インサイドセールスとは?意味や役割、メリットをわかりやすく解説

執筆者 池村真澄
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インサイドセールスとは?意味や役割、メリットをわかりやすく解説

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📋 この記事の要点

  • インサイドセールスとは、電話やメールなど非対面の手法で見込み客との関係を構築し、商談機会を創出する営業手法
  • テレアポとは異なり、「アポイントの数」ではなく「商談の質」を重視する点が大きな違い
  • インサイドセールスには「SDR(反響型)」と「BDR(新規開拓型)」の2つの型があり、企業規模によって使い分けられる
  • コスト削減や生産性向上に加え、顧客インサイトを深掘りできる点がメリット
  • 導入にはKPI・ステージ設計、マニュアル整備、データ活用の3つが成功の鍵

この記事は15分で読めます

営業活動における人手不足の解消や、訪問営業にかかる移動コストの負担を解消するための営業手法として、インサイドセールスがあります。「社内で営業を行う」といった漠然としたイメージはあるものの、テレアポとの違いがわからない方や、自社の商材・営業体制に合っているのかを判断できていないといった方も多いのではないでしょうか。

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インサイドセールスの考え方と進め方を徹底解説!

  • インサイドセールスのメリット
  • インサイドセールスの営業フロー
  • インサイドセールスに欠かせないツール
  • HubSpotの営業事例

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    本記事では、インサイドセールスの意味やメリット・デメリット、生成AIによる購買行動の変化を踏まえた成功のポイントまでわかりやすく解説します。

    インサイドセールスとは

    インサイドセールスとは、電話やメールといった非対面のコミュニケーション手段を活用し、見込み客を直接訪問することなく信頼関係を構築していく営業手段のことです。

    営業活動を分業し、マーケティング部門やフィールドセールス(対面営業)チームと協力しながら、顧客創出を目指します。

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    インサイドセールスの役割

    インサイドセールスの主な役割は、見込み客との関係を構築し、商談の機会を創出することです。

    インサイドセールスでは、非対面のコミュニケーションによって見込み客との関係を強化するため、従来の飛び込み営業やテレアポと比較して商談の成功確度を高められます。

    特に近年は、見込み客が自らインターネット上で情報を収集して、さまざまな企業の商品・サービスを事前に比較することが一般化している状況です。HubSpotが実施した日本のBtoB購買に関する意識・実態調査2026においても、売り手に接触する時点で、検討が「複数候補のリストアップ」以降まで進んでいる買い手は63.5%に上りました。

    インサイドセールスの役割

    そのため、売り手は買い手のニーズを深く理解し、適切な社内判断を行うための材料を提供することが重要です。

    こうした見込み客の行動傾向に合った営業活動を展開することも、インサイドセールスが果たす役割のひとつといえます。

     

    フィールドセールスとの違い

    インサイドセールスとフィールドセールスの大きな違いは、対応する見込み客のフェーズです。

    インサイドセールスは、電話やメールなどの非対面型のコミュニケーションを活用して、見込み客への初回アプローチから商談を設定するところまでを担当します。一方のフィールドセールスは、商談から受注までのフェーズを担当するのが一般的です。

    企業によっては、インサイドセールスが商談から成約までの役割を担う場合もあります。特に、SaaSサービスや単価が低い商材の場合は、インサイドセールスのみで営業活動を完結させることで、商談数を増やしやすい構造になっています。

     

    テレアポとの違い

    テレアポとは、まだ自社とつながりがない相手に電話をかけてアポイントメントの取得を目指す営業手法のことです。

    企業側が選定した個人や企業のリストをもとに営業活動を行うため、その時点で相手のニーズや見込み客に関する詳しい情報を入手できていないケースも少なくありません。

    一方、インサイドセールスの目的は見込み客との関係構築と購買意欲の醸成にあります。単にアポイントメントを取得するのではなく、購買意欲が高まった見込み客に対して優先的に商談を設定するため、商談の成約率向上につながりやすい点が大きな特徴です。

     

    インサイドセールスが注目されている背景

    インサイドセールスが注目されている背景には、従来型の訪問営業が直面している構造的な課題と、生成AIの普及による買い手行動の変化という2つの大きな要因があります。

     

    訪問営業が抱える課題

    まず、労働人口の減少により、多くの企業で営業人材の採用・確保が課題になっている点です。限られた人員で成果を出すには、一人あたりが対応できる見込み客の数を増やす必要がありますが、訪問営業では移動時間がボトルネックとなり、1日に対応できる商談数には限界があります。

    また、遠方の見込み客への訪問には交通費や移動時間といったコストがかかる一方で、必ずしも商談化・受注につながるとは限りません。費用対効果の面でも見直しが求められるようになりました。

    こうした背景から、移動を伴わずに多くの見込み客と接点を持てるインサイドセールスは、限られたリソースで営業成果を最大化する手段として注目を集めています。

     

    生成AIによる購買行動の変化

    HubSpotが実施した日本の営業に関する意識・実態調査2026によると、購買検討の際に生成AIを活用したことがある買い手は合計36.7%にのぼります。

    生成AIによる購買行動の変化01

    さらに、生成AIを活用する買い手の52.4%が「生成AIで得た情報がきっかけで、当初検討していなかった製品を候補に加えた」と回答し、55.3%が「生成AIで得た情報が最終的な意思決定に影響した」と回答しています。

    生成AIによる購買行動の変化02

    この結果からも、営業担当者は、従来のように「見込み客へのアプローチ」の段階から関係を築く姿勢を改めなければなりません。買い手がどのような情報に触れ、どのような比較軸で検討を進めてきたのかを踏まえたうえでコミュニケーションを設計する必要性が高まっています。

     

    インサイドセールスの種類

    インサイドセールスは、大きく分けてSDRとBDRの2つに分類されます。

     

    SDR:反響型営業

    SDR(Sales Development Representative)は、「反響型営業」と呼ばれる手法です。

    反響型営業では、まず、ブログやSNSを活用して情報を発信し、見込み客側からの問い合わせなどのアクションを促します。この手法は、企業側から見込み客にアプローチする「アウトバウンドマーケティング」とは反対のコミュニケーションになり、「インバウンドマーケティング」と呼ばれています。

    インバウンドマーケティングで集めたリードをナーチャリングし、意欲が高まったタイミングで商談へつなげるといった営業方法が反響型営業です。

    インバウンドマーケティングで創出した見込み客は、すでに商品やサービスに興味があるため、商談サイクルが短い傾向にあります。そのため、SDRでは多くの見込み客に対応できるのが特徴です。ただし、創出する見込み客は不特定になるので、必ずしも購買意欲が高いとは限りません。また、受注額も顧客によって差があります。

    こういった特徴から、SDRは主に中小企業向けの営業手法とされており、受注数を地道に積み上げて売上を伸ばすことを目指します。

     

    BDR:新規開拓型営業

    BDR(Business Development Representative)は、「新規開拓型営業」と呼ばれる手法です。新規開拓型は、ターゲット設定を行い、理想的な企業に対して営業側からアプローチをかけます。

    手順としては、まず自社が理想とする顧客像にマッチし、自社にとってバリューのある企業を特定します。営業は自社を認知してもらうところから始めるため、営業プロセスには時間がかかり、数多くはこなせません。しかし、BDRは長期で見込み客と信頼関係を築いていく営業方法で、受注額も大きくなりやすい傾向にあります。

    ターゲットを特定の企業に絞り込み、時間をかけることで大きなリターンが期待できることから、BDRは大企業向けの営業に適しているといえるでしょう。

     

    インサイドセールスのメリット

    インサイドセールスには、営業コストの削減や業務効率化など、訪問営業にはない特有のメリットがあります。また、顧客インサイトの深掘りができる点も大きなメリットです。

     

    営業活動の効率化が可能

    訪問型のセールスでは、商談と商談の間に移動時間や待ち時間が発生してしまいますが、インサイドセールスではその時間がかかりません。そのため、より多くの商談を行えるようになります。インサイドセールスを導入することで移動時間を削減し、最小限の時間で営業活動を進めることが可能です。

     

    生産性が向上する

    インサイドセールスは社内から電話やメールを通じて営業活動を行うため、訪問や出張にかかるコストが発生しません。フィールドセールスチームと分業することで、営業コストの削減につながります。

    さらに、マーケティング活動で創出した見込み客のリストには、購買意欲が低い見込み客も含まれます。インサイドセールスの活動を通してリードクオリフィケーションを行うことで、優先度の高い見込み客を明確にできるため、すべての見込み客へ順番にアプローチする場合と比べて商談化率が向上し、生産性が高まります。

     

    顧客インサイトの深掘りにつながる

    インサイドセールスは、見込み客への初回アプローチから商談設定までを担うことが多く、顧客が最初に接点を持つ営業窓口となります。そのため、見込み客の課題意識や情報収集に使用しているチャネル、迷いや不安といった行動・心理面の解像度を早い段階から高めやすい立場にあります。インサイドセールスを通じて得た情報を蓄積・活用することで、営業活動だけでなくマーケティング活動にも貢献できる点が強みです。

     

    インサイドセールスのデメリット

    インサイドセールスを導入する際は、次のようなデメリットもあることを認識しておきましょう。

     

    仕組みづくりが必要

    インサイドセールスの導入には、マーケティング部門やフィールドセールスチームとの連携が欠かせません。営業プロセスを分業することで、見込み客の担当者が複数人となるため、混乱が発生しないように情報を共有するための仕組みが必要です。

    見込み客との円滑なコミュニケーションを行うためにも、情報共有の仕組みづくりや、MAツールなどの導入を検討しましょう。

     

    非対面のコミュニケーションの難しさ

    インサイドセールスは非対面でのコミュニケーションとなるため、対面営業に比べて顧客との信頼関係を構築するのに時間がかかることがあります。電話やメールでは、商品・サービスの良さが伝わりづらかったり、見込み客の反応や心境がわからずに、ミスコミュニケーションが起こったりする場合があります。

    アプローチのタイミングや頻度など、コミュニケーションの取り方に注意が必要です。

     

    インサイドセールス導入の流れ

    インサイドセールスの導入は、次の6つのステップで行います。

    1. 目的の明確化:課題を洗い出し、インサイドセールス導入の目的を明確にする
    2. マーケティング・営業プロセスの見直し:それぞれのチームの役割を明確にし、全体のプロセスを最適化
    3. インサイドセールスチームの役割の決定:インサイドセールスの役割・プロセスを決める
    4. オペレーションを支えるツールの導入:CRM・MA・SFAツールなどのツールを検討する
    5. KPIの設定:インサイドセールスチームが目標を達成するためのKPIを決める
    6. 組織体制の確立:人材の配置や外注の手配などを行う

    各ステップについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

     

    インサイドセールスの成功事例

    インサイドセールスの導入によって成果を上げた企業は数多くあります。

    • ピー・シー・エー株式会社:部門を越えて顧客情報を一元管理できるHubSpotを導入し、インサイドセールスとマーケティングの連携を強化。過去のアクティビティ履歴を活用した最適なタイミングでのアプローチにより、MRRを5倍に成長させました。
    • パナソニック インダストリー株式会社:対面重視の営業スタイルに限界を感じ、MAツールをHubSpotに統一。顧客データを分析してカスタマージャーニーに沿った営業プロセスを構築し、対面とデジタルを組み合わせたハイブリッドな顧客対応を実現しました。
    • 中央日本土地建物株式会社:シェアオフィス事業「SENQ」の立ち上げにあたり、CRMとMAを活用してインサイドセールス体制を強化。従来のBtoB営業とは異なるBtoCに近いアプローチに挑戦し、見込み客のフォローアップ体制を戦略的に見直しました。

     

    インサイドセールスを成功に導くポイント

    インサイドセールスチームの立ち上げ後、成果が安定するまでには運用面での工夫が欠かせません。ここでは、KPI・ステージ設計、マニュアルの整備、データ活用という3つのポイントを紹介します。

     

    効果的なKPI・ステージ設計

    インサイドセールスの成果を安定させるには、目標(KPI)と、見込み客を管理するための基準(ステージ)を組織のフェーズに合わせて設計します。

    KPIは、インサイドセールス部門の立ち上げ期から成熟期まで、フェーズに応じて設定するのがポイントです。マーケティング部門やフィールドセールスチームとも協議し、他部門のKPIと整合性を取ることで、営業・マーケティング全体の最適化につながります。

    あわせて、見込み客の情報は「新規」「未コンタクト」「リサイクル(予算が合わなかったり、導入時期が先だったりする見込み客)」といったステージで管理すると効果的です。ステージ管理には、次のようなメリットがあります。

    • フォローアップの優先順位が付けやすい
    • ステージごとに話す内容が絞れる
    • 対応中の案件が多い担当者への新規案件の振り分けを調整できる

    KPIとステージという2つの軸を組み合わせることで、見込み客の状況に応じた優先度付けと、目標に対する進捗管理の両方が可能になります。

     

    マニュアルの整備

    インサイドセールスの成果を安定させるには、担当者個人のスキルに頼らず、誰が対応しても一定の品質を保てる仕組みづくりが欠かせません。その中心となるのが、トークスクリプトをはじめとするマニュアルの整備です。

    トークスクリプトは、BANT-CH(予算・決裁権・必要性・導入時期・競合・きっかけ)情報を抜け漏れなく聞き取れるよう設計することが大切です。これらの要素をヒアリング項目に盛り込んでおくことで、見込み客のニーズに合った提案が可能になるだけでなく、「予算や納期が合わない」といった理由で成約直前に失注する事態を防げます。

    トークスクリプトは、連絡の目的や相手の状況に応じて内容を大幅に調整する必要があります。特に、以下のケースでは内容を明確に分けましょう。

    • 新規の見込み客に連絡する場合
    • 過去に購買意欲が低かった見込み客をフォローする場合

    このように「新規」「未コンタクト」「リサイクル」といったステージごとにスクリプトを最適化しておくことで、ターゲットに合わせたアプローチが可能となり、生産性が向上します。

     

    データの収集・分析

    インサイドセールスは、電話やメールなどオンラインのやり取りを通じて活動するため、対応履歴や見込み客の反応といったデータを蓄積しやすいという特徴があります。次のようなツールを活用し、データを収集・分析しながら日々の営業活動に活かすことで、効果的な改善が可能です。

    まず優先して導入すべきなのは、CRMです。見込み客や顧客の状況を一元的に把握できるため、ニーズに合った施策を考える土台になります。CRMの情報をベースにMAやSFAを連携させることで、さらなる効率化が可能です。

    HubSpotは、顧客情報を管理するCRMを基盤として、Marketing Hub(MA)やSales Hub(SFA)といった関連ツールをシームレスに連携できるのが大きな特徴です。部門を問わず、最新の顧客情報をもとにした活動が可能になるだけでなく、データの属人化も防止できます。

    さらに、AI機能「Breeze」が標準搭載されており、コンタクトや企業、商談などの活動履歴をAIが分析し、重要なポイントを自動要約する機能を無料プランから利用できます。

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    インサイドセールスで自社の営業・マーケティングを強化しよう

    インターネットで情報を取得することが当たり前となった現在、非対面で商談機会を創出するインサイドセールスは欠かせない営業手段の一つです。特に近年は、労働人口の減少による採用難や、生成AIの普及に伴う購買行動の変化により、その重要性がさらに増しています。

    インサイドセールスを成功に導くには、誰でも一定の品質を保てるマニュアルの整備や、データを収集・分析できる環境構築が欠かせません。とくに重要となるのがCRMやSFAといったツールです。各部門の情報を一元管理し、部門をまたいでスムーズに活用できる仕組みがあることで、より効率的な営業活動が可能になります。

    HubSpotは、CRMを基盤にSFAやMAをシームレスに連携できるプラットフォームです。データの一元管理とAIによる自動化で、各部門が同じ顧客情報をもとに活動できる環境を整えることができます。

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    インサイドセールスに関するよくある質問

    インサイドセールスの立ち上げにはどのくらいの費用がかかりますか?

    主に人件費とツール導入費用がかかり、規模によって数十万円〜数百万円単位まで幅があります。内訳としては、インサイドセールス担当者の採用・育成にかかる人件費が中心で、それに加えてCRMやMA、クラウド電話システムなどのツール導入・運用費用が発生します。訪問にかかる交通費や出張費は削減できる一方で、これらの費用は総合的に見て判断する必要があります。まずは無料プランが用意されているCRMでスモールスタートし、運用が定着してから有料機能への切り替えを検討する進め方も可能です。

     

    インサイドセールスは何人くらいの規模から始められますか?

    決まった最低人数はなく、1〜2名の小規模なチームから始めることも可能です。むしろ立ち上げ初期は、少人数でKPIやトークスクリプトの検証・改善を素早く回し、成果が見え始めてから体制を拡大していく進め方がおすすめです。社内にノウハウが少ない場合は、CRMなどのツールを活用して情報を蓄積しながら、段階的に仕組み化していくと良いでしょう。

     

    SDRとBDRはどちらを選ぶべきですか?

    企業規模や営業ターゲットによって異なります。中小企業向けには不特定多数のリードを効率的に扱えるSDR、大企業や高単価商材向けには特定ターゲットに深くアプローチするBDRが適しています。

     

    インサイドセールスに向いている商材・業種はありますか?

    SaaSサービスや単価が比較的低い商材、遠方顧客が多い業種、人手不足に悩む企業での導入事例が多いです。非対面でも商品価値を説明しやすい商材や、繰り返し接点を持つことで関係を深められる商材は特に向いています。

     

    テレアポとインサイドセールスは何が違いますか?

    テレアポはアポイント取得を目的とした架電活動ですが、インサイドセールスは見込み客との関係構築と購買意欲の醸成を目的とした継続的な営業活動です。商談数よりも商談の質を重視する点が大きな違いです。

    HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

     

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