📋 この記事の要点
- カスタマージャーニーマップとは、顧客の行動・思考・感情を時系列で可視化し、顧客理解を深めながら最適なマーケティング施策や顧客体験を設計するためのフレームワーク。
- カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客体験の向上や課題の可視化、部門間での情報共有、施策の効果検証など、マーケティング活動全体の改善につなげられる。
- カスタマージャーニーマップは、例えば「ペルソナの設定→フェーズの設計→行動・タッチポイントの整理→思考・感情の分析→施策・KPIの設定」の流れで作成できる。
- カスタマージャーニーマップは一度作成して終わりではなく、フェーズごとのKPIや顧客データを基に継続的に効果検証・改善を行うことで、より実態に即した顧客理解とマーケティング成果の向上につながる。
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カスタマージャーニーとは、購買プロセスにおける見込み客の行動や思考、感情などを可視化し、その情報を基に適切なアプローチ方法を考え出すためのフレームワークです。顧客が各段階で必要としている情報や、意思決定を妨げている要因を整理することで、マーケティング施策や営業活動、顧客対応の改善に活用できます。
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カスタマージャーニーマップを実務で活用するには、顧客像や購買プロセスを整理したうえで、行動、感情、タッチポイント、施策を一貫した流れで設計する必要があります。
本記事では、カスタマージャーニーマップの目的やメリット、6つの作成手順、作成後の活用方法を事例とともに解説します。
カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスを認知してから購入・利用に至るまでの行動や思考、感情の変化を時系列で可視化したフレームワークです。購買プロセス全体を顧客の視点から捉えることで、各段階で必要な情報や改善すべき接点を検討しやすくなります。
カスタマージャーニーマップを作成する際は、まず自社のターゲットとなる顧客像を具体化した「ペルソナ」を設定します。ペルソナは、年齢や職業、価値観、抱えている課題などを具体的に整理した人物像です。ペルソナを基準にすることで、「どのような顧客が、どのようなきっかけで商品・サービスを知り、何を考え、どのような行動を取るのか」を一貫した視点で整理しやすくなります。
購買プロセスは、例えば「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入・利用」といった段階に整理できます。ただし、実際のプロセスは商材や業種、顧客によって異なり、必ずしも一方向に進むとは限りません。各段階における顧客の行動や思考、感情を整理することで、それぞれのフェーズに適した情報提供やアプローチ方法を検討できます。
HubSpotが実施した「日本のマーケティングに関する意識・実態調査2025」によると、マーケターの約7割(69.8%)がAIによる顧客行動の変化を感じている一方、実際に施策の見直し・変更まで実行できているのは24%にとどまっています。
カスタマージャーニーマップで購買プロセスごとの課題や改善点を明確にすることで、チーム内で共通認識を持ちながら施策を検討・実行できます。また、施策の成果を振り返る際にも活用しやすく、継続的な顧客体験の改善につなげられます。
カスタマージャーニーマップを作る4つの目的・メリット
カスタマージャーニーマップを作る目的は、主に次の4点です。
- 顧客理解を深め、顧客体験を向上させるため
- 解決すべき課題を洗い出すため
- 社内で統一した情報を共有するため
- 施策の効果検証を適切に実施するため
顧客理解を深め、顧客体験を向上させるため
カスタマージャーニーマップを作成する大きな目的のひとつは、顧客理解を深め、顧客体験(CX)の向上につなげることです。
顧客体験とは、見込み客が商品やサービスを認知してから比較・検討し、購入・利用、さらにアフターサポートに至るまでに経験するすべての体験を指します。こうした一連の体験のなかで、顧客は状況に応じて抱える課題や求める情報、感情が変化していきます。
カスタマージャーニーマップでは、各プロセスにおける顧客の行動や思考、感情を可視化することで、「どのタイミングで、何に悩み、どのような情報を求めているのか」を具体的に把握できます。ペルソナだけでは捉えきれない顧客の心理や行動の変化を整理できるため、より実態に即した顧客理解が可能になります。
こうして得られた顧客理解をもとに各フェーズで適切な情報提供やコミュニケーションを設計することで、顧客がストレスなく意思決定を進められるようになり、顧客体験の向上につながります。また、顧客視点で施策を見直せるため、マーケティング施策や営業活動の改善にも役立ちます。
解決すべき課題を洗い出すため
カスタマージャーニーマップで各段階の顧客行動や施策を整理すると、どの接点に課題があるのかを確認しやすくなります。課題ごとに顧客への影響や改善の緊急度を比較することで、取り組む施策の優先順位を検討できます。
例えば、認知段階では十分な流入を獲得できている一方、比較・検討から購入への移行率が低い場合、商品情報や比較コンテンツ、購入手続きなどに課題がある可能性があります。データを確認しながら原因を特定し、顧客への影響が大きい課題から改善を進めます。解決すべき課題の優先順位を明確にすることで、施策を実施するスケジュールを改めて見直せます。
社内で統一した情報を共有するため
カスタマージャーニーマップを作成することで、その情報を部署間やチームメンバー同士で共有できます。
マップ上に顧客の課題やタッチポイント、担当部門、実施する施策を整理しておけば、各部門が顧客の状況と自分たちの役割を確認しやすくなります。部署の違いによる認識のズレや属人的なアプローチを未然に防ぎ、スムーズな連携に基づいて施策を実行できます。
施策の効果検証を適切に実施するため
カスタマージャーニーマップは、マーケティング施策を考案する段階だけでなく、施策の実行や振り返りの段階においても役立ちます。
HubSpotの独自調査では「現状のマーケティング活動において正確な効果測定が行えていない」と考えるマーケティング従事者が、全体の72.6%を占めることがわかりました。一方、ROIを高めるために効果測定が必要だと感じている人は9割を超えています。どのような施策を行うにせよ、カスタマージャーニーマップのような道標になるツールを活用し、いままでの効果を振り返ることは重要です。
カスタマージャーニーマップを活用すれば、各フェーズ、タッチポイントごとの施策効果を定期的にチェックしながら、取り組みに対する現状の成否や、ゴールへの進捗を可視化できます。当初考えていたカスタマージャーニーマップと実体との乖離がないか照らし合わせつつ、再度問題点を抽出、改善していくことで施策のブラッシュアップが可能です。
カスタマージャーニーマップを作ることが目的にならないよう、成果に向かって進んでいくためのツールとして、常に念頭に置いて運用する意識を持ちましょう。
カスタマージャーニーマップの作り方6ステップ
カスタマージャーニーマップは、次の手順で作成します。
- ペルソナの設定
- マップの横軸(フェーズ)の設定
- 行動とタッチポイントの洗い出し
- 思考・感情の設定
- 施策や課題の検討
- KPIの設定と改善
それぞれの手順ごとに具体的な作成方法を解説します。
1.ペルソナの設定

カスタマージャーニーマップには、具体的な顧客像である「ペルソナ」が欠かせません。ペルソナを設定することで、後に設定する顧客の行動や思考、感情を深掘りできます。
ペルソナとは、「中小企業のマーケティング部門でリード獲得を担当し、施策の効果測定に課題を抱えている担当者」のように、自社の商品・サービスにおける代表的な顧客像を具体化したものです。年齢や職業などの属性だけでなく、業務上の役割や課題、目標、情報収集の方法、購買時の判断基準などを整理し、顧客のニーズや行動を理解するために活用します。
カスタマージャーニーマップを作る際は、想定したペルソナに基づいて見込み客の行動や感情の動きをイメージします。ペルソナの正確さがカスタマージャーニーマップの質に大きく影響します。
ただし、ペルソナには考えられる情報をすべて盛り込む必要はありません。年齢や職業、家族構成といった属性だけでなく、「商品・サービスを選ぶ際の課題」「情報収集の方法」「購買の決め手」など、カスタマージャーニーマップの作成目的に関係する情報に絞って整理することが重要です。
また、ペルソナは担当者の経験や思い込みだけで設定するのではなく、顧客インタビューやアンケート、アクセス解析、CRM・SFAなどの実データをもとに裏付けることで、より実態に即したカスタマージャーニーマップを作成できます。
2.マップの横軸(フェーズ)の設定
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次に商品やサービスの認知から購買までのフェーズを表す横軸を設定しましょう。
購買プロセスは「認知・興味関心・比較検討・行動」の4つのフェーズが基本となりますが、事業の内容にあわせて自由に設定が可能です。このフェーズを設定する場合は、「購買行動プロセス」というフレームワークが役立ちます。
購買行動プロセスとは、消費者がサービスや商品を購入するまでの心理的・行動的変化をモデル化したフレームワークです。次のような複数のモデルを参考に適切なフェーズを設定しましょう。
AIDMA
- Attention(注目):商品やサービスの存在を知る
- Interest(興味):商品やサービスに興味や関心を抱く
- Desire(欲求):商品やサービスを欲しいと感じ始める
- Memory(記憶):商品やサービスを強く意識する
- Action(行動):実際に商品やサービスを購入する
AISAS
- Attention(認知):商品やサービスの存在を認知する
- Interest(関心):商品やサービスに関心を抱く
- Search(検索):より詳しい情報をインターネットで検索する
- Action(行動):気になる商品やサービスを購入する
- Share(共有):購入や使用に関する意見をWeb上で共有する
AISCEAS
- Attention(認知):商品やサービスの存在を認知する
- Interest(関心):商品やサービスに関心を抱く
- Search(検索):より詳しい情報をインターネットで検索する
- Comparison(比較):複数の商品やサービスの機能や価格などを比べる
- Examination(検討):口コミや評判を基に購入意思を固める
- Action(行動):気になる商品やサービスを購入する
- Share(共有):購入や使用に関する意見をWeb上で共有する
なお、購入後のサポートや再購入・アップセルのフェーズまでカスタマージャーニーマップに含めることで、LTV向上につながる施策の検討にも活用できます。
3.行動とタッチポイントの洗い出し

カスタマージャーニーマップの縦軸を設定する際は、行動とタッチポイントを同時に考えることが重要です。SNSやWebサイトなどユーザーとの接点となるタッチポイントは、ユーザーの行動によって決まることが多いためです。
例えば、ペルソナに「1日に2時間ほどYouTubeを視聴する人」を設定した場合、「認知」フェーズの行動に「YouTubeを視聴中に自社ブランドの広告を見た」という内容を設定し、タッチポイントの選択肢のひとつとして動画広告を挙げることができます。
そのペルソナが商品を認知した後、「興味・関心」フェーズで「SNSで商品の口コミを探す」という行動をとるとすると、このフェーズにはSNSがタッチポイントとして適切だと言えるでしょう。
行動やタッチポイントはひとつに限定する必要はありません。タッチポイントを整理する際は、WebサイトやSNS、メールなどのオンラインだけでなく、店舗、展示会、営業担当との商談、セミナー、電話サポートなどオフラインの接点もあわせて洗い出しましょう。
また、企業が直接コントロールできない接点も重要です。口コミサイトやレビュー、SNSでの第三者の投稿、比較サイト、生成AIによる回答など、企業が発信していない情報に触れる機会も顧客の意思決定に影響します。こうした「見えない接点」も考慮することで、実際の顧客行動に近いカスタマージャーニーマップを作成できます。
「ペルソナがどのような行動をするか」「その行動にあわせてどのような接点が必要か」という点を踏まえ、思いつく限りのアイデアを挙げ、取捨選択すると良いでしょう。
なお近年は、見込み客がChatGPTなどの生成AIに直接質問を投げかけ、AIが提示した情報をもとに比較検討を進めるケースも増えています。AI経由の接点もタッチポイントの一つとして想定しておくと、認知フェーズの設計がより現実の顧客行動に即したものになります。
4.思考・感情の設定

見込み客の行動と共に思考や感情を設定するのは、適切な施策や課題を検討するためです。
例えば、ペルソナが「この洋服は素敵だけれど、ほかのアイテムと合わせるのが難しそう」と感じるのであれば、WebサイトやSNSでコーディネートの提案を行うという施策が浮かび上がります。
ほかにも、ペルソナが商品の価格に対してネガティブな感情を持っているとすると、競合他社に対する値段の高さが課題として想定できるでしょう。課題が明らかになると、「高級路線に切り替えてプロモーションを行う」「他社との比較表を用いて価格以外のメリットを伝える」といった対策を考えられます。
思考や感情はあくまで見込み客が感じるものなので、売り手の理想や願望で設定せず、ポジティブな内容とネガティブな内容のどちらも含めることが大切です。
また、「うれしい」「不安」「迷う」といった感情だけではなく、その感情が生まれた理由まで考えることが重要です。例えば、「価格が高いと感じる」のか、「他社との違いが分からず判断できない」のかでは、必要な施策は異なります。感情が変化する背景やボトルネックを特定することで、顧客が次のフェーズへ進めない原因を明確にできます。
5.施策や課題の検討

最後に具体的な施策や課題を設定することでカスタマージャーニーマップが完成します。
先に設定した思考や感情がネガティブな場合、「商品選びに困るようなら比較表を用意する」といったように課題とその解決策を検証すると良いでしょう。思考や感情がポジティブな場合は、「欲しい商品が購入できて満足している顧客に導入サポートを実施する」といったように、感情に沿った追加施策を考えます。
このようにユーザーの思考や感情にあわせて「理想的な体験」をイメージすることで、適切な施策を設定しやすくなります。
また、施策を洗い出すだけで終わらせず、「優先順位」と「担当部署・担当者」まで整理しておくことも重要です。顧客への影響が大きい課題から優先的に改善を進めることで、限られたリソースでも効果的に施策を実行できます。マーケティング部門だけでなく、営業やカスタマーサポートなど複数の部門が関わる施策は、あらかじめ役割分担を明確にしておくと運用しやすくなります。
カスタマージャーニーマップを初めて作成する場合はテンプレートが便利です。テンプレートを活用したい方は、こちらの記事をご覧ください。
6.KPIの設定と改善
カスタマージャーニーマップを作成した後は、効果検証を行って内容を改善しましょう。作成したばかりのカスタマージャーニーマップは、あくまで頭のなかのイメージを図式化したものに過ぎないため、見込み客や顧客の行動や反応にあわせて内容を最適化することが重要です。
効果検証を行うためには、施策を実施する前にKPI(計測可能な目標値)を設定します。各段階にKPIを設定しておくと、施策が想定どおりに機能しているかを確認できます。実際の顧客行動がマップ上の想定と異なる場合は、施策だけでなく、フェーズやタッチポイントの整理方法も見直します。
KPIは全体で一つ設定するのではなく、フェーズごとに設定することがポイントです。例えば、「認知」では広告のリーチ数やブランド検索数、「興味・関心」ではWebサイトへの流入数や資料請求数、「比較検討」では商談化率、「購入・利用」では成約率や継続利用率など、それぞれのフェーズに応じた指標を設定することで、どこに課題があるのかを把握しやすくなります。
効果検証とマップの精度改善を繰り返すことで、より適切な施策の考案と実行が可能になります。
カスタマージャーニーマップの制作事例
ここでは、カスタマージャーニーマップの制作事例をご紹介します。
インサイトで潜在ニーズを明確化

出典:Customer Experience×コンテンツ vol.1|CMS構築 導入実績トップクラスのNOREN|株式会社アシスト
初めてマッピングする方でも使いやすい、シンプルな構造のカスタマージャーニーマップです。認知から購入までのプロセスは4項目のみのシンプルなフェーズで構成されており、縦軸も行動や思考といった最低限の項目しか含まれていません。
慣れない方でも作成しやすいカスタマージャーニーマップですが、インサイトに着目している点が特徴です。ここでのインサイトとは顧客自身も明確に言語化できていない課題や欲求、行動の背景を指します。
このカスタマージャーニーマップでは、インサイトで見込み客の潜在ニーズを明らかにしたうえで、「見込み客が本当に求めていることに対してどのようなアプローチができるか」という点を浮き彫りにしています。顧客の行動だけでなく、その背景にある課題や欲求まで整理している点が、この事例から学べるポイントです。
施策を検討する際は、マップ上の仮説を顧客調査や行動データで検証する必要があります。
データを基に消費者のリアルな行動を可視化

出典:【2022年版】中国人女性消費者のカスタマージャーニーまとめ - 株式会社ENJOY JAPAN _ 中国プロモーション・中国マーケティング支援
中国マーケティングシステム「ミーエル」を提供する株式会社ENJOY JAPANは、システムから取得したECデータやSNSデータに基づいたカスタマージャーニーマップを公開しています。
このカスタマージャーニーマップでは、中国の主要都市に住む10〜30代女性の情報収集から購入、共有までの主な接点が整理されています。例えば「認知」フェーズでは、商品やサービスの存在を知るきっかけとして、「小紅書(RED)」「抖音(Douyin)」といったメディアの影響が強いことがうかがえるでしょう。
こうした消費者のリアルな行動を可視化することで、適切な施策を立てやすくなります。
こちらの記事では、他の制作事例も紹介しています。ぜひご覧ください。
カスタマージャーニーマップを活用する際のポイント
カスタマージャーニーマップは、一度作成すれば終わりではありません。作成したマップをどのように活用し、施策を改善していくかが重要となります。
ここでは、カスタマージャーニーマップを効果的に活用するためのポイントを解説します。
課題の特定と施策の最適化
カスタマージャーニーマップを活用する大きな目的は、顧客がどのプロセスでつまずいているのかを明確にし、適切な施策につなげることです。
例えば、認知フェーズでは十分な流入があるにもかかわらず比較検討フェーズで離脱が多い場合は、製品情報や導入事例、料金ページなどのコンテンツが不足している、問い合わせまでの手続きが複雑といった可能性があります。また、購入後の満足度が低い場合は、オンボーディングやサポート体制に課題があることも考えられます。複数のデータや顧客の声を確認し、原因を絞り込んだうえで施策を検討しましょう。
顧客視点で課題を整理することで、より効果的なマーケティング施策や顧客体験の改善につなげられます。
部門間で顧客理解と改善方針を共有する
カスタマージャーニーマップは、マーケティング部門だけで活用するものではありません。営業やカスタマーサポート、商品開発など、顧客と接点を持つ部門にも共有することで、組織全体で一貫した顧客体験を提供しやすくなります。
例えば、マーケティング部門が獲得した見込み客が営業との商談で離脱している場合や、購入後にサポートへ同じ問い合わせが集中している場合など、部門ごとの情報を組み合わせることで初めて見えてくる課題も少なくありません。
カスタマージャーニーマップを共通言語として活用することで、各部門が顧客視点を共有しながら改善施策を検討でき、部門間の連携強化にもつながります。
継続的に効果検証・改良を行う
実際に施策を実行してみると、当初組み立てたカスタマージャーニーマップとのズレが見つかり、想定した効果が得られないケースもあります。
作り方のステップ6で設定したKPIをもとに、どのタッチポイントや施策からどのような行動が起きているか、離脱しやすいポイントはどこか、フェーズごとのKPIを達成できているかなどを継続的に検証しましょう。その結果をもとにカスタマージャーニーマップを更新することで、顧客行動の変化や市場環境に合わせた実践的なマップへとブラッシュアップできます。
カスタマージャーニーマップを継続的に改善するには、各タッチポイントのコンバージョン率や離脱データを定量的に把握できる環境が必要です。HubSpotが提供するAI搭載のマーケティングソフトウェア「Marketing Hub」では、ダッシュボードやレポートを使って、マーケティングチャネルやコンテンツの成果を確認できます。
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また、Marketing Hub Enterpriseで利用できるカスタマー ジャーニー アナリティクスでは、コンタクトが各ステージをどのように進んだかや、コンバージョンに関与したタッチポイントなどを可視化できます。アトリビューションレポートを活用すれば、マーケティング活動がコンタクトや取引、収益へどのように貢献したかを確認することも可能です。
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【Q&A】カスタマージャーニーマップ作成方法についてよくある質問
カスタマージャーニーマップの作成についてよくある質問をまとめたので、作成時の参考にしてください。
Q1. カスタマージャーニーマップとは何ですか?
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品・サービスを認知してから購入・利用に至るまでの行動や思考、感情を時系列で可視化したフレームワークです。顧客理解を深め、各フェーズに適したマーケティング施策やコミュニケーションを設計するために活用されます。
Q2. カスタマージャーニーマップを作成するメリットは何ですか?
顧客理解を深めて顧客体験(CX)を向上できることに加え、購買プロセスごとの課題を明確化し、優先順位を付けて改善施策を検討できます。また、部門間で共通認識を持ちながら施策を進められるほか、施策の効果検証や改善にも役立ちます。
Q3. カスタマージャーニーマップを作成する際に最も重要なポイントは何ですか?
実際の顧客像に近いペルソナを設定することです。担当者の経験や勘だけではなく、顧客インタビューやアンケート、アクセス解析、CRM・SFAなどの実データを活用してペルソナを作成することで、実態に即したカスタマージャーニーマップを作成できます。
Q4. タッチポイントを整理する際は、どのような点に注意すべきですか?
WebサイトやSNSなどのオンラインだけでなく、店舗や展示会、営業担当との商談などのオフライン接点も洗い出すことが重要です。また、口コミサイトや比較サイト、生成AIによる回答など、企業が直接管理できない「見えない接点」も顧客行動に影響するため、あわせて検討しましょう。
Q5. カスタマージャーニーマップは作成後にどのように活用すればよいですか?
作成して終わりではなく、フェーズごとのKPIを設定して施策の成果を継続的に検証し、改善を繰り返すことが重要です。顧客行動や市場環境の変化に合わせてマップを更新することで、より効果的なマーケティング施策や顧客体験の向上につなげられます。
カスタマージャーニーマップで真に期待する体験を生み出そう
本記事では、カスタマージャーニーマップの基本的な考え方から、作成する目的・メリット、具体的な作成手順、活用時のポイントまでを解説しました。
カスタマージャーニーマップは、顧客の購買行動を可視化するだけでなく、顧客理解を深め、マーケティング施策や顧客体験を継続的に改善するための重要なフレームワークです。最後に、本記事のポイントを振り返りましょう。
- カスタマージャーニーマップは、顧客の行動・思考・感情を時系列で整理し、顧客理解を深めながら最適なマーケティング施策を設計するためのフレームワーク
- ペルソナは目的に関係する情報に絞って設計し、顧客インタビューやアンケート、アクセス解析、CRM・SFAなどの実データを基に作成することで、マップの精度を高められる
マップを作成する際は、認知から購入までのプロセスだけでなく、購入後の利用やサポート、継続利用まで含めて設計することで、LTV(顧客生涯価値)の向上につながる施策も検討しやすくなります。また、思考や感情の背景まで分析することで、顧客が離脱する要因や改善すべきポイントをより具体的に把握できます。
- タッチポイントはWebサイトやSNSだけでなく、店舗や展示会などのオフライン接点、口コミや比較サイト、生成AIなどの「見えない接点」まで含めて整理する
- 施策を検討する際は、優先順位や担当部署もあわせて整理することで、部門間で連携しながらスムーズに改善を進められる
- フェーズごとにKPIを設定し、施策の効果を継続的に検証・改善することで、実際の顧客行動に即したカスタマージャーニーマップへとブラッシュアップできる
カスタマージャーニーマップは、一度作成して終わるものではありません。顧客の行動や市場環境の変化に応じて継続的に更新することで、より精度の高い顧客理解と効果的なマーケティング施策の実現につながります。本記事で解説したステップとポイントを手がかりに、まず一度作成してみることが、顧客理解を深める最初の一歩になります。
カスタマージャーニー
