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営業活動効率を向上する手法として注目されているのが、「インサイドセールス」です。電話やEメールなどを中心に、主に遠隔で取り組む営業スタイルで「内勤営業」とも呼ばれます。

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今回は、インサイドセールスの定義や具体的な導入方法をご紹介。

合わせて、なぜ今注目が集まっているのか、HubSpotが2022年2月に発表した日本の営業に関する意識・実態調査の結果を踏まえながら解説します。

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インサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、見込み客(リード)に対して、主に遠隔で営業活動をする手法です。お客様を訪問する従来型の外勤営業(フィールドセールス)とは違い、電話やメール、Web会議システムを用いた「内勤」の営業スタイルをとります。

インサイドセールスでは、相手の状態を把握し、適切なタイミングでコミュニケーションをとることが何より大切となります。

働き方改革の一環としてインサイドセールスを導入する企業も増えてきました。さらに、見込み客1件あたりの営業コストの削減も期待でき、実用性が高い営業手法として関心を集めています。

2008年のリーマンショック以降は、時間やコストをかけず効率よく営業活動を回したいと考える企業が増え、さらに普及が進みました。インサイドセールス市場は、アメリカ国内だけで約3兆円規模(2017年度)に達しているとの調査報告もあります。

インサイドセールスを初歩から学びたい方は、以下の記事をご覧ください。

 

インサイドセールスとフィールドセールスはどう違う?

インサイドセールスとフィールドセールスは、何が違うのでしょうか。具体的に見ていきましょう。インサイドセールスとフィールドセールスはどう違う?フィールドセールスでは、営業担当者がお客様を訪問して直接対話しながら商談するため、その場の空気に合わせて柔軟にアプローチ方法を変えるなどして質の高い商談になることが期待できます。

ただ、商談の前後に移動時間が発生するため、商談以外の部分で時間やコストがかかってしまいます。移動時間を考慮したスケジュールを組む必要があるため、1日でこなせるアポイント数も限られます。

一方インサイドセールスでは、移動時間が発生しないため、商談にかけられる時間を増やせます。異動スケジュールを考慮する必要がなく、1日でこなせるアポイント数も増やせます。つまり、効率的に営業活動を推進できるのです。 

営業活動には無駄が多い?国内の営業実態の調査データから見える問題点

インサイドセールスが注目される背景には、現場の課題が存在します。

営業担当者は実際どのような課題を感じているのか、2019年12月にHubSpot Japanが日本の経営者、役員、法人営業担当者など約1,300名を対象に実施した、「日本の営業に関する意識・実態調査」から読み取っていきましょう。
 

営業担当者のうち、約4割が「商談の移動時間がムダ」と感じる

営業担当者に「働く時間のうちムダだと感じる時間の割合」を質問したところ、回答者全体の加重平均で「働く時間のうち25.5%がムダ」だと感じているという結果になりました。この「ムダな時間」を金額に換算してみると、年間約8,300億円もムダにしていることになります(*1)。営業担当者のうち、約4割が「商談の移動時間がムダ」と感じる日本の営業に関する意識・実態調査結果をHubSpotが発表

※1
【時給】「平成30年分民間給与実態統計調査」(国税庁)の「1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与(年収)」の440.7万円を利用して算出

【営業職就労人口】平成27年国勢調査(総務省統計局)。小分類「34a 機械器具・通信・システム営業職業従事者」を「法人営業職」と定義。「営業職全員」の人口としては中分類「営業職業従事者」を利用
【1日の労働時間】法定労働時間の8時間に、今回の調査で明らかになった営業担当者の1日あたり平均残業時間1.5時間を加えて算出

では、営業担当者は具体的にどのような部分をムダだと感じているのか質問したところ、「社内会議(33.9%)」「社内報告業務(32.4%)」に続き、3位が「キーパーソンとの面会ができず再訪問(26.6%)」、4位に「日々の商談の移動時間(24%)」がランクインしました。社内での情報共有か、訪問に関する業務にリソースを割かれていると感じている方が多いようです。

参考:インサイドセールスとは?「働き方改革」の第一歩「訪問しない営業」が必要な4の理由
 

訪問の有無は、成約率にはそれほど大きく影響しない

商品やサービスの買い手側となる経営者・役員・会社員にアンケートを行ったところ、29.4%が「営業担当者に自社を訪問してほしいとは思わない」と回答。

一方で、営業担当者の訪問を希望する人(全体の70.6%)にその理由を質問したところ、1位は「顔を見ずの商談には誠意を感じない(35%)」、2位は「営業担当者の顔を見ると安心感がある(30.1%)」という結果になりました。

明確な理由や合理性があるわけではなく、心理面での要因が大きいと言えます。訪問の有無は、成約率にはそれほど大きく影響しない一方で、インサイドセールスを導入している組織・していない組織それぞれの営業担当者に、自身の商談成約率を尋ねたところ、導入している組織は39.6%、していない組織は41.6%と大きな差が出ませんでした。

訪問で、買い手に「誠意」や「安心感」を与えたとしても、それが成約率を大きく押し上げているわけではないことが分かりました。

調査結果の詳細についてはこちらをご覧ください。

営業活動の多くの時間がムダだと捉えられており、かつインサイドセールスが商談の成約率を下げるわけではないのなら、この課題を解決するためにインサイドセールスの導入は効果が高いと期待できます。

営業現場の課題や内外勤営業の強みについて知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

 

2022年度の調査において見られた変化

日本の営業に関する意識・実態調査は、2021年にも行われ、2022年にHubSpotより発表されました。2022年度の調査では、どのような変化が見られたのでしょうか。

日本の営業に関する意識・実態調査2022の結果をHubSpotが発表

2022年度の調査において見られた変化まず、「電話・メール・ビデオ会議」などを用いたリモート営業を導入している企業の割合は40.4%となり、前回調査の36.4%から増加していることが挙げられます。

一方で、インサイドセールスの要となるツールの1つであるCRMの導入率は34.8%で、近い条件のアメリカにおいては91%の導入率になっていることから、広がりの余地はまだまだあると言えるでしょう。2022年度の調査において見られた変化_2また、顧客にとって営業スタイルが訪問かリモートかの違いは大きな問題ではないことも示されています。「訪問営業とリモート営業のどちらが好ましいか」という質問に対し、前回調査では26.5%が「どちらでもよい」と答えたところ、2022年度では約1.5倍の38.%にまで増加しています。

一方で、購買意思決定における最重要要素は「信頼できる企業であること」であるという結果も出ています。

製品の品質が高いことや価格に見合う商品・サービスであることよりも信頼が上回っており、営業の形態にこだわるのではなく、信頼関係を築けるような営業を模索していくかが重要になると言えるでしょう。

インサイドセールスは営業活動の無駄を省き、効率良く業務を行える点にメリットがあります

しかし、「フィールドセールスよりもインサイドセールスがいい」と優劣で考えるのではなく、顧客にとって適切な営業プロセスの1つとして導入し、多数の顧客接点を持つという意識が重要だと言えます。

インサイドセールスを導入し、複数の顧客接点を持つことで、顧客や見込み客のニーズ・タイミングを正しく把握することにつながるでしょう。

ではここから、インサイドセールスが注目される背景や活用シーンなどを改めて確認しましょう。
 

インサイドセールスが注目される背景

(1)サブスクリプション型ビジネスモデルの拡大

現在、インサイドセールスの効果を最もよく発揮しているのは、サブスクリプション型ビジネスモデルを採用している企業です。

サブスクリプション型ビジネスモデルとは、利用したライセンス数や期間に応じて料金を請求するサービスや製品の提供形態です。

利用者にとっては、導入コストを最小限に抑えることができるという利点があります。したがって、クラウドサービスやソフトウェアのビジネスモデルにはサブスクリプション型が受け入れられる傾向にあるのです。

サブスクリプション型ビジネスモデルを採用している商材は、まず試用期間があり、ある程度利用したら好きな時に解約できるという契約形態をとっているものが多くあります。したがって、提供側(ツールベンダーなど)は営業活動の機会が非常に多くなります。

大まかな営業活動の流れを以下でご説明します。

まず、インターネット検索や広告からの資料請求や問い合わせのリードが発生します。

次に、興味を持っている見込み客に商材の説明、提案などを行い、申し込みや契約手続きを行います。申し込みや契約後は、利用方法の説明や顧客からの利用方法の問い合わせを受けます。

上記はよくある営業活動の流れですが、特にサブスクリプション型では簡単に導入や解約ができてしまうため、利用する顧客数が多くなり、対応にかかる営業活動も非常に多くなってしまいます。

このような特徴のあるサブスクリプション型では、インサイドセールスによる営業が適していると言えるでしょう。
 

(2)業務効率化による人手不足対策

サブスクリプション型ビジネスモデルの例を挙げましたが、このようなサービスや製品の提供形態にかかわらず、人手不足を解消し業務を効率化する手段としてもインサイドセールスが有効です。

インサイドセールスを活用し、正確な見込み客管理と、より確度の高い営業活動に注力することで、少ない人数で無駄を省いた効率的な営業活動が可能となるのです。

日本国内では、IT業界や外資系企業を中心に、人手不足対策としてインサイドセールスを取り入れる企業が急速に増加しています。

これは、いかに少ない人数で事業をスケールさせるかを考え抜いた結果と見ることができるでしょう。
 

インサイドセールスの活用シーン

インサイドセールスの活用シーンには、どのようなものがあるのでしょうか。3つに分けて解説します。
 

(1)確度の高い見込み客を創出したい

まず考えられるのが、確度の高い見込み客を創出したい時です。

インサイドセールスは、マーケティングオートメーション(MA)と呼ばれるツールの登場で大きく進歩しました。マーケティングオートメーションとは、集客や販売促進、顧客管理、営業支援などを一元管理し、一定の業務を自動化するツールです。

マーケティングオートメーションを用いることで、確度の高い見込み客に優先順位をつけ、コンバージョン率を最大化していくことが可能です。

したがって、このシーンにおけるインサイドセールスの仕事量は、テクノロジーの進化によって、ボリュームが少なくなることも期待できます。
 

(2)最小限のコミュニケーションで成約に導きたい

最小限のコミュニケーションで成約に導きたい人員が少ないなどの理由で、見込み客とのコミュニケーションに十分なリソースを割くことができない。こんな時は、まさにインサイドセールスの出番です。

フィールドセールスでもインサイドセールスでも、顧客とのコミュニケーションの頻度が多すぎたり、1回のコミュニケーションに割く時間が長すぎたりすれば、コンバージョンに必要なコスト以上の無駄が発生してしまいます。

そこでインサイドセールスで見込み客の優先順位をつけ、確度の高い見込み客に対してはフィールドセールスによる訪問やWeb会議など、コンバージョンしてもらうために必要な対応を行います。

またマーケティングオートメーションを使えば、見込み客の確度に応じた資料の送付やメールの送付を自動で行うことが可能です。

こうした対応を行えば、最小限のコミュニケーションでコンバージョンを取れるようになっていくでしょう。
 

(3)見込み客に対して効率的にアプローチしたい

インサイドセールスの導入によって、コンバージョン獲得あたりの所用時間をフィールドセールスのみの営業よりも大幅に短縮することが可能となります。大きな理由は、訪問を必要としない分、比較的簡単に先方と商談のスケジュールを調整できるからです。

インサイドセールスでは、問い合わせを受けた当日に電話やメールで連絡をとり、「本日の午後からWeb会議で」という最短アプローチも可能です。

フィールドセールスのみの場合当日のアポイント取得は考えにくいのですが、インサイドセールスの場合はこれが可能となるのです。

フィールドセールスの場合、アポイントをとる際、導入時期や確度を決定づけるような案件の詳細までをヒアリングすることが難しいという問題もあります。

訪問した後に実は確度が低かったということも発生し得るのですが、インサイドセールスを活用できていれば、リード発生の際にある程度の確度付けや簡単なヒアリングが可能となります。
 

(4)営業担当者とカスタマーサクセスの連携を促進したい

カスタマーサクセスを配置している場合、インサイドセールスは、フィールドセールスとカスタマーサクセスの橋渡し役としても活躍することができます。営業担当者とカスタマーサクセスの連携を促進したいカスタマーサクセスとは、お客様が必要としているものを提供したり、目的達成の支援をしたりする組織や部署、オペレーションのことを指します。

こちらも主にサブスクリプション型ビジネスモデルを採用している場合に設置されていることが多く、サービスや製品に対して顧客からの要望や意見をダイレクトに得ることができます。

営業活動では、顧客からの要望や意見を得て、想定される質問の回答を準備したり、クレームにつながるような意見には対応策を講じたり、その説明をしたりと、顧客からのフィードバックは極めて重要です。

その顧客からの要望や意見を得たカスタマーサクセスとフィールドセールスの連携を強化します。そのために、インサイドセールスは、これまでのリードを元に分析した顧客情報と、顧客からカスタマーサクセスに寄せられた要望や意見を分析するのです。

そうすることで、フィールドセールスがより注力して対応すべき顧客の洗い出しや、商談の内容の検討なども可能になります。
 

インサイドセールスを導入すると現場にはどのようなメリットが生まれるのか

インサイドセールスには数多くのメリットが存在します。ここでは、主要なものを4つ解説します。
 

(1)リードの母数が増えても十分対応できる

一つ目は、集まった大量のリードに対し、効率よく対応できる点です。

  • それぞれのリードに対して手早く確度をつけていき、確度の高いリードをフィールドセールスが担当する
  • 中くらいのものはインサイドセールスが担当する
  • 低いものは資料送付やメール対応などで、確度が上がってから担当をつける

こうした工夫によって、リード1件あたりの対応コストを減らしつつ、コンバージョン率を上げていくことができます。

フィールドセールスの場合、見込み客をいかにさばいていくか、見極めが難しい部分があります。

しかし、インサイドセールスの場合、ある程度体系化されていたり、マーケティングオートメーションが確度をポイント化してくれたりするので、大量のリードをさばくことが可能となるのです。
 

(2)外勤営業と比べて教育や新人育成も効率的

インサイドセールスは基本的に社内で業務を行うため、研修を効率的に行うことができます。

フィールドセールスでの商談は、1日に多くて3〜4件の訪問商談に同席して学ぶケースが一般的。しかし、インサイドセールスでは移動や準備に時間が必要ないため、1日に4件以上の商談に同席することができます。

また、商談を新人に任せるフェーズになっても比較的安心です。なぜなら、インサイドセールスは1日の中で実践の機会も多く、心配であればベテランを隣の席に座らせてサポートさせながら商談に挑戦することも可能だからです。
 

(3)精緻なKPI設定の実現

インサイドセールスは、他の営業形態と比較して外的要因によるコンバージョン低下の直接影響を受けづらいため、KPIを設定する上でもほぼ信頼できる値を出すことができます。

これまでの実績をもとに傾向をつかみ、改善点を挙げて、それに対する施策を出す。こうしたPDCAサイクルをコンスタントに回すことで、より正確な値を読むことができるのです。

営業におけるKPI設定は、根拠に乏しいものも多く含まれます。その点インサイドセールスはデータにもとづいた説得力のあるKPI設定が可能となります。
 

(4)ナーチャリング施策のスピーディーな実行

自社を認知してもらいリードを発掘することも重要ですが、同等に見込み客を顧客に育てる「リードナーチャリング(見込み客の購買意欲醸成)」も重要な施策です。

インサイドセールスでは、マーケティングオートメーションを活用することですぐさまリードナーチャリングを実行することができます。これにより、見込み客の熱量があるうちに醸成を行うことができ、顧客を増やすことが可能になります。

見込み客はすぐさま顧客になってくれるわけではなく、比較・検討をした結果離れていくリードも多くいます。適切なタイミングでリードナーチャリングを行うことで、離れていったかもしれないリードを顧客へ醸成することも可能になります。

リードナーチャリングを行えば、見込み客の潜在的な欲求や関心のある商品・サービスについてもある程度確認できます。これにより、フィールドセールスにおいても情報に基づいた提案が可能となり、コンバージョン率の向上が期待できます。
 

(5)全体的な営業力の強化

担当者を増やせば、営業力を高めることが可能です。しかし、担当者のスキルによって結果が左右される「属人化」の問題や、交通費などのコスト増大といったデメリットも少なくありません。

インサイドセールスを活用すれば、必要最小限の人員で、従来と同様の営業活動が行えます。移動回数の減少による、交通費などの経費削減も実現するでしょう。

また、正確な顧客管理が行えるようになるためナレッジ共有ができ、組織全体の営業力が強化されます。
 

インサイドセールスが向いているケース、向いていないケース

サービスや製品には様々なタイプがあり、適した営業方法は変わってきます。

では、これまでお話ししてきたインサイドセールスが向いているケースとは、どういった営業なのでしょうか。また、向いていないケースはあるのでしょうか。インサイドセールスが向いているケース、向いていないケース先述したサブスクリプション型ビジネスモデルを採用している、クラウドサービスや製品については、比較的少額のビジネスであり、かつ営業対応工数がかかるため、インサイドセールスが向いているケースとなります。

逆に、インサイドセールスが向いていないケースは、高額商品を扱う営業やフェイス・トゥー・フェイスの関係構築が非常に重要な場合です。

このような場面で電話やメール、Web会議のみで商談を進めようとすると、せっかく商談機会を得た見込み客はがっかりしてしまい、そのまま案件が消滅してしまう可能性すらあります。

このように、インサイドセールスが向いていないケースももちろん存在します。
 

効果的なインサイドセールスを行うためのポイント

効果的なインサイドセールスを行うためには、いくつかのポイントが存在します。ここでは3つのポイントを解説します。
 

(1)マーケティングオートメーションツールを利用

第一に、マーケティングオートメーション(MA)ツールを利用することです。

インサイドセールス導入の効果が発揮される場面のひとつに、リードのナーチャリングがあります。現在では様々なマーケティングオートメーションが存在し、効率よく利用することで、営業活動のスピードが飛躍的にアップします。

マーケティングオートメーションを導入するメリットは、キャンペーン効果のアップ、売上アップ、営業とマーケティングの連携強化、業務負担軽減の主に4つが挙げられます。

これらのメリットにより、インサイドセールスを効率良く行えるようになります。
 

(2)時間、工数短縮のための仕組み化

インサイドセールスでは、営業の中でも特に効率化を求められるため、営業フロー全体をある程度仕組み化することが必要になります。

上記にてご紹介したマーケティングオートメーションを用いれば、ツールの使い方に沿ってある程度の仕組み化が可能となります。また、業務をすべて洗い出してマニュアルとして明文化する、営業チームが効率的に販売を行える仕組み「セールスイネーブルメント」を導入するといったことも効果的です。

セールスイネーブルメントについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

 

(3)一定期間の振り返りを実施

営業活動の上で、KPIを達成した瞬間に次に進んでしまう。その前に一度立ち止まってみてはいかがでしょうか。

なぜKPIを達成したのか、または達成しなかったのか、どの部分を改善すればもっと効率よく営業活動を回していけるのか、意見を出し合うことが重要です。

1カ月、半期ごとなど、一定期間ごとに振り返りをすることで、課題を修正し、より良い営業活動につなげることができます。

KPIに基づく振り返りの他に、各担当者が肌で感じた定性的な振り返りを行うことも効果的です。

例えば、「記入フォーマットが見づらい」「インサイドからフィールドへの引継ぎには立ち話でもいいので会話したい」という意見からも「記入フォーマットを見直す」「入力はもっと簡素化して、30秒の引継ぎミーティングをする」など改善策まで検討することができます。
 

(4)インサイドセールスにおけるKPIの設定方法

インサイドセールスにおけるKPIを設定する際は、マーケティング部門やフィールドセールス部門と部門間で連携できるものを設定することが重要です。そうすることで、マーケティング部門からリードを渡されたとき、あるいはフィールドセールス部門へリードを渡すときにスムーズな連携が可能になります。

また、KPIは定量的な数値で成果を判断できるものが望ましいでしょう。例えば、「商談化(案件化)数」「受注数・受注率」「架電数・通話時間」「メール開封率」などが挙げられます。

これらのKPIを設定する際は、数値を常に測定できる仕組みを作っておくことも重要です。
 

インサイドセールスの導入方法

インサイドセールスを自社でもやってみたい、組織化してみたいと思っても、今まで「営業=フィールドセールス」という理解の企業にとっては、何から手を付けていいか困ってしまうこともあります。

そのような場合は、以下を参考にしてください。
 

インサイドセールスの導入パターン

まず、インサイドセールスの3つの導入パターンについて解説します。商品の内容や価格によって適した導入パターンが異なるので、各パターンの特徴を確認しておきましょう。
 

全面的なインサイドセールス化

「低価格で説明や商談が簡単にできる商品」が対象の場合は、インサイドセールスのみで業務フローを完結させることが可能です。

ヒアリングや営業に要していた移動時間が削減されて人的リソースを確保できるため、営業活動の大幅な効率化も実現します。
 

一部のインサイドセールス化

「商談や商品の説明が複雑になるケース」、または、「価格の高い商品」は、一部のインサイドセールス化が適しています。インサイドセールスでヒアリングを行っておけば、見込みの高い顧客の営業に集中でき、無用な移動時間も削減されるでしょう。

以下のように、インサイドセールスとフィールドセールスが連携するイメージです。

一部のインサイドセールス化

 

顧客のナーチャリング

「価格が高く、説明や商談も複雑な商品やサービス」は、インサイドセールスにあまり適していません。

しかし、メールや電話を活用した情報提供が行えるため、インサイドセールスによる見込み客の醸成(ナーチャリング)は可能です。
 

ツールを活用する

インサイドセールスを導入する際に必要となるのが、顧客や商談の管理ツールです。

これまでにご紹介しているマーケティングオートメーションの他には、CRM(Customer Relationship Management)やSFA(Sales Force Automation)などのツールがあります。

これらのツールを活用することで、商談の内容や電話、メールでのコミュニケーションの内容を詳細にデータに残すことが可能になります。これにより、誰がどのリードとコミュニケーションを取っても、変わらない対応をすることが可能になります。

インサイドセールスではマーケティング担当や営業担当がスムーズに連携する必要がある他、フィールドセールスでは別の担当が赴くといったケースも考えられるため、ツールの活用は不可欠と言えます。
 

CRMツールとは

顧客との関係維持や向上に活用できるシステムです。顧客情報を一元管理できるので、提供できるサービスの質が安定し、顧客満足度を高めることができます。

CRMの機能やメリット、活用方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

 

SFAツールとは

営業の自動化をサポートする営業支援システムです。見込み客が顧客になるまでの流れをチーム全体で共有・管理できるので、機会損失を防ぎながら営業効率を高めることができます。

営業支援システムの特徴や選び方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

 

社内ルールを明文化する

インサイドセールスでは同じお客様に対して複数の営業担当が関わるため、社内での顧客への対応ルールは明文化して決めておく必要があります。

例えば、必須ヒアリング事項やイレギュラーが発生した場合の対応方法などは、すぐに読み返すことができる場所にマニュアルとしてまとめておきます。そうすれば、社内のコミュニケーションミスを減らすことができ、顧客対応の引継ぎミスなども極力減らした状態で、オペレーションを回すことができるでしょう。

インサイドセールス導入を成功させるためのステップについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

 

まとめ

営業の手法がフィールドセールスを主体としたものだと、時間の多くをムダにしてしまうケースも多く、効率的とは言えません。

一方、対面による商談の有無は成約率に大きな影響を与えないことがHubSpotの調査により分かっています。

このことから、インサイドセールスを導入することで時間のムダをなくし、業務を効率化した上でコンバージョン率の向上に取り組んでいけることが分かります。

インサイドセールス主体の営業は相手側にとっても多くのメリットがあり、訪問を受けるよりも時間を節約できる、サービス・商品を選定する際にじっくり落ち着いて比較ができるなどが挙げられます

フィールドセールスが主体で、営業の効率化やリードの顧客醸成に課題を感じているなら、ぜひインサイドセールスを取り入れることを検討してみましょう。

HubSpotではこの他にもマーケティングやセールスに役立つ資料を無料で公開していますので、ぜひこちらからご覧ください。

 

新しい営業の形! インサイドセールス活用法ガイドBOOK

 新しい営業の形! インサイドセールス活用法ガイドBOOK

元記事発行日: 2022年11月14日、最終更新日: 2022年11月14日

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