マーケティング用語辞典【最新決定版】

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伊佐 裕也(いさ ひろや)
伊佐 裕也(いさ ひろや)

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ハブスポットブログではこれまで、ソーシャルメディアコンテンツマーケティングスマーケティング、Eメールマーケティング、ウェブサイト最適化など、インバウンドマーケティングを構成するさまざまな重要項目について、用語集として利用できる記事を数多く公開してきました。

マーケティング用語辞典【最新決定版】

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・代表的な7種類のマーケティング

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・マーケティング用語の学び方

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そして今回、あらゆるマーケティング用語を網羅した資料がいよいよ必要だと考え、この記事を作成しました。それぞれの用語の定義を説明するだけでなく、マーケティングへの理解を深めたい方向けに関連リンクもご案内しています。必要なときに立ち返って調べられるよう、ぜひこの記事をブックマークに追加しておいてください。

サブカテゴリーだけでもそれぞれに用語集が存在するような大きなトピックについて用語集を作成すると、注釈でいっぱいになってしまうことでしょう。そのため今回は、サブカテゴリーの用語集から数百もの用語をただ引っ張ってきて羅列するのではなく、マーケティングを理解するのに欠かせない99の用語に絞ってご紹介します。

基礎から学べるマーケティング用語辞典

A

1. A/Bテスト(A/B Testing)

ある1つの変動要因のバリエーションを2つ用意し、どちらがより高い成果を得られるか比較して、マーケティング活動の効果を高めるプロセス。Eメールマーケティング(件名や内容)、CTA(色や言い回し)、ランディングページ(コンテンツ)などによく使用されます。マーケティングだけでなく、ピーナッツバターサンドに合わせるならジャムとマシュマロのどちらが美味しいかを判断するときにも使える手法です(参考:A/Bテストの実施方法(英語))。

2. アナリティクス(Analytics)

私はアナリティクス(分析)について、インバウンドマーケティングの「目」だと説明しています。簡単に言うと、データの中から意味のあるパターンを見つけ出し、伝えることです。マーケティングにおいては、ある取り組み(ウェブサイト訪問者レポート、ソーシャル、PPCなど)のデータを取り出し、傾向を調べ、次にどのようなアクションが必要かを考えて、マーケティングに関する意思決定の精度向上に活かすことを指します(参考:マーケティングアナリティクスの初心者にお勧めの9つのリソース(英語))。

3. アプリケーション プログラミング インターフェイス(API:Application Programming Interface)

コンピュータープログラミングにおける一連の規則。アプリケーションはAPIを使用してサービスから情報を取り出し、アプリケーション自身やデータ分析でその情報を利用できます。APIは、アプリケーション同士の会話を可能にする「電話機」のようなものです。APIが一方のアプリケーションを文字どおり「呼び出し」て情報を入手することで、もう一方のアプリケーションでその情報を利用できます。顧客へのソリューション提供に必要なデータも、APIによってスムーズに入手できます。

ハブスポットもAPIを公開しているため、開発者の皆さんはHubSpotソフトウェアの情報をご自身のソフトウェアに取り込むことができます。マーケティング担当者の皆さんにとっても、APIについて理解を深め、マーケティング戦略に活用できることが重要になります。マーケティングにおけるAPIの活用方法についてはこちらのブログ記事(英語)を参照してください。

B

4. B2B(Business-to-Business)

法人顧客向けの販売を事業とする企業を表す形容詞。たとえばGoogleやOracleはB2B事業を主軸に据えています。

5. B2C(Business-to-Consumer)

一般消費者向けの直接販売を事業とする企業を表す形容詞。たとえばAmazon、Apple、NikeはB2C事業を主軸に据えています。

6. ブログ(Blog)

「web logまたはweblog(ウェブログ)」の略称。通常は個人やグループで運営されます。個人ブログもビジネスブログも、感想を書いたり、イベントについて説明したり、写真や動画といった素材を盛り込んだりと、定期的にエントリーが投稿されるのが一般的です。

ブログは、ウェブサイトへのトラフィック誘導、ソートリーダーシップの確立、リードジェネレーション(見込み客の獲得)など、複数の取り組みを並行して進められるため、インバウンドマーケティングの重要な構成要素となります。成果が見られない場合は、内容を見直す必要があるでしょう。

7. ビジネスブログ(Business Blog)

一般的なブログの特性をすべて備えていますが、マーケティング戦略の一環として運営されているところが違います。ウェブサイトへのトラフィック誘導、リードへの転換、特定のトピックに関するオーソリティーの確立など、マーケティングにおける長期的な成果達成を促進します(参考:ビジネスブログのメリット(英語))。

ビジネスブログの記事を執筆するときには、ターゲットオーディエンスがよく検索するキーワードを散りばめながら、読者にとって役立つ情報を盛り込むことが重要です。また、オプトインしてオファーをダウンロードするなど、何らかのアクションを促すことでビジネスブログの効果を測定できる仕組みを整えましょう。

8. ファネルの最下層(Bottom of the Funnel)

ファネルプロセスにはいくつかステージがありますが、アルファベット順に並べているため、最後のステージ「Bottom of the Funnel」からまずご紹介します。これは、リードの購入プロセスのうち、契約を結んで新規顧客に転換する直前のステージです。ここに到達したリードは、既に課題を特定し、数多くのソリューション候補を検討し終えており、購入に非常に近いところにいると言えます。

このステージにいるリードに対する次の一手は、成約しようとしているビジネスの種類に応じて、営業担当者による電話、デモの実施、無料コンサルティングなどが考えられます。

9. バウンス率(Bounce Rate)

ウェブサイトのバウンス率:ウェブサイト訪問後、クリックなどの操作を一切行わず、またはサイト上の他のページに一切移動せずに、ウェブサイトを離脱した訪問者の割合。一般に、ウェブサイトのバウンス率が高いと、コンバージョン率は低くなります。なぜなら、訪問者がコンテンツを閲覧したり、ランディングページ(などのコンバージョンイベント)でリードに転換したりするには、ウェブサイトの滞在時間が短すぎるためです。

Eメールのバウンス率:受信者の受信トレイに届けられなかったEメールの割合。Eメールのバウンス率が高くなる理由としては、リストが古くなっている、購入したリストを使用している、無効なEメールアドレスがリストに含まれているなどが考えられます。すべてのバウンスが必ずしもネガティブな理由で生じているわけではないため、バウンスしたEメールアドレスをリストから削除する前に、それがソフトバウンスとハードバウンスのどちらだったかを見極める必要があります(参考:ハードバウンスとソフトバウンスの違い)。

10. バイヤーペルソナ(Buyer Persona)

既存顧客に関する市場調査や実際のデータに基づいて作成した、半架空の理想的な顧客像。マーケティング担当者がターゲットオーディエンスを設定するときはもちろん、営業担当者が有望なリードを選定するときにも役立ちます(参考:5分で分かる『ペルソナ』の作り方|現代のマーケティングに欠かせない手法を徹底解説)。

マーケティング最新動向レポート決定版

C

11. CTA(Call-To-Action)

ウェブサイト訪問者にランディングページへのアクセスやリードへの転換を促す目的で配置された、テキストリンク、ボタン、画像、その他のウェブリンクのこと。たとえば「今すぐ購読」や「今すぐホワイトペーパーをダウンロード」などのCTAが使用されています。CTAはウェブサイト訪問者を最終的にリードへと転換させるための仕掛けであり、マーケティング担当者にとってはきわめて重要な要素です。魅力的で価値あるオファーをCTAで提示すれば、訪問者からリードへの転換を促進することができます(参考:効果的なCTAの作成方法を紹介する初心者向けの無料ガイド(英語) ← まさにこれがCTAです)。

12. CAN-SPAM

「Controlling the Assault of Non-Solicited Pornography and Marketing(未承諾のポルノグラフィーおよびマーケティング攻撃に対する規制法)」の略称。CAN-SPAMは商用Eメールと商用メッセージに関する規則を定めた法律であり、2003年に米国で成立しました。企業によるEメールの配信を停止する権利を受信者に付与し、違反者に対する罰則を規定しています。すべてのEメールの末尾に購読解除のオプションを設定することを企業に課しているのもこの法律です(参考:CAN-SPAMとは(英語))。

13. CASL

「Canadian Anti-Spam Legislation(カナダスパム対策法)」の略称。CASLは2013年に成立したカナダの法律です。カナダ国内のコンピューターがアクセス可能な「商用電子メッセージ」の送信について規定しています。カナダ国内のコンピューターと携帯電話に送信されるEメール、テキスト、インスタントメッセージ、携帯電話の自動メッセージが対象です(参考:カナダスパム対策法に関するガイド(英語))。

14. チャーン率(Churn Rate)

維持している顧客の数と、その価値を示す指標。チャーン率は「一定期間で失った顧客数 ÷ その期間の直前に維持していた顧客の合計数」で求められます(期間中に新規獲得した顧客は含めません)。

仮に10月1日の顧客数が500人で、10月31日の顧客数が450人だったとしましょう(10月中に契約を獲得した顧客はカウントしていません)。この場合、顧客チャーン率は「(500 - 450)÷ 500」=「50 ÷ 500」= 10%となります。

チャーン率は主に経常収益を軸とする企業にとって非常に重要な指標です。顧客の平均契約期間が顧客獲得コストを回収できないほど短ければ、月間の収益額にかかわらず何らかの対策を講じる必要があります。

15. クリックスルー率(CTR:Clickthrough Rate)

ウェブサイトのある部分からマーケティングキャンペーンの次の段階に(クリック操作により)進んだオーディエンスの割合。「ページまたはCTAで発生した合計クリック数 ÷ クリックする機会の数(ページビュー数、Eメール送信数など)」の計算式で求められます。

16. クローズドループマーケティング(Closed-Loop Marketing)

マーケティング活動が最終的なビジネス成長にどれだけの影響を与えているかを計測、追跡、把握すること。たとえば、ウェブサイト訪問者がリードに転換し、最後のタッチポイントで顧客に転換するまでを追跡します。

クローズドループマーケティングを適切に実施することで、マーケティング投資全体のうちどれくらいが新たなビジネス成長に貢献しているかを把握できます。企業がインバウンドマーケティング戦略を導入し、インバウンドマーケティングのソフトウェアを活用する最大のメリットは、このクローズドループマーケティングを実施できる点にあります。

17. コンバージョンパス(Conversion Path)

リード獲得の促進を目的とした、ウェブサイトベースの一連のイベント。基本的な流れとしては、CTA(オファーの内容が記載されたボタンなど)をクリックして、ランディングページにアクセスし、そこにあるリード獲得フォームに記入すると、コンテンツオファーをダウンロードできるサンキューページにリダイレクトされます。ウェブサイト訪問者のコンタクト情報と引き換えにコンテンツオファーを提供することで、購入プロセスを加速させます。この説明だけではイメージがつかみきれないという方も、コンバージョンパスをウサギ狩りにたとえた漫画を読めば、きっとご理解いただけるはずです。

18. コンテンツ(Content)

インバウンドマーケティングにおけるコンテンツとは、内容を噛み砕いて伝え、興味を抱かせ、シェアしてもらうことを目的に配置される情報のこと。ブログ、動画、ソーシャルメディアへの投稿、写真、スライドショー、ポッドキャストなどが一般的ですが、そのほかにも多種多様な形式(英語)が存在します。ウェブサイトのトラフィック獲得から、リードコンバージョン率の向上、顧客向けマーケティングの実施など、インバウンドマーケティング戦略の成功にコンテンツは欠かせない要素です。

19. コンテンツ管理システム(CMS:Content Management System)

技術スキルを持たないユーザーでもウェブサイトを簡単に作成、編集、管理できるウェブアプリケーション。コンテンツの編集だけでなく、コンテンツの検索性を高めたり、インデックスに追加されやすくしたり、ナビゲーション要素を自動生成したり、ユーザーや権限を追跡したりといった「舞台裏」の作業にも対応しています。

(ハブスポットではCMSよりもCOSを重視しています。ハブスポットのCOSについてはこちらのページをご参照ください)

20. コンテンツ最適化システム(COS:Content Optimization System)

コンテンツ管理システム(CMS)を基本として、顧客に提供するウェブエクスペリエンスを最大限にパーソナライズすることに特化したシステム(参考:ハブスポットのCOS紹介ページ)。

21. コンテキスト(Context)

コンテンツが王様なら、コンテキストは女王様です。価値あるコンテンツを提供することはもちろん大切ですが、対象のオーディエンスに合わせてコンテンツをカスタマイズすることも同じくらい重視しなくてはなりません。現代の購買者は、どのような情報を取り入れるのかを自ら制御できるようになっているため、購買者の文脈に沿って関連性の高いコンテンツを提供することはきわめて重要です。たとえばあなたがレストランを経営しているとして、ステーキディナーのクーポン券をベジタリアンに渡したりはしませんよね。ベジタリアン反対派なら、あり得るかもしれませんが…。

22. コンバージョン率(Conversion Rate)

1つのウェブページ上で目的の行動(フォームへの入力など)を完了したユーザーの割合。コンバージョン率が高いページはパフォーマンスが高く、コンバージョン率が低いページはパフォーマンスが低いと言えます。

23. コンバージョン率最適化(CRO:Conversion Rate Optimization)

デザイン手法や最適化に関する主要な原則を駆使し、テストを実施して、サイトのコンバージョン率を向上するためのプロセス。ウェブサイト訪問者を顧客に転換させるためのエクスペリエンスの作成も含まれます。CROはウェブページやランディングページに適用されることがほとんどですが、ソーシャルメディアやCTAなどのマーケティング要素にも適用できます(参考:コンバージョン率最適化とは(英語))。

24. リード獲得単価(CPL:Cost-per-Lead)

1件のリードを獲得するためにマーケティング部門が投じたコスト。この測定指標は顧客獲得単価(CAC)に大きく影響するため、マーケティング担当者は常に注視しておく必要があります。

25. クラウドソースコンテンツ(Crowdsourced Content)

コンテンツを独自に作成するよりも、お金を払って代行してもらったほうが、時間を節約できます。そこでクラウドソーシングの出番です。高品質なコンテンツを短期間で公開したいなら、その分野の専門家、顧客、フリーランサーにコンテンツの作成を依頼するのが一番の早道でしょう。作成してもらったコンテンツを魅力的なオファーとして提供すると同時に、作成に携わったすべての関係者を正当に評価することで、全員にとってWin-Winの状態を作ることができます(参考:Google Docsを使用してブログ記事の執筆をクラウドソーシングする方法(英語))。

26. 顧客獲得単価(CAC:Customer Acquisition Cost)

マーケティングと営業にかかった合計のコスト。CACを求めるには、期間(月、四半期、年)を区切って次のように計算します。

  1. 「プログラムや広告に投じた費用 + 給与 + コミッション + ボーナス + 間接費」を合計する
  2. 上記の金額を期間中に獲得した新規顧客数で割る

たとえば、ある月にマーケティングと営業に5,000万円の費用がかかり、50件の顧客を獲得していたとしたら、その月のCACは100万円です。

27. 顧客関係管理(CRM:Customer Relationship Management)

既存顧客と潜在顧客のあらゆる行動を追跡できるソフトウェアプログラムのセット。

最も基本的なCRMソフトウェアの機能は、既存顧客と潜在顧客のコンタクト情報をすべて追跡することです。しかしCRMシステムには他にも、Eメール、電話、FAX、取引を追跡したり、Eメールをパーソナライズしたり、商談のスケジュールを設定したり、カスタマーサービスやサポートの履歴をすべて記録したりと、さまざまな機能が備わっています。また、中にはFacebook、Twitter、LinkedInなどのソーシャルメディアのフィードを取得できるシステムもあります(参考:HubSpot CRMの紹介ページ)。

28. CSS

「Cascading Style Sheets(カスケーディング スタイル シート)」の略称。色、フォント、背景画像などウェブサイト全体のスタイルがCSSによって指定されます。CSSで雰囲気やトーンを方向付けることで、ウェブページを驚くほど強力なツールに変えることができます。ウェブサイトがさまざまな画面サイズとデバイスの種類に対応できるのもCSSのおかげです(参考:HTML、CSS、JavaScriptの仕組み)。

D

29. 動的コンテンツ(Dynamic Content)

訪問者に関する既知の情報に基づいて、ウェブサイトに表示するメッセージを使い分けるための方法。たとえばスマートCTAを活用すると、初めての訪問者にはTop of the Funnel用オファーのCTAを表示し、データベースに登録済みの訪問者には製品やサービスの詳細情報をまとめたコンテンツへのCTAを表示するといったことが可能です。動的コンテンツの詳細についてはこちらのブログ記事(英語)を参照してください。

E

30. eBook

多くのマーケティング担当者が主にリードジェネレーションの目的で利用している一般的なコンテンツ形式。通常はブログ記事よりもボリュームが大きく、テーマについて深く掘り下げた内容となっています。eBookの作り方を解説したすばらしいeBookが公開されていますので、ぜひご参照ください(eBookについて語ったeBookという、非常にメタなコンテンツです)。

31. エディトリアルカレンダー(Editorial Calendar)

コンテンツ作成のロードマップ。どのようなペルソナをターゲットに、どのようなトピックを取り上げ、どのような種類のコンテンツをどれくらいのペースで公開するのかを明らかにすることで、効果的な戦略展開を目指します。エディトリアルカレンダーを運用すれば、コンテンツを整理し、ライブラリーに不足しているコンテンツを把握できます。さらに、ペルソナに正しくアプローチできているか、取り上げるべきトピックから外れていないかなどを確認できるメリットもあります(適切なカレンダーがまだ見つかっていないなら、エディトリアルカレンダーの無料テンプレートをぜひご利用ください)。

32. Eメール(Email)

最も基本的な意味では「Electronic Mail(電子郵便)」の略称。コンタクトの受信トレイに直接送信できるマーケティングの重要な構成要素ですが、強力な効果が期待できる一方で、その使用には大きな責任を伴うため、コンタクトとのコミュニケーションに濫用しないよう注意が必要になります。きめ細かなコミュニケーションでやっと信頼関係を構築しても、相手が[購読解除]をクリックしてしまえばおしまいです。今までの労力を無駄にしないよう慎重に運用しましょう。

33. エンゲージメント率(Engagement Rate)

「いいね!」の数、シェアされた回数、コメントの件数など、あるコンテンツに発生したインタラクションの量を示す、ソーシャルメディアの重要指標。この数値は、伝えたメッセージがファンやフォロワーからどれくらい共感されたかを示しています(参考:さまざまな業界におけるエンゲージメント率のベンチマーク調査結果(英語))。

34. エバーグリーンコンテンツ(Evergreen Content)

タイミングを問わず、閲覧者に長期的に価値を提供し続けられるコンテンツのこと。最初に作成されてから長い時間が経過した後もなお、閲覧者にとって変わらず価値のあるコンテンツと言い換えることもできます。ブログ記事の作成方法を紹介したこちらの記事(英語)は、その好例です。

一般的には、時代を超えた価値、品質、正当性、信頼性を持ったコンテンツは、エバーグリーンコンテンツに該当します。SEOの観点から見ても非常に価値が高く、コンテンツマーケティングの強力な武器となるでしょう(参考:エバーグリーンコンテンツが重要な理由(英語))。

F

35. Facebook

この記事をお読みの皆さんがおそらくよくご存じのソーシャルネットワーク。コンテンツを発信しフォロワーを獲得できるプラットフォームであるだけでなく、Facebook広告の強力なターゲット設定オプション(英語)を利用すれば、新規コンタクトを発見してウェブサイトに誘導し、ランディングページでリードに転換させることができます。ただしこのオプションを駆使しても、魅力的なコンテンツは必要になりますのでご注意ください。

Facebookはあらゆるマーケティング戦略の重要な構成要素ですが、Facebookだけに頼ってはいけません。Facebookに限らずあらゆる大手ソーシャルチャネルに言えることですが、1つのネットワークに全力を注いでしまうと、インバウンドマーケティングの効果は薄れてしまいます。ただ、現在もFacebookの勢いは続いているため、引き続き注目しておきましょう(参考:Facebookマーケティングガイド(英語))。

36. フォーム(Form)

訪問者がオファーと引き換えに自分の情報を入力する場所。訪問者を貴重なセールスリードに転換する手段でもあります。入力してもらう情報は、リードのフォローアップや有望度の判定に必要な情報だけに限定することをお勧めします(参考:ランディングページのフォームに必要な項目(英語))。

37. フリクション(Friction)

ウェブサイト訪問者に混乱や迷い、ストレスを生じさせ、ページの離脱を招くあらゆる要素のこと。フリクションの原因には、配色がおかしい、文字量が多すぎる、ウェブサイトのナビゲーションメニューがわかりにくい、ランディングページのフォームの入力欄が多すぎる、などが挙げられます(参考:ランディングページのフリクションを見つけて改善する方法(英語))。

G

38. Google+

ソーシャルネットワークの1つ。「グーグルプラス」と読みます。サークルを作成して家族、友人、同僚、同業者とさまざまな形で交流したり、サークルに参加したりすることができます。コンテンツの公開とシェア、新規リードの獲得など、使い方は他のソーシャルネットワークとほぼ同じですが、検索エンジンのアルゴリズムがソーシャルメディアでのシェアを以前よりも重視するようになった現在、コンテンツマーケティングのSEOにとっては大きな価値があります(Google+はGoogleが提供するサービスです)。

H

39. ハッシュタグ(Hashtag)

コンテンツの提供者と閲覧者によるソーシャルメディア上での交流や、特定のコンテンツに関する対話を可能にする方法。Twitter、Facebook、Instagramに公開されているやり取りが、ハッシュタグを通して1つの流れにまとめられます。ユーザーは、ハッシュタグを検索してクリックするか、サードパーティーのモニタリングツール(HubSpotのソーシャル機能など)を使用して、ハッシュタグが付いた投稿を閲覧できます。

ハッシュタグを作成するには、スペースを使わずにシンプルなキーワードを並べ、先頭にハッシュ記号を付けます(例:#InboundChat、#ChocolateLovers)。こうして作成したハッシュタグは、ソーシャルメディアの投稿のあらゆる場所に配置できます(参考:Twitter、Facebook、Instagramでのハッシュタグの使用方法(英語))。

40. HTML

ウェブページの記述に使われる言語「HyperText Markup Language(ハイパーテキスト マークアップ ランゲージ)」の略称。サイトの複雑さや使用されているテクノロジーの数に関係なく、あらゆるウェブページの核となっています。サイトの基本構造はHTMLで記述され、拡張や変更にはCSSやJavaScriptなど他のテクノロジーが使用されます(参考:マーケティング担当者のためのHTMLハック)。

I

41. インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)

マーケティング担当者が自ら外に出てプロスペクトの関心を集めて回るのではなく、訪問者を引き込むスタイルのマーケティング活動のこと。魅力的で役立つコンテンツを公開することで、人々の興味を刺激し、インターネット上での存在感を高め、ウェブサイトに訪問者を呼び込みます。人々の関心とコンテンツの内容が合致すれば、インバウンドトラフィックは自然と発生するので、そこからリードに転換し、契約を成立させ、長期的な顧客満足へとつなげます(参考:インバウンドマーケティングとは?)。

42. インバウンドリンク(Inbound Link)

外部のウェブサイトから自社サイトに張られたリンク。リンクを張るという行為を受けた(被った)側であるため、「被リンク」とも呼ばれます。たとえばこのリンクはハブスポット共同創設者Dharmesh Shahのブログへのインバウンドリンクであり、Dharmeshのブログは「ハブスポットブログからインバウンドリンクが張られている」状態です。

数多くのインバウンドリンクが張られているウェブサイトほど、検索エンジンでの順位が高くなり、他ウェブサイトからの参照トラフィックも増加する傾向が見られます(参考:インバウンドリンクとは(英語))。

43. インフォグラフィック(Infographic)

きわめて視覚的に表現されたコンテンツ。複雑な概念でも視覚に訴えながらわかりやすく説明できるため、デジタルマーケティングにおいて高い人気を誇っています(参考:印象的なインフォグラフィックに欠かせない7つの要素(英語))。

44. Instagram

かつてはユニークな写真を投稿、編集、シェアするための遊び場として若い世代の人気を集めていましたが、現在では最大規模のソーシャルネットワークに成長しました。コンテンツマーケティング担当者にとっては確かなビジネスチャンスが期待でき、数多くの企業がInstagramを利用して自社ビジネスに関連した写真を投稿し、フォロワーや顧客を楽しませています(参考:ビジネスにおけるInstagram活用法Instagramの裏技(英語))。

J

45. JavaScript

コーヒーリキュール22mlとエスプレッソ1ショットを混ぜた飲み物は「モカジャバ」ですが、JavaScriptはインタラクティブサイトを設計するウェブ開発者のためのプログラミング言語です。ブラウザーの既定のコントロールや動作にはない、ウェブページの動的な動作の大半はJavaScriptによるものです。

JavaScriptの活用例としては、ポップアップ、スライドインCTA、セキュリティーパスワードの作成、チェックフォーム、インタラクティブゲーム、特殊効果などがあります。また、モバイルアプリやサーバーベースアプリケーションの開発にも活用されます(参考:HTML、CSS、JavaScriptの仕組み(英語))。

K

46. 重要業績評価指標(KPI:Key Performance Indicator)

従業員の業績や取り組みの成果を評価するためのパフォーマンス測定指標の1つ。マーケティング担当者はKPIを通じてマーケティング目標の達成度を追跡できます。また、優秀なマーケティング担当者の多くが、KPIの示す業績を業界標準値と常に比較しています。KPIの例としては、CAC(顧客獲得単価)、ブログからのトラフィック量、ホームページビュー数などが挙げられます。マーケティング活動や事業全体の現状を見渡せるKPIを採用することが大切です(参考:ビジネスに最適なKPIを選択するヒント(英語))。

47. キーワード(Keyword)

Google、Yahoo、Bingなどのエンジンによる検索結果用に、ウェブページのインデックスとして追加されるトピックのこと。「キーワードフレーズ」とも呼ばれます。

ウェブページの最適化に利用するキーワードを選定する作業には、2つのステップがあります。まず、検索ボリュームがかなり大きく、しかし上位表示がそれほど難しくないキーワードを選定します。そして、そのキーワードがターゲットオーディエンスに適していることを確認します。

上位表示を目指すキーワードが決まったら、オンページとオフページの両方の戦略を駆使して、ウェブサイトの適切なページを最適化する必要があります。オンページ戦略とオフページ戦略については、この用語集の「L」「M」「N」の先にある「O」セクションでご確認ください(参考:SEO対策に効くキーワード調査の方法)。

L

48. ランディングページ(Landing Page)

リードジェネレーションのためのフォームが設定されたウェブページ。訪問者にとって役立つeBookやウェビナーなどのマーケティングオファーを中心に構成され、それらのオファーと引き換えに訪問者に関する情報を入手します。ランディングページは、単なるウェブサイト訪問者と、リードへの転換が見込めるウェブサイト訪問者を選り分ける、コンバージョンパスの「門番」として機能します。

インバウンドマーケティングの優秀な担当者は、購入プロセスの各ステージに位置するさまざまなペルソナの心をつかめるようにランディングページを作成しています。骨の折れる作業ですが、それだけの見返りは確実に期待できます(参考:ランディングページの概要と最適化(英語))。

49. リード(Lead)

何らかの方法や形式を通じて製品やサービスに対する関心を示している個人や企業のこと。具体的にはフォームに入力したり、ブログ購読に登録したり、クーポンを入手するためにコンタクト情報を提供したりした相手が当てはまります。

プロスペクトを顧客に転換する過程において、リードの獲得は絶対に欠かせません。インバウンドマーケティング手法のプロセス全体で見ると、2つ目と3つ目のステージの間が該当します(下図参照)。

hubspot-inbound-methodology.png

リード獲得を促進するためのツールとしては、ランディングページ、フォーム、オファー、CTAなど、さまざまなものが利用されています(参考:リードジェネレーション入門ガイド(英語))。

50. リードナーチャリング(Lead Nurturing)

Eメールやソーシャルメディアのメッセージなどの一連のコミュニケーションを整備して、リードの有望度を判定し、関心を持続させ、徐々にセールスファネルへと誘導する取り組みのこと。「ドリップマーケティング」とも呼ばれます。インバウンドマーケティングで何よりも大切なことは、価値あるコンテンツを適切なオーディエンスに届けることです。リードナーチャリングは、購入ライフサイクルのさまざまなステージにいるリードに対して、コンテキストを踏まえた適切な情報を提供し、インバウンドマーケティングをサポートするという位置付けになります。

51. LinkedIn

2003年5月にサービスを開始した、ビジネス特化型のソーシャル ネットワーク サイト。主にビジネスパーソンに利用され、現在の登録メンバーは4億1400万人にのぼります。ビジネス向けソーシャルネットワークでは最大の、SNS全体でも大手のサービスです。LinkedInに登録してプロフィールを作成し、互いに交流することで、多くのユーザーが就職や転職を成功させています(参考:LinkedInを活用したビジネスパーソンのネットワーク作り、ビジネス展開、マーケティングのヒント(英語))。

52. ライフサイクルステージ(Lifecycle Stage)

オーディエンスと企業の関係性を表すための区分。一般的には、認知、検討、購入の3段階に分類されます。

各ステージについて理解しておくべきなのは、すべてのコンテンツがすべてのステージで有効なわけではなく、オーディエンスがどのステージにいるかによって変わってくるという点です。このため、動的コンテンツが非常に役立ちます。動的コンテンツを利用すれば、どのステージにいる訪問者に対しても適切なコンテンツを表示できるようになります(参考:コンテンツをライフサイクルの各ステージに対応付ける方法(英語))。

53. 生涯価値(LTV:Lifetime Value)

将来にわたって顧客との関係からもたらされる純利益の予想額。LTVを求めるには、期間を区切って次のように計算します。

  1. 期間中に顧客から得られた収益を算出する
  2. 上記の金額から売上総利益を引く
  3. 上記の金額を顧客の予測チャーン率(解約率)で割る

たとえば、ある顧客から年間1,000万円の収益を獲得しており、その収益に対する利益率が70%で、顧客のタイプに基づく解約率が年間16%と予測される場合、その顧客のLTVは4,375万円になります(参考:ビジネスに直結する6つの重要なマーケティング指標)。

54. ロングテールキーワード(Long-Tail Keyword)

3つ以上の語句で構成することによってターゲットをかなり絞り込んだ検索フレーズのこと。通常は、より一般的な検索ワードである優先語が1つと、優先語の範囲をさらに狭める1つまたは2つの追加語で構成されます。

  • 優先語:「ユニコーン」
  • ロングテールキーワード:「ユニコーン ゲーム オンライン」「ユニコーン 衣装 キッズ」「ユニコーン 動画 YouTube

ロングテールキーワードは具体性が高いため、ロングテールの検索ワードでアクセスしたウェブサイト訪問者は有望度が高くなります。つまりリードに転換する可能性も高いということです。

55. LTV:CAC

生涯価値(LTV)と顧客獲得単価(CAC)の比率。LTVとCACを算出した後に、両者の比率を計算します。LTVが4,375万円の顧客を獲得するのに1,000万円かかる場合、LTVとCACの比率は4.4:1です。

M

56. マーケティングオートメーション(Marketing Automation)

「リードナーチャリング」と一部重複しますが、若干異なる概念です。リードナーチャリング戦略を策定するための関連ツールやアナリティクス機能を備えたプラットフォームと考えることができます。絵画にたとえると、絵筆、絵の具、白いキャンバスがマーケティングオートメーションであり、それらすべてを操る画家がリードナーチャリングです。両者がうまく噛み合わなければ、美しいナーチャリング キャンペーンは描けません。

おまけ:マーケティングオートメーションの知識を極めたいという方は、ぜひ「行動ベースのマーケティングオートメーション」について調べてみてください。行動ベースのマーケティングオートメーションとは、サイト内外のユーザーの行動に基づいてEメールなどのコミュニケーションを自動実行するシステムのことです。これを利用すれば、マーケティング担当者は購入サイクルのステージに合わせて適切な情報を届けながらリードナーチャリングを進めることができます。

57. マイクロサイト(Microsite)

ランディングページと通常のウェブサイトの中間に相当するサイト。ElfYourself.comなどはわかりやすい例でしょう。マイクロサイトは、メインのウェブサイトとは異なるオンラインエクスペリエンスをオーディエンスに提供したい場合に作成します。一般的なマイクロサイトは、独自のドメイン名を取得し、ビジュアルイメージもまったく異なるブランディングで作成されます(参考:史上最高のマイクロサイト11選(英語))。

58. ファネルの中間層(Middle of the Funnel)

自らが抱えている課題を特定し終えたリードが到達するステージ。このステージにいるリードは、課題のソリューションを探すための調査に乗り出しています。通常このステージでは、リードが求めているソリューションの候補として自社サービスを検討してもらうために、導入事例や製品資料などのオファーを提供します。「MOFU」という略称で呼ばれることもあります。

59. モバイルマーケティング(Mobile Marketing)

マーケティングをモバイルデバイスに最適化し、時間や所在地を基にパーソナライズされた情報を訪問者に提供して、商品、サービス、アイデアをアピールすること。デスクトップからのクエリ件数をモバイル検索クエリの件数が上回ったことが正式に発表された現在、モバイルマーケティングの知識は欠かせないものになっています。

60. モバイル最適化(Mobile Optimization)

モバイルデバイスで読みやすく、操作しやすいようにウェブサイトのデザインとフォーマットを構築すること。これには、モバイル用ウェブサイトを個別に作成する方法と、サイトの初期レイアウトにレスポンシブデザインを取り入れる方法があります。最近のGoogleのアルゴリズムではモバイルフレンドリーなウェブサイトが高く評価されるため、サイトのモバイルデバイス最適化が完了していなければ、モバイル検索での表示順位が伸び悩み、悔しい思いをすることになるでしょう(参考:モバイルフレンドリーなウェブサイトを構築する方法(英語))。

61. 月間経常収益(MRR:Monthly Recurring Revenue)

サブスクリプション型のビジネスで毎月得られる収益額。新規アカウントの獲得(顧客純増)やアップセル(プラス成長)で増加し、解約によるアカウントの流出(顧客純減)やダウンセル(マイナス成長)で減少します。

N

62. ネイティブ広告(Native Advertising)

オンライン広告の一種。表示されるプラットフォームと同じ形式、同じ機能を持たせることによって「広告臭」を排除し、コミュニケーションの延長として受け入れてもらえる効果が期待できます。消費者のエクスペリエンスと関連性のあるスポンサードコンテンツとして表示されるため、消費者にとって邪魔にならず、編集時の見た目や操作性も変わりません。

ネイティブ広告には、たとえばラジオのパーソナリティーが放送中に番組提供社の製品を褒めたり、ニュースソースに製品や企業に関する記事を掲載したりと、さまざまな形態が存在します。消費者を楽しませるネイティブ広告の実例10選(英語)をぜひご確認ください。

63. ネット プロモーター スコア(NPS:Net Promoter Score)

顧客満足度に関する測定指標(英語)。顧客が自社を周囲の人に推奨するかどうかを0~10の値で示したものです。NPSは、自社に対する顧客のロイヤルティーを判定するためのシンプルなアンケートからも導き出すことができます。

NPSを算出するには、自社を推奨する意思がない顧客(批判者、0~6点)の割合から、自社を推奨する意思がある顧客(推奨者、9~10点)の割合を引きます。

自社のNPSを定期的に算出すれば、製品やサービスの改善点を特定して、顧客ロイヤルティーの向上につなげることができます。マーケティングにおけるNPSアンケートの活用方法については、NPS完全ガイド(英語)をお読みください。

64. ニュースフィード(News Feed)

あらゆるニュースソースが集約されたオンラインフィード。たとえばFacebookでは、友人の新しい投稿が一覧表示されているユーザーアカウントのホーム画面がこれに当たります(参考:Facebookのニュースフィードについて(英語))。Twitterのニュースフィードは「タイムライン」と呼ばれます。

65. No-Followリンク(No-Follow Link)

別のウェブページに対するオーソリティーを検索エンジンに渡したくない場合に使用するリンクの種類。リンクされたウェブサイトをフォローまたは信頼しないよう検索エンジンのクローラーに指示することで、スパムコンテンツとの関連付けや、ウェブマスターガイドラインの意図しない違反を回避できます。程度の違いはありますが、Google、Yahoo、Bingなどの大手検索エンジンはno-follow属性を認識してくれます。リンク(およびリンクしているドメイン)の作成形式は必ずしも同じではありませんが、no-follow属性を追加することであらゆる不正行為を回避できます。

O

66. オファー(Offer)

ランディングページの先に配置されているコンテンツ資産。オファーを提供する最大の目的は、自社ビジネスと相性の良いリードの獲得を促進することです。eBook、チェックリスト、チートシート、ウェビナー、デモ、テンプレート、ツールなど、オファーには多種多様な形式が存在します(参考:バイヤーペルソナを喜ばせる高品質なオファーを揃える方法(英語))。

67. オンページSEO(On-Page Optimization)

ウェブページとHTML(「H」セクションを参照)の各種要素だけに基づくSEO手法。特定ページの重要要素(コンテンツ、タイトルタグ、URL、画像タグなど)に目的のキーワードを含めることで、そのフレーズに対するページランクの向上を図ります。

68. オフページSEO(Off-Page Optimization)

オンサイトSEOに似ていますが、もっと手がかかるのがオフページSEOです。インバウンドリンクなどの外的要因を通して、ウェブページのインデックス状況ひいては検索結果の改善を図ります。オフページSEOで重要になるのは、リンクしているドメインやソーシャルメディアなどの要素です。成功すれば大きな効果がもたらされる一方、自社側ではほとんどコントロールできないという弱点もあります。その対策としては、人々がシェアしたりリンクしたくなるような、魅力的で役立つコンテンツを作成することが有効です。

P

69. ページビュー(Page View)

インターネット上のウェブページ1件を読み込むリクエスト。マーケティング担当者はウェブサイトの分析にページビュー数を使用しており、ウェブページに変更を加えたときにはページビューの増減を確認してその効果を判断します。

70. ペイ パー クリック(PPC:Pay-per-Click)

デジタル広告が1回のクリックを獲得するために支払われる金額、または広告がクリックされるたびに広告主からパブリッシャー(通常は検索エンジン、ソーシャル メディア サイト、ウェブサイト運営者)に支払いが発生するインターネット広告モデルのこと。たとえば検索エンジンのPPC広告では、だれかがキーワードを検索すると、広告主が検索エンジンに事前提出したキーワードリストを基に、検索キーワードに一致する広告が表示されます。

PPC広告は、広告主のウェブサイトへのトラフィックを誘導するために使用されます。PPCの金額は、有料広告キャンペーンの費用対効果や収益性を評価する指標となります。

PPC広告には2つの料金体系があります。

  • 定額単価制:1回クリックされるたびに、広告主とパブリッシャー間で合意した固定価格が支払われます。パブリッシャーがウェブサイトのさまざまな領域のPPC料金を固定している場合、この方法が採用されます。
  • 単価入札制:広告ネットワークに参加している広告主間で競争入札を行います。この場合、各広告主は広告出稿の最大予算額を設定しておき、その金額に達するとウェブサイトでの広告表示が停止されます。広告をクリックする人が多ければPPCは下がり、少なければ上がります。

(参考:PPC入門ガイド(英語)

71. Pinterest

画像に特化したソーシャルネットワーク。eコマースマーケティング担当者を中心に利用されていますが、B2B、B2Cの優秀なコンテンツマーケティング担当者の間にも確実に浸透しています。企業や消費者は、このウェブサイトに画像や写真を投稿でき、他ユーザーの投稿を気に入ったときにはそのコンテンツをRepin(シェア)できます。

今はまだすべての企業がPinterestを活用しているわけではありません。ご興味がありましたら、Pinterestのビジネス活用に関する無料ガイド(英語)をぜひご覧ください。

72. PPC

広告プラットフォーム(Google広告やFacebookなど)に広告主が広告を出稿し、訪問者が広告をクリックするたびに、そのプラットフォームに料金を支払う広告モデル。「ペイ パー クリック」とも呼ばれます。私はこれ以上気の利いた説明を付け加えられません。というわけで「Q」のセクションに進みましょう。

Q

73. クオリファイドリード(Qualified Lead)

自社からのコミュニケーションを受け取ることにオプトインによって同意し、自社の製品やサービスに関する知識を深めたいという関心を示しているために、有望な見込み客と見なせるコンタクトのこと。クオリファイドリードの定義がマーケティング部門と営業部門で異なることも多いため(マーケティングではMQL、営業ではSQLと呼ばれる)、マーケティング部門が営業部門にどのようなリードを引き渡すかについて営業部門と話し合い、認識を共有しておくことが大切です。

74. QRコード(QR Code)

「Quick Responseコード」の略称。専用QRバーコードリーダーや携帯電話カメラで読み取る、マトリックス型バーコード(二次元コード)のことです。白い背景に黒い模様が正方形のパターンで配置され、テキストやURLなどのデータを情報として格納できます。マーケティング分野では珍しい「Q」で始まる用語です(参考:QRコードの作成方法(英語))。

R

75. レスポンシブデザイン(Responsive Design)

ユーザーの閲覧環境に適応できるウェブサイトの開発手法。デバイスの種類ごとに専用のウェブサイトを個別に構築するのではなく、1つのサイトが訪問者の使用デバイスを認識し、それに合わせてページを自動生成します。これにより、あらゆるサイズの画面にウェブサイトを常に最適化することができます(参考:レスポンシブデザインの仕組み(英語))。

76. 投資収益率(ROI:Return on Investment)

投資プロジェクトの効率と収益性の評価や、複数の投資プロジェクトの効率と収益性の比較に使用されるパフォーマンス測定指標。ROIは「(投資がもたらす収益 - 投資費用)÷ 投資費用」の計算式で求められ、%または比率で表されます。ROIがマイナスになった場合、そのプロジェクトは企業に損失をもたらしたということがわかります。計算は、算入する収益と費用の種類に応じて変化します。

現在のマーケティング担当者には、すべての取り組み、すべての使用チャネルでROIを測定することが求められます。PPCを始め、マーケティング分野のROIは大半が簡単に計算できますが、コンテンツマーケティングのROI(英語)などは複雑な計算が必要になります。

77. リツイート(Retweet)

Twitterで他ユーザーの投稿を再投稿すること。リツイートアイコンが表示される以外、通常のツイートと見た目は変わりません。リツイートには次の3つの方法があります。

1)リツイートボタンをクリックして、ツイート全体をリツイートする方法:タイムラインには下図のように表示されます。

hubspot-retweet-hubspot-academy.png

2)自分のコメントを追加して新しいツイートとして投稿する方法:このツイートには、元のツイートも表示される形で投稿されます。回転矢印のリツイートボタンをクリックして投稿をリツイートする前に、表示されるテキストボックスでコメントを追加します。自分の意見を付け加えられるので、一番お勧めのリツイート方法です(注意:リツイートで24文字分使用されるため、コメントは116文字以内に収める必要があります)。

mark-kilens-retweet-with-comment.png

3)自分のコメントを入力したうえで、元ツイートの情報を追加する方法:「自分のコメント +『RT』+ 元ツイートの投稿者のTwitterハンドル + コロン(:)+ 元ツイートの正確な引用」という形式で投稿する方法です。この方法でも自分の意見は添えられますが、入力できる文字数が極端に制限されます。

noshonit-retweet.png

ツイートに「RT希望」などと書かれているときは、投稿者がそのツイートをリツイートして拡散してほしいと呼びかけているということです(参考:リツイートについてのTwitterのヘルプ記事)。

S

78. 検索エンジン最適化(SEO:Search Engine Optimization)

ウェブページが検索結果で上位に表示されるよう対策を講じること。インバウンドマーケティングの担当者は、ウェブページのオンページSEO要素を調整し、オフページSEOの要因に変化を加えることで、検索結果での表示順位を改善できます。

サイトページを改善するためのSEO要因は無数に存在します。検索エンジンは、タイトルタグ、キーワード、画像タグ、内部リンク構造、インバウンドリンク、サイトの構造やデザインに加え、訪問者の行動といったオフサイトの外的要因など、非常に数多くの要素を精査したうえで、結果ページにおけるサイトの適切な表示順位を判断しています(参考:SEOの意味と目的)。

79. 送信者スコア(Sender Score)

あらゆる送信メールサーバーのIPアドレスに割り当てられた0~100の評価スコアを指す、Eメールマーケティング用語。メールサーバーは、この送信者スコアを確認してからEメールの処理を決定します。90点以上のスコアが望ましいとされます(参考:Eメール到達率を向上させる方法(英語))。

80. サービスレベル合意書(SLA:Service Level Agreement)

マーケティングにおいては、企業の営業部門とマーケティング部門が互いに履行すべき項目をまとめ、両者が合意したもの。つまりマーケティングSLAには、リードの数や品質など、営業部門からマーケティング部門への要求事項が規定されています。営業SLAには、各クオリファイドリード(有望な見込み客)に実施するアプローチの深度と頻度について、マーケティング部門から営業部門への要求事項が規定されています。

営業部門とマーケティング部門の連携を強めることがSLAの存在意義です。両者がバラバラに活動してしまうと、システム全体がうまくいかなくなります。ビジネス成長と業界リーダーの地位獲得を目指す企業にとって、2つの部門が適切に連携することは必要不可欠です(参考:マーケティング&営業のSLA作成方法(英語))。

81. 中小企業(SMB:Small-to-Medium Business)

従業員数10~500人の企業と定義されていることが多い。

82. スマーケティング(Smarketing)

営業部門とマーケティング部門の連携を意味する造語。有望度が完全に保証されたクオリファイドリードをマーケティング部門が営業部門に引き渡し、その受け取ったリード全員を営業部門が十分な時間をかけて攻略し、成約率100%を達成することが理想ではありますが、実際はそううまくいくわけではありません。重要なのは、マーケティング部門と営業部門が協調し、相互に緊密なコミュニケーションを保ちながら、収益を引き上げるために両者がベストを尽くすことです(参考:マーケティング活動と営業活動の連携に関する無料ガイド(英語))。

83. Snapchat

「スナップ」と呼ばれる写真やビデオを送受信できるソーシャルアプリ。受信したスナップは、制限時間が来ると消えてしまいます(注意:Snapchatサーバーには残ります)。スナップに落書きやキャプションを追加する機能や、スナップの受信者をリストで管理する機能も利用できます。

複数のスナップをまとめて「ストーリー」を作成すると、閲覧時間が24時間に延長されます。作成したストーリーは、すべてのSnapchatユーザーに公開することも、公開したい受信者のグループを設定することも可能です(参考:Snapchatのビジネス活用方法(英語))。

84. ソーシャルメディア(Social Media)

ユーザー間の交流によって情報が広く拡散されるように設計されたメディア。アクセス性と拡張性に優れた投稿手法を使用して作成されています。Facebook、Twitter、YouTube、LinkedIn、Google+などは、プライベートまたはビジネスに利用できるソーシャル メディア ネットワークの代表例です。ソーシャルメディアは、リーチの拡大、成長の促進、ビジネス目標の達成に役立つ新しいチャネルとして活用できるため、インバウンド手法の中核的な要素となっています。

85. ソーシャルプルーフ(Social Proof)

人間が、特定の状況における行動や思考の指針を、自分の周囲に求める心理現象。たとえば、ナイトクラブの前に長い行列が作られているのを見て「行列ができるほど人気だから絶対に行く価値がある」と判断するのも、ソーシャルプルーフによるものです。ソーシャルメディアにおいては、コンテンツに対して発生したやり取りの数や、フォロワーの数がソーシャルプルーフを生み出します。「これだけの人がシェアしているから、これだけのフォロワーがいるから、絶対に良いものだ」という印象を与えられるのです(参考:ランディングページでソーシャルプルーフを活用する方法)。

86. Software-as-a-Service (SaaS)

企業によってホスティングされ、利用者の情報をクラウドに格納するソフトウェア。例としてはHubSpot、Salesforceのほか、各種のIMクライアントやプロジェクト管理アプリケーションが挙げられます(参考:優れたマーケティングを展開しているSaaS企業7選(英語))。

T

87. ファネルの最上層(Top of the Funnel)

購入プロセスの最初期のステージ。このステージにいるリードは、自らが抱えている課題に気付き始めたばかりで、もっと情報を集めようとしています。インバウンドマーケティング担当者は、こうしたリードがスムーズに課題を特定できるようなコンテンツを作成し、解決に向けた次のステップを提案する必要があります。このステージは「TOFU」とも呼ばれます(とっても美味しい「TOFU」と同じですね)。

88. Twitter

「Twitterとは、140文字以内でメッセージをつぶやき、全世界にシェアできるプラットフォームのこと。ユーザーは、他のユーザーをフォローしたり、逆に他のユーザーからフォローし返されたりします」。この定義をTwitterでつぶやくことができるように、ツイートの文字数制限内で表現してみました。いかがでしょうか。

U

89. ユニーク訪問者(Unique Visitor)

一定期間内に1回以上ウェブサイトを訪問したユーザー。この用語は、ウェブサイトのトラフィック量を追跡する「サイトの合計訪問者数」とは区別して使用されます。たとえば、1人のユーザーがあるウェブページに30回アクセスした場合、そのページのユニーク訪問者数は1、サイトの合計訪問者数は30とカウントされます。

90. URL

「Uniform Resource Locator(ユニフォーム リソース ロケーター)」の略称。正直に申し上げると、私は今回この記事を書くまで正式名称を知りませんでした。基本的には、ページ、画像、ドキュメントなどの情報が格納されているウェブ上の住所のことを言います(例:http://www.huspot.com)。検索エンジンはキーワードを調査する際、URLに含まれたテキストを精査するため、URLはオンページSEOにとって重要な要素です。つまり、インデックスに追加したいキーワードをURLに含めておけば、検索エンジンからのポイントを稼ぐことができます。

91. ユーザーエクスペリエンス(UX:User Experience)

顧客がブランドを発見・認知し、関係を構築して、購入・使用し、さらにブランドの支持へと至る、特定の企業との関係性全体のこと。優れたユーザーエクスペリエンスを提供するには、顧客になるとはどういうことかを、顧客の立場で考える必要があります(参考:カスタマーエクスペリエンスをインターネットマーケティング戦略の中心に据えるには(英語))。

92. ユーザーインターフェイス(UI:User Interface)

メニューバー、ツールバー、ウィンドウ、ボタンなど、ユーザーがソフトウェアアプリケーションやハードウェアデバイスを操作するためのインターフェイスの一種。ユーザーフレンドリーなエクスペリエンスによって、ソフトウェアやハードウェアを直観的に操作できることが、優れたユーザーインターフェイスの条件です。詳しくはユーザーフレンドリーなウェブサイト登録プロセスを作成する方法(英語)をご確認ください。

V

93. バイラルコンテンツ(Viral Content)

シェアによってウェブ上で拡散され、広く知られるようになったコンテンツ。多くの人々は、それが将来バイラルコンテンツになると思ってコンテンツを作成しているわけではないため、恥ずかしい内容が意図せず拡散されてしまい、悲劇を生むことも珍しくありません。

W

94. ウェブサイト(Website)

相互接続されたウェブページのグループのこと。情報の集合体として個人、グループ、組織によって開設・運営され、通常は同じサーバー上に格納されたホームページが1つ含まれています。インバウンドマーケティング担当者は、ターゲットとするウェブサイト訪問者の誘導、訪問者のリードへの転換、リードの顧客化までを担う、動的で多面的な場所としてウェブサイトを構築する必要があります。そうでなければ、ウェブサイトは単なる資料置き場と変わりません。訪問者はウェブサイトの情報を見ただけで満足し、それ以上の情報を必要としなくなってしまいます。

95. 口コミ(WOM:Word-of-Mouth)

人から人へと情報が伝達すること。厳密には口頭での伝達を指しますが、現在はオンライン上での情報伝達も含まれるようになりました。口コミマーケティングは多額の費用を必要としないものの、製品マーケティング、コンテンツマーケティング、ソーシャル メディア マーケティングなど、インバウンドマーケティングの重要な構成要素を数多く活用するため、時間も労力も必要となります。

96. ワークフロー(Workflow)

リード ナーチャリング キャンペーンの別の呼び方。リードがナーチャリングプロセスを前進するように誘導するための一連のトリガーやイベントを指します。また、リードレコードに記録されているコンタクトのプロパティーを特定の条件に基づいて調整したり、コンタクトレコードを個別のリストに追加したりといった作業も、ワークフローの一環として行われます。用途にかかわらず、ワークフローはインバウンドマーケティング戦略の強力な資産です。

X

97. XMLサイトマップ(XML Sitemap)

「X」も仲間外れにはできません! XMLサイトマップは、ウェブサイト構造を構成するすべてのURLが記載され、ウェブサーバー上に格納されているコードファイルです。サイト全体の「見取り図」のようなもので、サイトに変更を加える際に役立ちます。また、検索エンジンのウェブクローラーは、サイト構造を正確に認識するためにXMLサイトマップを手がかりとして参照します。

サイトマップを配置しても、すべてのリンクがクロールされる保証はありません。クロールされたとして、インデックスに追加される保証もありません。それでもサイトマップは、検索エンジンにサイト全体を確認してもらうには最も有効なツールです。きっと「ねえGoogle、このすてきなウェブサイトをチェックしてみて」と語りかけているのでしょう(参考:XMLサイトマップの概要と作成方法(英語))。

Y

98. YouTube

ユーザーが動画をアップロード、シェア、視聴できるウェブサイト。PayPalの元従業員3人によって2005年2月にYouTube, LLCとして設立、2006年11月にはGoogle Inc.に16.5億ドルで買収され、現在はGoogleの子会社として運営されている、世界最大の動画共有サイトです。皆さんも、この記事を読み終わる前に、一度はYouTubeに寄り道したのではないでしょうか?

Z

99. Z…

「Z」セクションの用語が思い浮かびませんでした。そこで皆さんにご相談です。インバウンドマーケティング関連で定義を知りたい、「Z」で始まるトピックはありませんか? ぜひご意見をお寄せください。

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