📋 この記事の要点
- メルマガの開封率は、メールがどの程度開封されたかを把握できる、メールマーケティングの成果を測る重要な指標の一つ。
- 開封率は業種やターゲット、配信リストの状態などによって異なるため、業界別ベンチマークは目安として活用し、自社の過去実績や配信条件とあわせて評価することが重要。
- 開封率の改善では、件名、配信対象、配信タイミングなどを検証し、自社の読者に適した条件を見つけることが重要。
- 開封率だけでなく、クリック率やコンバージョン率、ROIなどのKPIもあわせて分析・改善することで、メールマーケティング全体の成果を高められる。
この記事は10分で読めます

メルマガ施策において、読者との接点を生み出す最初の指標が「開封率」です。どれだけ魅力的なコンテンツを用意していても、メールが開封されなければクリックやコンバージョンにはつながりません。そのため、開封率の改善はメールマーケティング全体の成果を左右する重要な取り組みといえます。
メルマガ配信ガイド&事例集
メルマガ(メールマガジン)運用をゼロから始める方法を詳しく解説します。
- 卓越したデザイン
- ユニークで魅力的なコピー
- クリックしやすいCTA
- 読み手を疲れさせない構成
今すぐダウンロードする
全てのフィールドが必須です。
フォームは利用できません
この記事では、メルマガの開封率の定義や計算方法、業界別の平均開封率、測定方法、開封率を高める具体的な施策を解説します。また、クリック率やコンバージョン率など、あわせて確認したいKPIも紹介しますので、自社のメールマーケティングを改善する際の参考にしてください。
メルマガの開封率とは
メルマガの開封率とは、到達したメールのうち、開封として計測されたメールの割合を示す指標です。開封率は、開封数をメール到達数で割って100を掛けた値(開封率 = 開封数 ÷ メール到達数 × 100)で算出されます。
例えば、1,000通配信して1,000通すべてがエラーなく到達し、200通が開封された場合の開封率は20%です。この数値から、配信したメールがどの程度開封として計測されたかを確認できます。
メールが開封されない限り、クリックやコンバージョンといった成果にはつながりません。そのため、開封率はメルマガ配信で最初に確認すべき重要な指標といえます。
なお、メールの開封率を正確に測定するにはHTML形式のメールで配信する必要があり、テキスト形式のメールでは原則として計測できません。
開封率はメルマガ成果の入り口を示す指標ですが、 最終的なビジネス成果を評価するにはクリック率や コンバージョン率などの指標と組み合わせて見ることが重要です。 本記事の後半では、開封率と合わせて確認したいKPIも紹介します。
メルマガの開封率の平均値
メルマガの一般的な平均開封率は15~30%程度といわれています。幅が大きいのは、開封率がターゲット層やビジネスモデル、業種などによって変動するためです。
例えば、自社の商品やサービスを購入した経験がある既存顧客層への配信は開封率が上がりやすくなります。
さらに、ビジネスモデルや業種の違いによっても開封率の平均値に差が生じます。
ここでは、複数の調査データをもとに、業界別の開封率の傾向を紹介します。調査会社によって対象地域、業種分類、集計方法などが異なるため、開封率のベンチマークには差があります。以下の数値は絶対的な基準ではなく、自社に近い条件を確認するための参考値として活用してください。
Benchmark Emailの2026年版レポートによると、日本全体の平均開封率は33.74%、平均クリック率は1.30%です。
複数国を横断した業界別の調査では、eラーニング(クリック率5.83%)が高く、化粧品(0.54%)やITサービス(0.61%)は低い傾向にあります。
- ITサービス:開封率 28.16%/クリック率 0.61%
- マーケティング・広告:開封率 19.14%/クリック率 1.75%
- 法律サービス:開封率 22.92%/クリック率 1.79%
- アパレル:開封率 28.09%/クリック率 2.36%
- 化粧品:開封率 28.26%/クリック率 0.54%
- 病院・医療:開封率 21.44%/クリック率 1.45%
- 健康・フィットネス:開封率 19.85%/クリック率 0.95%
- eラーニング:開封率 21.27%/クリック率 5.83%
- 旅行・観光:開封率 23.04%/クリック率 0.76%
- 製造業(機械):開封率 30.16%/クリック率 2.32%
出典:業界・地域別メルマガ平均開封率レポート【2026年版】
GetResponseが世界各国の利用データをもとにまとめたレポートからも、業界ごとのデータをいくつかご紹介します。
- 自動車:39.69%/5.76%
- 教育:41.33%/3.17%
- ヘルスケア:43.95%/3.08%
- 金融:34.70%/5.34%
- インターネットマーケティング:32.62%/3.18%
- 不動産:42.71%/3.51%
出典:Email Marketing Benchmarks & Statistics (Updated for 2024)
SearchLabが公開している2026年版のメールマーケティング統計では、業種別に以下のような開封率・クリック率となっています。
- 政府・非営利団体:28.7%/4.1%
- 教育:27.3%/3.6%
- ヘルスケア・製薬:25.1%/3.1%
- 金融サービス:23.2%/2.5%
- B2B / SaaS:21.8%/2.8%
- 旅行・ホスピタリティ:20.4%/2.1%
- 小売・EC:15.7%/2.1%
テキストメールの開封率は測定できる?
結論からいうと、テキストメールでは開封率を正確に測定することはできません。
メルマガの開封率は、HTMLメール内に埋め込まれた透明な画像(トラッキングピクセル)が読み込まれたタイミングをもとに計測されます。しかし、テキストメールには画像を埋め込めないため、「メールを開いた」という情報を取得できない仕組みになっています。
そのため、テキストメールでは開封率の代わりにクリック率やコンバージョン率などを効果測定の指標として活用するケースが一般的です。一方、HTMLメールであれば開封率に加え、クリック率やエラー率などもあわせて確認できるため、件名や配信タイミングの改善にも役立ちます。
なお、Appleのメールアプリに搭載されている「メールプライバシー保護(MPP)」などの影響により、HTMLメールでも開封率が実際より高く計測される場合があります。そのため、近年では開封率だけで成果を判断するのではなく、クリック率やコンバージョン率など複数の指標を組み合わせて評価することが重要です。
メルマガ開封率の測定方法
メルマガの開封率を正しく把握するには、適切な測定方法でデータを取得する必要があります。ここでは、開封率の測定によく使われる次の3つのツールを紹介します。
- GA4(Google アナリティクス4)
- メール配信ツール
- MA(マーケティングオートメーション)ツール
それぞれの具体的な測定方法を見ていきましょう。
GA4(Google アナリティクス4)
GA4(Google アナリティクス4)は、無料のアクセス解析ツールです。外部ツールであるMeasurement Protocolを使用して計測用のパラメーター付きURLを生成し、メルマガの本文内の画像タグに埋め込むことで開封率を測定できます。
すでに自社サイトのアクセス解析でGA4を利用している場合は、メール施策とWebサイト上のユーザー行動をまとめて分析できる点が大きなメリットです。開封率だけでなく、メール経由の流入数やコンバージョン、ユーザーのサイト内行動まで一元的に確認できるため、メールマーケティング全体の効果を把握しやすくなります。
一方で、開封率を計測するためにはMeasurement Protocolの設定や計測環境の構築が必要になるため、ある程度のWebマーケティングや分析に関する知識が求められます。
メール配信ツール
メール配信ツール(メールマーケティングツール)は、メールの配信から効果測定までを手軽に行える専用ツールです。HTMLメールを配信すると、開封率を計測するためのトラッキング用画像が自動で挿入されるため、特別な設定を行わなくても開封率を確認できます。
また、管理画面ではメールごとの開封率だけでなく、クリック率、到達率(エラー率)、配信数、解除率なども自動で集計されるため、運用担当者でも簡単に成果を把握できます。
初めてメールマーケティングに取り組む場合や、まずは配信結果を効率的に分析したい場合は、メール配信ツールから導入するのがおすすめです。サービスによっては月額数百円程度から利用できるものもあり、コストを抑えながら運用を始められます。
MA(マーケティングオートメーション)ツール
MA(マーケティングオートメーション)ツールは、メール配信だけでなく、見込み客の獲得・育成から商談化までのマーケティング活動全体を効率化するためのツールです。顧客情報をもとに配信先をセグメントしたり、ユーザーの行動に応じてメールを自動配信したりすることで、より効果的なメールマーケティングを実現できます。
例えば、HubSpotのMarketing Hubには無料で利用できるメールマガジン作成ツールが用意されており、ドラッグ&ドロップでHTMLメールを作成できます。テンプレートを活用して短時間でデザイン性の高いメールを作成できるほか、配信後は開封率やクリック率などの主要指標をダッシュボードで確認でき、改善にも役立ちます。
さらに、有料プランへ移行すると、CRMに蓄積された顧客情報と連携したパーソナライズ配信やリードナーチャリング、自動配信ワークフロー、A/Bテストなど、高度なメールマーケティングも実施できます。メール施策を継続的に改善したい場合は、CRMとの連携や自動配信ワークフロー、A/Bテストなどの機能を備えたMAツールの活用が選択肢の一つになります。
メルマガの開封率を向上させるためのポイント
メルマガの開封率を向上させるには、いくつか有効な施策があります。ここでは、特に重要な開封率向上の施策として、次の3つを紹介します。
- 4Uの原則を満たした件名を付ける
- 適切な配信のタイミングを見極める
- メルマガの内容をパーソナライズする
4Uの原則を満たした件名を付ける
メールを受け取った人が開封するかどうかは、受信ボックスに並ぶ多くのメールの中で「思わず開きたくなる」件名を付けられるかどうかにかかっています。その方法として有効なのが「4Uの原則」です。
4Uとは、件名の作成において意識すべき次の4つの要素の頭文字を取ったものです。
- Useful(有益性)
- Urgent(緊急性)
- Ultra Specific(具体性)
- Unique(独自性)
読者に「役立ちそう」「今すぐ読まないと損しそう」と感じさせる有益かつ緊急性のある内容、そして、何のメールか一目でわかる具体性や他社メールと違いが明確になる独自性を件名に盛り込むことで、開封率の向上が期待できます。
例えば「限定公開:2か月で成約率1.5倍!営業のプロが実践する5つの秘訣」というタイトルは、有益性や緊急性が明確で、具体的な数字も盛り込まれています。「営業のプロが実践する」というフレーズで独自性も伝えられるでしょう。
適切な配信タイミングを見極める
メルマガを送信する曜日や時間帯も開封率に影響する重要な要素です。ターゲットとする読者層の生活パターンに合わせて、メールを確認しやすいタイミングに配信しましょう。
一般的な調査では、仕事用メールは朝から昼過ぎ、プライベート用メールは夕方から夜に読まれる割合が比較的高い傾向が見られます。また、曜日についても平日の方が反応を得やすいとするデータがあります。ただし、こうした結果はあくまで仮説を立てる際の参考値です。
まずは一般的な傾向を参考に配信時間や曜日の候補を決め、その後は自社の開封率やクリック率などを比較しながら検証しましょう。時間帯を検証する場合は曜日など他の条件をそろえ、曜日を検証する場合は配信時刻をそろえるなど、一度に変更する要素を絞ることで、自社に適した配信タイミングを判断しやすくなります。
メルマガの内容をパーソナライズする
ユーザーの属性や興味関心によってメルマガの内容を変えたり、メール内に受信者の名前を差し込んだりするなど、一人ひとりに寄り添ったメールを届けると「自分ごと」と感じてもらいやすくなります。実際に、件名や本文に受取人の名前や過去の購入商品に関連する情報を盛り込んだメールは、そうでないメールに比べて開封率が高まる傾向があります。
コンテンツのパーソナライズを実現するには、顧客データが蓄積されたCRM(顧客関係管理)ツールやMAツールの活用が有効です。
また、AIを活用することで、メール作成の効率と品質をさらに高めることもできます。例えば、HubSpotのBreeze アシスタントでは、メルマガの件名や本文の作成・リライト、トーンの調整、文章の要約などをAIがサポートします。ターゲットに合わせた件名のアイデア出しや表現の改善も短時間で行えるため、開封率向上につながるメールを効率よく作成できます。
MAツールを導入して顧客を興味関心別にセグメントし、それぞれに最適化したコンテンツを配信した結果、メールマガジンの開封率が従来の1割程度から3~4割程度にまで向上した企業もあります。
ツールの活用によって、リソースに限りがある場合でも一人ひとりに合わせたメール配信が実現し、結果として開封率の改善が期待できます。
メールマーケティングで活用できるその他のKPI
メールマーケティングでは、開封率だけで成果を判断することはできません。メールが読まれた後の行動や最終的な成果まで確認することで、改善すべきポイントを把握しやすくなります。
ここでは、メールマーケティングで確認したい代表的なKPIを紹介します。
エラー率(バウンス率)
エラー率(バウンス率)は、配信したメールが受信者に届かなかった割合です。
エラー率=エラーメール数 ÷ 配信数 ×100
メールアドレスの誤りや無効アドレス、受信ボックス容量不足などが主な原因です。エラー率が高い状態を放置すると送信ドメインの評価が低下する恐れがあるため、定期的なリストの整理が欠かせません。
クリック率(CTR)
クリック率(CTR)は、メールが届いた読者のうち、メール内のリンクをクリックした割合です。
クリック率=クリック数 ÷ メール到達数 ×100
読者がメール内容にどの程度興味を持ったかを把握できるため、本文やCTA(行動喚起)の改善に役立ちます。
反応率
反応率は、メールを開封した読者のうち、リンクをクリックした割合を示します。
反応率=クリック数 ÷ 開封数 ×100
クリック率とは異なり、開封後の行動を評価する指標です。本文の内容やCTAの配置が適切だったかを判断する際に活用できます。
コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率(CVR)は、資料請求や商品購入、問い合わせなど、設定した目標を達成した割合です。
CVR=コンバージョン数 ÷ メール到達数 ×100
または
CVR=コンバージョン数 ÷ クリック数 ×100
クリック率が高いにもかかわらずCVRが低い場合は、ランディングページや申し込みフォームなど、遷移先に改善の余地がある可能性があります。
全体的なROI(投資対効果)
ROI(Return on Investment)は、メールマーケティングに投資した費用に対して、どれだけ利益を得られたかを示す指標です。
ROI=利益 ÷ 投資額 ×100
メール配信ツールの利用料や制作・運用にかかる人件費も投資額に含めて算出します。個別のKPIだけでなくROIまで確認することで、メールマーケティングが事業全体にどれだけ貢献しているかを評価できます。
【Q&A】メルマガの開封率についてよくある質問
メルマガの開封率について、よくある質問をまとめました。
Q1. メルマガの開封率とは何ですか?
メルマガが受信者に届いた件数(メール到達数)のうち、実際に開封された割合を示す指標です。「開封率=開封数 ÷ メール到達数 ×100」で算出され、メルマガの成果を測る最初の指標となります。
Q2. メルマガの平均開封率はどのくらいですか?
一般的な平均開封率は15~30%程度とされています。ただし、業種やターゲット、既存顧客か見込み客かといった条件によって大きく異なるため、自社と同業界のベンチマークと比較することが重要です。
Q3. テキストメールでも開封率は測定できますか?
原則として測定できません。開封率はHTMLメールに埋め込まれたトラッキングピクセルによって計測されるため、画像を挿入できないテキストメールでは開封を取得できません。
Q4. メルマガの開封率を改善するには何を意識すればよいですか?
「4Uの原則」を意識した件名を付けること、ターゲットに合わせて配信タイミングを最適化すること、顧客データを活用してメールをパーソナライズすることが代表的な改善方法です。
Q5. 開封率以外に確認すべきKPIにはどういったものがありますか?
エラー率(バウンス率)、クリック率(CTR)、反応率、コンバージョン率(CVR)、ROI(投資対効果)などもあわせて確認することで、メールマーケティング全体の成果をより正確に評価できます。
開封率の分析・改善でメルマガの成果を向上させよう
本記事では、メルマガの開封率の基礎知識から平均値、測定方法、改善方法、あわせて確認したいKPIまでを解説しました。
特に押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 開封率はメールマーケティングの成果を測る最初の指標であり、業界平均と比較しながら自社の状況を把握することが重要。
- 開封率の改善には、件名の工夫、配信タイミングの最適化、顧客データを活用したパーソナライズ配信が効果的。
- 開封率だけでなく、クリック率やコンバージョン率、ROIなどもあわせて分析することで、メールマーケティング全体を継続的に改善できる。
メールマーケティングは、一度配信して終わりではありません。配信結果を定期的に分析し、件名や配信タイミング、コンテンツを改善し、クリック率やコンバージョン率などもあわせて確認することで、メール施策全体の成果を評価・改善していきましょう。
メルマガ

