不動産業界におけるマーケティングオートメーションの役割とは?重要性や活用事例を紹介

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティングプロセスを一元管理して業務効率化を図るためのツールのことです。

不動産業界におけるマーケティングオートメーションの役割とは?重要性や活用事例を紹介

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  • 不動産DXとは
  • 不動産業界の主な課題と改善策
  • HubSpot活用によるDX化で不動産業務を改善するには?
  • 不動産業界のHubSpot導入事例

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    「リード管理」や定型業務を自動化できる「ワークフロー」などの機能が備わっており、マーケティング施策をワンストップで実行できます。顧客のニーズに合った提案やアプローチも可能になるため、顧客体験の向上も期待できるでしょう。

    本記事では、不動産業界におけるマーケティングオートメーションの役割や必要性、活用事例を解説します。

    不動産業界におけるマーケティングオートメーションとは

    マーケティングオートメーションとは、マーケティング活動を効率化・自動化するための仕組みやツールのことです。「Marketing Automation」の頭文字を取って「MA」とも呼ばれています。

    見込み客の創出(リードジェネレーション)や見込み客の醸成(リードナーチャリング)、ホットリードの絞り込み(リードクオリフィケーション)といったマーケティングのプロセスを効率化できるのが大きな特徴です。

    具体的には、次のような機能が備わっています。

    • リード情報の一元管理
    • 一斉メール配信やブログ作成などのコミュニケーション機能
    • 広告管理やCMS(コンテンツ管理システム)などの施策管理機能
    • スコアリング(見込み客の確度をスコア化する機能)
    • ワークフロー(定型業務を自動化する機能)
    • 外部システム連携

    デジタルマーケティングに注力したい企業は、マーケティングオートメーションへの取り組みが特に重要といえます。また、マーケティング活動をデータで可視化すると、施策の改善がしやすくなる点もメリットです。

     

    不動産業界でマーケティングオートメーションが必要とされる背景

    不動産業界は、「DX(デジタルトランスフォーメーション)が遅れている」という大きな課題を抱えています。

    アットホーム株式会社の不動産DXに関する実態調査によると、不動産業界で「DXに取り組んでいる」と回答した企業はわずか15.6%に過ぎません。また、「不動産DXに取り組んでいる」「まだ取り組んでいないが検討中」と回答した企業であっても、DXツールを導入している割合は23.8%と少数です。

    業界内でいち早くDXに取り組むことは、集客や顧客満足度の向上といった成果につながるだけでなく、競合他社との差異化にも役立ちます。マーケティングオートメーションに特化したツールを導入することで、専門的な知識を持った人材がいない企業であっても、本格的なデジタルマーケティングの展開が可能です。

     

    不動産業界でMAツールを導入するメリット・効果

    不動産業界でマーケティングオートメーションを導入する主なメリットは、次の通りです。

    • マーケティング業務の効率化や生産性向上
    • 見込み客との関係性の強化
    • マーケティング部門と営業部門のスムーズな連携

    それぞれ詳しく解説します。
     

    マーケティング業務の効率化や生産性向上

    マーケティング業務は、アプローチするユーザー数が増えるほど煩雑になる傾向があります。マーケティングの対象範囲が広がると、施策の数や分析するデータ量が増加し、必然的に工数が増えるためです。

    従来、主流とされていた展示会やセミナー、DMなどのオフライン手法だけでなく、オウンドメディア・SNS・メールマガジン・Web広告などのデジタルマーケティング施策も加わり、マーケティング業務は複雑になっています。

    一般的にマーケティング施策はプラットフォームごとの管理になりますが、MAツールであれば、すべての施策をワンストップで実施・管理できます。ユーザー・権限・セキュリティも一括で設定が可能です。

    また、MAツールの多くは、ワークフロー機能を備えています。ハウスリスト更新やメール通知といった定型作業を自動的に処理できるのが特徴です。

    このような機能を活用すれば、一人ひとりのマーケティング担当者がより効率良く作業を行えます。節約できた時間をコア業務に割り当てることで、業務効率化だけでなく生産性向上にもつながるでしょう

     

    見込み客との関係性の強化

    MAツールのなかには、パーソナライズ機能を持つ製品があります。例えば、見込み客の行動傾向や嗜好をもとに、個別に最適化されたメールを配信する機能が代表的です。

    見込み客の立場になると、自分のニーズに合った情報や、ほかの人が知らない特別な情報を取得できるのがメリットです。MAツールのパーソナライズ機能は、見込み客との関係強化に活用できるでしょう。
     

    マーケティングと営業のスムーズな連携

    不動産業界では、契約金額が高額になりやすい分、購買や賃貸契約のプロセスが長期化するケースも珍しくありません。そのため、マーケティングと営業の役割を明確にしたうえで、連携しながら進めていく必要があります。

    しかし、実際の現場では連携がうまくいかず、「成約後の営業からのフィードバックがない」「送客された見込み客の確度が低い」など、さまざまな確執が起こりがちです。

    MAツールを導入すると、スコアリング機能によって、購買意欲の高い見込み客を絞り込むことができます。また、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)ツールとも連携できるため、営業部門との密なコミュニケーションも可能です。

    マーケティングと営業のスムーズな部門間連携を図るには、MAツールが欠かせません。

     

    不動産業界におけるマーケティングオートメーションの活用事例

    ここでは、不動産企業のHubSpot導入事例を紹介します。顧客視点でマーケティングオートメーションを実施し、ニーズに応えることに成功している企業の施策を、ぜひ参考にしてください。
     

    中央日本土地建物株式会社

    中央日本土地建物株式会社は、都市開発や不動産ソリューションなど、多角的な事業を展開する総合不動産グループです。シェアオフィス事業の「SENQ(センク)」を展開するにあたり、主なターゲットである個人事業主やスタートアップの経営者に向けたマーケティング施策を実施するために、HubSpotを導入します。

    HubSpotのMAツールには、あらゆるマーケティング施策に対応した機能が備わっており、施策の実施から効果測定まで1つのシステムで完結できます。顧客視点でコミュニケーションの方法を検討し、パンフレット制作やWeb広告の出稿、ホームページのリニューアルなどの施策を効果的に実行しました

     

    株式会社ランドネット

    株式会社ランドネットは、中古ワンルームマンションを中心に売買や投資などの事業を展開する不動産会社です。セミナーやオウンドメディアなどのマーケティング施策を展開していますが、「見込み客の行動傾向を把握したい」「リード管理からリードナーチャリングのプロセスを効率化したい」といった課題を抱えていました。

    見込み客の行動把握は、HubSpotの導入で実現可能になりました。以前は情報の管理に表計算ツールを利用していましたが、HubSpotの場合は、見込み客を年収や自己資金などのステータス別にセグメント化できるほか、その行動を時系列で追うことが可能です。

    また、MAツールとCRM、SFAのツール同士の統合ができることもHubSpotの特徴で、マーケティングから営業まで一気通貫で見込み客とコミュニケーションを行う体制が整いました

     

    株式会社構造計画研究所

    株式会社構造計画研究所は、60年以上の歴史のなかで、六本木ヒルズ森タワーや大阪城天守閣などの構造設計を行ってきた企業です。ハードウェア事業のRemoteLOCKの展開にあたり、デジタルマーケティングを強化するためにHubSpotを導入します。

    同社としては社内で初めてハードウェアを取り扱うため、販売対象となる顧客データがほとんど存在しない状態でした。既存のビジネスとはまったく異なる取り組みで、効率良く販売活動を行う必要があったことから、Webサイトを中心としたデジタルマーケティングへとシフトします。

    HubSpotの導入後は、Webサイトから収集したリード情報を効率良く管理できるようになりました。また、HubSpotでブログやランディングページを作成し、見込み客をスムーズに成約直前まで誘導したことで、月間数百件のコンバージョンを実現しています。

     

    MAツールを活用して不動産のマーケティング効率を高めよう

    MAツールには、リードジェネレーション・リードナーチャリング・リードクオリフィケーションに関するさまざまな機能が搭載されています。見込み客の創出から営業部門への送客まで、マーケティングプロセスを一気通貫で実行できるのがメリットです。

    HubSpotのMAを搭載したマーケティングツール「Marketing Hub」には、Web広告連動やCMS、メール配信、スコアリング、リード管理など、幅広い機能が実装されています。無料プランもあるため、スモールスタートにも対応できます。CRMツールに蓄積された顧客情報をもとにしたマーケティング活動が可能になるだけでなく、「Sales Hub」との組み合わせで、営業との連携を強化できることもHubSpotの特徴です。

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    不動産業界におけるHubSpotの具体的な活用方法はこちらでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

    HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

     

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