メールマーケティングの基本|PDCAサイクルと実施の際のポイントとは?

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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この記事を読んでいるあなたは、「メールマーケティングは今でも有効なのか知りたい」「メールマーケティングで効果を出す方法を知りたい」という疑問やお悩みをお持ちではないでしょうか。

メールマーケティングの基本|PDCAサイクルと実施の際のポイントとは?

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現在、SNSマーケティングやコンテンツマーケティングなど、あらゆるマーケティング施策が注目されていますが、ビジネスではEメールによるコミュニケーションが中心のため、まだまだメールマーケティングは費用対効果が高い手法です。しかし、読者が求めている内容を発信できなければ、メールマーケティングで思うような成果を上げるのは難しいでしょう。

本記事では、メールマーケティングに課題を抱えている方や、これからメールマーケティングに取り組む予定の方に向けて、メールマーケティングの基礎知識から具体的な手法、実践のポイントまで、わかりやすく解説します。

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メールマーケティングとは?

メールマーケティングとは、その名の通り、メールを活用したマーケティング手法の総称です。見込み顧客の属性や状況に合わせてメールの配信タイミングや配信内容を柔軟に変更するなど、さまざまな手法があります。

メールマーケティングの目的は単に商品を売り込むことではありません。本来の目的は、購買意欲醸成やファン化を目的として、メールを通じて見込み顧客に有益な情報を届けることです

メールマーケティングは、Yahoo!やAOL、Hotmailなどがメールサービスを提供し始めた1993年頃から始まったと言われており、現在でも多くの企業で活用されている手法です。
 

メールマーケティングの必要性が高い理由

メールマーケティング自体は以前から行われていた手法ですが、近年再び注目を集めています。理由のひとつとしては、MAツール(マーケティングオートメーションツール)が登場したことで、より精度の高いメールマーケティングが可能になったことが挙げられます。

MAツールの多くはメールマーケティング機能を搭載しており、誰でも簡単にHTMLメールの作成が可能で、顧客が資料請求や問い合わせなどを行った際に、あらかじめ設定されたシナリオに沿って配信されるステップメールの利用も可能です。

メール配信後は、開封状況やリンクのクリック率などの分析も行えるため、高度なメールマーケティングを簡単に実践できるようになります。MAツールの中でも、HubSpotのMarketing Hubは、メール配信機能を備えた強力なツールです。HubSpotを活用したメルマガ配信方法については次の記事を参考にしてください。

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メールマーケティングとメルマガの違い

メールマーケティングはメルマガと混同されがちです。しかし、メールマーケティングはあくまでもマーケティング施策のことであり、メルマガはメールマーケティング施策の手法の1つにすぎません。

なお、主要なメールマーケティング手法については後ほど詳しく紹介します。
 

メールマーケティング5つのメリット

メールマーケティングには多くのメリットがあります。メリットを念頭に置くことで、状況に応じたマーケティング施策の使い分けができるようになります。

ここでは、メールマーケティングの5つのメリットについて解説します。
 

導入のハードルが低い

メールマーケティングは、数あるマーケティング手法の中でも、導入ハードルが低いことが特徴です。ビジネスシーンでは現在でもEメールを利用している企業が多いため、マーケティング経験が浅い方でも抵抗なく始められるでしょう。
 

PDCAを回すのが容易で効果検証がしやすい

メールマーケティングで成果を高めるためには、PDCAサイクル(計画・実行・検証・改善)が欠かせません。メールマーケティングツールを活用すれば、配信したメールの開封率・クリック率・不達率・URLクリック率などのスコア把握と検証を容易に行うことができます。

検証結果に基づきトライ&エラーを繰り返すことで、より見込み顧客に対して有益な情報を届けることができます。
 

低コストで導入可能

メールマーケティングは低コストで導入・運用が可能です。紙媒体のDMは、デザイン・印刷・配送にコストが掛かりますが、メールマーケティングに必要なものは、配信先の顧客リストとメール本文のみ。始めたい時に即実践が可能です。

メールマーケティングツールを利用する場合は月額利用料が掛かりますが、多くのメールマーケティングツールの利用料はリーズナブルな価格に設定されているため、コストを抑えてマーケティング施策を実施できます。
 

顧客への効率的なアプローチが可能

メールマーケティングは見込み顧客や既存顧客に対して効率的にアプローチできる手法です。たとえば、B2Bのテレアポの場合は担当者につながるまでがそもそも大変で、要件を伝える前に電話を切られてしまうこともあるでしょう。

対してメールマーケティングの場合は、見込み顧客の連絡先さえ知っていれば、いつでも好きなタイミングで配信できます。受信した相手も好きなタイミングでメールをチェックできるため、コミュニケーションがとりやすいことが特徴です。
 

コンテンツの再利用が可能

メールマーケティングで顧客に届ける情報を毎回考えるのは大変だと感じるかもしれません。そんな時は、自社のブログなどオウンドメディアのコンテンツの再利用と配信が可能です。

たとえば、顧客事例や顧客に役立つ記事のリンクを、簡単な紹介文とともにURLリンクを挿入することで、オウンドメディアへの流入を増やすことができます。さらにオウンドメディア内で回遊率が高まれば、見込み顧客の購買意欲が醸成され、最終的な購入へと繋がります。
 

メールマーケティング2つのデメリット

メールマーケティングは効率的なアプローチができる反面、デメリットもあります。 主なデメリットを2つ解説します。
 

必ず読まれるとは限らない

株式会社アースダンボール社が実施したメルマガ意識調査によれば、配信されたメルマガを読みますか?」という質問に対して、4割以上の方が「ほとんど読まない(33.9%)」もしくは「読まずに削除(9.5%)」と回答しました。

対して、メルマガを全て読むと回答した人は15.1%にとどまるなど、少数派であることがわかります。

また「メルマガの配信停止や解約をしてしまうタイミングはどのような時ですか?」という質問に対しては、「配信頻度が高すぎる時(32.6%)」「メルマガの内容が期待していたものと違う時(26.0%)」となっています。この結果から、配信したメールを読んでもらうためには、頻度よりも内容が重要であるといえます。
 

精度を高めようとすると手間がかかる

マーケティング担当者は、メールの開封率を高めて最後まで読んでもらうために、効果測定を行い、検証・改善のサイクルを回していきます。メールマーケティングは中長期的な施策であることを認識し、情報発信の精度を高めるためには手間と時間がかかることを念頭に置いて施策を進めていく必要があります。
 

主要なメールマーケティング手法5種類

メールマーケティングと一言でいっても、いくつかの手法があります。それぞれの特性を理解することで、目的に応じた使い分けができるようになります。

ここでは、メールマーケティングの5つの手法についてそれぞれ解説します。
 

メルマガ

メルマガとは、メール配信によって見込み顧客の行動を促す手法です。メルマガの大きな特徴は、すべての受信者に対して同一のメールを一斉配信することです。

目的 内容例 配信頻度

販売促進

イベント・セミナー・セール情報のお知らせ

不定期

課題の喚起

業界の最新情報や、顧客の活用事例紹介

不定期

信頼関係の構築

オウンドメディア(ブログ)の更新情報

定期

メルマガを配信する目的とターゲット設定に合わせて、配信内容や頻度を決定しましょう。
 

リターゲティングメール

リターゲティングメールとは、見込み顧客のWebサイト訪問履歴を元に、メールでアプローチする手法です。リターゲティングメールの活用によって、顧客の状況・要望に合った内容のメールを最適なタイミングで配信できます。

タイミング 配信内容

料金ページにアクセスしたとき

特別価格キャンペーンの案内

ヘルプページにアクセスしたとき

フォローアップメールの配信

商品詳細ページにアクセスしたとき

オンライン商談日程調整の案内

このように、ユーザーの実際の行動履歴に基づいてメールが配信されるため、コンバージョン獲得に繋がりやすいことが特徴です。あらかじめシナリオを設計しておくことで自動送信化ができるため、効率的に顧客の信頼獲得や売上アップにつなげられます。
 

ステップメール

ステップメールとは、あるアクションをした人に対して、事前に作成したシナリオに合わせてメールを配信する手法です。

たとえば、はじめてサービスを購入した顧客に対し、お礼メール、使い方に関するレクチャーメール、困ったことがないかといったフォローメールを段階的に配信します。

配信のタイミングは自由に設定できるため、適切なタイミングで配信できれば、顧客満足度の向上や、リピート率の向上につなげられます。
 

休眠顧客発掘メール

休眠顧客発掘メールは、一定期間活動がない休眠顧客に対して、行動を促すためのメールを配信する手法です。たとえば、前回の購入から1年空いた顧客に対し、状況の確認や新商品の案内を行うことで、自社を再認識させ商品購入につなげます。

一度購入をしてくれているため、新規の見込み顧客に比べて購入につながりやすく、顧客フォローの一環として使われている手法です。中には連絡先が変わっている顧客もいるため、顧客リスト精査にも役立ちます。
 

セグメントメール

セグメントメールは、配信対象を絞って配信するメール手法です。見込み顧客の興味度合いに応じてランク分けをしたり、年齢・性別・属性など条件に適した内容を配信します。

メールを受信した見込み顧客は、画一的な内容のメールに比べて、「自分宛に送信された」と感じるため、行動変容が期待できます。
 

メールマーケティングの効果を最大限にする配信手順

メールマーケティングの効果を最大限に高めるためには、手順を守ることが大切です。ここでは、実際のメールマーケティング配信手順に沿って5つのステップを紹介します。
 

メール配信のターゲット・目的を明確にする

はじめに、配信内容と配信先ターゲットを明確にします。

だれがどのような悩みを抱えていて、その解決手法として自社の商品・サービス紹介・お役立ち情報など、その情報は誰が欲しいと感じるかを、顧客の悩みを基点に具体的にイメージします。

B2Bであれば、業界・業種・企業規模・事業内容・抱えている悩みなど、ペルソナを具体的に落とし込みます。

メールマーケティングはラブレターのようなものです。不特定多数の人に「みなさん」と投げかけるよりも「あなただけ」と言われる方が、興味を持ってもらえる可能性は高まるでしょう。
 

配信先リストを準備する

ターゲットを明確にしたら、次に配信先リストを準備します。企業名、担当者名、メールアドレスがまとめられたリストを用意すると良いでしょう。

リストは購入もできますが、コストが掛かることがネックです。まずは、CRM(顧客管理システム)を活用してみましょう。名刺情報など顧客の情報をひとまとめにし、属性に分けてデータを抽出できるため、かんたんに顧客リストを作成できます。

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メールコンテンツを作成する

配信するメールの内容を検討します。初心者がやってしまいがちなのは、あれもこれもと情報を詰め込み過ぎて、やたら長文になったり、何が伝えたいのかわからなくなることです。

すべての情報を書き切る必要はなく、ポイントだけ簡潔に伝えて詳細はランディングページのURLをクリックしてもらうように導線を引いたり、箇条書きや画像を挿入して可読性を高めることが大切です。

メール配信ツールを活用すれば、テンプレートが用意されているため、初めての方でもクオリティの高いメール文面の作成・配信が可能です。
 

メールを配信する

メールが完成したら実際に配信をします。一般的なメールサービス(Outlook、Gmailなど)を活用するのも1つの手段ですが、毎回宛先と本文を変更するのは労力が掛かり、誤送信や情報漏えいなどのリスクもあります。

メール配信ツールを使えば、誤送信のリスクが減り、ステップメール機能によって、顧客のアクションに応じて、2回目以降のメールも自動で配信設定が可能になります。
 

効果分析を行う

メールマーケティングは一度送って終わりではなく、効果分析と検証が大切です。PDCAサイクルを継続的に回していくことで、徐々に成果を高めることができます。

メールマーケティングツールを活用すれば、メールの開封率、本文内のURLクリック率、資料ダウンロード数などあらゆるデータを確認できるため、より精度の高い分析を行えるようになります。
 

KPIはどう設定すればいい?メールマーケティングにおける効果測定の指標

メールマーケティングは最終的に購入・成約に繋げることがゴールになります。KGI(経営目標達成指標)を最短で達成するためにはKPI(重要業績評価指標)の設定が必要不可欠です。

登山で例えるならば、山頂(KGI)にたどり着くためには、いつまでに何合目までに着いているべき(KPI)と計画を考えるでしょう。KPIは、目的を達成するために必要な要素を切り出した指標のことです。

設定したKPIの進捗確認と、実施した施策の効果測定を行うことで、課題や改善点が明確になります。メールマーケティングのKPIとして設定すべき項目は、主に次のようなものが挙げられます。

KPI指標 内容

到達率

送信元にメールが届いた割合

開封率

送信メールが開封された割合

クリック率

メール本文内のURLがクリックされた割合

CV(コンバージョン)率

購入・申込みなど目標を達成した割合

 

メールマーケティングの秘訣は効果検証と改善を繰り返すこと

本記事ではメールマーケティングの基礎から実際の配信手順まで解説しました。今でも多くの企業がビジネスメールを活用しているため、メールマーケティングはアプローチ手法として効果が見込める手法です。また、コストもリーズナブルなので、導入ハードルも低いことが特徴です。

メールマーケティングで成果を出すためには、メール配信の目的とターゲットを明確にし、メールを受け取った相手にとって役立つ内容であることが大切です。つまり、顧客満足を基点とした事前設計が重要ということです。

さらに、メール配信後はメール開封率・クリック率などのスコアに基づき、検証と改善を繰り返すことで、より顧客価値の高いメールマーケティングの実施が可能です。

こうした高品質なメールマーケティングを実施するためには、「メール配信ツール」の活用がおすすめです。HubSpotのメール配信ツールを活用すれば、顧客リストの抽出から配信後のスコア分析まで簡単に実施でき、メール作成を効率化するテンプレートまで豊富に備わっています。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

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