コンテンツマーケティングという言葉がある種バズワードになってから数年が経ちました。現在は特に目新しい施策ではないのではないと思います。
バズワードではなくなったにせよ、コンテンツマーケティングは、依然として良質なリードを獲得するための手法として、多くの企業が実践していますね。
本記事では、企業がコンテンツマーケティングの計画を立てるべき理由と、計画を立てるために必要な手順について説明します。
コンテンツマーケティング入門ガイド
〜効果的なコンテンツ戦略の立て方を大公開〜
- コンテンツマーケティングの基本
- マーケティング戦略の立案方法
- ブログ作成のポイント
- 成功事例と書籍のご紹介
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全てのフィールドが必須です。
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、見込み客に対して価値のある一貫性を持ったコンテンツを制作し、適切な形で届けることに注力した戦略的マーケティング概念です。見込み客を惹きつけ、関係性を築き、最終的に売り上げに結びつく行動を促すことを目的としています。
マーケティングとコンテンツマーケティングの違い
オンライン英英辞典であるDictionary.comによると、マーケティングという単語は次のように定義されています。
「the action or business of promoting and selling products or services, including market research and advertising(市場調査や広告宣伝を含む、商品またはサービスを宣伝および販売する行為または事業)」
企業におけるマーケティング活動は、商品やサービスの開発から販売・効果測定に至るまで、営利活動の全てのステップに関わる業務です。
消費者のニーズを調査し、開発された商品やサービス、あるいは企業そのものの認知度・魅力度を向上するための広報活動・販促活動を行います。そして販売結果を分析し、次の取り組みにつながるアクションプランを策定する全ての行程がマーケティングなのです。
コンテンツマーケティングは、その中でも「商品やサービス、あるいは企業そのものの認知度・魅力を向上するための広報活動・販促活動」に関わる施策です。
消費者の求める情報や抱える問題への解決策を含むコンテンツを提供することで、消費者の関心や信頼を獲得することを目的としています。直接的に商品やサービス、企業の宣伝は行いませんが、コンテンツを通して消費者との関係性を深め、信頼性を育てることが目的です。将来的なロイヤルユーザーを育て、自社のリピーターを獲得するため大変重要なマーケティング施策と言えます。
コンテンツマーケティングの種類
コンテンツマーケティングの種類は、コンテンツの形態や提供の仕方によって、大きく3つに分類できます。
- On-Site(オンサイト)
- Multimedia(マルチメディア)
- OutBound(アウトバウンド)
3つの分類の中にも更にさまざまな手法があり、適した業界や商品、SEO対策など、用途や期待できる効果が異なります。そこでまずは、コンテンツマーケティングの種類と、それぞれに期待できる効果をご紹介します。
On-Site(オンサイト)
オンサイトとはおもに自社内で運用するコンテンツのことで、オウンドメディアとも呼ばれます。オンサイトはコンテンツマーケティングの手法としてはもっとも一般的で、さまざまな企業で重要視されています。
では、オンサイトでのコンテンツマーケティングにはどのようなものがあるのでしょうか。オンサイトで特によく利用される4つの手法をご紹介します。
- 自社サイトや自社ブログへのコンテンツ投稿
コンテンツマーケティングにおいて、自社のウェブサイトやブログへのコンテンツ投稿はもっとも一般的な手法です。これらは検索キーワードや検索ボリュームを意識して作成できるため、SEO対策においても非常に有効な手法です。
近年はどの企業も1つはウェブサイトを持っているといわれているほど、ウェブサイトやブログが普及しています。しかし、ウェブサイトやブログのコンテンツで効果的な集客を行うためには、検索ニーズや顧客行動をしっかりと把握したうえでサイト設計を行わなければなりません。
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- ケーススタディ
ケーススタディは「サクセスストーリー」とも呼ばれ、成功体験を意味します。売れた商品やノウハウなど、実際の成功事例を自社のウェブサイトやブログなどに載せることでユーザーの信頼性を高め、コンバージョン率を高める効果があります。
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- インフォグラフィックス
インフォグラフィックスとは、伝えたい情報やデータ、知識の内容を視覚的に表現したコンテンツのことです。動画コンテンツが注目されていることからもわかるように、視覚的なコンテンツは重要です。インフォグラフィックスをコンテンツ内で上手く活用することによって、コンテンツを見る人の興味を駆り立て、情報をわかりやすく伝えることができます。
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- ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは企業の調査結果など、報告書のことです。もともとは政府機関などが発行している白書のことを指していましたが、近年では企業の作成したコンテンツも含まれるようになりました。現在は効果的なコンテンツマーケティングの手法のひとつとして認識されています。
ホワイトペーパーにはデータなどの調査レポートだけではなく、製品の使い方を説明する「How-To」や製品紹介、セミナーレポートなどがあります。ホワイトペーパーを電子データ化して、自社のサイトなどでダウンロードできるようにすることで、潜在層の顧客獲得につなげることも可能です。
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Multimedia(マルチメディア)
マルチメディアは従来のテキストメインのコンテンツとは異なる、独立して視聴・閲覧できるコンテンツのことです。動画を使ったコンテンツなど、オウンドメディア内はもちろん、アウトバウンドなどほかの媒体でも利用できます。
ここではマルチメディアでのコンテンツマーケティングの手法の中から、一般的な3つのコンテンツをご紹介します。
- ポッドキャスト
ポッドキャストとは音声のみで情報を伝えるコンテンツのことです。視聴者への訴求力は動画に劣りますが、声の抑揚やトーンなどを伝えられるため、テキストだけのコンテンツよりも高くなります。プラットフォームに依存しないため、オンサイト以外でも利用できるなど、活用の幅が広いこともポッドキャストのメリットです。
- プレゼンテーション
プレゼンテーションはスライドショーやパワーポイントの資料を指します。プレゼンテーションでは、データやグラフを活用することで、文章だけではわかりにくい内容も視覚的にわかりやすく説明できます。また、プレゼンテーションの最後に自社のウェブサイトへのURLを設置することで、自然に自社サイトなどのオンサイトに誘導することも可能です。
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- ウェビナー
ウェビナーはインターネット上で動画を使ってセミナーを実施することを指します。リアルタイムで配信するウェビナーや、録画した動画を使って常時配信するウェビナーがあります。海外では効果の高いコンテンツマーケティングの方法として、早くから注目されていました。
日本国内でもウェビナーの集客効果が注目されるようになってきており、積極的に活用する企業が増えています。ウェビナーの利点は、セミナーの参加者が場所や時間を気にせずにいつでも参加できることです。そのため、一般的な会場で行うセミナーに比べて参加へのハードルが下がり、潜在的な顧客層にも情報発信ができます。
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OutBound(アウトバウンド)
アウトバウンドは、自社で管理していないメディアで発信するコンテンツです。媒体によっては規模が非常に大きく、自社メディアよりも多くの人にコンテンツを発信できます。
アウトバウンドのコンテンツマーケティングにも多くの手法がありますが、ここでは3つのコンテンツに絞ってご紹介します。
- ソーシャルポスト
ソーシャルポストはTwitterやFacebook、Instagramなどのソーシャルメディアへの投稿や情報の配信を指します。ソーシャルメディアは全世界で3人に1人が活用しているといわれている、巨大なネットワークです。そのため、オンサイトよりも多くの人にコンテンツを配信でき、自社商品やブランドの認知度の向上、潜在顧客の開拓が可能です。
- ニュースレター
ニュースレターは企業が配信するメールマガジンや会報などのことです。一般的なコンテンツマーケティングの手法は、顧客がウェブサイトへ訪れたり、コンテンツを視聴したりするのを待たなければなりません。しかしニュースレターでは、企業側から潜在顧客に対してアプローチできるというメリットがあります。
- プレスリリース
プレスリリースは、新聞社や雑誌社といった報道機関に向けて発信する情報のことです。新製品の発売や研究成果の報告のほか、自社に関する報道への公式見解などを配信できます。
報道機関に向けた情報なので、直接的に潜在顧客層の獲得にはつながりません。しかし、オウンドメディアでプレスリリースを引用したり、ソーシャルポストしたりすることで、潜在顧客へのアプローチやブランドの醸成、ファンの獲得につながります。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングの主なメリットを詳しく見ていきましょう。
ここからは改めて、コンテンツマーケティングのメリットとデメリットについてご紹介をしていきます。
広告費用の削減
コンテンツマーケティングでは、オウンドメディアやSNSなどのアーンドメディアを活用する場合広告宣伝費がほとんどかからないため、「始めるまでのハードルが低い」というメリットがあります。コンテンツの作成やメールマガジンの執筆、SNS更新に関わる人材の確保は必要ですが、それでも初期費用の総額は、広告やプロモーションを活用する場合に比べると低く抑えられるでしょう。
また、ユーザーにとって有益なコンテンツを発信し、ストックしていけば、そこから継続的に見込み客へリーチできる可能性が高くなります。運用型広告で毎月費用をかけて獲得していたリードを、オウンドメディアやSNS経由で獲得できるようになれば、ランニングコストもかなり抑えられます。
ブランド力の強化
ユーザーにとって価値ある情報の配信を続ければ、ユーザーや同業者からの信頼獲得に繋がり、結果的にブランディングに繋がるでしょう。
評価が浸透するまでにはある程度時間が必要ですが、自社のブランド力が強化されれば、商品やサービスが注目されやすくなります。
顧客ロイヤリティの向上
高品質なコンテンツを継続的に提供すれば、顧客が企業に対して信頼や愛着を感じる「顧客ロイヤリティ」が高まります。
顧客ロイヤリティには、「競合他社と比較されにくくなる」「継続発注されやすくなる」などの効果があるため、中長期的な収益に大きな影響を与えます。
拡散される可能性が高まる
発信したコンテンツが有益・良質であるとユーザーに評価されれば、SNSで拡散される可能性があります。
コンテンツが拡散されてユーザーとの接点が増えれば、新たな顧客を獲得するチャンスにも繋がるでしょう。
コンテンツマーケティングのデメリット
コンテンツマーケティングを成功させるには、デメリットを知ることも大切です。
効果的なコンテンツの作成には知識が必要
コンテンツはただ作れば成果が出るというものではありません。効果的なコンテンツを作成するには、自社のマーケティング課題に対する認識や、ユーザー行動の理解が必要です。また、競合サイトの動向調査や業界の調査分析も欠かせません。
すぐには効果が出にくい
コンテンツマーケティングは広告媒体を利用するなど一部のケースを除いては、中長期的な視点で顧客との関係を構築する施策が多いため、即効性はありません。高品質なコンテンツを配信し続けても、施策の効果を感じるまでには数週間から数か月かかります。場合によっては年単位で取り組む姿勢も必要です。
運用コストがかかる
ユーザーにとって有益なコンテンツを作成するには、スキルがある人材と時間が必要です。コンテンツ公開後も、効果の測定と改善を半永久的に続けなければいけません。
事業推進とマーケティング計画の関係性
マーケティング計画を策定する際には、事業全体の流れと、その中でマーケティングが果たすべき役割を意識する必要があります。
最初に説明した通り、マーケティングは事業全体の流れに幅広く関わる業務です。そのため、各ステップにおいて、各所と連携をとりながら仕事を進めていく必要があります。
例えば市場調査の結果を適切に報告することで商品開発に役立てたり、営業に役立つ市場データを取得したりするなどです。
中でもコンテンツマーケティングは、企業のブランディングや商品・サービスの認知力向上、販促に関わる部分です。コンテンツマーケティングを行うことで期待する効果を明確にした上で、広報やPR、営業など、関連する部署との関わりを意識した計画を作成する必要があります。
企業がコンテンツマーケティングに取り組むことが重要である理由
購買活動と価値観の多様化によって、ユーザーが能動的に商品やサービスの情報収集を行うようになりました。購買行動に大きな変化をもたらしたのは、ネットとモバイルデバイスの普及です。従来のようなプッシュ型の広告はユーザーに敬遠され、各企業は競合優位性を保てなくなりつつあります。
コンテンツの質を重視するGoogleのスタンスも、コンテンツマーケティングへの取り組みが求められる要因のひとつです。ユーザーは、「検索結果の上位に表示されるサイトが高品質である」ということを感覚的に知っています。
このような状況下で商品やサービスの認知拡大と信頼度の向上を図るためには、コンテンツマーティングを通じたユーザーとの信頼関係構築が必要不可欠になっているのです。
コンテンツマーケティングの戦略を立てるための7つの手順
それでは、コンテンツマーケティングの戦略を立てるための具体的な手順について詳しく説明します。
1)目標を決める
目標を明確にしなければ施策の適切な効果測定ができなくなるため、施策が成功しているのか失敗しているのかがわからなくなります。
企業によって定める目標は異なりますが、「成約率を高める」「リードを増やす」「認知度の拡大」などのように、数値で判断できる明確な目標を設定してから、マーケティングプランの作成を始めてください。
2)ペルソナ設定のための調査を行う
計画を効果的に立てるためには、コンテンツのターゲットオーディエンス、すなわち「バイヤーペルソナ」を設定する必要があります(バイヤーペルソナ作成のためのテンプレートはこちらからダウンロードできます)。
バイヤーペルソナは、新しい企業やマーケティングをこれから始めるという企業では特に重要です。ターゲットオーディエンスを理解することで、オーディエンスが読みたいと思うような、ひいてはコンバージョンにつながるような、興味深く価値の高いコンテンツを作成することが可能になります。
マーケティングを長く続けている企業にも、ターゲットについて改めて検討することをお勧めします。しっかりとした調査を行うことにより、本当に狙うべきターゲットが見えてきます。まったく別の新しい人々をターゲットとするか、ターゲットを拡大するか、あるいは同じオーディエンスを引き続きターゲットとするか、などの可能性があります。
毎年一度は市場調査を行い、オーディエンスについて詳細な情報を集めることは、オーディエンスを拡大させるために不可欠です。
3)コンテンツの種類を理解する
コンテンツといえばまずブログ記事、と思うかもしれませんが、それだけではありません。新しい要素を取り入れるために別の種類のコンテンツを試してみる場合は、その対象について検討する必要があります(どのようなコンテンツを作成すれば良いかを策定するためのコンテンツマッピングテンプレートはこちらからダウンロードできます)。
たとえば、ここ数年のあいだブログ記事の投稿を続けてきた企業であれば、既存の記事を利用し、eBookを作成することもできるでしょう。
このように既存の情報を別のフォーマットで提供するのも良い方法だと思います。コンテンツの種類については後ほどご紹介します。
コンテンツマーケティングに長いあいだ取り組んできた企業には、前年度1年間のマーケティング活動とその結果について調査することをお勧めします。その上で今年は何をどのように変えるか、何を目標とするかなどを検討してください。
その際、マーケティングチームの目標が企業全体の目標と一致しているか確認することが重要です。
4)CMS(コンテンツマネージメントシステム)を決定する
コンテンツを管理するためのシステムを用意します。コンテンツ管理では、コンテンツの作成、コンテンツの公開、コンテンツの分析などが重要な要素となります。
HubSpotのユーザーの方は、HubSpotソフトウェアを利用してコンテンツの計画、作成、公開、および効果測定を行うことができます。その他のCMSとして、CoScheduleやWordPressなどがあります。
- WordPressとは
ブログやサイトが簡単に作れるソフトです。記事の作成だけではなく、更新や管理も専門的な知識不要で手軽に行えます。 - CoScheduleとは
スケジュールとワークフローを管理できるWordPressの有料プラグインです。記事を作成するユーザーと校正者、承認者を管理画面上で簡単にアサインできるほか、ブログ画面を通したソーシャルポストのスケジューリングも可能です。
5)コンテンツのアイデアをブラインストーミングする
ここからはいよいよ、コンテンツプロジェクトのためにアイデアを考えていきます。まずはそのために利用できるツールをいくつかご紹介します。
- HubSpotのウェブサイトグレーダー:HubSpotのウェブサイトグレーダーは、自社のウェブサイトの現状について知りたいときに非常に便利なツールです。ブログの作成からソーシャル メディア マーケティングまで、マーケティングの主要な施策に対して評価を行い、最適化や改善に役立つ詳細なレポートを表示します。このツールを使用すれば、ウェブサイトのSEO効果を高める方法を考えたり、コンテンツ作成に関する新しいアイデアを発見したりすることができます。
- coggle:コンテンツ作成のアイデアを考える前に、このツールで頭の準備運動をしましょう。このツールは英語ですが、サインアップ後には日本語で利用することが可能です。サインアップ手順も非常にシンプルです。
ツール画面に表示される質問について考えることで、コンテンツのアイデアをブレインストーミングすることができます。 - HubSpotのブログ トピック ジェネレーター:HubSpotのブログ トピック ジェネレーターはブログのタイトルのアイデア出しの助け船となるでしょう。記事のトピック候補や関連する用語をツールに大まかに入力するだけで、実際に使えるトピックをいくつも表示してくれます。
※ 現在の提供は英語版のみです。
- Feedly:人気の高いRSSリーダーです。このツールを使用すると、トレンドになっているトピックをトラッキングすることができます。コンテンツのアイデアを得るには非常に便利です。
- Buzzsumo:人気の高いコンテンツを探したり、コンテンツのアイデアを発見するために使用します。本ツールも英語仕様ですが、日本語を入力しても機能します。特定の単語を入力すると、ソーシャルメディアでシェアされている関連トピックを調べることが可能です。また、コンテンツに対する反応や好感度も表示されます。これらの情報を基に、どのようなコンテンツを作成するか検討することができます。
6)作成するコンテンツの種類を決める
どの種類のコンテンツを作成するかについては、さまざまな選択肢があります。ここからは、マーケターが特によく作成するコンテンツのフォーマットと、作成時に使用できるツールやテンプレートをご紹介します。
コンテンツマーケティングの代表格であるブログ記事
皆さんが今読んでいるのがまさに、ブログ記事です。ブログ記事はウェブ上で公開されます。新しい訪問者を獲得するためは、定期的に新規記事を投稿する必要があります。ソーシャルメディアやその他のウェブサイトで記事をシェアしてもらえるように、オーディエンスにとって価値の高い記事を投稿しなくてはなりません。
ブログ記事の長さは1,800文字から3,600文字程度が適当といわれていますが、オーディエンスによって好みが異なります。テストなどを行い、ターゲットにとって最適な長さを調べることをお勧めします。
どのようなコンテンツを作成すべきかを決めるために便利な無料のテンプレートをこちらからダウンロードしていただけます。例えば、How-To記事、リスト紹介記事、キュレーション記事、SlideShareプレゼンテーション、ニュースジャック記事などです。
見込み客獲得を促進する無料eBook
ここで取り上げる「eBook」とは、一般的な電子書籍ではなく、無料でダウンロードできるホワイトペーパーや事例集のことです。eBookは営業資料と異なり、顧客側の視点に立った解決策を提供します。
eBookは無料ですが、ダウンロードには企業名や役職といった個人情報の入力が必要です。獲得した情報は、課題の解決を必要としている顧客層の分析やリードナーチャリングに活用します。そのため、ユーザーが「個人情報を提供してでも入手したい」と思うような価値のあるeBookを作成しなければいけません。
見込み客が今すぐに利用し時間節約を可能にする無料テンプレート
オーディエンスに多大な価値を提供し、同時に見込み客を獲得することができる、非常に便利なフォーマットです。
オーディエンスは、テンプレートを利用することで時間を節約しながら質の高いコンテンツを作成できます。そのため、企業に対してより深く関心を抱くことを期待できます。
大量のデータを視覚的に伝えるインフォグラフィックス
インフォグラフィックスを使えば、言葉だけで説明するよりもわかりやすく、また興味深く表現することができます。大量のデータを明確に、かつ理解しやすく説明したい場合に便利な、素晴らしいフォーマットと言えます。
インフォグラフィックスの効果についてもっと知りたい方は、インフォグラフィックスを公開するべき理由について説明したこちらのブログ記事をご覧ください。すぐにでも作成してみたいという方には、美しいインフォグラフィックスを1時間以内で作成できるこちらのテンプレートをどうぞ。
テキストの5,000倍の情報量を伝える動画コンテンツ
動画コンテンツはソーシャルメディアなどのウェブサイトでシェアされることの多い、エンゲージメント効果の高いメディアです。動画の場合、はテキスト記事よりも作成に時間と手間が多くかかります。しかし、近年ますます多くのビジュアルコンテンツが活用されていることを考えれば、試してみる価値はあると思います。
最近では、Facebookライブ機能などを活用してブランドの認知を高める企業も増加してきました。Facebookライブ機能を活用して動画配信をする方法についてまとめた無料eBookはこちらからダウンロードできます。
魅力的な動画の作成方法を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
音声で役に立つコンテンツを気軽に聞いてもらうためのポッドキャスト
Podcastであれば、何かをしながら聞き流す、といった「ながら」利用が可能です。そのため、日常的に読むほどの時間や興味のないオーディエンスにも自分たちのブランドを知ってもらえる可能性が高くなります。Podcastのリスナーは拡大しており、2016年にはひと月に約5,700万人がPodcastを聴いたそうです。
インタビューや対談の内容などをPodcastで配信するのも新しいコンテンツフォーマットとして有効かもしれません。
インタラクティブコンテンツ
企業が提供する情報と顧客が求めている情報を繋ぐ双方向型コンテンツが「インタラクティブコンテンツ」です。
従来のパッシブ(静止)コンテンツよりも理解促進と認知度の拡大効果が高いので、エンゲージメントの向上が望めます。
インタラクティブコンテンツについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
インタラクティブコンテンツとは?海外ブランドの興味深い事例も紹介
外部コンテンツ
自社のサイトでコンテンツを定期的に公開しているなら、外部のサイトでのコンテンツ配信も検討してみてはいかがでしょうか。例えば次のような方法が考えられます。
- LinkedInなどのソーシャルメディアサイトでコンテンツを公開する
- 過去に作成したコンテンツのフォーマットを変えて作り直し、ブログやソーシャルメディアで公開する
- Mediumなどの外部サイト用にコンテンツを新しく作成する
公開中のコンテンツを別のフォーマットで作り直すことで、トラフィックの増加につなげることができます。
マーケティングに活用できるコンテンツの種類は豊富です。
コンテンツマーケティングに効果的なコンテンツについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
7)コンテンツを公開し管理する
コンテンツは作成して終わりではありません。そのため、コンテンツマーケティングの計画には、作成したコンテンツの管理までを含める必要があります。エディトリアルカレンダーを上手に利用し、さまざまな種類のコンテンツをバランスよく公開しましょう。
また、ソーシャル メディア コンテンツ カレンダーを作成することで、コンテンツを自社のウェブサイト以外でも紹介し、管理できるようになります。
今年1年で使える良いアイデアについて、月ごとに考えてみてください。タイムリーなトピックを見逃さないようにすることが大切です。時事的なコンテンツばかりを作成する必要はありませんが、上手に活用すればトラフィックを大きく増加させる可能性があります。
年末年始や母の日、バレンタインデーなど、イベントをマーケティング施策に取りれる企業は少なくありません。他にも何か新しい特別な期間が見つかれば、ブログやソーシャルメディアに関連したコンテンツを投稿するのも効果的です。
エディトリアルカレンダーを作成する際には、記念日のリストを参照しながら計画を立てることをお勧めします。
成功事例を知っておくことも大切
国内外の成功事例をチェックしておけば、マーケティング施策のヒントにもなるでしょう。
国内外の業界別成功例は、こちらの記事をご覧ください。
コンテンツマーケティング事例|業界別の国内・海外の成功例まとめ
コンテンツマーケティングの効果測定
コンテンツマーケティングは、短期間ですぐに効果は出にくいため、コンテンツの作成や配信を継続して行う必要があります。しかし、作成したコンテンツが本当に効果を上げられるのか、わからないまま継続しても、結局効果が出ないまま終わってしまう恐れがあります。
コンテンツマーケティングで継続して効果を出していくためには、効果測定を行い、コンテンツの課題や問題点を洗い出し、改良していかなければなりません。コンテンツマーケティングの効果測定をするには、目標となるKPI(重要業績評価指数)を設定する必要があります。
コンテンツマーケティングの効果測定に使うおもなKPIは以下の通りです。
- PV数:ウェブページなどのページビューの数
- UU数:一定期間内にサイトを訪れたユーザーの数
- セッション数:ユーザーがコンテンツにアクセスした回数
- シェア数:ソーシャルメディアで自社の投稿がシェアされている回数
- 問い合わせ件数:コンテンツを視聴後に自社の商品などに対して問い合わせが来た件数
- 申込件数:コンテンツを視聴後に自社の商品などを購入した件数
コンテンツや顧客行動のフェーズごとにKPIを設定し、売り上げ目標などの最終的なゴールとなるKGI(重要目標達成指標)を設定していきます。目的に応じて適切なKPIを設定することが効果測定の精度を高め、効果の高いコンテンツ作成へとつながります。
その他のマーケティング計画の立て方
コンテンツマーケティングの計画が作成できたら、その他のマーケティング施策についても個別に計画を作成しましょう。マーケティング手法ごとに押さえたいポイントがありますので、それぞれ紹介します。
オウンドメディアマーケティング
オウンドメディアを保有している場合は、そのメディアをどのように活用するのか個別に計画を立てることをお勧めします。コンテンツ作成計画においては、ターゲットとなるユーザー層の見直しからはじめ、ユーザーにとって本当に価値ある情報はなんなのかを見極めることが大切です。メディア全体のコンセプトや、提供するコンテンツの定期的な見直しも欠かせません。
オウンドメディアについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
オウンドメディアとは?作り方からKPI設定のコツ、成功事例まで大公開
SNSマーケティング
SNSはプラットフォームによってユーザーの特性が異なるため、商品やサービスの内容に応じて出稿先を決める必要があります。20代代向けの商材ならInstagram、30代ならTwitter、40代以上に向けた製品はFacebookというように、自社のターゲット層が多いプラットフォームを選択してください。
SNSアカウントを自社で運用する場合は、コミュニケーションの方法やブランディングの世界観などの方針も事前に決めておきましょう。
広告マーケティング
ペイドメディアを使ったマーケティングの主目的は、製品やサービスの認知拡大です。以前はペイドメディアだけでも大きな宣伝効果が期待できましたが、近年ではオウンドメディアやアーンドメディアを含めた「トリプルメディア」を活用するマーケティングプランを立てる必要があります。
トリプルメディアについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
コンテンツマーケティングの計画を立てるための手順は、こちらのガイドをご覧ください。
マーケティング計画をしっかりたてて運用しよう
コンテンツマーケティングの計画作成について、土台づくりからツールの利用、コンテンツの管理まで説明しました。
これほど多くの情報があるのかと驚いたかもしれません。しかし、これはまだ始まりにすぎません。更に時間をかけて情報を収集・整理し、その上で創造力を活かして素晴らしい戦略を立ててください。
ここで紹介した手順や情報を参考にすれば、今年の計画は思ったよりも楽に立てられるはずです。
なお、HubSpotによるマーケティング プラン ジェネレーターを利用すれば、12カ月間の戦略をわずか数分で作成できます。こちらもお試しください。