ウェビナーのアーカイブ配信とは?メリットや配信方法、配信時のポイントを解説

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長島 茜(ながしま あかね)
長島 茜(ながしま あかね)

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ウェビナーはリアルタイムで配信されることが多いため、スケジュールが合わない人は参加できず、見込み客を創出する機会を逃してしまいます。

ウェビナーのアーカイブ配信とは?メリットや配信方法、配信時のポイントを解説

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    ウェビナーの内容を録画しておき、アーカイブという形で配信することで、ウェビナーに参加できなかった人でもあとから視聴が可能です。

    ウェビナーの録画データを配信する方法には、アーカイブ配信のほかにもオンデマンド配信やライブ配信などがあります。違いを理解したうえでアーカイブ配信を活用すると良いでしょう。

    本記事では、ウェビナーをアーカイブ配信するメリット・デメリットやほかの配信方法との違い、配信方法などをわかりやすく解説します。

    ウェビナーのアーカイブ配信とは

    ウェビナーのアーカイブ配信とは、ウェビナーの映像を録画し、動画として配信する方法です。英語の「Archive(保存記録)」が由来で、ウェビナー当日のリアルな様子を記録しておくことを目的としています。

    ウェビナーはリアルタイムで配信されることが多いため、予定が合わないと参加できませんが、アーカイブ配信であれば当日参加できなかった人もウェビナーの内容を視聴できます。

    では、アーカイブ配信とオンデマンド配信、ライブ配信には、どのような違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
     

    オンデマンド配信との違い

    ウェビナーのアーカイブ配信とオンデマンド配信の違いは、開催当日の内容がすべて含まれているかどうかです。アーカイブ配信は、リアルタイムで参加しているような臨場感があります。

    • アーカイブ配信:ウェビナー当日の内容を録画したものをそのまま流す
    • オンデマンド配信:ウェビナーで行われたやり取りや質疑応答、一時中断した部分などをカットして、本編に編集を加えたうえで配信する

    ただし、「視聴者がいつでも好きなときに視聴できる」という広義の意味では、アーカイブ配信もオンデマンド配信に含まれます。

    オンデマンド配信との違い

    開催当日の内容が記録された「元データ」のようなものを配信するのがアーカイブ配信だと考えるとわかりやすいでしょう。また、アーカイブ配信であっても、ウェビナーの開催前後の空白時間や休憩時間のカット、タイトル・テロップ(字幕)の追加など、動画を見やすくするための編集が行われることがあります。
     

    リアルタイム配信(ライブ配信)との違い

    リアルタイム配信(ライブ配信)との違い

    リアルタイム配信(ライブ配信)とは、映像や音声をリアルタイムで視聴者に届ける配信形態です。生放送の形式を採用しているため、「ライブ」と呼びます。例えば、YouTubeで配信する生放送や、Xに投稿するライブ放送などがあげられます。

    アーカイブ配信との違いは、配信者と視聴者が同じ時間を共有している点です。リアルタイム配信された映像や音声を録画して配信することを「アーカイブ配信」と呼びます。

    リアルタイム配信のメリットは、参加した視聴者とその場でコミュニケーションを取れることです。視聴者からの質問に直接答えたり、資料用のURLを配布したりするなど、リアルタイムでさまざまなコミュニケーションが可能です。
     

    ウェビナーをアーカイブ配信するメリット

    ウェビナーをアーカイブ配信する主なメリットは、次の通りです。

    • 見込み客との接点を増やせる
    • リードナーチャリングの強化につながる
    • コンテンツマーケティングの施策を拡充できる
    • 従業員教育の資料としても活用できる

    それぞれのメリットについて詳しく解説します。
     

    見込み客との接点を増やせる

    ウェビナーの当日に時間が確保できない人や、ウェビナーの開催を知らなかった人がいることは、企業の視点で考えると見込み客を創出する機会を失ったことになります。

    アーカイブ配信を行うことで、当日に参加できなかった人も、その場にいたかのような臨場感を味わいながら、ウェビナーの内容を視聴できます。結果的に見込み客との接点を増やすことにつながり、マーケティング施策としてウェビナーを開催する効果を高めることが可能です。
     

    リードナーチャリングの強化につながる

    アーカイブ配信されたデータは、いつでも視聴が可能で、動画の内容でもう一度見たい部分があれば、その部分に戻って再度動画を流すこともできます。また、明度調節やノイズ除去、テロップの追加といった編集によって、ウェビナー当日よりも視聴しやすい環境を提供できるでしょう。

    このように、アーカイブ配信ならではのメリットを活かすことで、視聴者の理解の促進につながります。ウェビナーへの理解が深まった結果、自社商品・サービスに興味を持ってもらえる可能性が高まったり、商談がスムーズに進んだりと、リードナーチャリング(見込み客の購買意欲の醸成)の強化につながります。
     

    コンテンツマーケティングの施策を拡充できる

    ウェビナーのアーカイブ配信は、リアルタイム映像の二次利用にあたりますが、次のような方法で三次利用へと発展させることも可能です。

    • 動画の内容をテキスト化してブログに掲載する
    • 映像の一部を切り抜いてSNSで配信する
    • 営業のプレゼン資料として活用する

    このように、コンテンツを通じて潜在顧客や見込み客、既存顧客に価値ある情報を提供することを「コンテンツマーケティング」といいます。アーカイブ(記録・保存)されたデータを再利用することで、コンテンツ制作を効率的に行うことができます

    また、コンテンツの総量が増えるほど顧客との接点も増え、コンテンツマーケティングの施策の拡充にもつながります。質の高いコンテンツをなるべく多く制作するための方法として、アーカイブデータを活用しましょう。

     

    従業員教育の資料としても活用できる

    ウェビナーのアーカイブ配信は、マーケティングだけでなく人事の領域でも役立ちます。

    従業員研修用のウェビナーをアーカイブ配信すると、参加者の振り返りに役立ちます。また、新規採用を行う度に対面の研修を開催する必要がなくなり、教育コストの削減が可能です。アーカイブ配信は、教育する側にとっても、される側にとってもメリットのある方法といえます。

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    ウェビナーをアーカイブ配信するデメリット

    ウェビナーのアーカイブ配信には、さまざまなメリットがありますが、一方で次のようなデメリットが発生することもあります。

    • 視聴者の反応がわかりにくい
    • 視聴者の集中力が持続しない可能性がある

    それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
     

    視聴者の反応がわかりにくい

    ウェビナーのアーカイブ配信では、視聴者が自分の好きな時間に動画を再生します。リアルタイムのコミュニケーションが発生しないため、視聴者の反応を把握しにくい点がデメリットとしてあげられます。

    アーカイブ配信を行う際は、リアルタイムのコミュニケーションがなくても、視聴者の反応がわかるような工夫をしておくのがポイントです。

    例えば、動画を掲載するページに「この動画に満足できましたか」といった評価機能を付け加える方法があります。また、特定のユーザーだけが閲覧できる限定動画として公開し、視聴後にアンケートへの回答を依頼するなど、さまざまな方法で反応を確認することが可能です。

    視聴者の反応はコンテンツの改善に役立つため、積極的にデータを取得・分析することをおすすめします。
     

    視聴者の集中力が持続しない可能性がある

    リアルタイム配信の場合は、適度に質疑応答や参加者同士のコミュニケーションの機会を設けることで、視聴者の集中力やモチベーションを維持できます。一方のアーカイブ配信では、リアルタイムでのコミュニケーションがないため、視聴者が受け身の姿勢になり、集中力が途切れる可能性があります。

    ウェビナーの録画データをテーマごとに分割して配信するなど、視聴者を飽きさせないような工夫が必要です。
     

    ウェビナーをアーカイブ配信する方法

    ウェビナーをアーカイブ配信する際の手順は、次の通りです。

    1. ウェビナーを開催して映像を録画する
    2. 配信するプラットフォームや活用方法を選択する
    3. プラットフォームでアーカイブ動画を配信する

    手順ごとのポイントや進め方を解説します。
     

    1. ウェビナーを開催して映像を録画する

    アーカイブ動画を配信するには、元データとなるリアルタイム配信の録画が必要です。そのため、ウェビナー当日に音声や映像を録画しておきましょう。

    ZoomウェビナーやV-CUBE、Adobe Connectといったウェビナーツールには録画機能があり、システム上に録画データを残すことができます。

     

    2. 配信するプラットフォームや活用方法を選択する

    録画したウェビナーのアーカイブ動画は、さまざまなプラットフォームで配信できます。目的に応じてプラットフォームを選択しましょう。

    【プラットフォーム】

    • Zoomウェビナーなどの配信ツール上でアーカイブ動画を配信
    • YouTubeなどの動画配信プラットフォームに投稿
    • 自社サイトやオウンドメディアに掲載

    【活用方法】

    • 営業資料
    • サービス紹介
    • 社内研修

    リード創出を目的とする場合は、幅広い層に視聴してもらえる可能性があるYouTubeなどのプラットフォームの活用がおすすめです。アーカイブ動画の存在をSNSやメールマガジンなどで知らせることで、より多くのユーザーへコンテンツを届けることができます。

    ただし、一般公開する場合は、参加者のプライバシーに配慮しましょう。社内研修用や会員限定、関係者限定配信などの場合には、YouTubeで限定公開にしてURLを共有する方法もあります。
     

    3. プラットフォームでアーカイブ動画を配信する

    プラットフォームを選択したら、動画のファイル形式やサイズなどをプラットフォームに合わせて調整し、アーカイブ配信を行います。

    Zoomウェビナーでは、アーカイブ動画の共有リンクを相手に送るだけで視聴を促せます。YouTubeなどのプラットフォームを使用する場合は、アップロードした動画のURLを共有することで閲覧が可能です。

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    ウェビナーのアーカイブ配信を行う際のポイント

    ウェビナーのアーカイブ配信を成功させるには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。それぞれの要点を理解したうえで、より効果的なアーカイブ配信を行いましょう。

    • 事前に録画テストを行う
    • 視聴期限を設ける
    • 録画について参加者の同意を得る
       

    事前に録画テストを行う

    ウェビナーの録画データは、あとから画像や音質の調整が可能ですが、もともとの画像が荒かったり、音声が小さくて聞き取れなかったりすると、調整が難しくなります。動画の品質は、見やすさや理解しやすさにかかわってくるため、品質が低いと視聴者の離脱を招く可能性があります。

    映像の根本的な品質を高めるには、リアルタイム配信を行う前に録画テストを実施する方法が有効です。特に音声の質は重要な要素となるため、ノイズやエコーが気にならないか、マイクの品質はどうかなど、細かい部分を入念に確認しましょう
     

    視聴期限を設ける

    Webマーケティングの目的や進め方によっては、アーカイブ配信に視聴期限を設けるのも方法のひとつです。

    視聴期限がなく、いつでも動画を視聴できることは相手にとってメリットといえますが、その反面、視聴を後回しにされる可能性が高まります。期間限定で公開することによって動画に価値が付与され、コンテンツマーケティングの成果を高めることにつながります。
     

    録画について参加者の同意を得る

    アーカイブ配信は、ウェビナー当日の様子をそのまま流すのが特徴です。そのため、参加者の顔や音声が動画に含まれることがあるでしょう。

    トラブルを避けるため、録画を行うことに対してウェビナーの開催前に参加者の同意を得ることが重要です。Zoomでは、録画を開始すると自動的に参加者へ通知が送信され、録画に同意したくないユーザーは、その場で退席できます。

    また、Zoomウェビナーを使用すると、参加者のビデオ機能が自動的にオフになるので便利です。
     

    元データを編集しすぎない

    配信前に次のような編集を行うと動画が見やすくなり、より多くの人が最後まで視聴してくれるでしょう。

    • 開催前後や休憩中など動きのない部分をカットする
    • 適切な音量や声量に調整して聴きやすさを向上させる
    • 音声のみでは伝わりにくい箇所にテロップ(字幕)を加える
    • テーマごとに動画のデータを分割する

    ただし、ウェビナー当日の雰囲気が伝わるように、過度な編集は行わないことが大切です。効果音やBGM、エフェクトの追加といった動画を盛り上げるための演出は、基本的にアーカイブ動画には必要ありません。
     

    アーカイブ配信を活用してWebマーケティングの効率性を高めよう

    リアルタイムで配信したウェビナーの映像は、アーカイブ動画として配信できます。

    動画に落とし込むことで、動画配信プラットフォームや自社サイトでの公開、SNSやメールマガジンでの発信など、さまざまなマーケティング施策への展開が可能です。結果としてWebマーケティングの展開範囲が広がり、リード創出やリードナーチャリングの効率性を高められます。

    アーカイブ配信では、ウェビナー当日の様子をそのまま動画として流すため、元となる録画データの質にこだわることが重要です。事前に音声や画質のテストを行い、実際に録画して出力したデータの確認も行います。質の高い動画を提供することで、より多くの人が最後までアーカイブ配信を視聴してくれるでしょう。

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