📋 この記事の要点
- インサイドセールスは営業手段(非対面)、インバウンドセールスは営業の起点(見込み客側)による分類
- 軸が異なるため両者は対立せず、問い合わせに非対面で対応する営業は両方に当てはまる
- インサイドセールスは商談機会の創出、インバウンドセールスは成約までを主な目的とする
- どちらも見込み客の課題をヒアリングで引き出し、解決を目指す点が共通している
- 買い手の63.5%は候補を絞り込んでから売り手に接触しており、初回の対話の質が商談化を左右する
- AIで定型作業を減らし、見込み客との対話に時間を充てることが両者の成果を高める
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インサイドセールスとインバウンドセールスは、どちらも見込み客との対話を重視する営業手法ですが、何を基準に分けた言葉であるかが異なります。実際の営業活動では両方に当てはまるケースもあり、意味が混同されやすい言葉です。
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本記事では、これら2つの違いを定義・目的・営業手段・対応領域の4つの観点から整理します。共通点や、インサイドセールス・インバウンドセールスの重要性が高まっている理由についても解説しますので、営業体制を強化する際の参考にしてください。
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インサイドセールスとインバウンドセールスの違い
インサイドセールスとインバウンドセールスの違いは、営業活動を分類する切り口にあります。
インサイドセールスは「対面か非対面か」という「営業の手段」による分類、インバウンドセールスは「営業の起点が見込み客側からの問い合わせか、企業側からのアプローチか」という「営業の起点」による分類です。
| 項目 | インサイドセールス | インバウンドセールス |
|---|---|---|
|
意味・定義 |
電話やメールなど、非対面で行う営業活動のこと |
問い合わせや資料請求など、見込み客からのアクションを起点とする営業活動のこと |
|
対義語 |
フィールドセールス(対面の営業) |
アウトバウンドセールス(企業起点の営業) |
|
対応範囲 |
初回接触~商談化が一般的。成約まで担う場合もある(範囲は企業によって異なる) |
初回対応~成約(担当部門は企業によって異なる) |
|
営業手段 |
電話、メール、ビデオ会議、チャットなど |
対面・非対面を問わない |
|
両者の関係 |
軸が異なるため組み合わせが可能。問い合わせに非対面で対応する「インバウンド型インサイドセールス」はSDR(反響型)と呼ばれる |
(左に同じ) |
そのため、両者は対立関係にはなく、以下のような分類となります。
| インサイドセールス | フィールドセールス | |
|---|---|---|
|
インバウンドセールス |
見込み客からのアクションを起点とした、非対面による営業活動 例:資料請求後の電話・メールなど |
見込み客からのアクションを起点とした、対面による営業活動 例:問い合わせ後の訪問・商談など |
|
アウトバウンドセールス |
企業起点でアプローチする非対面による営業活動 例:テレアポなど |
企業起点でアプローチする対面による営業活動 例:飛び込み営業など |
定義の違い
インサイドセールスとインバウンドセールスの定義を、それぞれの対義語とあわせて確認します。
インサイドセールスの定義
インサイドセールスは、営業活動を対面で行うか、非対面で行うかによって営業活動を分類した言葉です。メールや電話といった手段を活用し、非対面で行われる営業活動を意味します。
これに対し、直接訪問して見込み客とコミュニケーションをとる営業活動は、フィールドセールスと呼ばれます。
インバウンドセールスの定義
インバウンドセールスは、営業活動のきっかけが見込み客側からの問い合わせか、企業からの働きかけかという違いで営業活動を分類した言葉です。見込み客の関心を引き出し、接触を促すことから「プル型営業」とも呼ばれます。
インバウンドセールスの対義語は、「アウトバウンドセールス」や「プッシュ型営業」です。企業から積極的に潜在顧客へアプローチする、テレアポ・飛び込み営業・チラシ配布などの営業手法は、アウトバウンドセールスに当たります。
目的の違い
インサイドセールスとインバウンドセールスは、営業活動の目的にも違いがあります。
インサイドセールスの目的
インサイドセールスの主な目的は、見込み客との関係を深めて商談機会をつくることです。
多くの場合、見込み客のヒアリングからリードナーチャリング(見込み客の購買意欲の醸成)、リードクオリフィケーション(より確度の高い見込み客の絞り込みと選別)までを主な目的としています。中長期的に見込み客とコミュニケーションを重ねて、良好な関係を築いていきます。
インバウンドセールスの目的
インバウンドセールスの目的は、見込み客に商品・サービスに関する有益な知識を提供し、関心や契約の意思を引き出すことです。
インバウンドセールスの一環としてリードナーチャリングやリードクオリフィケーションも行われますが、最終的な目的は成約にあります。
営業手段の違い
インサイドセールスとインバウンドセールスの定義を正しく理解すると、営業手段の違いもわかりやすくなります。
インサイドセールスの営業手段
非対面で行われる営業活動は、すべてインサイドセールスに該当します。代表的な手段は次の通りです。
- メール
- 電話
- 手紙
- ビデオ会議
- SNS
- ウェビナー
インバウンドセールスの営業手段
一方、インバウンドセールスの営業手段は、対面・非対面を問いません。
そのため、問い合わせがあった見込み客に対する営業活動を非対面で行った場合は、インサイドセールスとインバウンドセールスの両方に該当します。つまり、両者は対立する言葉ではなく、重なり合う領域を持つ関係といえます。
対応領域の違い
インサイドセールスとインバウンドセールスでは、担当する営業プロセスにも違いがあります。
インサイドセールスの対応領域
インサイドセールスが担うのは、見込み客へのファーストコンタクトとヒアリング、フォローアップです。その後、商談に至った見込み客をフィールドセールスに引き継ぐ流れが一般的です。
ただし、インサイドセールスとフィールドセールスの役割を分けない体制もあります。例えば、SaaSを提供する企業では、オンライン会議も活用しながらインサイドセールスが商談から成約まで一貫して担当するケースが少なくありません。
インバウンドセールスの対応領域
インバウンドセールスが担うのは、見込み客からの問い合わせを受けて始まる営業活動すべてです。初回のヒアリング・商談・フォローアップといった営業のプロセスを問わず対応する点が特徴です。
なお、成約後の顧客対応はカスタマーサクセスやカスタマーサポートへ引き継がれます。インサイドセールスとカスタマーサクセスの違いはこちらの記事を参考にしてください。
インサイドセールスとインバウンドセールスの共通点
インサイドセールスとインバウンドセールスは異なる意味を持つ言葉ですが、実際の営業活動には共通点も多くあります。インサイドセールスとインバウンドセールスの主な共通点は、どちらも見込み客を対象とし、ヒアリングを通じて課題解決を目指す点にあります。
どちらも主に見込み客を対象とする
インサイドセールスとインバウンドセールスは、どちらも主に見込み客を対象とした営業活動である点が共通しています。
インサイドセールスには、問い合わせに対応するインバウンド型と、企業側から働きかけるアウトバウンド型がありますが、どちらの場合も相手はまだ契約していない見込み客です。インバウンドセールスも、問い合わせや資料請求をした見込み客を対象とします。
契約後の顧客を支援するカスタマーサクセスとは、この点で対象が異なります。
見込み客の課題解決を目指す
インサイドセールスとインバウンドセールスは、見込み客の課題を起点に話を進める点でも共通しています。
どちらの営業スタイルも、テレアポのように自社の提案を一方的に伝えて説得しようとすることはしません。アウトバウンド型のインサイドセールスのように企業側から連絡する場合であっても、最初の会話では売り込みより先に相手の現状や抱える課題を聞き取ります。まずは丁寧なヒアリングを通じて、見込み客の状況や本質的な悩み・課題を引き出すところからスタートします。
そのうえで、自社の商品・サービスが課題解決につながると判断できたときに、具体的な提案へ進むのが基本的な流れです。
AI時代にインサイドセールスとインバウンドセールスの重要性が高まる理由
生成AIの普及により、買い手の情報収集の仕方は大きく変わりました。その変化は、見込み客との対話を担うインサイドセールス・インバウンドセールスの位置づけにも影響しています。
買い手は接触前に候補を絞り込んでいる
HubSpotが実施した「日本のBtoB購買に関する意識・実態調査2026」によると、売り手と接触する時点で複数候補のリストアップ以降の段階まで検討が進んでいる買い手は63.5%にのぼります。

つまり、初回の問い合わせは「これから説明を聞く場」から「自分たちで進めた検討内容を補完する場」へと変わりつつあるといえます。見込み客の理解度に応じて対話の入り口を変えられるかどうかが、商談化率を左右します。
AIの活用が営業担当者の時間を生み出す
HubSpotが実施した「 日本の営業に関する意識・実態調査2026」では、営業職の生成AI活用率は28.9%から43.4%へと14.5ポイント増加しました。

また、AIをほぼ毎日利用している営業担当者は、週あたり平均約3.6時間を削減できたと回答しています。

創出された時間を見込み客との対話に充てられれば、非対面であってもそれぞれの状況に応じた提案ができます。定型作業をAIに任せることで、営業担当者は見込み客との関係構築に集中しやすくなります。
フォローアップの自動化で見込み客との対話の時間を確保できる
見込み客との関係は、間隔が空くほど途切れやすくなるため、適切なタイミングでのフォローアップが重要です。HubSpotの Sales Hubに含まれる「 セールスオートメーション機能」では、パーソナライズしたメールを段階的に送るシーケンスを設定でき、見込み客の反応に応じたアプローチを実施できます。
また、ワークフローの活用により、担当者への問い合わせの割り当てやタスクの作成も自動化できます。定型的なやり取りをツールに任せることで、空いた時間を見込み客との対話に充てられます。確保した時間で課題を深くヒアリングできれば、見込み客にとって納得のいく提案を検討できます。
インサイドセールスとインバウンドセールスの違いを正しく理解して、営業体制を強化しよう
インサイドセールスとインバウンドセールスは、「営業手段による分類」と「営業の起点による分類」という異なる切り口の言葉です。そのため、両方に該当する営業活動も存在します。
非対面で行うインサイドセールスは、移動時間を減らせるなど営業活動を効率化できるだけでなく、見込み客側が対面で営業担当者を受け入れる手間・時間を節約できる点もメリットです。
一方のインバウンドセールスは、企業からのアプローチではなく見込み客からの問い合わせを起点とします。そのため、見込み客が商品やサービスに興味を持っている状態から営業活動を始めることが可能です。
なお、2つは組み合わせて両立させることができます。非対面の効率性と見込み客起点の姿勢を組み合わせることで、自社と見込み客双方にとって納得感のある営業活動に近づけられます。それぞれの違いを正しく理解したうえで導入を検討することが、営業体制の強化につながります。
インサイドセールスとインバウンドセールスの違いがわかっても、実際に体制を整える段階では進め方に迷うこともあります。HubSpotでは、インサイドセールスのメリットや営業フロー、欠かせないツールをまとめたガイドBOOKを無料で公開しています。HubSpotが自社で実践してきた営業事例も含め、自社に合った営業体制を考える際の参考情報として提供しています。
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インサイドセールスとインバウンドセールスに関するよくある質問
インサイドセールスとインバウンドセールスの違いは何ですか?
インサイドセールスとインバウンドセールスの大きな違いは、分類の切り口です。インサイドセールスは「対面か非対面か」という営業手段による分類、インバウンドセールスは「きっかけが見込み客側か企業側か」という営業の起点による分類です。
インサイドセールスはインバウンドセールスに含まれますか?
インサイドセールスは、インバウンドセールスに必ずしも含まれるわけではありません。インサイドセールスには、企業側から潜在顧客へ電話やメールでアプローチするアウトバウンド型も存在します。
インサイドセールスとインバウンドセールスを組み合わせるには、何から始めればよいですか?
まずは、問い合わせや資料請求への対応と、企業側から働きかけるアウトバウンドの業務を分けて担当することが出発点になります。問い合わせへの初回対応が遅れると、見込み客の関心が高いうちに接点を持てません。インバウンド型のインサイドセールスとして問い合わせ対応の担当を決め、初回対応までの時間や商談化率を指標に置くと、改善の効果を確かめやすくなります。
インサイドセールス
