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消費者の購買行動の変化に対応するマーケティング方法として、「リードナーチャリング」が注目されています。

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リードナーチャリングは、「見込み客の購買意欲の醸成」を意味し営業・マーケティング双方にとって重要な施策です。

今回は、リードナーチャリングの基礎から、実施する際の具体的な手法・手順を解説します。

MAとコンテンツを活用したリードナーチャリングガイド

リードナーチャリングとは「見込み客の購買意欲の醸成」

リードナーチャリングとは、見込み客との良好な関係の構築を目指すことで、将来的な顧客の醸成につなげていくマーケティング方法です。

直訳では「リード(見込み客)」「ナーチャリング(育てる・育成)」となり、「見込み客の購買意欲を醸成する」という意味を持ちます。

リードナーチャリングを実施するには、カスタマージャーニーを前提にする必要があります。認知から購買に至るまでの各段階で、買い手のニーズに即した価値提供を行い、徐々に信頼を得ることが、リードナーチャリングの基本の思想です。

長期的な視点を持つマーケティング方法であることから、商品やサービス購入に至るまでに、長い検討期間を要する商材に特に有効といえます。

リードナーチャリングとは「見込み客の購買意欲の醸成」
 

リードナーチャリングの役割

リードナーチャリングは、企業へどのような効果をもたらすのでしょうか。リードナーチャリングの具体的な役割と、期待できる効果を3つご紹介します。
 

見込み客の購買意欲を醸成し、機会損失を減らす

営業活動やマーケティング活動で創出した全ての見込み客(リード)が、はじめから購買意欲が高いわけではありません。

リードナーチャリングの最も重要な役割は、継続的なフォローによって自社に対する信頼を醸成することです。見込み客へ価値を提供することで徐々に信頼を得て、「この会社なら安心して任せられる」「この商品なら信用できる」と思ってもらう、そこから最終的に商品やサービスの購入に繋げていくことがゴールとなります。

また、買い手にとっても、自分では調べきれなかった情報が得られる、検討材料が増えて購入の意思決定がしやすくなるなどのメリットがもたらされます。適切なリードナーチャリングの実施は、売り手・買い手双方の機会損失を減らせるともいえます。
 

営業効率の向上

従来の営業活動では、見込み客リストに一斉に電話やメールなどでアプローチする方法が主流でした。

しかし、見込み客にいきなり営業担当者からアプローチしても、徒労に終わるケースが少なくありません。State of Marketing Report | 2021 Marketing Trends(HubSpot) の調査では、マーケターから営業担当へ渡されたリードのうち、「購入の見込みがある」のはたった7%という結果が出ています。

従来の営業方法では、すべてのリードに同じアプローチをすることになります。これでは効率が悪く、購買意欲が高い見込み客への対応が後回しになる可能性もあります。

リードナーチャリングを実践すれば、購買意欲がまだない方にはメールによる情報提供などのフォローを行い、検討したいタイミングが来たら営業担当者に引き継ぐことが可能になります。このように、創出した見込み客のニーズを把握し、適切なタイミングで営業アプローチができれば、営業効率が向上し、営業担当者はより一人ひとりの見込み客と向き合い、最適なアプローチを考えられるようになるでしょう。
 

リードナーチャリング実施前に必要な3つのプロセス

リードナーチャリングでは多くの効果が期待できますが、実践する前に体制を整えておく必要があります。実践前に必要なプロセスとして、以下の3つが挙げられます。

  1. 見込み客(リード)情報のデータ化・分類
  2. 自社商品のカスタマージャーニーを策定
  3. カスタマージャーニーをもとに各見込み客(リード)を分類

1つずつ説明していきます。
 

1. 見込み客(リード)情報のデータ化・分類

はじめに行うのは、リード情報のデータ化です。セミナーや訪問営業で入手した名刺、Webからのお問い合わせなどさまざまな手段で創出したリードを、次のような条件で分類すると管理しやすくなります。

  • 性別
  • 住所
  • 年齢
  • 職業
  • 過去の取引履歴
  • 直近の購入行動 など

これまで管理を別々に行っていたのであれば、一元化することでデータの重複なども避けられます。
 

2. 自社商品のカスタマージャーニーを策定

適切なナーチャリングを実施するためには、見込み客ごとの状況を把握し、それに合わせて提案する内容を変えていく必要があります。自社商品の場合、認知から購買まで、見込み客がどのような段階を踏むのかを可視化したカスタマージャーニーを作成し、それぞれの段階に応じたアプローチを考えられるようにしましょう。

カスタマージャーニーを作成する際は、購買行動のフレームワークを参考にしてみましょう。代表的なものとして、「AIDMA」「AISCEAS」「DECAX」「TPCM」などが挙げられます。例えば「AIDMA」は、「注意→関心→欲求→記憶→行動」の順で購買に至るという考え方です。

各モデルを参考に、自社の商品・サービスに適した購買プロセスは何かを考えてみましょう。
 

3. カスタマージャーニーをもとに各見込み客(リード)を分類

カスタマージャーニーが明確になったら、見込み客がどのステージに当てはまるのかを分類していきます。

大量のリードを手作業で振り分けるのが困難な場合は、MAツールのスコアリング機能を活用すると良いでしょう。例えば、自社サイトへのアクセス回数、資料ダウンロード数、営業への問い合わせなど、自社への興味関心の高さを推測できるアクションを軸にリードをスコアリングします。そこから、スコア(興味関心度)に応じて適切なアプローチができるようになります。

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ここまで準備ができたら、実践に進みましょう。
 

リードナーチャリングの基本の手法5つ

リードナーチャリングの効果を最大限に得るためには、各手法の特徴や、どのタイミングで実施すると有効であるかを理解しておくことが大切です。リードナーチャリングの基本の手法を確認していきましょう。
 

1. メール

リードナーチャリングのメインの手法は、ステップメールやセグメントメールなどのメール配信です。

ステップメールは、資料請求や無料会員登録など特定のアクションを行った見込み客に対して段階的に配信されるメールです。あらかじめ複数のメールをストーリー形式で作成しておき、決められた間隔で配信します。顧客の行動を軸に発信するものなので、カスタマージャーニーのいずれのステージでも有効です。

セグメントメールは、見込み客の属性やカスタマージャーニーのステージごとで分類し、それぞれに適した情報を配信するメールです。見込み客のニーズや状況に応じた内容にできるよう意識すると良いでしょう。
 

3. ウェビナー

特にB2B企業においては、リードナーチャリングの一環としてセミナー実施は一般的な手法でした。近年は、オンラインで開催するWebセミナーの「ウェビナー」を取り入れる企業も増えています。会場手配が不要なことや、遠方の顧客へもアプローチできることなどメリットも多くあります。

また、ウェビナーの内容を、配信用の動画や記事、ダウンロード資料に横展開して発信するのも有効でしょう。
 

4. リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、自社サイトから一度離脱したユーザーを追跡し、他社サイトを見ている時に広告を表示する手法です。繰り返し広告を目にすることで記憶に残り、潜在ニーズに訴える効果が期待できます。

リターゲティング広告を用いたリードナーチャリングでは、忘れた頃に再認識してもらうことを目的としているため、定期的に配信するほか、休眠顧客となったあとに用いると効果的です。
 

5. オウンドメディア

オウンドメディアは、見込み客との最初の接点を生み出すリードジェネレーションの役割が求められがちですが、リードナーチャリングにも有効です。記事や資料を継続的に発信し、価値あるメディアと認識してもらえれば、定期的にオウンドメディアに訪問してもらえる=自社情報を伝えられる機会が増えることになります。

もちろん、オウンドメディアの記事や資料を読んですぐに購入に至ることは少ないので、長期的な視点を持ち、ファンを増やしていくことを念頭に運営しましょう。
 

6. セミナー・展示会・イベントなどのオフライン施策

セミナー・展示会・イベントなどのオフライン施策もリードナーチャリングに寄与できます。オフラインイベントではどれだけ名刺を獲得できるかを重視しがちかもしれませんが、その後いかに良い関係構築ができるかを意識して名刺交換に臨みましょう。

オフラインの場合は、相手に興味を持っていただければその場で最初の商談を設定することも可能なので、リードジェネレーション→リードナーチャリングをスムーズに行えます。
 

リードナーチャリングを行う際の注意点

リードナーチャリングは見込み客との関係構築に役立ちますが、取り入れるにあたって2つの注意点があります。
 

営業担当者との情報共有・連携を徹底する

多くの企業では、リードジェネレーションからリードナーチャリングはマーケティング部が、実際にリードにアプローチするのは営業部が担当するというように分業制が敷かれているでしょう。

分業体制で起こりがちなのが、マーケティング部で創出した見込み客に営業からアプローチしたところ、全く手応えがなかったと営業側からクレームが入るケースです。これは、どのような状態までナーチャリングしたうえで引き継ぐべきなのかをマーケティング・営業双方ですり合わせできていないのが主な原因です。

そのような無駄な摩擦を防ぐために、何よりも信頼関係を構築した見込み客と良い関係性を続けていくためにも、部門間での連携・情報共有は徹底しましょう。部門間で密にコミュニケーションを取るだけでなく、共通のCRMを導入するなど、情報共有の仕組み化を推進するのも有効な手段です。
 

商材ごとに購買プロセスが異なることを理解する

基本的なことではありますが、取り扱っている商品・サービスによって、購買プロセスの定義が異なる点はしっかり理解しておきましょう。

例えば、代表的な購買プロセスの「AIDMA」は、インターネットやSNSが普及する以前に作られたモデルです。商材によっては、一般的なモデルが当てはまらないケースも多いため、基本の考え方として参考にしつつ、自社の状況にあわせて独自に構築しましょう。
 

リードナーチャリングには顧客の購買行動への理解が不可欠

 

リードナーチャリングには、見込み客への継続したフォローによって機会損失を減らす役割や、営業効率の改善、新規開拓コストの削減などの役割があります。

リードナーチャリングを正しく実践することで、企業にとってメリットがあるのはもちろんのこと、各見込み客に対して細やかな提案ができるようになるため、顧客満足度やブランドイメージの向上にもつながります。

リードナーチャリングを最大限活用するためには、顧客の購買行動について理解し、施策を打つタイミング、アプローチ方法へ配慮することも必要です。

本記事で紹介した手順や基本の手法を参考に、リードナーチャリングを自社の営業・マーケティング活動に取り入れてみましょう。

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元記事発行日: 2022年11月15日、最終更新日: 2022年11月23日

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