リンクスパムアップデートとは?概要や正しいリンクの貼り方を解説

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水落 絵理香(みずおち えりか)
水落 絵理香(みずおち えりか)

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リンクスパムアップデートとは、リンクスパム(不正な被リンク)を無効化するために導入されたアップデートです。リンクスパムが無効化されることで、ユーザーにとって有益なコンテンツが正当に評価されます。

リンクスパムアップデートとは?概要や正しいリンクの貼り方を解説

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本記事では、コンテンツマーケティング担当者に向けて、リンクスパムアップデートの概要や導入による影響、リンクスパムが貼られているかどうかの確認方法と対処方法を解説します。ナチュラルリンクの獲得方法や適切なリンクの貼り方も解説していますので、ぜひ参考にしてください。

リンクスパムアップデートとは?

リンクスパムアップデートとは?

リンクスパムアップデートは、2021年7月に導入されたGoogle のアルゴリズムアップデートの一つです。直近では2022年12月に実施され、2023年1月にロールアウトが完了しています。ここでは、リンクスパムアップデートの概要やスパムアップデートとの違いを解説します。
 

アップデートの概要

リンクスパムアップデートとは、検索順位を上げることを目的とした、悪質なサイトからのスパムリンクを無効化するアルゴリズム更新のことです。リンクスパムによって得られていたコンテンツの評価が無効化されるため、Google 検索結果の品質が向上します。

過去には、外部リンク数がそのままコンテンツの評価につながり、検索順位へ反映される時代がありました。Google はユーザーにとって有益なコンテンツが正しく評価されないこの状況を危惧し、アップデートの実施に至っています。

Google はリンクスパムアップデートのほかにも、検索における品質向上を目的としたアルゴリズム更新を不定期で実施しています。同時期の2022年8月に実施されたヘルプフルコンテンツアップデートもセットで覚えておきましょう。

ヘルプフルコンテンツアップデートを詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

 

スパムアップデートとの違い

リンクスパムアップデートは、スパムサイトからのリンク評価を無効化するアップデートです。スパムアップデートは、検索スパムを対象にし、その機能改善を目的としたアップデートです。AIによって自動生成されたサイトや、他社のコンテンツを無断で掲載したサイトに対してペナルティを与えます。Google は、隠しリンクなどのスパム行為に対してペナルティを課すなど、以前からリンクに関する禁止行為を厳しく取り締まってきました。

どちらも不正なスパム行為を対象としたアップデートです。基本的に正当なコンテンツ制作をしているのであれば、影響を受けないでしょう。
 

リンクスパムアップデートによる影響

不本意な無効化やペナルティを受けないためにも、リンクスパムアップデートがどのようなサイトの被リンクを対象としているのかを理解しておく必要があります。ここからは、リンクスパムアップデートによる影響について解説します。
 

リンクスパムが無効化される

リンクスパムアップデートでは、不自然な被リンクのみが無効化されます。具体的には、次のようなリンクやサイトが対象となります。

不自然な被リンクの一例は次の通りです。

  • 検索順位の操作を目的としたリンク
  • 過剰な相互リンク
  • 自動化によるリンク
  • 選ぶ権利を与えず義務付けられたリンク
  • 大量のキーワードを含む隠しリンク

リンクされるとリンクスパムに該当するサイトの一例は次の通りです。

  • リンクファームサイト:サイト同士で大量のリンクを張りめぐらせているサイト
  • コピーコンテンツサイト:他社のコンテンツを無断掲載しているサイト
  • マルウェア配布サイト:パソコンやユーザーに被害をもたらすソフトウェアが含まれるサイト
  • 低品質なアフェリエイトページ:独自性がなく、レビューや商品説明をコピーしただけのサイト
  • ペナルティを受けたサイト:Google からなんらかのペナルティを受けたことのあるサイト

健全に運営しており、なおかつ、スパムリンクではない適切なリンクを行っているWebサイトであれば、検索順位に影響はありません。ただし、自覚が無いままにリンクスパムが設定されていることもあるため、定期的にツールを用いた確認をおすすめします。リンクスパムの確認方法は後述で解説します。
 

ペナルティは科されない

リンクスパムアップデートはリンクスパムをなくすことが目的であって、スパムリンクが貼られているWebサイトがペナルティを受けることはありません。また、ナチュラルリンク(自然な被リンク)の評価はそのまま残ります

リンクスパムアップデート後に、検索結果に表示されなかったり順位が低下したりした場合は、リンクスパムだけではなく他の要因によるペナルティが考えられます。被リンクだけでなくサイト全体を見直しましょう。
 

リンクスパムアップデートの影響を受けないための対処法

リンクスパムアップデートの影響を受けないための対処法

ここからは、不本意な無効化やペナルティを受けないための対処方法を解説します。

  • ナチュラルリンクを獲得する
  • 適切なリンクにする
  • リンクの関係性を伝える

 

ナチュラルリンクを獲得する

ナチュラルリンクとは、外部サイトから自然に受けた被リンクのことで、SEOにおける良い効果が期待できます。数が増えたとしてもペナルティはないため、積極的に獲得していきましょう

ナチュラルリンクを獲得するための施策例は次の通りです。

  • 専門性と独自性の高いコンテンツを制作する
  • 記事を読みたくなるタイトルや見出しをつける
  • 定期的に最新情報へ更新する
  • TwitterやInstagramなどのSNSでWebページを紹介する
  • スマートフォンでも快適に閲覧できるようモバイルフレンドリー対応をさせる

良質なコンテンツの制作を続けて、ナチュラルリンクを獲得しましょう。

自然に被リンクを獲得する方法はこちらの記事で紹介しているので、あわせて参考にしてください。

 

適切なリンクにする

多くのスパムリンクはアップデートにより無効化されます。注意すべきは、手動による対策の対象となる、悪質と判断される可能性のあるリンクです。

手動による対策とは、Google 担当者が目視でコンテンツを審査して、品質に関するガイドラインに違反していると判断した場合に実施される対策です。手動による対策が実施されると検索順位が下がったり検索結果から除外されたりする場合もあります。

Google は手動による対策レポートにおいて、検索順位の操作を目的とする不自然なリンクを手動による対策の対象にすると述べています。自社サイトで設定しているリンクが不自然と判断されないためにも、適切なリンク設定がされているかを確認しましょう。
 

リンクの関係性を伝える

検索エンジンにリンク先がどのようなサイトであるかを正しく伝えることで、被リンクを正しく評価してくれます。関係性を検索エンジンに正しく伝えるには、被リンクに応じたHTMLタグを記述する必要があります。

被リンクに応じて、タグの rel 属性で次のいずれかを付与します。

  • rel="sponsored":アフェリエイトサイトなどの金銭獲得を目的とした被リンクに付与する
  • rel="ugc":ブログのコメントやフォーラム投稿などユーザーが付けた被リンクに付与する
  • rel="nofollow":サイトと被リンクを関連付けたくないときやリンク先のページをサイトからクロールさせないときに付与する

HTMLの記述例は次の通りです。

  • <a href=”https://site.com” rel=”sponsored”>
  • <a href=”https://site.com” rel=”ugc”>
  • <a href=”https://site.com” rel=”nofollow”>

rel属性を設定していない被リンクがある場合は、なんらかの値を設定しましょう。
 

リンクスパムの確認方法

Google が掲げる10の事実では、「4. ウェブ上の民主主義は機能する。」として、リンクの内容をコンテンツ評価に利用しています。つまり、自社サイトに対して低品質なサイトから大量のリンクが貼られていた場合、自社サイトの評価が低下してしまいます。このような被リンクを防ぐためにも、リンクスパムの確認方法を理解しておきましょう。

ここからは、Google サーチコンソールと有料分析ツールを使ったスパムリンクの確認方法を解説します。
 

Google サーチコンソールを使う

Google サーチコンソールを使う

Google サーチコンソールは、Google が無料で提供している検索結果におけるサイトのパフォーマンスを分析できるツールです。

Google サーチコンソールで被リンクを確認する方法は次の通りです。

  1. Google サーチコンソールにログイン
  2. 左側のメニュー[リンク]をクリック
  3. 外部リンクの[詳細]をクリック
  4. 上位のリンクされているページを確認

リンクスパム扱いされる被リンクに明確な基準はありません。ただし、一つのサイトから数万単位で被リンクを受けているなど、不自然に被リンクされている場合はリンクスパムと判断される可能性があるため、対処を検討しましょう。
 

有料の分析ツールを使う

リンクスパムによる被害を防ぐには、Moz ProAhrefsMajesticなどの有料ツールを取り入れることも有効です。

有料ツールはGoogle サーチコンソールに比べて機能が充実しており、次のような情報が得られます。

  • 被リンクをされた際のアラート機能
  • 低品質なリンクを受けた指標が数値化されるスパムスコア機能
  • 被リンクの増減推移の確認機能

有料の分析ツールは、流入キーワード調査や検索順位のチェック、課題分析機能など、SEO対策としても有用ですので、活用しましょう。

こちらの記事でも被リンクチェックのポイントや無料・有料のツールを紹介しているので、あわせて参考にしてください。

 

リンクスパムアップデートは適切なリンクを設定していれば問題なし

リンクスパムアップデートは悪質なリンクスパムを無効化します。通常は、健全なサイト運営と適切なリンク設定を実施していれば、正当な評価がされるでしょう。

リンクスパムアップデート後に検索順位が低下したり検索結果に表示されなくなったりした場合は、自社サイトのリンクが適切でないと判断されて手動による対策が実施された可能性があります。本記事でご紹介した内容をもとに適切なリンク設定を行ってください。

また、競合サイトなどから意図していないリンクスパムが大量に設定されている場合も、自社サイトの評価が低下する可能性があります。Google サーチコンソールや有料の分析ツールなどを用いて被リンク先ページの確認をおすすめします。

アップデートの影響を不本意に受けないためにも、ナチュラルリンクの獲得をめざしながら適切なサイト運営を行いましょう。

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