセグメントごとにパーソナライズされたリターゲティング広告を作成できます。広告のコンテンツや形式など、複数の項目をパーソナライズして、ターゲットに最も関連性が高い広告を提示できます。
この連携により、オーディエンスの属性に注目して、ターゲットに効果的にリーチできるようになります。連携を通じてCRMからリードに関する精緻な情報を収集できるため、リターゲティングを成功させることができるのです。
3. Instapage
開発者以外の方は、ウェブサイトのランディングページの作成は非常に大変な作業だと思っているかもしれません。Instapageと連携させると、ランディングページの作成とパーソナライズ、その後のリード情報のHubSpotへの直接送信が誰でも簡単に行えます。情報はHubSpotの関連するコンタクト内に自動的に保存されるため、手動で転送する必要はありません。
ABMに関する連携
ABMとはAccount Based Marketing(アカウント ベースド マーケティング)の略称です。ABMに関する連携では、アカウントやオーディエンスのデータを活用して、メッセージ、CTA(Call-To-Action)、マーケティング戦略をカスタマイズすることで、顧客の関心を高め、成約を促進します。
1. OrgChartHub
OrgChartHubとの連携により、HubSpotから切り替えることなく、顧客の組織図を効率的に作成できるようになります。HubSpot内で顧客の組織図を作成できることで、画面を行ったり来たりしながら手動で情報を移さなくても、不明なコンタクトの特定、主要な関係者の可視化、セールスペルソナのカスタマイズが容易に行えます。
2. CaliberMind
CaliberMindと連携させることで、複数のチャネルにおけるアカウントエンゲージメントを確認し、売上目標を達成するために注力すべき商談について担当者向けの通知を作成できるようになります。この連携では、HubSpotのコンタクトが直接、関連アカウントと自動的に照合されるため、手動で操作する必要はありません。
3. Metadata
Metadataとの連携では、アカウントベースの広告サービスが提供されます。ターゲットとなる具体的なアカウントやコンタクトをHubSpotで自動的に特定し、パーソナライズ対応の広告を大規模に展開して、成約件数の拡大やターゲットオーディエンスへの効果的なリーチを実現できます。
アナリティクスおよびデータに関する連携
このカテゴリーの連携は、数多くのアナリティクス(分析)プラットフォームを横断して成果を測定するのに役立ちます。データを多角的に考察でき、その情報は全てHubSpot内で整理されるためいつでも確認できます。また、どの施策が効果を挙げているのか、あるいは修正が必要なのか、詳しく把握することが可能となります。
1. Databox
多くの企業でリモート勤務や外出先で仕事をするケースが増えている今、どこにいてもKPI(重要業績評価指標)を確認して管理できれば非常に便利です。
Databoxと連携させることで、Google アナリティクス、Semrush、Facebook、モバイル、デスクトップなどの幅広いソースのアナリティクスデータにHubSpot内からアクセスできます。
2. Hotjar
ウェブサイト訪問者の多くがフォームから個人情報を提供することにあまり関心を持っていない場合、訪問者がどのような人たちなのか、何を求めてウェブサイトを訪れているのかを知るには、Hotjarが最適です。Hotjarとの連携により、ウェブサイトやモバイルの訪問者とそのニーズについて、HubSpot上で洞察を得ることができます。
3. Klipfolio
Klipfolioと連携させると、重要な測定指標がリアルタイムで表示され、HubSpot内に分かりやすいダッシュボードが作成されるため、全プラットフォームにおけるパフォーマンスの追跡と分析を1か所で行えます。そのため、データの透明性が向上し、ターゲットに素早くリーチできるようになります。
通話に関する連携
同僚との打ち合わせでも、プロスペクト(営業段階の見込み客)や既存顧客との商談でも、通話に関する連携を利用することで、電話やビデオ通話でのやり取りが簡単になります。コンタクトの情報や通話内容はHubSpotに記録され、手軽にアクセスできるため、営業担当者やサポートチームのメンバーがプロスペクトや顧客を適切に支援するために必要な背景情報を確認しやすくなります。
1. UberConference
UberConferenceでは、同僚やプロスペクトとのミーティングの予定をほんの数秒で設定できるため、もっと重要な業務に注力できます。この連携により、HubSpotポータル内でミーティングの予定を素早く簡単に設定できます。
2. Aircall
電話は今でも、プロスペクトや既存顧客との効果的なコミュニケーション手段の1つです。Aircallと連携させることで、通話の目的が営業でもサポートでも、流れをコントロールしてリードや顧客を丁寧に支援することができます。これを全てHubSpot内で実現できるため、コンタクトの情報が一元的に管理されます。
3. CallRail
CallRailとの連携は、通話のトラッキングと分析を行うシステムとして、プロスペクトや顧客との実際の通話に基づくセグメントやアクションのカスタマイズを可能にします。通話とテキストのデータは全て、HubSpotの関連コンタクトに自動的に追加されて整理されるので、データを手動で入力する必要はありません。
コネクター連携
コネクター連携とは、HubSpotに同期できる何十ものアプリにアクセスできるようにするもので、機能性の強化と時間の節約につながります。コネクター連携の中には、幅広いアプリをサポートしているものも、アプリの種類が限定されているものもあります。さらに一部のコネクター連携では、ニーズに合ったカスタム連携の作成を支援しています。
1. Automate.io
Automate.ioとの連携では、100を超えるアプリにHubSpotを接続できます。アプリと同期してデータをアプリに転送し、カスタマイズした連携を作成できるため、自社に適した方法で全てのデータをHubSpot内で管理することが可能となります。
2. Zapier
Zapierとの連携により、1,000を超えるアプリにソフトウェアを自動的に接続できます。わずか数回のクリックでアプリをHubSpotにリンクでき、時間の節約になります。コーディングは不要で、HubSpotポータル内の分かりやすいワークフロー形式によってアプリとのデータ共有が開始されます。
コンテンツに関する連携
コンテンツに関する連携は、ウェブサイトのカスタムコンテンツの作成、デザイン、共有に役立ちます。また、誰がどのようにコンテンツに反応しているのかを把握することもできます。こうした情報はHubSpotに同期され、整理したり、特定のコンタクトに追加したりできます。
1. Beacon
ウェブサイトにブログ記事を掲載しているなら、Beaconとの連携がおすすめです。この連携では、本格的なコンテンツを作成できるほか、ブログ記事をeBookのようなダウンロード可能なコンテンツに自動的に変換するなど、既存コンテンツを最大限に活用することで、リードの創出を促進できます。
2. BRiX
BRiXとの連携では、HubSpotに接続することで、ウェブページのデザインやパーソナライズを行えます。美しいページを作るのに、ウェブデザインやコーディングの経験は必要ありません。ドラッグ&ドロップ型のテンプレートと、100以上のカスタマイズ可能な機能を使い、お好きな方法で手間なくコンテンツを構築できます。この連携は、HubSpotから直接、ウェブページのデザインやパーソナライズを簡単に実施したい場合に最適です。
3. Belch.io
ランディングページ、ウェブページ、Eメールをカスタマイズすると、オンラインでのやり取りにおいて訪問者、リード、顧客にプロフェッショナルな印象を与えられます。Belch.ioとの連携をHubSpotと接続することで、こうした全ての要素にたった数分でパーソナライズやブランディングを施すことができます。
コーディングやウェブ開発の経験はなくても、ウェブページやEメールのデザインおよびカスタマイズによってブランディングを補強したい場合に最適です。全てHubSpot内で完結できます。
カスタマーサクセスに関する連携
カスタマーサクセスに関する連携をHubSpotに接続すると、従業員(チーム間)や顧客に対する社内外の連絡を簡単に行えます。コミュニケーションが簡素化され、必要なときに情報やデータを共有できるようになります。
1. Slack
Slackとの連携は、デジタルワークスペースおよびコミュニケーションのツールとして、チームメンバーとのつながりの構築や対話を可能にします。どこにいてもチームでの共同作業や調整ができて便利です。
この連携を接続することで、Slackの機能とHubSpotの機能をどちらからでも使えるようになるため、画面の切り替えで時間を無駄にする必要はありません。同じ情報が双方にリアルタイムで反映されます。
2. Zendesk
Zendeskでは、チケット管理システムで顧客からの問い合わせを記録し、顧客とのやり取りに関する情報を全て1か所にまとめることが可能です。どの担当者が対応した場合でも、一貫した顧客体験を提供できます。
HubSpotをZendeskの連携に接続することで、営業、マーケティング、サポートの各部門の業務を1か所に集約できるほか、部門同士がHubSpot内で相互にコミュニケーションを取ることもできます。
3. Live Chat
Live Chatと連携させると、プロスペクトがウェブサイト上で助けを必要としているときに、HubSpotからリアルタイムに支援やアドバイスを提供できます。例えば、製品について質問がある場合や、購入手続きで困っている場合に、Live Chatを通じて必要な情報を案内できるので、コンバージョンの促進や、プロスペクトや顧客との関係強化につなげることができます。
eコマースに関する連携
オンラインストアを運営している場合、顧客や訪問者のウェブサイト上の行動を把握するには、eコマースに関する連携の活用がおすすめです。HubSpotに接続することで、訪問者によるウェブサイトの離脱やカートの放棄が最も多いタイミングを把握できるため、それを参考に、関心を呼び戻すための再エンゲージメント用コンテンツを作成できます。
1. Shopify
Shopifyとの連携では、eコマースや顧客に関するデータを全てHubSpotに簡単に組み込めます。顧客、製品、取引の情報をHubSpotの関連する顧客プロファイルに自動的に同期させるため、チーム全体が全ての情報を1か所で確認できます。また、カートを放棄した訪問者に働きかける仕組みや、ウェブサイト用の再エンゲージメント広告をHubSpotで作成できるようにもなります。
2. Typeform
Typeformとの連携は、リードを対象としたウェブサイト用およびモバイル用のフォームを作成、デザインする上で役立ちます。問い合わせフォーム、登録フォーム、クイズなどを作成でき、回答は全て自動的にHubSpotへ直接送信されます。結果や回答は簡単に確認でき、HubSpotの関連コンタクトに記録されます。
3. Magento
Magentoとの連携により、アップセル、クロスセル、再注文を促すEメールを作成できるほか、カートを放棄した訪問者に働きかける仕組みを用意し、コンバージョンを促進することができます。顧客のeコマースに関するデータやEメールの履歴が全て、HubSpot内の該当するコンタクトレコードに自動的に直接送信されます。
Eメールに関する連携
Eメールに関する連携を利用することで、プロスペクトと営業担当者のやり取りの記録、特定のコンタクトに対するEメールオートメーションのパーソナライズ、ターゲットオーディエンスに対するEメールキャンペーンの成果測定を、全てHubSpot内で実施できます。
1. Mailchimp
Mailchimpとの連携では、お使いのEメール サービス プロバイダーにHubSpotを同期できます。Eメールキャンペーンを作成すると、ソフトウェアとアプリの間で同期エラーが発生した場合でも、インテリジェント エラー ハンドリング機能によってコンタクトへのEメール配信は継続されるので、安心です。
MailchimpをHubSpotに接続することで、HubSpotのコンタクトをMailchimpのEメールリストに自動的に追加できます。逆方向の同期も同様に自動化されているため、手動で操作する必要は一切ありません。
2. Privy
Privyは、成約件数を増やし、さらに多くのプロスペクトを満足度の高い顧客へと転換するのに役立ちます。この連携では、ターゲットを絞ったポップアップ広告、バナー、バーなどを活用してコンバージョンを促進し、ページからの離脱を減少させます。また、ウェブサイトで創出した新規リードは全て自動的にHubSpotに同期されるので、購買意欲の醸成を経て顧客への転換につなげることができます。
3. Front
Frontと連携すると、共同作業用の受信トレイのように活用できます。つまり、チームのメンバー全員がHubSpotで作業しながら、コンタクトの情報を表示して連絡したり、取引レコードを確認したり、全ての活動履歴を閲覧したりすることができます。こうした情報は全てFrontとCRMの間で自動的に同期されるため、顧客体験を向上し、どの担当者が顧客に対応するときでも一貫性を維持できるようになります。
イベントおよびウェビナーに関する連携
対面イベント、ウェビナー、オンラインミーティング、ビデオ会議を開催するにあたり、以下の連携を利用することであらゆる要素を簡略化できます。コンタクトがミーティングを予約できるようにすることや、イベントやミーティングの後にHubSpot内のコンタクトに関する全情報を更新することもできます。
1. Eventbrite
Eventbriteでは、インバウンドマーケティングの手法を通じて、多くのプロスペクトや顧客を対面イベントに集客できます。この連携を接続すると、HubSpotのコンタクトリストからデータを自動的に取り込み、ターゲットオーディエンスに対面でアプローチするための効果的な方法が見極められます。
2. GoToWebinar
開催するイベントの種類にかかわらず、GoToWebinarとの連携によって、登録者や参加者の全ての情報がHubSpotの関連コンタクトに自動的に同期されます。ウェビナーのコンタクトに関するデータを手動でインポートする必要はもうありません。イベントそのものにもっと多くの時間を割けるようになります。
3. Setmore
Setmoreと連携させることで、アポイントメントのスケジュール調整を簡略化できます。予約済みのアポイントメント(およびアポイントメントを予約した顧客に関する情報)がHubSpot内の該当するコンタクトのプロファイルに自動的にインポートされるため、手動で作業する必要はありません。
リードジェネレーションに関する連携
リードジェネレーション(見込み客の創出)に関する連携は、初期段階のリードを満足度の高い顧客へと転換するのに役立ちます。リードに関する全ての情報がHubSpotに自動的に同期されるので、カスタマージャーニーのあらゆる段階で確認することができます。ターゲットオーディエンスについて詳しく把握するとともに、営業チームやサポートチームが必要に応じて参照できるように顧客情報を管理する上で便利な機能であり、全て1か所で完結できます。
1. WordPress
WordPressとの連携により、WordPressで構築したウェブサイトを最適化し、HubSpot内のコンタクトやビジネス目標に関するデータと整合させることができます。HubSpotをはじめ、利用している全ての成長支援ツールのアカウントが自動的にWordPressサイトに接続されるので、WordPressとHubSpotのどちらからでも、ウェブサイトの訪問者や顧客を惹きつけ、信頼関係を築き、満足させるための作業を行えます。
2. Unbounce
Unbounceとの連携は、リードの創出と購買意欲醸成のプロセスに役立ちます。リードジェネレーション用のフォームを作成し、リードに関して収集した全データをHubSpotに直接送信できます。リードに関するこのデータは、いつでも取り出してキャンペーン作成に活用することが可能です。また、Unbounceのアカウントからあらゆるデータをわずか数秒でエクスポートし、任意の場所に共有することもできます。
3. SurveyMonkey
SurveyMonkeyと連携させると、カスタムのアンケートを作成してプロスペクトや顧客に配信し、取得した全データをまとめて、HubSpot内で回答を確認することができます。その回答に基づいてコンタクトをセグメント化して整理できるため、配信するコンテンツやフォローアップの種類を管理しやすくなる点が理想的です。
ウェブチャットに関する連携
ウェブチャットに関する連携をウェブサイトに追加することで、プロスペクトとリアルタイムでコミュニケーションを取って、購買意欲を醸成できます。質問に答えたり、懸念を解消したり、購買の意思決定を後押ししたりできるようになり、そのデータはHubSpotの該当するコンタクトにまとめられるので、適切なフォローアップを実現できます。
1. Intercom
Intercomとの連携では、ウェブサイトに設置したウェブチャットを活用して、新たなリードやプロスペクトを獲得することができます。ウェブサイトを閲覧中の訪問者に対して随時積極的に働きかけることで、リード転換が促進されます。さらに、カスタムボットで有望なリードを判定して直接コミュニケーションを取り、トラッキングすることもでき、そうした情報の全てがHubSpotのコンタクトに自動的に整理されます。
2. ManyChat
ManyChatをHubSpotに連携させると、メッセンジャー経由のマーケティング活動を自動化できるため、HubSpotからリードの整理、働きかけ、追跡を簡単に行えるようになります。また、HubSpotのフォーム送信機能にカスタム フィールド データを送信することで、HubSpotのフォームから取得した情報を送信することもできます。
3. Drift
Driftとの連携により、ウェブサイトにウェブチャットを設置し、HubSpotからリアルタイムでリードを支援できます。ウェブサイト上でのリードの行動を全て観察し、HubSpotの該当するコンタクトに保存することが可能です。営業担当者はそうした情報を踏まえて、Driftでアプローチやフォローアップの内容をカスタマイズし、コンバージョン率を向上できます。
営業に関する連携
営業に関する連携を利用することで、営業支援ツール、営業手法、プロスペクトの情報をHubSpot上にまとめられます。マーケティング、サポート、営業の詳細が1か所に集約され、全部門が必要に応じて利用、分析、参照できるようになります。
1. HelloSign
HubSpotに接続すると、HelloSignとの連携を通じて送信したドキュメントに対してプロスペクトがアクションを起こした際に、自動的に通知されます。具体例としては、プロスペクトや顧客によるドキュメントの受領、開封、署名が行われたときに、それぞれ通知が届きます。
こうしたアクティビティーデータはHubSpot内の該当するコンタクトに送信されるため、プロスペクトや顧客がカスタマージャーニーのどの段階にいるのか、どのようにフォローアップすべきかを担当者が把握することができます。
2. Salesforce
Salesforceをお使いなら、HubSpotと連携させることで、データベースのコンタクトの情報を全て自動的に同期させることができます。この連携により、リードに関する詳しい情報や収益レポートを営業担当者と共有できます。マーケティングや営業に関する業務、コンテンツ、情報をまとめて、チーム全員がいつでも、どちらのシステムからでも、あらゆる情報にアクセスすることが可能となります。
3. PandaDoc
営業の仕事には、成約には必ずしも直結しないような作業も数多く存在します。PandaDocとの連携は、プロスペクトに関するHubSpotの情報を自動的に整理、確認し、見積書・提案書・契約書の作成・送信といった売上が生じない作業を支援します。
SNSに関する連携
マーケティングで大きな成果を収めるには、ソーシャルメディアでのフォロワーについて把握することがとても重要です。SNSに関する連携を活用すれば、どのようなアカウントにフォローされているのか、フォロワーがどのコンテンツに反応したりシェアしたりしているのかを理解できるとともに、SNS戦略の一部を自動化することができます。
1. Facebook
Facebookとの連携により、自社のFacebookアカウントをHubSpotに自動的に接続できます。Facebookへの投稿日時の事前設定や、投稿のパフォーマンスの分析と測定が可能となります。他のSNSマーケティング戦略と並行して、Facebookマーケティング戦略をHubSpotから直接管理したい場合に最適です。
2. LinkedIn
LinkedInアカウントをHubSpotに接続することで、つながりがあるユーザーに働きかけやすくなるとともに、HubSpotから全てのコンタクトとコミュニケーションを取ることができます。また、ブログの自動公開や、フォロワーに対する特定のコンテンツのシェアを通じて、リードや顧客への転換も促すことができます。他のSNSチャネルやマーケティング活動と合わせて、エンゲージメントのトラッキングを行う場合にも適しています。全て、HubSpotのソーシャル メディア ツールから実施できます。
3. Twitter
Twitterと連携させると、ツイート日時の事前設定、Twitterストリームのモニタリング、競合企業のツイートやTwitterでのやり取りの確認、自社ブランドにとって重要なアカウントのモニタリングを、HubSpotから行えます。既存フォロワーや新規フォロワーに関する全ての情報がHubSpotのコンタクトリストに追加されるため、適切に整理することができます。
動画に関する連携
動画のビジネス活用や動画マーケティングが浸透しつつある今、このメディアをウェブサイトに組み込める連携がとても重宝されるようになりました。動画を作成してウェブサイトのページやフォームに実装できるほか、動画マーケティングの活動成果を測定することができます。
1. Wistia
Wistiaとの連携を利用すると、動画をウェブサイトに組み込み、その動画にHubSpotのフォームを追加して、動画のエンゲージメント率を(理想的にはコンバージョン率も)向上させることができます。動画からリードコンバージョンが達成されると、対象者の情報が自動的にHubSpotに送信されるため、動画視聴のデータとコンタクト情報が関連付けられます。
2. YouTube
YouTubeとの連携により、YouTubeチャンネルがHubSpotに接続されます。そうすることで、HubSpotのアナリティクスツールやソーシャル メディア ツール、ダッシュボードを使用して、動画やチャンネルの成果についてレポートを簡単に作成し、そのデータを他のソーシャルプラットフォームの成果と比較することができます。
3. Promo
Promoと連携させると、300万件を超える動画クリップ、テンプレート、音楽から、ウェブサイト用の動画をHubSpotから直接作成できるようになります。カスタムのメッセージ、ブランディング、ロゴの挿入も簡単なので、HubSpotのコンタクト情報で確認できる特定のプロスペクトのニーズや関心に合わせて、ビジネス用の動画をパーソナライズすることができます。
連携を活用してさらなる成長を
連携には、ビジネスのあらゆる側面を強化する力があります。事業運営にどんなソフトウェアを使っていても、プロセスを簡素化したり、活動を最適化したり、各自の業務を支援したり、役立つ連携がきっと見つかります。お使いのソフトウェアとの連携を提供するマーケットプレイスを見つけて、ぜひビジネスニーズにぴったりのアプリに接続してみましょう。
編集メモ:この記事は、2019年7月に投稿した内容を包括性の観点から加筆・訂正したものです。