デジタルマーケティングを実施する上で欠かせないツールは?

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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一言で「デジタルマーケティング」といっても、その領域は多岐に渡ります。リスティング広告やバナー広告、SNSプラットフォーム上でのマーケティング施策や、デジタルサイネージでの広告掲載などなど、挙げていけばきりがありません。どの施策を実施すればいいのか、実施する際にはどのようなツールを使えばいいのか、調べれば調べるほど分からなくなってしまっている方も多いのではないでしょうか。

デジタルマーケティングを実施する上で欠かせないツールは?

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今回は、デジタルマーケティングを大きく9カテゴリに分類し、それぞれの概要や特徴、具体的なツール例を紹介。ツールの選定のコツや、導入を成功させるためのポイントも解説します。

顧客を惹き付けるためのデジタルマーケティング戦略ガイド

デジタルマーケティングの定義を確認しよう

デジタルマーケティングの定義を確認しよう

デジタルマーケティングとは、「あらゆるデジタルテクノロジーを活用したマーケティング活動」の総称です。

デジタルマーケティングを理解する際は、Webマーケティングと比較してみると良いでしょう。Webマーケティングとは、文字通りWeb上で行うマーケティングのことで、WebサイトのSEO対策やリスティング広告、SNSを活用したマーケティングなどを意味します。

一方、デジタルマーケティングはWebサイトを通じたマーケティング以外にも、以下のような活動を含めた、より広い概念になります。

  • O2OやOMO施策などIoTを活用した施策
  • 専用アプリを活用したマーケティング施策
  • メルマガやLINE公式アカウント等によるファンマーケティング施策 etc...
     

デジタルマーケティングの第一歩は「顧客データの整備」から

あらゆるデジタルマーケティング活動の基盤になるのは「顧客データ」です。

デジタル技術が発達した今、アプローチしたいユーザーをピンポイントでターゲティングできます。

また、ターゲットの興味関心に沿ったコンテンツを適切なタイミングで提供したり、面倒な入力作業を挟まずスムーズに商品やサービスを購入してもらえたりすることもできます。つまり、デジタル技術をうまくマーケティング活動に取り入れられれば、ターゲットユーザーにとって心地の良い顧客体験を提供できる可能性が高いのです。

そのような、より良い顧客体験を提供できるデジタルマーケティングを実践するには、どんな施策を選ぶにせよまずは顧客データの整備が必要です。自社が保有するユーザー情報(自社サイト上での行動や購入履歴、問い合わせ内容など)を一元管理し、どのようなニーズを持っているのか分析しやすい環境を構築しましょう。
 

顧客データの整備に欠かせないツール

顧客データの整備に欠かせないツール

では、顧客データを整備するためには何が必要でしょうか?

繰り返しになりますが、重要なのは、自社サイトへのアクセス状況やイベント参加数、問い合わせ内容、売上データといった様々な顧客データを可能な限り一元管理することです。顧客データを一元管理するなら、CRMツールの導入がベストでしょう。
 

CRMで、顧客理解を深める

CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、直訳すると「顧客関係管理」となります。顧客との関係性をしっかり管理し、エンゲージメントを高めていくための仕組みやツールを指す場合に使われます。

顧客管理を効率的に行うことができるようになります。例えばExcelなどで管理する場合、どうしても担当者を据えての更新・管理になってしまいますが、CRMであれば複数担当者が使用していても、効率的にストレス無く顧客情報を一元管理が可能です。

そうすると、業務における属人性が減って会社全体として顧客に対してサービスを提供できるようになり、顧客や見込み客に対する対応の質を向上させることができます。

CRMの詳細については、以下の記事もご参照ください。

CRM (顧客関係管理)とは?導入するメリットや成功法則を徹底解説

また、 自社では取得できない他社のデータも統合して管理したい場合は、「DMP」を活用すると良いでしょう。DMPとは「 Data Management Platform」の略で、インターネット上に存在する様々なデータを一元管理し、様々なマーケティング活動でより多くのデータを活用できる状態にするためのツールです。

DMPの詳細については、以下の記事もご参照ください。

DSP/SSP/DMPとは?それぞれの仕組みを解説
 

デジタルマーケティングの主要9カテゴリ

CRMやDMPを活用して顧客データを一元的に管理する体制を作れれば、次のフェーズはいよいよ自社ツールの整備になります。デジタルマーケティングツールにも様々な種類があり、目的や機能の違いがあります。それぞれ詳細を見ていきましょう。
 

MAツールでデジタルマーケティングの自動化を図る

1.MAツールでデジタルマーケティングの自動化を図る
MA(Marketing Automation)は、マーケティング活動を自動化するためのツールです。顧客情報を蓄積したうえで、見込み客の属性に応じてマーケティングを自動化したり、その結果を分析して更なるマーケティング施策に活かします

例えば、「資料請求をした場合には確度の高い見込み顧客としての属性を割り当てる」「メールニュースを属性に応じて出し分ける」といったアクションの自動化が可能です。

具体的なMAツールについても見ていきましょう。
 

Marketo Engage

https://jp.marketo.com/

Marketo Engageは全世界で5,000社以上の会社で導入されており、購買行動・顧客情報をもとにユーザーのニーズに合ったアプローチを可能とするツールになります。
 

Pardot

https://www.salesforce.com/jp/products/pardot/overview/

セールスフォース・ドットコム社が提供するPardot(パードット)は、同社によるCRMシステム「Salesforce」とのシームレスな連携が可能なMAツールです。セールスリードの抽出からROIの算出まで、営業活動とマーケティング活動を一体で管理することができます。
 

SATORI

https://satori.marketing/

SATORIは、一般的なMA機能はもとより、実名リードが少なくても、匿名顧客へのアプローチやリードジェネレーション強化、いわゆるアンノウンマーケティングが可能なMAツールです。
 

SNS管理ツールを活用してフォロワーとのエンゲージメントを高める

2.SNS管理ツールを活用してフォロワーとのエンゲージメントを高める
FacebookやTwitter、InstagramといったSNSの投稿や、フォロワーとのやり取りといった管理全般を集約するためのツールが「SNS管理ツール」です。

ここでは具体的なツールについて見ていきましょう。
 

HootSuite

https://hootsuite.com/ja/

HootSuiteは、TwitterやInstagramなどのソーシャルメディアを管理できるツールで、コンテンツの投稿・投稿予約・フォロワーとの交流・ハッシュタグ追跡などを行う機能が揃っています。
 

comnico Marketing Suite

https://products.comnico.jp/cms/jp

comnico Marketing Suiteは、基本的な投稿・投稿予約・フォロワーとの交流管理などの機能の他に、分析機能や投稿内容のアイデア出しに便利な「この日なんの日カレンダー」という独自機能を備えています。
 

Social Insight

https://sns.userlocal.jp/

Social Insightも上述のような主要なSNSに対応しており、基本的な投稿・投稿予約・フォロワーとの交流管理・分析などの機能を備えています。
 

3.CMSでWebサイトのコンテンツを一括管理

3.CMSでWebサイトのコンテンツを一括管理
CMSとは Contents Management System の略で、Webサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、レイアウト・デザイン情報などを一元的に保存・管理できるシステムのことです。

一般的にWebサイトの制作や更新を行うには、HTMLやCSSといったコーディング知識が必要になりますが、CMSを使うとテキストや画像などの情報のみをMicrosoft Word操作のような感覚で入れていくことで簡単にWebサイトを更新することができます。

以下、実際のCMSツールを見ていきましょう。
 

WordPress

https://wordpress.com/

WordPressはオープンソース型のブログ投稿システムで、実際に全世界の1/4のサイトがWordPressで作成されていると言われています。HTMLやCSSなどの専門的知識を持っている人だけでなく、専門的知識が無くても簡単に記事投稿ができます。
 

ジンドゥー

https://www.jimdo.com/jp/

ジンドゥーは、専門的知識が無くてもホームページを作ることができるツールです。ブロックを組み立てるような感覚で直感的操作で作成できますが、一方で大規模なサイトや複雑な処理が必要なサイトとなると、ジンドゥーでは厳しいでしょう。
 

Ameba Ownd

https://www.amebaownd.com/

Ameba Owndは、お洒落でスタイリッシュなテンプレートを用いて、最低3ステップで公開することができるホームページ作成ツールです。国内発のCMSとして日本語ベースで構築されているので、日本人にとっては操作のしやすい仕様となっています。
 

4.SEOツールで検索上位表示を実現

4.SEOツールで検索上位表示を実現

WebコンテンツのSEOに使われるツールは、主にサイトの分析目的で使われ、集客や検索結果順位を上げるための施策について、効率的に、そして定量的にチェックして施策を検討することができます。

以下、実際のSEOツールを見ていきましょう。
 

Googleサーチコンソール

https://search.google.com/search-console/about?hl=ja

Googleサーチコンソールは、サイトの検索トラフィックや掲載順位測定ができるツールです。また、自社サイトを訪問した人が、具体的にどんなキーワードで検索してきたか流入経路も確認できます。

また無料で利用できるのも大きなメリットです。
 

5.デジタル広告管理ツールで広告配信を最適化

5.デジタル広告管理ツールで広告配信を最適化

複数の広告に出稿する場合、管理が煩雑になるだけでなく、レポート作成のために多くの工数がかかってしまいます。しかしデジタル広告管理ツールを使用すれば、これらを一元管理でき、作業時間も大幅に削減できます。

以下、実際に使用されているデジタル広告管理ツールを見ていきましょう。
 

ATOM

https://www.atom.tools/

ATOMは、Google AdsやYahoo!プロモーション広告などの運用型広告のレポートを自動で作成できるツールです。
 

sirofune

https://shirofune.com/

sirofuneは日本で唯一、主要な広告媒体の広告運用を自動化できるツールです。予算管理〜レポート作成まで自動化可能です。
 

Lisket

https://lisket.jp/

上記2つのツールと似ていますが、Lisketはレポート作成後にどのようなアクションを起こしたら良いかを運用しながら学ぶことができる点が異なります。
 

6.LP作成ツールを活用してコンバージョン率を改善する

6.LP作成ツールを活用してコンバージョン率を改善する

LP(ランディングページ)作成というと専門知識が必要と思われがちです。しかし「LP作成ツール」があれば、専門知識が無い人でも簡単にLPを作成でき、その後の分析・運用等までワンストップで可能です。

以下、実際のツールを見ていきましょう。
 

ペライチ

https://peraichi.com/

ペライチは日本発のLP作成ツールです。豊富なテンプレートの中から選び、内容を作って公開をするだけという3ステップでLPを作成することができます。
 

Strikingly

https://jp.strikingly.com/

Strikinglyは、簡単にLPを作成できるだけでなく、サイト作成に必要な機能が豊富に揃っており、例えば自分で独自ドメインを取得しなくても、機能上で設定することなどが可能となります。
 

7.Web接客ツールを導入して、問合せ対応をよりスピーディーに

7.Web接客ツールを導入して、問合せ対応をよりスピーディーに

企業の問合せ窓口やECサイトにおいて、店頭で接客されているかのような体験を提供することを目的にしているのがWeb接客ツールです。

リアルタイムで閲覧しているユーザーの各種属性情報などを解析して最適なポップアップを表示したり、チャットボットで個別対応を最適化したり、など様々なタイプがあります。
 

AiDeal

https://www.appier.com/ja/aideal-the-most-intelligent-promotion-marketing/

ポップアップ表示型のWeb接客ツール「AiDeal(アイディール)」は、Webとモバイルの両サイトでの顧客行動を分析し、適切なタイミングで割引情報などを表示できるツールです。例えば、商材の購入や申し込みを検討されているユーザーに対して、それまでの行動履歴を踏まえたうえで、背中を後押しするような情報を提供できます。
 

Chamo

https://chamo-chat.com/

Chamoは、問い合わせ対応に適したルールベース型(辞書型)のチャットボットです。あらかじめ初期設定がなされており、管理画面も直感的に操作できるようシンプルに設計されているので、導入後すぐに開始することが可能です。SalseforceなどのCRMやSFAツールとの連携も可能で、匿名顧客であってもタグをつけることができるので、ユーザー行動を追跡することもできます。
 

KARTE

https://karte.io/

KARTEは、Webサイトやアプリ訪問者の行動などをリアルタイム解析し、一人ひとりに合ったポップアップやチャット、アンケート、ABテストなどの自動対応が可能なCX(顧客体験)プラットフォームです。ポップアップタイプとチャットタイプのものが組み合わさったタイプのWeb接客ツールです。
 

8.アクセス解析ツールでデジタルマーケティングのPDCAを回す

8.アクセス解析ツールでデジタルマーケティングのPDCAを回す

自社が持っているWebサイトの売上や流入を管理することができるツールです。PC・スマートフォン・タブレットという媒体別、顧客の属性なども確認することが可能です。
 

Googleアナリティクス

https://analytics.google.com/analytics/web/?hl=ja

Googleアナリティクスは、自社が管理しているWebサイトの流入状況や行動データ等を集計・分析ができるツールで、デジタルマーケター必須のツールであると言えます。Googleが提供している無料ツールであり、上位バージョンとして有償のGoogle Analytics 360があります。
 

Similar Web

https://www.similarweb.com/ja/

Similar Webは、競合他社のアクセス状況が分かるツールです。ジャンルごと、アプリごとにランキングを見ることも可能です。
 

User Local

https://www.userlocal.jp/

User Localは、タブレットやスマートフォンからのアクセスをリアルタイムで確認できるツールです。
 

9.動画マーケティング支援ツールで動画関連施策のハードルを下げる

9.動画マーケティング支援ツールで動画関連施策のハードルを下げる

近年のデジタルマーケティング市場は「動画の時代」とも言われており、映像を通じて商材の魅力を発信する動画マーケティングが活発です。日々確認するSNSやWebサイトでも、動画広告などのコンテンツを多く見ることができるでしょう。
 

RICHKA

https://richka.co/

RICHIKA(リチカ)とは、動画制作のノウハウを持っていなくても、誰でも簡単にプロクオリティの動画コンテンツを制作できる動画作成支援ツールです。1,400以上の動画フォーマットがデフォルトで用意されており、AIによる制作支援機能もあるので、動画制作のインハウス化を促進します。
 

ミルビィ

https://millvi.jp/product/millvi/

700社以上の企業で利用されているクラウド型動画配信システムとして、動画コンテンツの管理から視聴分析までをワンストップで管理・運用できるのがミルビィです。豊富なAPIにより、外部システム連携も充実しています。
 

kamui tracker

https://kamuitracker.com/

kamui trackerは、国内最大級のYouTubeデータベース・分析ツールです。YouTuberにとってはチャンネル分析や企業オファー管理ができ、また広告主・代理店にとってはキャスティング支援やタイアップ動画データベースとしての活用が可能です。
 

デジタルマーケティングツール選定時の注意点

デジタルマーケティングツール選定時の注意点

デジタルマーケティングツール選定時の注意点として3つあります。
 

1. 方針を明確にする

1つ目は、自社のデジタルマーケティングの方針を明確にすることです。

実行したい施策は多々あっても、全て実施できるリソースを持つ企業は少ないでしょう。

まずはどの施策に注力し、どの施策をやらないのかを決める必要があります。また選定する際は、ターゲットは誰か、そのターゲットにどのチャネルでどうアプローチすればリーチしやすいか仮説立ても必要です。

それと同時に、より良い顧客体験を提供する方法も検討しましょう。
 

2. 一元管理できるかを確認

2つ目は、なるべく多くの情報を一元管理できるようにすることです。せっかくデジタルマーケティングツールを導入しても、UIが異なる複数のツールをバラバラに導入してしまうと担当者の運用負荷が増大し、導入効果が低減してしまいます。

運用不可を抑えてROIを高めるために、マーケティングツールはなるべく一元化するようにしましょう。
 

3. 他システムとの連携拡張性をみる

3つ目は、他のツールと連携しやすいかを考慮することです。

マーケティングで獲得したリードはセールスに渡り、受注後はカスタマーサポートに渡ります。そのため、各チームが利用しているツールと連携しやすいかどうかも考慮して選ぶ必要があります。
 

顧客により良い体験を提供できる、本質的なデジタルマーケティングを

ここまで見てきたとおり、デジタルマーケティングを実施するためのツールは多々ありますしかし大切なのは、ターゲットとなる顧客層と自社のリソースを鑑みて選定することです。

どのツールも基本的には顧客体験を向上させるのが目的であり、顧客の興味関心を高めて関係性を構築することができれば、結果的に成約率も向上するでしょう。

当社HubSpotは、CRMを軸に、デジタルマーケティングに必要な機能を全て一通り揃えています。また、セールス・CSを支援するツールも提供しております。

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