メールやチャット、ビデオ通話が利用できる現代において、テレアポによる営業活動は時代遅れだと感じていませんか?電話営業は見込み客とのファーストコンタクトの機会を創出する重要な営業手法の1つです。インターネットの利用が浸透した現代においても、相手と直接対話ができる電話営業のメリットは決して少なくありません。
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今回は、テレアポの成功率を高める10のコツを厳選してお伝えします。「電話をすぐに切られてしまわない話し方」「話を聞いてもらえる話し方」の習得に向けて、ぜひ役立ててください。
テレアポの成功率を高めるコツ10選
テレアポの成功率を高めるポイントは、「事前準備」「話し方」「心構え」の大きく3つに分けられます。トークを改善するためのコツ10選を見ていきましょう。
コツ1:トークスクリプトを整備する
テレアポの成功率を高める上で、トークスクリプトの準備は必須事項といえます。見込み客のニーズを把握するための質問を、あらかじめ用意しておく必要があるからです。HubSpotではGPCT+BAのフレームワークを使ってトークスクリプトを組み立てています。
質問項目 |
概要 |
G:Goals(目標) |
見込み客が目標としていることを質問する。 |
P:Plans(計画) |
見込み客がどのような計画を立てているのかを聞く。 |
C:Challenges(課題) |
見込み客が抱えている課題は何かを探る。 |
T:Timeline(スケジュール) |
見込み客のスケジュールについて尋ねる。 |
上記をヒアリングできれば、電話営業の成功率はかなり高まるでしょう。より具体的な話に進展し始めた際には、次に挙げる質問も用意しておくと商談をより進めやすくなります。
質問項目 |
概要 |
B:Budget(予算) |
予算感はどの程度であるかを質問する。 |
A:Authority(権限) |
意思決定者が誰であるかを引き出す。 |
これらの答えを引き出すための質問を盛り込んだトークスクリプトを作成しましょう。
コツ2:一言目の挨拶や名乗りはとくにはっきりと話す
電話をすぐに切られてしまう頻度を下げるには、相手が電話に出た際の一言目をはっきりと話すことが大切です。誰からかかってきた電話かが不明確な場合、多くの人は警戒心を抱きます。挨拶や自社名、自分の名前を意識的にゆっくりと、明確に発声しましょう。こうすることで相手が受ける第一印象が改善され、安心感や信頼感を与える効果が期待できます。
コツ3:要点を絞って簡潔に伝える
テレアポを実施する際の大前提として、電話に出た相手は不要な情報を聞きたがっていません。突然かかってきた電話に出た時点で時間を取られており、その上さらに知る必要のない情報を提供されるようでは、二重に時間を浪費してしまうからです。
不要な言葉はできる限り排除し、簡潔に説明することが大切です。要点を的確に伝えることによって、相手に電話を切る隙を与えにくくなる効果も期待できます。
コツ4:落ち着いたトーンでゆっくりと話す
テレアポではハキハキと元気よく話すようアドバイスしていることがありますが、実は不自然に明るいトーンで話すと売り込みを連想させてしまうケースが少なくありません。業務連絡の電話に紛れてこうしたトーンの電話がかかってくると、かえって相手に警戒心を抱かせる原因となりえます。
あえて落ち着いたトーンでゆっくりと話すことによって、「電話営業らしさ」を感じさせないようにするのも1つの戦略です。重要なことを話そうとしていると相手に伝わることで、話を聞く体勢になってもらえる可能性が高まります。
コツ5:「対話」を意識する
テレアポであっても、電話がコミュニケーションツールであることに変わりはありません。一方的にまくし立てるのではなく、相手の反応を注意深く確認しながら対話をしていくことが重要です。
トークスクリプトを用意しておくことは大切なポイントですが、スクリプトを読み上げているだけでは対話が成立しません。スクリプトの流れをベースに、電話に出た相手と「対話」するという意識で臨む姿勢が求められます。ロールプレイングによる実践的なトレーニングなど、臨機応変に対応するための練習を取り入れてみてはいかがでしょうか。
コツ6:ページングを活用する
電話に出た相手に安心感をもってもらうには、「ページング」の手法を活用することをおすすめします。ページングは、「相手とペースを合わせる」という意味の心理学用語です。相手の声が大きく早口であれば、自分も相手と同じトーンで話します。反対に低い声で言葉数の少ない相手に対しては、無言の時間ができることをおそれず話しすぎないことが大切です。
見込み客の話すペースや声のトーンに合わせることで、相手との間に一体感が生まれます。見込み客は安心し、話しやすい人だと感じてもらえるでしょう。
コツ7:Yes/But法を駆使する
テレアポに断り文句は付き物です。相手から断り文句が発せられた際には、真っ向から反論せず一度受け入れた上で切り返すよう心がけましょう。自分の主張が一応受け入れられたと感じることで、相手は「否定された」と感じにくくなるからです。
こうした話法を「Yes/But法」といいます。Yes/But法を駆使することによって、相手が電話を切ろうとする口実を、反対に会話を続ける理由へと変換できます。電話をすぐに切られてしまう傾向がある方は、Yes/But法を取り入れてみていはいかがでしょうか。
コツ8:抽象的な問いを避けて選択肢を提示する
テレアポでは抽象的な質問は避けたほうが無難です。「〜はどうお考えですか?」といった漠然とした質問は多くの人にとって答えにくく、対応が面倒に感じる原因になりかねません。
質問する際には、「〇〇と△△はどちらが適していますか?」といったように、選択肢を提示することが大切です。選択肢を提示することで、「どちらかを選ぶ」という難易度の低い判断を促せます。選択肢の提示は、相手のニーズを絞り込んでいく過程においても重要なポイントの1つといえるでしょう。
コツ9:特別感を演出する
テレアポでは、相手のことを第一に考えていることが伝わる言い回しを心がけましょう。多くの人は、大切にされていると感じることで相手を受け入れ、信頼を寄せる傾向があるからです。
たとえば「〜をおすすめしております」といった言い回しは、まるで自社側の論理を押しつけているかのように聞こえる可能性があります。「〜業界の皆さまがお求めの情報をご案内しております」といった表現に変換することで、特別感を演出するのがポイントです。
コツ10:断る理由を自分から提示しない
テレアポでよくある失敗例として、相手が断りやすい言い回しを多用してしまうケースが挙げられます。一例として「今、お忙しいでしょうか?」「〜とはお考えではないですか?」など、Yesの答えによって断れる問いかけ方をするのは、自分から断る理由を提示しているようなものです。
アポイントの取得が電話をかけた目的であれば、「一度お伺いしてお話ししたい」といった趣旨をストレートに伝えることが大切です。丁寧な話し方を心がけているつもりが、かえって断りやすい話し方になっていないか、言い回しをチェックしてみてください。
アポイント取得につながるテレアポのコツをつかんで実践しよう
テレアポは長年にわたって行われてきた営業手法の1つですが、現在もなお重要な顧客接点であり続けています。話し方によって相手の反応が大きく変わるケースは決してめずらしくないため、今回紹介したトークのコツをぜひ取り入れてください。
なお、やみくもに電話をかけ続ける電話営業は電話をかける側・受ける側の双方にとって負担やストレスの原因になりかねません。より現代に合った戦略の一環として、インバウンド寄りの電話対応に切り替えていくのも1つの方法です。
CRMなどを通じて見込み客への理解を深めた上で電話対応をすることによって、相手のニーズに即した情報提供が可能になります。見込み客に価値を届けるインバウンドの思想を取り入れることによって、お客様の助けになる電話営業を心がけましょう。