モバイルユーザーがスマートフォンの利用時間の20%をFacebookやInstagramに費やしている(米国での調査結果)ことや、Facebookの利用者数が毎月23億人を超えていることはご存じですか?

こうしたFacebookのアクティブユーザーの多さと、各ユーザーの利用時間の長さを踏まえれば、新しいオーディエンスにリーチしようとしているマーケティング担当者がFacebook広告を真っ先に検討するのは当然のことと言えます。

Facebookの広告プラットフォームは、新しいオーディエンスにリーチしたり、過去のウェブサイト訪問者を対象にリターゲティングを実施したりする機能が充実してきた一方で、種類が増えすぎた結果、キャンペーンの目的に応じた最適な広告形式を判断することが難しくなっています。

この記事では、Facebookで掲載できる広告の種類を1つずつ見ていくと共に、キャンペーンの目標に応じて広告の種類を正しく選ぶためのヒントをご紹介します。

メモ:広告の種類の1つであるリード獲得広告では、ユーザーがFacebookアプリ内で直接HubSpotのリード獲得用フォームに情報を入力できるので、インバウンドマーケティングを推進するうえで非常に効果的です。 

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Facebook広告の効果的な運用方法とは

〜実際の成功事例に基づいたFacebook広告成功の秘訣〜

アプリのエンゲージメント

アプリエンゲージメント広告は、既存のユーザーによるアプリの利用を促進したり、新規のユーザーにアプリの機能を紹介してダウンロードを勧めたりすることを目的としており、次の画像のような例が挙げられます。

アプリエンゲージメント広告

この広告形式では既存のユーザーと新規のユーザーの両方をターゲットにすることも可能で、この画像の例では単にアプリのダウンロードを促すだけでなく、広告文やCTA(Call-To-Action)で具体的な機能を取り上げることでアプリ内での行動を喚起しています。

アプリのインストール

アプリエンゲージメント広告が具体的な機能を紹介しアプリ内でのエンゲージメントを促進することを目的とするのに対し、アプリインストール広告は新規ユーザーの獲得を対象としています。アプリインストール広告では、個別の機能を取り上げるよりも、アプリの基本的な用途や主な使い方を紹介することが多くなります。 

アプリインストール広告

ブランドの認知度アップ

ビジネスの成長過程で、広告を通して自社のブランド名や製品を広く知ってもらうことが必要になる場合がありますが、そこで役に立つのがFacebookが提供している、ブランドの認知度アップ広告です。

ブランドの認知度アップ広告はどのようなキャンペーンにも使用できますが、ニュースフィードを閲覧しているユーザーの興味を引き、ブランド認知度の向上を図ることが主な目的として想定されています。ブランドの認知度を高めるためのキャンペーンでは、直接的な成果に固執するよりも、広告を見たユーザーに「このブランドについてもっと知りたい」と感じさせる魅力的なコンテンツを作成することが大切です。

ブランドの認知度アップ

上の画像は音楽ストリーミングサービスのSpotifyの広告です。この広告では、クリエイティブでカラフルな動画を使用して、新曲や最新のプレイリストを探す楽しさをアピールしています。このSpotifyの広告は、単なるユーザー登録の促進にとどまらず、ブランドの認知度アップという手法で魅力的な広告を作成し、ユーザーの注目を集めることに成功しています。

来店数の増加

ブランドの認知度アップ広告を使用すれば幅広いオーディエンスにリーチできる反面、業態などによっては特定の実店舗を訪れる顧客を増やしたいと考える企業もあるでしょう。

来店数の増加を目的とした広告を使用すると、キャンペーンの対象ユーザーを特定の地域に絞り込むことができます。店舗が複数ある場合は、同じ制作物のテンプレートを流用し、各店舗の近くにいるユーザーが対象となるように指定することも可能です。

来店数の増加

来店数を増やす効果を最大限に高めるには、自社のFacebookページで所在地を設定しておく必要があります。 

近隣エリアへのリーチ

新店舗のオープンを告知する場合も、既存の店舗の認知度を高めたい場合も、リーチ広告を使用すれば特定の地域におけるブランドの認知度を向上できます。リーチ広告はブランドの認知度アップ広告とよく似ていますが、幅広いオーディエンスを対象とするのではなく地域を絞り込める点が異なります。 

近隣エリアへのリーチ

たとえば、アイスクリームチェーンのコールド・ストーン・クリーマリーは、バングラデシュに新規出店する際、地元のユーザーを対象としたリーチ広告を展開しました。上の広告では、広告のクリエイティブとして動画を活用しています。これはユーザーの興味を引き、ニュースフィードのスクロールを止めて広告を見てもらううえで非常に効果的です。
 

ウェブサイトのコンバージョン

オーディエンスの範囲が広く、長期的なビジネス目標を意識した認知度アップ広告に対し、ウェブサイトコンバージョン広告はユーザーに今すぐ広告をクリックしてリードへと転換(コンバージョン)してもらうことを目的としています。 

ウェブサイトのコンバージョン

ウェブサイトコンバージョン広告は、ウェブサイト内の特定のページでユーザーに具体的な行動を促すことを目的としています。そのため、ウェブサイトで詳細情報を見るためのリンクのクリックではなく、ニュースレターの受信登録や無料トライアルの申し込み、コンテンツのダウンロードなどを促しましょう。 

たとえば、配車サービスのLyftでは、ウェブサイトコンバージョン広告を使用して、ドライバーの募集を目的としたキャンペーンを実施しました。上の画像の広告では、[Apply Now(今すぐ応募)]という具体的なCTAを使用してコンバージョンを促進すると共に、「Limited Time(期間限定)」の急募案件であることを強調しています。

ウェブサイトへのトラフィック

キャンペーンの多くは、ユーザーに具体的な行動(リード獲得用フォームへの情報入力など)を喚起することを目的としていますが、ウェブサイトにトラフィックを呼び込むこと自体が目的となるキャンペーンもあります。

トラフィックの獲得を目的とするキャンペーンでは、ウェブサイト誘導広告を使用することで、さまざまな広告フォーマットを使って特定のブログ記事やウェブページ、製品関連のコンテンツなどにユーザーを誘導できます。たとえば、価格比較サービスやクーポンサービスなどを提供しているWikibuyは、以下のようなウェブサイト誘導広告を使用して、Mediumに掲載している自社のブログ記事にトラフィックを呼び込んでいます。

ウェブサイトへのトラフィック

また、ウェブサイト誘導広告では、さまざまな広告フォーマットを選択でき、カルーセルで画像ごとに異なるリンクを設定したり、インスタントエクスペリエンスを使ってモバイルユーザーにブランドの魅力を訴求したりすることが可能です。

イベント広告

近日中に開催する重要なイベントの注目度を高めて集客したい場合は、イベント広告を使用してイベントを宣伝すれば、ユーザーの反応を増やすことができます。

 イベント広告

イベント広告は比較的シンプルで、Facebookのイベント機能を使って集客を実施している場合にイベント広告を使用すると、キャンペーン戦略の効果が高まります。

ただし、自社のウェブサイトからの参加申し込みだけを増やしたい場合は、ウェブサイトコンバージョン広告など別の種類の広告を使用することをお勧めします。
 

クーポン広告

先ほどのウェブサイトコンバージョン広告の説明で、広告のランディングページにはコンバージョンを重視したコンテンツを使用した方がよいと説明しましたが、ウェブサイトでの転換を重視せずに、ダウンロード可能なオファーを設置することも可能です。 

Facebook広告で商品の割引や連休セール、特定のコンテンツのオファーなどを宣伝する場合、クーポン広告を使用するとオファーに誘導する広告のCTAをカスタマイズできます。たとえば、以下の画像は先着500名分の新規登録特典を宣伝する広告で、[Learn More(詳しくはこちら)]というCTAを使用しています。

クーポン広告

クーポン広告

このようにクーポン広告では、オファーを利用できる申し込みページを設定しておく必要があります。

リード獲得広告

通常のリードジェネレーションは、前述のクーポン広告などを使用してコンバージョンパスの途中でユーザーをランディングページに誘導し、フォームへの情報入力を促す流れになっています。

このようなコンバージョンパスには、広告をクリックして一旦Facebookを離脱しなければプロモーションを実際に利用できないというデメリットがあります。しかし、広告の目的としてリード獲得を選択すれば、オーディエンスがFacebookアプリから離れなくてもリードの情報が収集されます。 

リード獲得広告では、ユーザーは以下のようなコンバージョンパスを辿ることになります。 

まず、(通常のパスと同様に)コンバージョンを目的とした広告が表示されます。

リード獲得広告

広告やCTA(この例では[Sign Up(申し込む)])をクリックすると、Facebookアプリ内で以下の画像のようなポップアップが表示されます。

リード獲得広告

次に、[Register(登録)]ボタンをクリックすると、ユーザーの情報があらかじめ入力された状態でフォームが表示されます(情報は修正可能)。

リード獲得広告

リード獲得広告のフォームを送信した後、ユーザーは広告を閉じてFacebookの閲覧に戻ることができます。これはユーザーにとっても便利なだけでなく、広告を出稿した組織にとってもリードの情報をCRMに格納して活用できるというメリットがあります。 

リード獲得広告を作成し、オーディエンスを正しく設定する方法については、こちらのFacebook広告完全ガイドをご覧ください。

ページへの「いいね!」

広告キャンペーンによっては、Facebookページのリーチを拡大することが目的の場合もあります。その場合はページへの「いいね!」広告を使用すると、ページに対する「いいね!」の獲得促進に向けて、新しいユーザーに働きかけることができます。自社のページを「いいね!」したユーザーには、自社が投稿したコンテンツが表示されるようになります。

ページへの「いいね!」広告

ページへの「いいね!」広告は、SNS上での自社の存在感を高めるために、Facebookユーザー向けの専用コンテンツを作成してコミュニケーションを活性化するといった場合に最適です。

また、他の広告形式にページへの「いいね!」のCTAを組み合わせることで、1つの広告を2つの目的に活用することもできます。

投稿のエンゲージメント

Facebookページでコンテンツを定期的に投稿していると、一部のコンテンツの効果が他のコンテンツよりも高くなる場合があります。投稿のエンゲージメント広告を使用すると、個別の投稿のエンゲージメントを促進し、リーチを拡大できます。その結果、投稿に対する反応が増えるだけでなく、同様の投稿が表示される回数も増えることで、フォロワーの獲得数を伸ばせるようになります。

以下の画像の広告では、この会社がFacebookページのアルバムを更新したことを宣伝しています。エンゲージメント用のボタン(「いいね!」、コメント、シェア)も合わせて表示することで、この広告を目にしたユーザーに投稿への反応を働きかけています。

また[Like page(ページにいいね!する)]ボタンを含めることで、ページヘの「いいね!」と投稿のエンゲージメントの両方を1つの投稿で促しています。 

投稿のエンゲージメント
効果的なFacebook広告の制作方法をまとめました。

Facebook広告の種類を決定する方法

ここまで、具体的なキャンペーンの目的に応じたさまざまな種類の広告を見てきましたが、必要なポイントはこれだけではありません。 

実は、Facebook広告は種類ごとの目的が重複する部分も多く、1つの目的に対して複数の広告形式が候補となることもあります。さらにキャンペーンの目的を指定した後にも多くのオプションを設定する必要があるので、広告の種類を選択しただけでは広告はまだ半分も完了していません。 

ここでは、使用する広告の種類を判断する方法を紹介します。

1)キャンペーンの目的を決める

広告キャンペーンの運用を始めるには、ウェブサイトのコンバージョンの促進、開催予定のイベントの集客、あるいは実店舗への来店者数の増加など、キャンペーンの目的を最初に決めることが必要です。

使用する広告の種類を前提にしてキャンペーンの目的を考えるのではなく、自社のマーケティングのニーズを踏まえて広告を作成しましょう。 

2)適切な広告形式を選ぶ

広告キャンペーンの目的を決めたら、候補となる広告の種類を検討します。それぞれの特徴については、先ほどまでご紹介してきたとおりです。 

広告の種類は、目的に最もふさわしいものを選択しましょう。1つの目的に使えそうな広告形式が複数見つかることもあります。たとえば、eBookのダウンロードを増やすことが目的の場合、以下の選択肢はどれも候補になります。 

  1. ウェブサイトへのトラフィック
  2. ウェブサイトのコンバージョン
  3. リード獲得
  4. クーポン

3)選択肢を絞り込む

目的に合う広告の種類が決まったら、キャンペーンの効果が最も高くなりそうなものを選択します。また、広告クリエイティブや広告文、ターゲティング設定を変えず、広告の種類だけを変えて、キャンペーンの効果に差が生じるかテストするのもよいでしょう。 

4)広告文やアセットを作成する

Facebookの広告マネージャでは、広告クリエイティブやレイアウトを豊富な選択肢の中から選択できます。写真、動画、コラージュ画像、カルーセル表示を選択したり、モバイルやパソコンのユーザーに合わせて広告をカスタマイズしたりすることが可能です。 

また、広告に追加できるCTAの種類も豊富なほか、CTAを使わないという設定も可能になっています。複数の広告キャンペーンを運用する場合は、キャンペーンのテストを実施して、効果が高くなるパターンを分析しましょう。 

5)キャンペーンの目的に応じて広告の種類を変える

すべてのキャンペーンに同じ種類の広告を使用するよりも、キャンペーンの目的に合わせて最適な種類を検討してみてください。さまざまな種類の広告とキャンペーンの組み合わせを試し、オーディエンスに応じて広告戦略を最適化することが必要です。 

6)オーディエンスを正しく設定する

広告の下書きが完成したところで、今度はキャンペーンの対象となるオーディエンスを正しく設定する必要があります。 

HubSpotが作成したリード獲得広告の無料ガイドでは、広告キャンペーンのターゲットを適切に設定するためのポイントを詳しくご紹介しています。

7)テストと結果分析を行い、継続的に改善する

キャンペーンの目的の決定、広告の種類の選択、広告の作成、そしてオーディエンスの設定が完了したら、キャンペーンのテストを実施して、結果を分析しましょう。 

デジタルマーケティングでは、キャンペーンのテストと結果分析を繰り返してキャンペーンを徐々に改善していくことが欠かせません。この最後のステップを忘れずに実施することが、広告戦略のROI(投資収益率)向上につながるのです。 

でも「最初はどの広告形式から試すべきなのか」とお悩みではありませんか? 

HubSpotでは、リード獲得広告の完全ガイドをご用意しています。この資料では、Facebookを離れなくてもユーザーがフォームを送信できるように、企業がリード獲得広告を最適化するための情報を網羅しています。

また、豊富な実例から導き出されたFacebook広告の効果的な運用方法に関してのガイドもご用意しておりますので、ぜひご活用ください。

効果的なFacebook広告の制作方法をまとめました。

元記事発行日: 2019年11月06日、最終更新日: 2019年11月06日